○アトムの最後
余りに後味が悪すぎて、作者本人すらパラレルだと断言。
「お…俺はジュリーを二度殺したんだ…! さぁ、どうにでもしろ!かかってこいよ!!」
○アトム今昔物語
宇宙人の手を借り、アトムがたどり着いた先は地球。だが、そこは…
「アトム…とうとうこの日が来てしまったわ。あなたは消えなくてはならないのよ!」(連載版と現行版ではそれを決断したキャラが違う)
作品全体を見ればバッドではないが、「最初に登場したアトム」目線ではバッドである。
○アトム還る
辿り着いた世界は遥か大昔の地球…なわけがなかった。
「こうして神は、砂漠の中で眠りについた。その姿を後に人はこう呼ぶ…『スフィンクス』と」
○アトム二世
より人間らしい第二のアトムを作ったは良いが…。
「おれ 正義の味方だからジタバタしないんだ。」
「イヨー、性戯の味方ーっ」
○悪右衛門
「世界一の…大馬鹿者よ、フン!」
○泥だらけの行進
「なんでぼくがくるってるんだ! ぼくは正義の味方なんだ!!」
○安達が原
あさまになりぬ あさましや 我が姿
という声は なお すさまじき 夜嵐の中
○ブタのヘソのセレナーデ
ドタバタ喜劇からの一転鬱エンド。というか、可愛いペットを死にそうだというだけで即食おうとするのもどうかと。
「誰が人間に核兵器なんか埋め込みますか!近くにいたブタに埋めたんですよ、私は!」
○コラープス
臥薪嘗胆の末、敵には勝った。勝つこと「しか」できなかった。
○鳥人大系
長い戦いの末、人類は鳥人に滅ぼされた。
しかしその鳥人も、人類と同じ道をたどっていた…
○苦情銀行
「もうあなたみたいに乱暴なお客はおことわりです!エネルギーのまま『そっくり』お返しいたします!!」
○人間ども集まれ!
これ以上ない程皮肉なタイトル。敵は討てたが、敵以外も皆…。
「おまえたちはセックスにシットしているだけなんだ!出ていけッ!!」
連載版での後日談がカットされた結果こうなった。
○
MW-ムウ-
「悪は滅びた、多大なる犠牲のもとに」。
なんて終わり方をすると思いきや…
○
奇子
奇子「は」生き残る。奇子「は」。これも連載版ではまだましなエンディングだったという…。
○アドルフに告ぐ
様々な人々の運命を狂わせた「書類」は「公開」も「廃棄」も間に合わず時間切れで紙屑と化し、語り手は弟の骨も拾えぬまま、空襲が切っ掛けで聴力や妻を失い娘だけが残され、
妻の息子(前夫との子)は心を病み外道化し友情を捨て母に絶縁されても信じたかった
人物に死に逃げされ流浪の旅に。
そしてWW2が終わり、空襲やユダヤ人迫害「は」無くなった世界。だがそれは家族思いで真面目なパン屋すら非情な軍人と化す、泥沼のパレスチナ紛争・中東テロの始まりでしかなく、
題名の言葉により荒野で元親友な「妻の息子」と「パン屋」、2人の「アドルフ」が互いを
家族の仇として殺しあうも、勝った「アドルフ」も後に…。
「最後のアドルフが死んだ今 この物語を子孫達へ贈る」。
○
仮面ライダー(漫画版)
2人の仮面ライダーの力を以てしても
ショッカーは滅ぼすことが出来なかった。
「しまった! 医者を一人さらってくるのを忘れた!!」
そして戦いは『仮面ライダーEVE』に続く…
○仮面ライダーBLACK(原作版)
敵は倒したものの、光太郎が無人の東京湾で沈没した日本丸の上に立ち、自分が何者なのかという問う所で終了。
光太郎「おしえてくれ~!!オレはだれだ!?」
○
変身忍者嵐(週刊少年マガジン版)
倒した敵の親玉が生き別れの父親であり、更に敵の親玉の女達に罵声を喰らい、主人公が絶叫した所で終了。
この設定を引き継いだ『変身忍者嵐 SHADOW STORM』なんて漫画もある。
ちなみに同作者による『希望の友』掲載版も別ベクトルで救いがない結末。
○
人造人間キカイダー(週刊少年サンデー版)
『ピノキオは人間になりました。めでたし、めでたし…』
「…だがピノキオは人間になって、本当に幸せになれたのだろうか…?」
忘れられやすいが、『イナズマン』の漫画版で語られた後日談を見る限り、この後キカイダーは新人類帝国に捕まって操られ尖兵にされていた。
しかしそれによって、イナズマンと出会い助けられたので人生万事塞翁が馬である。
○ロボット刑事(週刊少年マガジン版)
埋めることの出来ない、永遠の孤独。
「ああっ、マザー!!!」
○
明智警部の事件簿(原作版)
警察の闇を暴いたせいで大切な人を次々と失った
明智はもう誰にも頼らないことを決意し、冷徹な存在になり果てる。
○
ドラえもん
公式で3度描かれた最終回の一つ、「ドラえもん未来へ帰る」(「小学四年生」1971年3月号掲載)は唯一の完全なバッドエンドとなっている。
時間旅行者の過去の人間に対する迷惑行為や犯罪の増加に伴い、22世紀の政府は時間旅行の規制を強化。
市民の過去への渡航は禁止となるため、ドラえもんも22世紀に帰らなければならない。
ドラえもんは「のび太くんとわかれるのいやだあ」と泣きわめくもセワシに引きずられ、志半ばで未来に帰って行った…
「つくえの引き出しは、ただの引き出しにもどりました。でも……、
ぼくは開けるたびにドラえもんを思い出すのです」
もう一つの最終回「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」(「小学四年生」1972年3月号掲載)も、「のび太のドラえもん依存は深刻であり、このままでは彼がダメ人間になってしまうと危惧したセワシの説得で、ドラえもんは帰還を決断する」という、ややネガティブな理由が設定されていた。
ただしこちらは、自転車の練習に励むのび太をドラえもんがタイムテレビ越しに応援するという、少し希望の持てる結末を迎えている。
これでは手厳しすぎると感じたのか、"最終回の決定版"とされる事の多い「さようなら、ドラえもん」(「小学三年生」1974年3月号掲載。コミックス6巻収録)では、別れることについて完全な和解をした状態で未来に帰る展開となっている。
○ミノタウロスの皿
「あのー『残酷』とは、どういう意味なんですかね」
待望のステーキをほうばりながら、おれは泣いた。
○間引き
「だっておなかがすいてしょうがなかったんだもの」
○流血鬼
明るすぎるバッドエンド。いろんな意味で。
「気が付かなかった。赤い目や青白い肌の美しさに!
気が付かなかった!夜がこんなに明るく優しい光に満ちていたなんて!」
元ネタである『アイ・アム・レジェンド』と比較すると十分ハッピーエンドであるが。
○どことなくなんとなく
「我々は最後のチャンスを与えてやったのに…」
○大予言
予知能力者のジレンマ。そして「危機」に充ち溢れすぎた世界と「危機」に無関心すぎる人々…。
○クレオパトラだぞ
夜毎見るクレオパトラの夢から輪廻転生の存在を確信した主人公は、ろくな目に合わない今の人生から逃れるべく短絡的に自殺を図る。
今より悪くはならない、だめならまた生まれ直せばいい、と楽観する彼を待つ次の人生は…
○ヒョンヒョロ
「誘拐ヲ実行スル!」
そして誰もいなくなった。
○ノスタル爺
「抱けぇっ!!」
主人公が子供の頃からいた気の触れた老翁の正体は…。
○カンビュセスの籤(くじ)
藤子・F・不二雄版
ソイレントシステム。
「命の籤引き」をしたくないと逃げた男は、皮肉にもたどり着いた果てである女性の「全て」を託されてしまった…。
○ある日……
「「ある日」は「唐突」にやってくる。「伏線」など張るひまもなく。「説得力」のある破壊なんてあるものか。「ある日」がいつくるか……今日にも……」
プツン……
○箱舟はいっぱい
二つの家族は仲良くピクニック…そろそろ気候が…。
世の中、知らない方がいいこともあるのだ…。
○絶滅の島
漫画版:人類は彼らが
病気特効薬になると言う迷信を信じた宇宙人のせいで絶滅するも、宇宙人側の動物保護官によって最後の少年少女は辛うじて守られた。
OVA版:「
人類はみな、兄弟なのです」という↑の内容のアニメが流れる場所は…。
○自分会議
財産をめぐって醜い言い争いをする未来の「自分」達を見て、嫌気がさした子供の頃の「自分」がとった行動は…。
○笑ゥせぇるすまん
謎のセールスマン・
喪黒福造が現代人の「ココロのスキマ」を埋めるオムニバス集。
「喪黒との約束を破ったため破滅もしくは死亡する」「本人的にはハッピーエンドかもしれないが、社会的には…」という末路を迎える依頼人が殆ど。
中には喪黒が依頼人へ意図的に不幸を押し付ける場合も…
「さて、今日のお客様は…ホーッホッホッホッホッ…」
○明日は日曜日そしてまた明後日も……
永遠に来ることのない「日常」。両親も主人公も疲れ切った顔で…
○
悪魔くん(松下一郎版)
「君はたったそれだけの金で…悪魔くんを売ったというのか!?」
打ち切りによる無念の最期。しかし、水木しげるの執念は続編やリメイクを生み出し、「悪魔くん」は復活した…。
○河童の三平
そんな方法でタイトルの伏線を回収しなくてもよかったのに…。
なお、アニメ映画版では尺の都合でハッピーエンドになっている。
○総員玉砕せよ!
「誰に見られることもなく…誰に語ることもできず…ただ…忘れ去られるのみ…」
○
デビルマン(漫画)
アーマゲドン。主人公・不動明に見捨てられた人類は完全に蚊帳の外のまま滅亡してしまった…
明「俺はもう、何もない…。生きる希望も幸福も…生きる意味さえも! 守るべき何者もない…」
主人公とラスボスの関係性のケリは『
バイオレンスジャック』ラストへと引き継がれる。
○
グレートマジンガー(桜多吾作版)
ハードながらも大筋はTVシリーズに沿ってはいるが、最後に主人公が……
他にも量産型グレートマジンガーのエピソードなど、話単位で暗い結末を迎えてるものも。
○それゆけコンバット
石川賢の連載デビュー作。当初は戦争題材のギャグマンガだったが最終話では……
「ちくしょー戦争なんかくそくらえだ! 死んじまえみんな死んじまえ 死んじまえー死んじまえー」
○タイガーマスク(原作版)
世界戦に向かう途中、子供をかばってダンプに轢かれる主人公。
今際の際に主人公が取った行動は、マスクを処分してタイガーマスクの正体を隠蔽する事だった。
アニメ版では交通事故に遭わなかったものの、原作版とは別の意味で悲しい結末を迎える事に……
○
ベルサイユのばら
副主人公と彼氏はボロボロだった体を押してフランス革命に身を投じ、その直後相次いで戦死。
正主人公は夫を処刑された後子供達と引き離され自らも処刑され、正主人公の本命彼氏も後に故郷で惨殺。
そして数多の血を流しながらも革命は「主導者の処刑」等により成功しつつも中途半端な結果に終わり、後に『栄光のナポレオン-エロイカ』で描かれるナポレオンの時代へ突入する。
『三国志演義』と同様に「史実ベースなゆえにバッドエンドにならざるを得なかった作品」。副主人公カップルに関してはバッドとも言い難いが。
せめてもの救いは、史実ではその後悲惨な末路を辿る事になるルイ17世が無事に生き延びる事ができると示準された事だろうか。
○紫電改のタカ
母親と幼馴染が基地を見舞う頃、主人公は沖縄の空に散って行った…
○ザ・コクピット
第二次世界大戦を舞台にしたオムニバス形式の戦争漫画。各エピソードの主人公は大抵死亡する場合が多い。
○
マーズ
六神体を倒し、地球爆発の危機も回避したマーズ。
しかし地球人の醜さに絶望した彼は、「本来の任務」を思い出してしまい…
「ナントイウミニクイ姿ダ コレガ人間カ……ドウシテボクハコノ動物ヲ守ロウトシタ」
この作品を原作とするアニメ『
六神合体ゴッドマーズ』は大幅改変されてもはや別物に。
その後原作準拠で再アニメ化されるが、原作と比較すると救いのあるエンディングとなっている。
○にんじん大好き!
主人公・たかしの祈りが神さまに通じ、たかしは人参嫌いを克服したが…?
「わーー 大きなにんじんだあ… かぷっ おいしぃっっ」
○
東京BABYLON
姉を殺した星史郎への復讐を決意する昴流。そして物語は『
X』へ続く…
昴流「あの人だけは僕が…殺します」
○
魔法騎士レイアース(第一章)
囚われの姫から告げられた、魔法騎士の真実と残酷な宿命…
光「こんなのって、こんなのってないよー!!」
救済展開に定評のある
スパロボでも
全く容赦無し(強さ的な意味でも)。
○銭ゲバ
「愛」を得られぬ程の醜い顔や困窮で母を失ったことで「銭ゲバ」となり、様々な人々を犠牲にして金と権力を手に入れた主人公。
しかし皮肉にも勝利した後「ささやかな幸せの夢想」と「自分の歩んだ修羅の道」を思い、そして…。
「てめえたちゃ みんな銭ゲバと同じだ。いや銭ゲバよりひでえな。」(主人公を観察してきた作家の言葉)。
ドラマ版でのラストでは原作の「ささやかな幸せの夢想」部分が拡張されて終わった。
○
ザ・ムーン
ジョージ秋山唯一のロボットマンガ。
人類と宇宙人の交渉決裂により戦争が勃発、宇宙人の手によって地球全土に降り注ぐカビに次々と倒れる主人公たち。
そして主を失った巨大ロボット「ザ・ムーン」は雪の中、その大きな両目から涙を流した…
○西岸良平短編集「地球最後の日」
「地球最後の日」「海底人8823」「終わりなき悪夢」が該当。
「ミイラの論理」も後味が悪すぎる結末。
○サスケ
忍者漫画の金字塔。
幼いながらも忍者としての宿命を背負うサスケ。
新しい家族を得てようやく穏やかな生活を手に入れた矢先、隠れ里の崩壊で父と義母は命を落とし、義理の姉は行方不明となる。
最終話では異母弟の子ザルも行方不明となり廃人となりながら荒野をさまようサスケの姿だった。
その生きた屍となった姿は宿敵の柳生十兵衛すらとどめを刺すのをやめてしまうものであった……。
○milk junkie
『
封神演義』の藤崎竜による、星新一のSSを思わせる短編。
ただ背を伸ばしたかった。その単純すぎる願いは、止めようもない「欲望」に変わった。
何のことはない、全ては黒幕の予測通りでしかなかったのだ。
○ピューと吹く!ジャガー
サザエさん時空?そんなものはありませんよ。ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから。
連載期間約10年の長編ギャグ漫画。主人公は最終話で、あまりにも残酷な現実を突きつけられる。また、単行本最終巻では登場人物のその後が明かされた。
「どうせいくつになったって、先の事なんてわかんないんだから。それに…お前には珍笛があるじゃないか!」
○ゆび
「くだらねえ」
○"LOVe"
最終回で爆死・失踪と一気に暗くなる週刊少年サンデーのテニス漫画。
○
Z/X -Zillions of enemy X-(Vジャンプ版)
真祖の仮面を被ったガムビエルが特異点達を次々に抹殺、世界を海に沈めてしまう。収束するバッドエンドフラグ。
それを見た大和…いや、サタンはほくそ笑み、絶望に打ちひしがれたアラトは、飛鳥から奪った力でタイムリープを発動する――。
○
空が灰色だから
全体的に欝な話が多い短編集。
最終話『歩み』は将棋の駒(歩兵と桂馬)の動きを知った後に読み返すと…?
唐井「誰かこんな情けない私を、どうか――『許さないでくれ』」
○
魔石商ラピス・ラズリ
各話ごとに出てくる主人公に襲いかかる、
死亡フラグとバッドエンドの宝庫。
最後はその元凶たる人物が消滅し、被害にあった主人公たちも元通りとなったが……?
「最後にまぶしいくらいの絶望を、ありがとうございました」
○うわこい
主人公は決して幸せになってはいけなかった。
○
彼岸島~最後の四十七日間
「いい景色だ、血で溢れている
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \」
宿敵・雅による吸血鬼ウイルスを持つ蚊をバラ蒔く計画を止める事ができず日本は地獄と化す…。
そして物語は『48日後…』に引き継がれる。
○ステルス交境曲
週刊少年ジャンプにあるまじきハートフルボッコエンド。
物語の中心人物である少年が、最後の最後までその人生を他人の欲望に歪められ、それを救えなかった主人公。
最後は数多の世界が交じり合った都市で、少年の生き写しのような人物が平凡な生活を送っているように描かれていた。
僅かながらまだ希望が残っているだけましか。
○ノラネコノタマの作品の大半
目の前で妹が射殺されて自身も廃人にされる。
秘密を知った事で輪姦された後に証拠隠滅のために殺される。
仲間を助けに行こうと単身仲間の元へ向かおうとするも、捕まって同化する。
人形に魂を食われ、肉体は人形に乗っ取られる。
etc……
同人誌から書籍化にあたる際に書き下ろされたものも…
○
池上遼一版スパイダーマン
守るべき人々こそが真のヴィランという現実を突きつけられたスパイダーマンは絶望の末に…
「ちくしょう! 弱者はいつだって強者によって ふみにじられ しいたげられ 殺されるんだ いつの時代だって!」
○
シグルイ
因習と血で塗れた「武士」という修羅道にて、それぞれの信念を貫かんとした二人の武士の物語。
二人を待ち受ける修羅の道のりとその果ては「残酷無惨時代劇」の肩書に偽りなし。
脇に変態共も多いがのう。
なお原作は同じオチでもここまで無残ではないが、
結局主人公…というか参加者全員に未来なんて無かった。というか史実では主催者もろくな死に方してないし…。
○BM ネクタール
ゾンビ物が流行る前に存在していたパニックホラー漫画。ゾンビではなく、有機物なら何でも食べられるように開発された食用人工生物「BM」の暴走による。
第一部は都市一つ、第二部は大型ビル一棟が範囲とかなり規模が小さかったが、その後九州以外のほぼ全ての地域に蔓延した。まあ、その九州も第三部で滅んだけど。
小学生の頃に巻き込まれ、家族を失ってもなおたくましく生きたかつての少年少女は、最終的に半ば崩壊してしまった日本の安全地帯でそれぞれ恋人(あるいは恋人候補)と安堵の時を得る。
と思ったら、第二部の惨劇のきっかけだったアメリカ産BMが開発再開されたという事実がラジオから舞い込む。
日本の現状も顧みない自国の愚行に、救助に来ていたアメリカ軍人は絶望の声をあげてEND。
○エレル
病院に搬送されてきた探検家の老人は、ジャングルの奥地で謎の生物「エレル」に寄生されていた。
次々に感染が広がり、人がモンスターと化していく中、少年達はやっとの思いで病院の出口までたどり着く。
だがそこで彼らが目にしたのは、エレルに寄生された人間が大挙して押し寄せてくる光景だった。
○
金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿
ある意味最も分かりやすい
「約束されたバッドエンド」。ついでに言えば犯人死亡エンドのエピソードも容赦なく
船津先生に追い打ちを受けている『犯人たちの事件簿』エピソード化されているため、当該回はある意味2重のバッドエンド化も。
せいぜい『本編シリーズにおける
高遠初登場回』くらいがギリ例外か。
「バレる訳がない…!名探偵でも現れない限り…な」
また
この回とかは「そもそも『犯人たちの~』以前に原作が(主役="名探偵"にとっての)バッドエンド」と言えるだろう。
○
なるたる
強大な力さえあれば、幸せに近づける…と思ってませんか?ひょんなことで超常的な力を得た少年少女たちの、夢と希望と挫折と絶望の物語。
発狂のオードブル、鬱と死の満開全席。
むしろ最終回でウィニングラン感覚に(何言ってるかわからねえとおm(ry 一応エンドシーンは希望的とも言えなくはないが)。
最後の最期で身近な人と日常全てを喪った主人公は、最後の知人となった少女の振るった猛威の後、妊婦二人と竜達だけの廃墟世界で最初に夢想した「願い」を突きつけられる。
「命は代替が利くからこそ、命たりうるんだから」
アニメはちょうど中間点で終わり。そっちも別ベクトルで悲惨な展開+不穏な先行き。
もっとも異能を持ったからと言って
精神や価値観まで成長するかは別問題
であり、実際和解や説得の場面は殆どなく、一方的なエゴの押し付け合いによる結末ばかり。(人や世間から逃げると言う選択もあまりしてない)ゆえに一連の結末も
ある意味必然
、と俯瞰的な評価も多い。
○むこうぶち
80年代のバブル時代の高レート麻雀で、「人鬼」と呼ばれる青年
傀と卓を囲み翻弄された者達を描くオムニバス集。
「御無礼」されてしまうとただ金を失ったのみならず、人生の残額まで使い切ったり麻雀でのし上がる道を絶たれたり後ろ盾や職を失ったり逮捕されたりして社会的に抹殺されたりもするなど、大概本人あるいはその周囲にとって多種多様なバッドエンドを迎える。
ただし全員が破滅する訳ではなく、敗北した事によって救われたり、新たな道を歩んだりする事もある。例えば「才能が枯れた作家が麻雀でも敗北して大金を失うが、その麻雀を通して創作意欲が蘇る」と言ったものなど。
また、一度は破滅するなど逆境に置かれながらも、傀にリベンジを果たすため舞い戻って準レギュラーに昇格することもある。ただどのような結末を辿ろうが、傀に勝つ事だけは決して出来ない。
本作の狂言回しである麻雀プロ・安永に至っては傀と出会った当初からそんな「呪い」を負わされた人物であり、彼が大会に臨むも勝ち切れない、勝ってもアヤがつくという苦い結末に終わる話も多い。
○
BTOOOM!(Dark真実編)
世界を裏から操っている黒幕が仕組んだ死のサバイバルゲームを強要された主人公達の物語。
もう1つの結末である『Dark真実編』では、ヒロインの命がけの行動で黒幕を葬り去る事に成功したのだが、恋仲であった主人公は……。
なお、連載時に描かれた『Light友情編』では逆に黒幕が生き残っているものの、こちらは一応ハッピーエンドを迎えている。これに関し作者は『Light友情編』は「読者と出版社が望む商業的」な完結を、『Dark真実編』は「自分が実験的にやりたい物語として」の完結を書きたかったと編集側と議論して作成したと語っている。
なお外伝兼後日談(「BTOOOM!U18」)を見る限り、『Dark真実編』は正史ではないifルートになっている。
○
Nein(漫画版)
骨董店で入手した意志持つサングラスの改竄による「
他の地平線での悲劇(ビター・バッドエンドに繋がる魂をかけた選択)の否定(Nein)」を、最後に自身への干渉を「否定」し、熱い歌をサングラスに届ける事で終わらせた主人公。
だが白昼夢から覚め路地裏を歩いていた彼の元に、突如として骨董店主と黒猫が現れ「サングラスとの『約束』(対価)を果たす時」を宣告。そして…
「
ワタシの【否定】(Nein)を否定するのなら 貴方の【輪廻】(これから)も決して否定できない」
…この後のシーンは自らの眼で確認・解釈してほしい。
原作アルバムでは「否定」の「否定」に対しサングラスが気持ちを歌にして返して終了なためバッドではないのだが、
コンサート版では日替わりのエンディング(BD受注限定版収録)があり、中には「骨董店主がお代を取り立てる」場面も登場。
ラスト公演は漫画とは違うもののやはりバッドエンド(そして未だ綴られぬ次回作)を想起させるような場面で終了し、その後行われたタイアップカフェでもそれを補強するような演出がされていたという。
ただCDのスタッフクレジットでは「物語解釈の自由」が謳われているため、これらのエンディングもまた解釈の一つであろう。
○
U19
主人公の笑顔で締めくくられているが、条件付きで子供を刑事罰の対象にできる法案が可決、更に子供が人体実験の被検体となるなど、子供に対する処遇は改善されるどころか逆に悪化とお先真っ暗。
しかもそれらの原因の殆どが主人公が暴れまわったせいと、ある意味ではジャンプ漫画の中でも最悪のエンディングと言える。
○
ジオブリーダーズ
ようやく全てがうまく行く…と思った所から、最終巻の内容は、「知り過ぎた」ことによる神楽総合警備ほぼ死亡の壊滅エンド。
生き残ったのは主人公(皆のおかげで何とか逃亡)、社長(姉の命で現メンバーの記憶を喪失or封印し新企業立ち上げに参加)、高見(拷問か何かを受けて敵に協力させられ、まやを削除したのが最後の姿)のみ。
一応単行本未収録の部分で主人公と社長のその後を描く第三部があるものの、開始直後に作者が病気療養に入り停止中。
○禍霊ドットコム
謎の予言サイト「禍霊ドットコム」による様々な事件の話。
予言は悉くが人が不幸になるというもので、主人公はそれを防ごうとする。
が、ほとんどの事例において阻止は失敗に終わり、バッドエンドとなる。
主人公の回りだけ見ても、かつての同級生とその兄・現在の親友・年上の旧友・美術の先生・ともに行動する仲間が死亡または消滅する羽目になった。事件に遭遇して生存したのは妹だけ。
なお、サイト自体は余計なことをしなければ本当にただ不幸な怪奇現象を予言するだけの存在である。閲覧期間が切れると死ぬけど。
3巻で終了したが、本人はまだ抗うつもりであるなど、終わり方自体はバッドエンドではない。
○
連ちゃんパパ
再び元の鞘に戻り、まっとうな暮らしを目指して再出発した日之本一家。
だがパチンコの誘惑からは簡単には逃れられず、このままでは足を洗えないと悟った主人公は東京を離れ借金取りの伝でド田舎への移住を決意する。
一家揃って笑顔で畑仕事に精を出し、充実した自給自足の生活を送る彼らだったが……
「
こんな所にパチンコ屋建てて儲かるのかね
」
はっきりと結末が描かれているわけでもないのにその後の展開が完璧に理解できてしまう恐るべきラストシーン。
(ある程度改心しているとはいえ)日之本夫妻のこれまでの所業を考えれば
ある意味ハッピーエンド
ではあるかも。
ちなみにラスト5話の表紙絵はピクニック中の楽しげな日之本一家の姿……なのだがよく見ると
端っこの方で妻がまた誰ぞ男と密会している
。君こそ真ノ邪悪ダ。
○監獄学園
キヨシと千代が結ばれ、ハッピーエンドになるかと思われた矢先、キヨシの恋を応援しようとした花が暴走してしまい…
最終的に千代が裏生徒会21代名会長になり、キヨシたち男子はまた監獄へ収容されてしまう。
○どろろんぱっ!
「あさりちゃん」の室山まゆみ原作のギャグ漫画。
ラストでは、主人公の小町がヒロインの娘として転生するが、その年はノストラダムスが予言した恐怖の大王が降臨する1999年だった。
しかし、人類を滅ぼすような災害も戦争も起こる気配はない。
一体恐怖の大王は何なのかと問う天使アンジーに、大天使ミカエルはその正体を話す。
恐怖の大王とは、やがて核兵器をこえる何かを創り出し、人類を滅亡に導く存在だと。
1999年に恐怖の大王は降臨するのではない、生まれるのだと。
ヒロインの行き過ぎた英才教育の果てに、小町が超兵器を発明して人類を滅亡へと導くことを示唆して、物語は幕を閉じる。
なお、「どろろんぱっ!」は「あさりちゃん」と世界観を共有している可能性があり、もしそうなら「あさりちゃん」の世界もやがて滅亡することになる。