ゴライアスバードイーター

登録日:2017/12/1 (金曜日) 18:21:00
更新日:2025/01/03 Fri 08:06:03
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ゴライアスバードイーターとはブラジルやベネズエラ等のアマゾン川の流域に生息している世界最大のクモである。
(ただし巣を張らない地上性のクモとして。網を張るクモはオオジョロウグモが最大)

一般的には項目名の通りゴライアスバードイーターという名前が有名だが和名としてルブロンオオツチグモ、トリトリグモという呼称も存在する。
学名はTheraphosa blondiという。

英語名はGoliath birdeaterで読みは上にカタカナで表記した通りである。
ゴライアスと言うのは旧約聖書に登場する巨人兵ゴリアテの事であり、後述する通りその名に恥じぬ巨体を持ち合わせているのだ。


概要


ほぼ茶色一色の体色と体毛を持つ以外にこれといった模様がないので地味な印象だが
先述した通りかなりの巨体であり、大きなものだと全長12㎝、レッグスパン(脚を広げた直径)は30㎝以上にもなるのだとか。
つまり最大級の個体になると成人男性の両手より大きなことになり、正にタランチュラ界…いや、クモ界の巨神兵と言っても過言ではない。

あまりに大きいため歩いてる距離が遠くなければその音が聞こえると言われ、
ある研究者がガイアナで生態調査をしていた際に落ち葉を踏む音が聞こえたので
ネズミかと思って外に出るとこのクモが歩いていたという事例があったという。

…発見した研究者はさぞ驚いただろう。ネズミだと思ったら手のひらより大きな蜘蛛が歩いていたのだから…

その体毛には相手の体に食い込んでかゆみを引き起こしたり
吸い込んだ場合にはくしゃみを引き起こす効果があり、掻き毟る事でこれを飛ばし怯ませるが
それでも逃げなかった場合は体を反らして牙を剥いて威嚇する。
は多くのタランチュラに共通してそれほど強いわけではないものの気性は非常に荒く、
牙が鋭い上に噛む力も強いので噛まれないに越したことはないだろう。

その巨体から予想がつく通り力も非常に強いため普通のタランチュラでは捕食しないような大物も捕らえることが可能で
サソリやネズミは勿論だがなんとヘビやカエル、トカゲすら食べてしまうのだから驚きである。
名前に反して鳥類を捕食することはない。但し地面に落ちている鳥の死骸食べるのは確認されている。蜘蛛が鳥を喰うというインパクトの強さでこの名称がついたのかもしれない。

寿命は多くのタランチュラの例に漏れず雌雄で大きく差があり、雌が十数年を軽く生きるのに対して雄はたった数年程度しか生きない(それでも十分長生きだが…)
その為長く付き合いたいのであれば運よく雌を入手するしかないだろう。


飼育方法


その巨体や凶暴な性格から愛好家にも人気の種類の一つだが滅多に捕獲できないのと
あまりに危険すぎるからか値段も他のタランチュラより高価で大抵の場合数万円は下らないほどで入荷数も少なく入手は困難。
これまた多くのタランチュラの例に漏れず比較的丈夫で特に絶食には長期間耐えるものの、
原産地の環境が環境なので乾燥と寒さには非常に弱くこれらの要因が重なるとあっという間に死んでしまうのだとか。
王者は絶食は我慢できるが湿度と温度には意外にもデリケートなのである。
また、多湿+高温と言う環境で飼う関係上、ダニが湧きやすく定期的に掃除しないと気付かない内に弱っていってやはり死んでしまう。
とはいっても先述の通り非常に気性が荒いため掃除の際は細心の注意を払おう。
上記の理由からタランチュラ飼育初心者は安易に手を出してはいけない種類とも言えるが
世界最大のクモと称され成長も遅いので幼体から飼育した場合は育て甲斐があり、非常にロマンのある種類でもあるのは事実だろう。


天敵?(余談も兼ねて)


そんなクモの王者とも言えるゴライアスバードイーターだが、意外と天敵も多い。
中でも有名なのが最大の狩りバチと称されるタランチュラホークことオオベッコウバチであり、
最大のクモである彼女ら(クモはメスの方がデカくて強い)ですら彼女たちの前ではほとんどの場合なすすべもなく狩られてしまう。
具体的に言えば彼女達はゴライアスバードイーターが威嚇する際に立ち上がる習性を逆に利用
立ち上がった時に懐に潜り込んで毒針を撃ち込んでそのまま餌食としてしまい、毒針で麻痺されたクモ達はハチの幼虫の餌にされてしまう。

他にも同じく南米のジャングルに生息し、最大級の巨体を誇るムカデであるペルビアンジャイアントオオムカデも彼らを捕食する有力な天敵として知られており、本種を含むタランチュラは牙以外に殺傷力のある武器がなく
対するムカデは外殻類の為体毛攻撃が通じないのをいいことに全身に巻き付いて牙を封じて身動きのできない状態にして蹂躙してしまうが、そこはクモ界の巨神兵、両方とも返り討ちにしたケースが存在し、一方的に狩られるとは限らないようである。

他にクモがどうしようもなく太刀打ちできない相手は人間を除けば、グンタイアリが挙げられる。

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最終更新:2025年01月03日 08:06