ボンバーマンクエスト

登録日:2017/03/03 Fri 23:37:36
更新日:2024/01/22 Mon 07:15:21
所要時間:約 9 分で読めます





ボンバーマンクエストとは、1998年12月24日にハドソンから発売されたゲームボーイ用ソフト。カラー対応。
ボンバーマンシリーズ初のアクションRPGである。


概要


ストーリー


モンスターたちをシャトルで護送中にコマンダー4人衆に襲撃されたボンバーマン。エンジンを奪われたシャトルは墜落しモンスターたちは脱走したため、彼らの再捕獲とエンジンの奪回を目指して旅に出ることとなった。

ゲーム概要


状況に合わせて武器や装備を変えながらモンスターを倒したり仕掛けを解いていくのが基本的なコンセプト。
特定の武器・装備が有効なモンスター、特定の装備を使わないと解けない仕掛けなどが次々と登場する。隠しボスとの戦闘中を除きメニュー画面からいつでも変えられるので適材適所で使うことを心がけたい。
初見のモンスター*1や仕掛けに遭遇した時点では対処できず、後に装備等を充実させてから戻ってくるという局面が多い。
そのゲーム性から、ゼルダの伝説シリーズを想起させるとの声も少なくない。というかバクダンに特化した2Dのゼルダと言ってもいいだろう。

従来のボンバーマンシリーズとは異なりボンバーマンにHPがあるのも特徴の一つ。ボンバーマンの初期HPは3で、コマンダーや隠しボスを1人倒すごとに1ずつ増えていき、最大で10となる。

モンスターとの初遭遇時には漫才のようなユニークなやり取りがあって個性豊かである。稀に自分の弱点を喋ってしまう者もいる
また本作で好評なのがBGM。各ぞーんのBGM、それらをアレンジした戦闘曲*2、コマンダー4人衆とラストボスの専用曲などGB音源ながら場面にマッチしていて良質なものが多い。

ちなみにスーパーゲームボーイでプレーすると専用のフレームが用意されている。


さほど知名度の高くない作品であるが、上記の要素が高評価な他バグがないなど不快な要素は少なく、割と誰にでも薦められる一本である。
機会があれば今からでも手にとって損はない。


武器・装備・アイテム


全てのアイテムについて事細かに記すと冗長になってしまうので掻い摘んで説明する。
基本的にモンスターを倒して入手するが、フィールドやダンジョンの特定の場所に眠っていたり(宝箱や土の中など)、また一部のボムは合成により入手する必要がある。

武器


Aボタン枠とBボタン枠があり、それぞれの枠にセットすることで該当するボタンを押して使えるようになる(要はいっぺんに2つまでしか装備できない)。

  • 十字系ボム
シリーズではお馴染みの爆風が十字形に広がるボム。もちろん火力を上げると爆風が長くなるが、空中の敵には当たらないという欠点がある。
ノーマルボムはボンバーマンが最初から持っている。爆風に当たるとしばらく凍って動けなくなるアイスボム、爆発までの時間が早いせっかちボムあたりが有用だろうか。踏むと爆発するじらいボムはこちらを追いかけてくるタイプの敵に有効である。

  • サークル系ボム
爆風が円形に広がるタイプのボム。攻撃範囲は広くないが空中の敵に当たるというメリットがある。火力を上げると爆風の持続時間が長くなり、ボスなどが勝手に爆風に突っ込んでくれることも少なくない。
このタイプの基本はサークルボム。投げたり蹴ったりすると敵を追いかけるホーミングボムは特に有用である。他にも投げると遠くまで飛ぶスピードボムなどがある他、水中で使える唯一のボムであるアクアボムは完全攻略には欠かせない。

  • その他
戦闘または仕掛けの攻略に役立つものが多く揃う。
○パワーグローブ:ボムや気絶した敵を投げられる。十字系ボム*3をぶつけるor後述のハンマーなどで気絶させた敵を投げることでダメージが与えられる。ちなみに倒すとパワーグローブが入手できる敵はエレキコマンダーの待つダンジョンにいるのだが、その次に出会う敵は投げられたボムを投げ返してくる能力を持つという罠がある。
○ハンマー:杭を打てるほか、敵を気絶させることができる。こういった気絶させる手法はボスや一部の通常モンスターには通用しない一方通信対戦では有効であり、パワーグローブと組み合わせた場合ボンバーマンなのに爆弾を使わず戦うという光景が見られる。
○ジャンプシューズ:ジャンプして穴や段差を越えられる他、ジャンプ中は無敵*4。後述のウイングが手に入るまで長期間お世話になるであろう。
○ウイング:長時間飛行可能。大きな穴を越えられる他、ボスの激しい攻撃を回避するのにも役立つ。さばくぞーんで最初に出会う敵を倒すと手に入る。
○スコップ:地面を掘る。特定の場所にアイテムが埋まっていることがある他、そうでない場所でも掘ると1/8の確率でHPが1だけ回復するミニハートが出てくる。
○!?:これでもれっきとしたアイテム名である。所々にあるボンバーマン像の前でこれを使い踊るとアイテムが入手できる。

装備


武器とは異なり装備しているだけで効果を発揮する。
被ダメージを軽減するシルバーアーマー・ゴールドアーマー、移動速度が上がるスピードシューズ・ハイスピードシューズ、ラストボス限定で被ダメージを軽減するレーザーアーマーあたりは戦闘向け。
移動速度が遅くなる一方特定のスイッチを押せたり強風に逆らって進めるてつゲタ、水中でダメージを受けなくなるさんそボンベ、岩を押せるプッシュブレスレットなどは仕掛けの攻略に役立つ。
変わり種なのはテレポアーマー。ダメージを受けるとテレポートするという効果なのだが、これを使わないと行けない所にアイテムがあるためにわざと爆風を受けることを繰り返すという場面もある。

アイテム


合成素材や使い捨てアイテムなどが分類される。
一部のボムはボムのもとと他の合成素材を合成することで入手できる。一部の素材からは合成できるボムが2種類あったりする(恐らく確率は1/2ずつ)。
また、ボムの火力アップもボムとファイヤーアップを合成するという体で行う。ファイヤーアップの手に入る絶対数は少ないので、十字系ボムとサークル系ボムを1種類ずつ火力強化するのがいいだろう。
使い捨てアイテムのうちHPを3回復するハートは一度倒した敵をもう一度倒すことで容易に手に入る。回復手段の少ない本作では常に持ち歩いておきたいところ。
また、どこにいてもすぐピースタウンに戻って来られるオカエリナには何度もお世話になりそうだ(何度でも使用可能)。


ステージ


マップは全部で8×8=64のエリアに分けられ、4つのぞーんが4×4を占める形、但し8×8の中央の4マスがピースタウンとなっている(つまり一つのぞーんは15マスから成る)。
各ぞーんにはボスが待ち受ける長いダンジョンが1つずつある他、洞窟・空中・水中のような小さいダンジョンが点在している。
最初はそうげんぞーんのみ入ることができ、ボスを倒すことで次のぞーんへと入れるようになっている。
ボスのいるダンジョンは各ぞーんの一番奥に位置するが、ボス撃破後には隣のぞーんから近道して入ることができるようになる。

ボス以外の通常モンスターは各ぞーんに12匹、計48匹いる。
また隠しボスとして、サターンボンバーマンファイト!!のキャラクターが登場する。彼らは一定の条件を満たすとバーニング以外のコマンダーの部屋で戦える。撃破すれば最大HPが増えるので倒しておきたいところだが、彼らとの戦闘中にはメニューが開けないことに注意したい。

ピースタウン


シャトルが墜落した町。オカエリナを使うとすぐここに戻って来られる。
セーブが可能な他合成屋もある。

そうげんぞーん


ピースタウンの左上に位置する、最初に冒険するエリア。
ボスのウォーターコマンダーはコマンダー4人衆の紅一点。水滴でこちらの置いたボムを消してくる他、何度もバウンドするボムを2つ投げてくる…のだが、このボムの爆風が自分に当たってしまうことが多いので逃げ回ってるうちに自滅してくれたりする
隠しボスはまみ。エレキコマンダー撃破後に戦えるようになる。

しんりんぞーん


ピースタウンの右上に位置する、2番目に冒険するエリア。
ボスはエレキコマンダー。こちらを追尾する弾を撃ってきたり、猛ダッシュで突進してきたりと装備の整ってない序盤にはかわしにくい攻撃を持つ。
隠しボスはレウィシア。ハリケーンコマンダーとまみを両方倒すと戦える。

みずべぞーん


ピースタウンの右下に位置する、3番目に冒険するエリア。
ボスはキザなハリケーンコマンダー。竜巻でこちらの置いたボムを飛ばしてしまうこともあるがその頻度はウォーターコマンダーほど頻繁ではない。基本的にはボンバーマンのいる座標にボムを投げてくるのでジャンプシューズなどで回避して、サークル系ボムの爆風に当たってくれることを期待しよう。
隠しボスはこのゲームの主役は自分だと主張するデラル。バーニングコマンダーとレウィシア撃破後に対決可能。

さばくぞーん


ピースタウンの左下に位置する、最後に冒険するエリア。
ボスはバーニングコマンダー。高火力のボムをガンガン置いてくる他分離させた手からビームも放ってくる。ウイングで相手の猛攻をかわしまくりながら火力を上げたサークル系ボムに引っかかってくれるのを待つのが正攻法。

ラストボス


コマンダー4人を撃破し通常モンスター48体全てを捕獲した状態でシャトルに乗り込み出発すると行く手を阻むのが、コマンダーを裏から操っていた黒幕・カオスボンバーである。
攻撃の苛烈さはバーニングコマンダー以上であり、またカオスボンバーが両手を掲げて光を集め出したら回避不能の攻撃が飛んでくるのですぐ足元にサークル系ボムを設置しよう。また、HPを0にすると第二形態に移行する。第二形態はこちらを追尾する光弾と十字方向に放つ電撃を使用する。この第二形態のHPを削りきることでようやくエンディングを迎えられる。基本的な戦い方はバーニングコマンダー時と同様ウイングで回避しながら高火力のサークル系ボムを置いていくのが一番明快か。

なお、全ての通常モンスターを捕獲せずにシャトルに乗り込むと「これでよかったのか…?」の後そのままスタッフロール入りする。


通信対戦


対人戦が可能なモード。ステージは5種類から選べる。
特徴は勝敗数に応じて衣装が変わっていくことである。10連勝すれば最もランクが上のボンバーエンペラー、逆に10連敗すれば最低ランクのスライムボンとなる。








追記・修正はデラルにこのゲームの主役を奪われた方にお願いします。


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最終更新:2024年01月22日 07:15

*1 例えばそうげんぞーんに登場するトレントというモンスターはサークル系ボムしか通用しないが、そこまでの道のりではサークル系ボムは1つも手に入らない

*2 各モンスターの初撃破前のみ流れる

*3 サークル系ボムは投げるとその場で爆発

*4 自分が置いたサークル系ボムの爆風にも当たらない