グフー(ゼルダの伝説)

登録日:2018/02/01 Thu 17:41:20
更新日:2025/02/08 Sat 20:36:06
所要時間:約 4 分で読めます





グフーとは、ゲームゼルダの伝説シリーズ』に登場する悪役。

かつてはピッコルという小人族だったのだが、現在では邪悪なる風の魔神に成り果てた。
外見は球状の体に目が一つで、悪魔の羽がついているというのが基本スタイル。
ロリコンを叱りつける妖怪に見えなくもない。
人間態も存在するが、『ふしぎのぼうし』にしか登場しない。
魔神としての姿は『夢をみる島』に登場したラスボスのシャドー最終形態を思わせる姿でもあるが、関連性は不明。
名前の由来は非常に強い暴風をあらわす「颶風」から。
英語名は「Vaati」。

GBAゼルダ作品などにおいて主要悪役を務め、ガノンに次いで複数作でラスボスを担当した強大な敵である。
実はゼルダ史においてもガノンよりも速くハイラルを混乱に陥れた悪の存在だったりする。
『4つの剣』2作とふしぎのぼうしでは人物描写が結構違うので同一人物か疑う見方もあったが、設定的には同一の存在。

…しかし、設定を見返すと結構壮大な敵ではあるがそれに反して知名度はあまり高くない。
登場作品がマスターソードなどが登場しない所謂「本筋」の作品ではないのが大きいか。
ふしぎのぼうし以降はゼルダ作品への出演機会もなく恵まれていない。

ちなみに時のオカリナ以前の時系列で現れたため、時のオカリナ以降のどの分岐ルートで復活しても設定上おかしくはない。
ただし、現状では時の勇者が戻った世界でしか復活していない。


以下、ゼルダの伝説シリーズの歴史の時系列に沿って解説する。


ふしぎのぼうし



「フハハハハッ…アナタはまったくおひとよしだ」


ゼルダ史でも『スカイウォードソード』に次ぐ古代の時系列で、ゼルダ史においてグフーが初めて登場したという事になる。

ふしぎのぼうしでは人間態で行動しており、その容姿はかなりのイケメンで後に少女を誘拐しまくる男には見えない。
甲高い声で敬語を使うが、よく不気味に笑っている。

元々は小人族であるピッコル出身で、同じピッコルである賢者エゼロの弟子だった。
しかし、人間の悪い心に興味を持ってしまい、師の製作したねがいのぼうしを奪って魔神の力を得る。
そして師匠であるエゼロも呪いによって帽子の姿に変えてしまったのだった。
姫川明の漫画版では悪い心に憧れた理由が「自分の見た強い人間が悪人であり、悪くなれば強くなれると思った」と説明されている。

ピッコルの門が開き人間界にやってきたグフーは、100年目の節目となるハイラルのピッコル祭の武術大会に素性不明の男として参戦し、そのまま優勝。
ハイラル王から賞品のスミスの剣を授与されるが、実の狙いはピッコルの剣で宝箱に封じられたというフォースの力だった。
しかし、実際の宝箱には魔物が封印されていただけであり、グフーの目論見は外れる。
最終的にはゼルダ姫の力を邪魔になると判断したグフーは、魔神の呪いで彼女を石化してその場を去った。

その後フォースを見つけられずにいたグフーは、ハイラル城に潜入しハイラル王を石化させて自身がハイラル王に化ける。
ハイラル兵を使ってフォース探索をさせていたが、リンク達の後を付けて秘密の間でフォースの秘密を知る。
フォースの力を宿していたのは、他でもないゼルダ姫だったのだ。
リンクを退けたグフーは、手始めにハイラル城の者たちを一人残らず石化させ、魔物が跋扈する「闇ハイラル城」へと変えてしまった。
そして石化したゼルダ姫からフォースの力を吸収し始め、儀式の終了直前に阻止されるが大魔神の姿へと変貌する。

こうしてグフーは闇ハイラル城最上階にてリンクと戦闘を迎える。
第1形態は人間態を成長させたような姿で、第2形態は4つの剣時代と酷似した姿に変身する。
最終形態である第3形態は第2形態に腕を生やした大魔神の姿となる。
火炎や電撃攻撃を駆使するが、どの形態でも姿を見せる目玉が攻略の鍵。

最後は聖剣フォーソードを駆使するリンクによって撃破された。
グフーの手を離れたねがいのぼうしとゼルダ姫に残っていたフォースの力によって混乱したハイラルは元の姿に戻った。
ちなみに漫画版ではグフーが救済される結末となっていて、元のピッコルの姿に戻って改心している。

こうしてグフーは討ち倒されたかと思われたが……。


4つの剣



「ブフォフォフォ、ワシの復活にちょうど良い。」

「おまえにはワシの花嫁になってもらう!」


時系列的には復活という立場だが、グフーというキャラとしては本作が初出演作である。

『ハイラル・ヒストリア』などの記述によると、ピッコル時代の記憶はないらしく理性に乏しくなったとされる。
言動などの様子もふしぎのぼうし時代から大きく変化しており、低い声かつ高圧的な老人口調になっている。

『ふしぎのぼうし』から後の時代で風の魔神として復活し、天空にある風の宮殿を本拠として美少女を攫う変態行為に出ていた。
人々がグフーに困っていると、ある一本の剣を持った旅の勇者*1が剣の力で体を分裂させてグフーを退治した。
グフーは剣に封印され、その剣はフォーソードと名付けられてハイラルの聖域にひっそりと祀られる。

時は経って4つの剣本編にてフォーソードの封印を破って復活を果たし、フォーソードの封印に異変を感じて調査に来たゼルダ姫を捕らえる。
この際にゼルダ姫の容姿と高貴な身分に惚れ込み、復活の手始めとして花嫁認定をして攫って行った。

そしてゼルダ姫の救出に向かった4人のリンクと風の宮殿で激突する。
第1戦では鎧を纏った姿で下部に竜巻を発生させながら戦闘するが、この竜巻にバクダンを投下すると巻き上がってダメージを受けるのでこれを繰り返して地面に落ちたところを攻撃する。
続く第2戦では回転する腕やエネルギー弾、周囲に小型版グフーのような物体を展開させてくる。

最後は自分の敗北を信じられないままフォーソードに封印され、以降の時代も歴代ゼルダ姫によって聖域にて監視され続けたとされる。


4つの剣+


時の勇者が生還してから後に黄昏の勇者が活躍した影との騒動から数百年が経過。

ハイラルの地は再び暗雲に包み込まれた様相を見せ始める。
封印の地に向かったゼルダ姫と6人の巫女がシャドウリンクによって誘拐された後、リンクが抜いたフォーソードから出現。
魔力によってフォーソードからも力を奪っていたようで、復活の手始めに4人のリンクをハイリア湖畔に吹き飛ばした。

ラスボスかと思いきや、実は毎度おなじみのある人物に利用されていただけだった…つまり前座。
ちなみにその彼からは「この程度だったとは」「役立たずめ…!」など散々な罵倒を浴びる始末となった。








追記・修正は少女を攫った後に封印されてからお願いします。

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最終更新:2025年02月08日 20:36

*1 この勇者の正体は不明だが『ハイラル・ヒストリア』ではふしぎのぼうしのリンクの子孫ではないかと推測されている。姫川明の漫画版4つの剣+ではシルエットのみ描かれており、その姿は時のオカリナの青年リンク風。