グラン・カイザー(焼きたて!!ジャぱん)

登録日:2017/10/29 Sun 09:54:56
更新日:2025/02/19 Wed 22:14:52
所要時間:約 4 分で読めます





もう喋るな。この恥さらしが

グラン・カイザーとは焼きたて!!ジャぱんの登場人物である。



【概要】

モナコカップのフランス代表「カイザー」の長男。
フルフェイスの鷲の仮面に、常に長い黒マントで体を覆い、マントの中からは次男のボブが覗いている。
三男のエドワードの顔は独立していたが、諏訪原への敗北の責任とって中に取り込まれた。
その外見から
  • 河内からは「トーテムポール」
  • 諏訪原には「仮面の者共」
と称されている。モナコカップの準決勝で東達と戦った。


一見すると次男に肩車されているようだが、実は支えているのは長男のほう
どういうことかというと、腕が異常発達した結果胴体より長いのである。
そのため、マントをたくし上げると足ではなく手が最初に見える。

腕だけで3m近い巨漢であり、マントの下の次男・三男を組体操の如く支えている。
自分だけでなく弟2人の全体重を支え続けてるだけあって腕の筋肉の発達も相当。
ボディビルダーのような屈強な体格のボブを常に足の力だけで支えている描写があり、相当に足の筋肉が優れている模様。

普段はトーテムポールの最上段に君臨し、全く口を利かない。
その理由はソフィ曰く

「パン職人にとって不必要な口や足を一切使わない為」

という常軌を逸したもの。
その為、河内は「もうツッコむ次元を超えている」と戦慄し、東は「凄い奴じゃ」とそのパン職人としての姿勢にある種の驚嘆と敬意を表していた。
しかしながら手を全く使っていない訳ではなく、前述の兄弟の体重を支えるという行為も両腕で行っている。
この状態では当然ながら手がふさがってパンがこねられないので、パンを作るときは逆に次男・三男がグランを身体を支えている。

彼は生まれた時よりパン職人にとって最も重要な手の強化をはかるべく、重石を両腕に装着される虐待紛いの生活を送っていた。
結果として2m72㎝という驚異的な腕の長さを得た。
その点に関しては本人も「人間の生への執着は恐ろしい」と語っている。


ボブ・カイザー



カイザー家次男。トーテムポールの2段目担当。
青い仮面を付けた褐色肌の屈強な男で、グランが調理する際は前側の足となってグランを支える。
「太陽の手甲(ガントレット)」と「女神の手」を習得しておりパン職人としての腕は本物。だが
  • 高潔さと威厳を見せモナコカップも優勝候補としての風格を見せつけた長男
  • 嫌味な小物キャラとして印象を与えた三男
と比べると出番の機会が薄くかなり地味な扱いになった悲劇の男。
乗り物酔いしやすいのが悩み。


エドワード・カイザー



「カイザー家」の三男。トーテムポールの3段目担当。
緑の仮面を付けており、グランが調理する際後側の足となってグランを支える。

高潔なグランとは違い陰険で高慢な態度が目立つ小悪党気質で、モナコカップ編では大会運営側と内通して日本代表への度重なる妨害工作を目論む姑息な顔をよく見せた。
一応「太陽の手」と「女神の手」を習得しておりパン職人としての腕は本物。

結果諏訪原と引き分けてしまったことや妨害工作を働いた小物ムーブにキレたグランの制裁を受けて遂にトーテムポールの一番下に組み込まれて事実上退場した。


【実力】

見た目は明らかにイロモノだが実力は間違いなくパン作りの本番フランスの代表なだけあって作中トップレベル。
腕は単に長いだけでなく、
  • 生まれ持った太陽の手に加え通常の太陽の手甲の2倍強の筋力をつけた「太陽の手ギガントス」
  • 諏訪原をして「人の手の動きではない」と称するほどの全ての指を360度別々の方向に独立して素早く動かせる異常な柔軟性を身に着けた指先女神の手(ラ・マン・デユヌ・デエス)ウルティマ」
を兼ね備えた化け物みたいな腕へと変貌を遂げている。
この太陽の手ギガントスと女神の手ウルティマに関しては作中ではカイザーしか有していない*1という点を踏まえると、ソフィが「世界一のパン職人」と称したのも間違いではないだろう。


【劇中の活躍】


モナコカップの準決勝で東達日本のチームと対戦する。
お題は「スポーツパン」であり、カイザーは抗酸化作用のある真珠パウダーとアントシアニンを多量に含むブルーベリーを使用したブルーラグーンで勝負に挑む。
しかしながら河内の作ったフジツボ入りのパンは当然のことながら、諏訪原の作成した紅の新型ルパン六号にある致命的な弱点を諏訪原が焼成に入る前の段階で見抜き、失望する。
蓋を開けるまで勝負は分からないと豪語する諏訪原に対し、グランは語気を強め、言い放った。


残念だが、君のパンは既に終わっている。
この場に相応しくない犯罪パンだ!
そんなものでこの私と勝負をしようとは3世紀早い!

諏訪原のパンには酒が使われていた。
重力のかかるF1レーサーは非常に酒に酔いやすい為どれほど少量でもアルコールはご法度であり、
たとえ焼くことでアルコールが飛んでいたとしても事前に酒を使っているという事実は変わらない為に手に取りづらいだろう。
更に諏訪原の制作したパンの形は「うさぎとかめ」のかめをモチーフとしたものであり、
日本人ならともかくとしてその童話を知らない外国人にとっては亀はノロマの代表でありイメージダウンは避けられない。
その点を非常に優れた観察眼、洞察力でグランは見抜いたのだ。

その後、東が遅刻して現れ、彼が事前にパンを用意していたことから不正の疑いをかけられ、勝負に参加できなくなった際にはパン職人として東の作ったパンの正体が気になるということもあり、「私なら異存はない!」として彼の参戦を快く承諾。
こうして闘いは諏訪原の助言を得て新たに生まれ変わった「ジャぱん51号戒」VS「ブルーラグーン」という構図になっていく。
ピエロは両者を食べ比べ、日本代表の決勝進出を決定した。
しかし、それに納得がいかないのがフランス代表のファン達。
「カイザーの工夫の方が日本のパンより勝っていた」「ピエロは日本から金を貰って審査している」などの暴言が浴びせられ、会場は暴動が起きそうになるほどの興奮状態になる。
その時。

「みなさん! 審査員の決定は絶対です! お静かに願います!」 

グランの一喝により周囲は静まり返り、彼の口とピエロの解説から敗因が明らかにされた。

カイザーのパンに使用された食材は
  • 抗酸化作用のある真珠パウダー
  • アントシアニンを多量に含むブルーベリー
  • リラックス効果のあるアマチャ(アジサイ)
  • 動物性たんぱく質を補うヨーグルト

これに対し東のパンは
  • うなぎ
  • 海苔
  • 黒豆

と目に良い素材ばかりを使用していた。
黒豆はブルーベリーと同じくアントシアニン多く含む食べ物であるため、互角に判定されても不思議ではなかった。
しかしここまでならグランの勝ちだったとピエロは言う。
東は上記に挙げた食材の他に筋肉増強に必要なアミノ酸を多く含む上に小腸の吸収率は五倍と言われるシルクパウダーの最高級品を使用していた。
フランスでは衣服に使用するシルクを食材として利用する、日本人の食に対する貪欲さにグランは敗北。
自らの完敗を素直に認め、一切の言い訳をすることなく会場を後にした。
最初から最後まで正々堂々と闘い、潔く去る誇り高き王者の姿がそこにはあった。
とはいえ大会優勝の最有力候補が決勝に行く前に敗北したせいで興行的にはかなりピンチになった。




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最終更新:2025年02月19日 22:14

*1 通常の太陽の手と女神の手は東も持っている