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SCP-905-JP

登録日:2017/01/11 Wed 09:50:00
更新日:2026/07/07 Tue 18:30:40
所要時間:約 5 分で読めます




フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)

1946年9月5日生まれ。英国のシンガーソングライターであり、国民的ロックバンドだった『クイーン』のボーカルとしても著名だった人物。
本名はファルーク・バルサラ(Farrokh Bulsara)、当時は英国領だったタンザニアのザンジバル島出身。
1991年11月24日、HIVの合併症として患った肺炎によって死去。
享年、45歳。


「「「「今は! 俺たちを止めてくれるな!」」」」


SCP-905-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」の日本支部によって生み出されたオブジェクト (SCiP) の一つ。
オブジェクトクラスは「Euclid」に指定されている。


特別収容プロトコル

SCP-905-JPに対する封じ込めの試みは成功していません。
各国の民間旅客機運行業者には該当する現象が発生した場合の報告を義務付け、旅客機内の乗務員・乗客に対しては記憶処理が行われます。
どうやって収容すればいいんだ、でおなじみ現象系オブジェクト。その中でもこれは一般に運行される旅客機の内部で発生する。
航空機という着陸後にまとめて記憶処理と隠蔽を行える環境で発生することがKeterでない理由だろうか。
発生を防げない現象系なので、プロトコルも封じ込めではなく事後処理に重点が置かれている。


説明

SCP-905-JPは、英語圏で航行中の旅客機内で発生する異常現象である。
この現象が発生すると、機内で生じる全ての物音…例えば乗員・乗客の足音やドアの開閉音などが徐々に一致し始め、30分ほどである曲を奏で始める。

ズンズン チャ♪ ズンズン チャ♪
乗客「あれ、この曲って…?」

その曲が発表されたのは1977年10月7日。
ある音楽グループが発表した『世界に捧ぐ』というアルバムに収録されていたのが初であった。
作詞と作曲はイギリスの著名なミュージシャンであるブライアン・ハロルド・メイが担当している。

乗客「クイーンの『We Will Rock You』だ!!」

機内が『We Will Rock You』のパフォーマンスとしてお馴染みの手拍子や足拍子に包まれる中、満を持したように無人の機内トイレやクルーレスト(クルー用のベッド)などから人型実体が出現する。

クイーンのボーカルだったフレディ・マーキュリー氏とよく似た外見の男性が。



SCP-905 JP

フレディのスペシャルフライトショー



天国に一番近いライブ

マーキュリー氏とよく似た実体の出現と同時に、『We Will Rock You』の曲が本格的に流れ始めて機内は熱狂の渦に包まれる。
しかも、機内の照明がパフォーマンスに合わせて七色に点滅し始めたり、何処からともなく演出用のレーザー光まで飛んでくるなど、あたかもライブ会場に迷い込んだような有様に変貌するのだ。
当然ながらそんな機材が機内にあるわけがないし、発生源も不明のままである。

データによると、マーキュリー氏のような男性…ではなくて、フレディ・マーキュリー氏とよく似た実体は一度の現象で一人だけ現れるのではなく、同時に3体から最大で27体まで出現しているのが確認されている。
そして、何人もマーキュリー氏とよく似た男性が出現しているという素っ頓狂な場面に遭遇しているにも関わらず、飛行機の乗客たちは目の前にいるのがマーキュリー氏であるとすんなりと受け入れてしまう。

そんな中を、マーキュリー氏とよく似た実体は、通路を歩き回りながら『We Will Rock You』の他にも様々な『クイーン』のヒットナンバー*1を熱唱するのだ。

なお、オブジェクトの出現は旅客機そのものにも影響を与えるらしく、マーキュリー氏とよく似た実体のパフォーマンスに合わせて機体が墜落しない範囲でグラグラとビートを刻むように揺れ出すことが確認されている。
当然、何処かにぶつかって軽傷を負う人も出てしまうらしい。

――そもそもライブじゃないから、これ。

因みに、過去にこのオブジェクトに遭遇した財団のエージェントが、マーキュリー氏とよく似た実体を確保するためにライブの妨害を試みたものの、乗客たちが『ライブのような一体感』に包まれていたためエージェントの存在は黙殺されてしまい失敗。

ならば、飛行機が着陸したところで確保じゃとばかりに、そのエージェントから報告を受けた収容チームが着陸した旅客機に突撃してみたものの、機内にオブジェクトの存在は見られなかったのだ。

この現象の終了後、オブジェクトに遭遇した乗客たちは「フレディ・マーキュリーは生きてたんだ!」という確信を抱くようになるそうである。
それを受け、財団のインターネット監視チームがネット掲示板などで『◯◯生存説』を調査してみたところ、なんとここ数年でマーキュリー氏以外にも『◯◯生存説』に関するトピックスが急増していることが判明した。

マーキュリー氏の他にも同様のオブジェクトが出没していないか、財団は調査を続行中である。

エルヴィス・プレスリーとか、マイケル・ジャクソンとか生存説の囁かれているアーティストは多いし……


かつての彼らは “生ける伝説(リヴィング・レジェンド)” だった。そしてきっと、今もなお。


余談

財団が収容しきれていないにもかかわらず一般にオブジェクトの情報が広まらず、ネット上の生存説の流布に留まっているところから、
曝露した一般人に対し記憶の改ざんや他言しないようなミーム感染が起きているのかもしれない。
とはいえ、事前にオブジェクトの知識のあった財団エージェントはこの現象に呑まれず行動できているあたり、予断は許されないだろう。
バレたらバレたで「そういうサプライズイベント」としてカバーストーリーで誤魔化せそうなレベルの愉快なSCPではあるのだが。

このオブジェクトを考案したT_Miyabi氏によると、本部のオブジェクトとして登録されている『SCP-2008(ラムジェットエンジン・ウシ)』のように
「笑える内容のオブジェクトでも突き抜けてしまえばSCiPとして成立する」ことを知って挑戦してみた結果、誕生したのがこのオブジェクトなんだそうである。

オブジェクトが発生しているのはあくまでも海外なのであるが、考案されたのが日本支部なので『-JP』として扱われている。まあ日本語圏でも亜種が発生してるかもしれないし。
また、2019年10月現在のvote数は272。downvoteの数が0という非常に珍しい記事の一つでもある。



追記・修正は『We Will Rock You』のビートに乗ってお願いします。


CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-905-JP - フレディのスペシャルフライトショー
by T_Miyabi & iPod_surgery
http://ja.scp-wiki.net/scp-905-jp

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最終更新:2026年07月07日 18:30

*1 Bohemian Rhapsody、I Want It All、Innuendoなど。全て『クイーン』のシングル曲