ゼルダの伝説シリーズの歴史

登録日:2012/03/26 Mon 22:01:08
更新日:2025/04/10 Thu 12:51:24
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「ゼルダの伝説シリーズの歴史」、通称「ゼルダ史」とはゼルダの伝説シリーズで作品間に発生する時間軸のことである。


【概要】

ゼルダの伝説」シリーズでは、各作品間が同一世界観であることが説明書などで仄めかされていたため、
ユーザー間ではこうだろうという大体の予想がされていたが、全て同一時間軸だとすると矛盾が生じる部分もあったりと議論になっていた。
シリーズ25周年記念に発売された「ハイラル・ヒストリア」と呼ばれる公式資料集にて、ようやく公式から回答がされたが、その内容は驚くべきものだった。

その内容とは、『スカイウォードソード』を「最古の物語」とし、
時のオカリナ』から3つの別の時間軸(トゥーンリンク編・トワイライトプリンセス編・旧作編)に分岐する、というまさかのパラレルワールド設定であった。

なお、基本的に各作品に登場するそれぞれの「リンク」は別の時代の別人だが、
  • 初代』と『リンクの冒険
  • 『時のオカリナ』と『ムジュラの仮面』
  • 『風のタクト』と『夢幻の砂時計』
  • 『神々のトライフォース』と『夢をみる島』
  • 『神々のトライフォース2』と『トライフォース3銃士』
  • 『ブレスオブザワイルド』と『ゼルダ無双 厄災の黙示録』と『ティアーズオブザキングダム』
以上の組み合わせは、同じ「リンク」である。
ただし、デザインやゲーム機の機能の都合で同一人物に見えないリンクもいる。

ちなみに発売当初から長い間、『ふしぎの木の実』は「『神々のトライフォース』~『夢を見る島』の間の話で、リンクも同一人物」という設定だったが、後にハイラル百科で「『夢をみる島』の遥か後の時代で、リンクも別人」と設定変更された。
ハイラルヒストリアでも「今後の作品次第で設定はいくらでも変わる」と明言されており、
今後、同一とされたリンクが全く知らない経歴のリンクに変更されたり、その逆もあり得るし、
『4つの剣+』のように作品の立ち位置そのものが大幅に変更されるケースも稀ながら存在するため、注意が必要である。

製作者サイド的には「歴史の教科書のように、新しい資料や新事実が見つかったことによる新解釈」によるものというスタンスで、
「ハイラルの歴史は時間とともに変化する」ということになっている。


【ゼルダ史】

ハイラル・ヒストリアにより時系列不明だった作品、単なる外伝だと思われていた作品も、公式で時系列が設定された。
以下よりゼルダ史を少ない情報なりにいくつかまとめてみる。

4つの時系列


(1)神々の伝承と時の勇者
スカイウォードソードふしぎのぼうし4つの剣

ターニングポイント:時のオカリナ
この話の後に3つの世界に分岐する。詳しくは後述。


(2)風の勇者と新しい世界
風のタクト夢幻の砂時計大地の汽笛 




(4)ハイラルの衰退と最後の勇者
神々のトライフォース夢をみる島ふしぎの木の実→神々のトライフォース2→トライフォース3銃士→知恵のかりものゼルダの伝説リンクの冒険


一つに繋ぐと……


ゼルダ史1

スカイウォードソード

ふしぎのぼうし

4つの剣

時のオカリナ
(リンクがガノンを倒した後に子供時代に戻った結果残された「リンクがいなくなった時代」)

(未来のハイラルから時の勇者の血筋が途絶え、海に沈み滅亡する)

風のタクト
(ガノンドロフをマスターソードやハイラルと共に永久に封印し、新天地を目指して旅立つ)

夢幻の砂時計
(途中で幽霊船に遭遇し遭難)

大地の汽笛 
(新天地が開拓された後の未来、新ハイラルの物語)

ゼルダ史2

スカイウォードソード

ふしぎのぼうし

4つの剣

時のオカリナ
(リンクがガノンを倒した後、子供時代に戻る)

ムジュラの仮面
(ゼルダにガノンドロフの策略を報告し旅に出た後、タルミナに迷い込む)

(賢者達によるガノンドロフの処刑が失敗し、代わりに影の世界に追放)

トワイライトプリンセス
(とどめを刺されたガノンドロフが力のトライフォースに見限られ死亡)

4つの剣+
(新たなガノンドロフの誕生とグフー復活)

ゼルダ史3

スカイウォードソード

ふしぎのぼうし

4つの剣

時のオカリナ
(リンクがガノンに倒されてしまう)

(封印戦争の末、ガノンを封印するも聖地がガノンに支配される)

神々のトライフォース
(時のオカリナのリンクとは別人。復活したガノンからハイラルを救う)

夢をみる島
(剣の旅に出る途中で嵐に遭い遭難)

ふしぎの木の実
(神トラリンクとは別人。ホロドラムとラブレンヌを救い、ツインローバにより不完全な形で復活したガノンを討伐)

神々のトライフォース2
(ユガによりガノンが復活し融合を果たすも退ける)

トライフォース3銃士
(ハイラルとロウラルを救った後、伝説の勇者候補としてドレース王国に集う)

知恵のかりもの

ゼルダの伝説
(ハイラルは長い年月を経て分裂し小国に、とどめを刺されたガノンは灰となる)

リンクの冒険
(ガノンの残党によって荒廃が進むハイラルの復興に尽力)

……これを見ただけでは分かりにくいと思うので、ゼルダ史に関わりが一番深いキャラクター「ガノンドロフ」も交えて解説する。


始まりの物語(スカイウォードソード~4つの剣)

ガノンドロフが誕生前なので当然登場しない。
しかし、『スカイウォードソード』のラスボスである「終焉の者」がガノンドロフと容姿が似ている。
そして、死ぬ間際リンクに対して「おまえと私の戦いの輪廻は未来永劫に続く」という呪いの言葉を吐いた。

このため、ガノンドロフは「終焉の者」の転生、もしくは何かしらの影響を受けて生まれたと解釈されている。
その後、『ふしぎのぼうし』と『4つの剣』で「風の魔神グフー」が登場。
遠い未来、『4つの剣+』で蘇った際はグフーを手下として暗躍していた。


ターニングポイント(時のオカリナ)

ゲルドの地より、盗賊ガノンドロフが初登場。
後に「力のトライフォース」を掌握し、大魔王として君臨。
マスターソード」により、「時の勇者(時のオカリナのリンク)」は7年前の世界へ戻ることができたため、ここで前述の分岐が発生する。

まずは、時の勇者(リンク)との最終決戦における勝敗で世界が分岐する。

リンクが負けた場合、時オカ以前に発売されてきた作品を中心とするゼルダ史3に進む。

そして、リンクが勝った場合はそこから更に2つに分岐する。
  • 「時の勇者が去った後の7年後の世界」がゼルダ史1
  • 「時の勇者が7年前に戻った世界」がゼルダ史2に該当する。


時の勇者が去った世界(風のタクト編)

リンクがガノンドロフを封印し、元の世界へ帰った後の7年後の世界。
リンクがいなくなったため、勇者の血筋が途絶えてしまい、ガノンドロフが復活した時に勇者が現れないという危険があったが、
案の定ガノンドロフは時の勇者の物語が伝説になるくらいの年月を経て復活。

当然勇者は現れず、勿論ガノンドロフを止めることができなかったため、ハイラルの人々はその命運を神に委ねる。
その結果、ハイラルの神はハイラルの地もろともガノンドロフを海の底に封印した。
こうして、ハイラルは滅亡。
……残ったのは、ただただ広い海と、かつてのハイラルの高い山々が水面に顔を出しただけのわずかな島々のみである。

ガノンドロフが復活した際、人々はただ「勇者」の再来を祈るのみで何もしなかった…と思われがちだが、実際は国を挙げて抵抗した模様である*1。もっとも焼け石に水だったろうというのは想像に難くないが…。
この点から「時の勇者が敗北した時間軸では、リンク無しでもガノンと戦えたのに情けない」などと言われることもあるが、前述の通り復活までに相当な時間が経過しており、そもそも対抗手段を持っていなかった事が一因にある*2
翻って時の勇者敗北後は確かにリンク抜きでガノンと戦ってはいるものの、リンクとガノンの戦い自体からさほど間がなくガノンとて手負いである事や、リンクの代わりにゼルダが戦いを率いている可能性もあり、「対ガノン」に対するモチベーションや手段の有無が雲泥の差であったことは間違い無い。


風のタクト』では上述の話がオープニングで描かれている。上述から更に長い年月が経った物語であり、ガノンドロフはまたも復活。
最終的に、ハイラルは完全に消滅し、ガノンドロフもマスターソードに貫かれ石化。再び海の底に封印された。
その後の『夢幻の砂時計』と『大地の汽笛』では封印されたままのため登場しない*3

夢幻の砂時計を得て風の勇者達は新天地を発見し、その地に新たなる「ハイラル」を建国した。
そして夢幻の砂時計から百年後の物語が大地の汽笛である。
その為、大地の汽笛におけるハイラルはハイラル王への敬意から国名を受け継いだだけで従来のハイラルとは異なる大地である。


時の勇者が戻った世界(ムジュラの仮面からトワイライトプリンセス)

リンクがガノンドロフを倒し7年前に戻った後、ガノンドロフが行う悪行の数々をゼルダに報告。
これを聞いたゼルダは賢者達と先手を打ち、ガノンドロフの野望を挫く。
そのまま賢者達によって処刑されるはずだったが、リンクが勇気のトライフォースを宿したまま戻ってきたことで歴史の因果が干渉、ガノンドロフにも力のトライフォースが発現。処刑決行中に激しい抵抗に遭い失敗。
その後ガノンドロフは賢者達に「影の世界」に追放される。
ちなみに、この時間軸では「時の勇者の伝説」は存在しないため、リンクはそれが心残りだったのか、『トワイライトプリンセス』で亡霊という形で登場したりしている。
ハイリア人である以上成長するためコキリ族の幼馴染達とは早いうちに今生の別れとなってしまったことは想像に難くない。それ以外の知り合いとの関係も軒並みリセットされている以上、リンクが晩年どのような過ごし方をしたのかは推して測るべし…か。

『ムジュラの仮面』では、リンクがゼルダに悪行を報告した直後のため登場しないが、
リンクの冒険中に裏でガノンドロフの処刑の計画が進められていると思われ、
その後上述通り処刑には失敗するも、影の世界に追放される(ガノンドロフの処刑失敗と影の世界への追放は『トワイライトプリンセス』で語られる)。
また、時オカのストーリー(大人にならないと抜けないので未来に送った)と整合性を取るためか、ムジュラの仮面では「マスターソード」は登場しない。

『トワイライトプリンセス』では「影の世界」で復活を目指し暗躍。
影の王の座を狙うザントに力を与え、光の世界を影の世界で飲み込もうとするが、
リンク、ゼルダ、そしてミドナに阻止され、最後は「力のトライフォース」に見限られる形で死亡した。

『4つの剣+』ではトワプリから数百年後、
再びガノンドロフが誕生して同じくハイラルを侵略するも、やはりリンクに倒される。
ただ、この作品の発売当初は『4つの剣』の続編で、『時のオカリナ』の外伝的なパラレルワールド扱いだったため、
時系列を入れ替えた結果、この作品のガノンドロフは他のガノンドロフとは別人となり、「トワプリで死亡したガノンドロフの生まれ変わり」という枠に収められた。


時の勇者敗北後の世界(神々のトライフォースからリンクの冒険)

リンクを倒しトライフォースを揃えたガノンドロフはその力で人間の姿を捨て、「魔王ガノン」に進化。*4
揃えた後で変貌したくだりを素直に受け取れば「ガノンドロフ状態でリンクを倒した」のだろう。時オカの最終形態「ガノン」は力単独の暴走状態という通説なので、この魔王ガノンと同列に並べるべきではなさそうだ*5
しかし、人々の決死の作戦で、ガノンはトライフォースごと聖地に封印される。

『神々のトライフォース』でガノンは聖地を「闇の世界」に変貌させる。
だが、封印は解くことはできなかったため、ハイラルの司祭アグニムを利用して封印を解くことを目論む。
しかし、アグニムを撃破し自らを追跡してきたリンクとの激闘の末、彼に倒されて死亡した。

『夢をみる島』では本人は登場しないが、ラスボスの変身の一形態として登場。
これとガノンの関係は不明だが、夢をみる島のリンクは『神々のトライフォース』と同じリンクであるため、
リンクの記憶を読み取り具現化したのではという解釈が一般的。

『ふしぎの木の実』ではツインローバがゴルゴンとベランを使役することで復活を目論む。
2人が倒れた後にゼルダを拐い生贄に捧げようとしたが、すんでのところでリンクに阻止される。
追い詰められたツインローバは自らを生贄に捧げることでガノンを無理矢理復活させるも、不完全な儀式であったために意思を持たない暴走状態で復活した。
復活してすぐにリンクによって倒され、そのまま爆発四散した。

『神々のトライフォース2』は神トラ(夢島)→ふしぎの木の実~初代の間の出来事と説明されている。
ガノンはユガによって甦り、そのままユガと融合した。
『トライフォース3銃士』は神々のトライフォース2から数年後の話と米国任天堂が説明したほか、国内でもトワプリHD発売時に同設定で時系列に組み込まれている。
神トラ2とトライフォース3銃士のリンクも同一人物。




初代『ゼルダの伝説』では『夢をみる島』から数百年後の世界で、具体的な経緯は不明だが、またしてもガノンが復活。
ハイラルを侵略するがリンクに倒され、灰となって死亡した。
この時間軸ではリンクとの最後の決戦になっている。

リンクの冒険でのガノンは既に死んでいるため登場しないが、リンクの血を捧げれば復活できるため、
ガノンの残党によってリンクが倒される(ゲームオーバーになる)と、ガノンが復活してしまうことを示唆するメッセージが表示されている。


遥か未来?(ブレス オブ ザ ワイルド、ゼルダ無双 厄災の黙示録、ティアーズ オブ ザ キングダム)

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』は、現時点ではどの時系列に含まれるのか具体的に判明していない。
ハイラルの歴史においては最後という言及はあり、公式サイトでもあらゆる時系列の一番下に置かれているが、「どのラインに続く最後なのか」については明言を避けられている。
これは、本作が自由度がかなり高いオープンワールドの作品かつプレイヤーによってどのような物語の進め方も可能なため、
「時系列考察」を含めて想像の余地を残すために、現段階では一応は決まっていてもあえて明言はしていないようだ。
少なくとも、1万年前の時点で既にガノンは「厄災」と成り果てていたことと、「憎悪と怨念の権化」とも呼ばれていることから、どの時系列から続いても全く違和感はないようになっている。
ただし、「マスターソードが普通に引き抜けるようになっているので、『風のタクト』の時系列ではないはず」
ライネルがいる」「ハイラル王の手記に『リンクの冒険』でのみ明かされた設定に関連した記述が存在する」といった理由から『時の勇者が敗北した世界線』である」という説が出ていた。
また、トレーラーでのインパの「ハイラルの歴史はガノンとの戦いの歴史」という言葉についてプロデューサーの青沼英二氏が「"ガノン"との戦いの歴史、という表現はそういうことです(意訳)」と語っており、公式サイトなどでも「初代と同じハイラルである」という表現がなされていたことから、勇者敗北ルート・旧作シリーズから続くものという説は色濃くなっていた。

ところが、その数年後とはるか古代を描いた続編『ティアーズ オブ ザ キングダム』発売後、考察が一気にひっくり返され、ここに来てブレワイ編の時系列考察が振り出し状態に戻されてしまうことになる。
本作中の歴史には敗北ルートと共通したワード「封印戦争」こそ出てくるが、本編で語られるその戦いは神々のトライフォースで語られるものとは大きく異なる戦いである。
王国建国を初めとした様々な描写から敗北ルートの歴史においては考えられない決定的な矛盾が発生しており、それどころかスカウォ以外の歴代シリーズと明確に繋がっているのかすら怪しい状況となったためである。

様々な考察もされており、「今までのシリーズとは一切関係が無い、よく似たパラレルワールド」という説や「スカイウォードソード~時のオカリナ…の間に分岐した世界」という説が出ているが、現状では完全な憶測の域を出ない。
ある要因でティアキン現代のシーカー技術(プルアパッドの機能)が過去のゾナウ族に伝来していることなどで図らずも歴史改変が発生した疑惑があるのも、混乱の一因と思われる。

ちなみに『ゼルダ無双 厄災の黙示録』は、とあるガーディアンが本編の世界より時を遡り、過去の出来事に介入して歴史の改変を試みるという、ブレスオブザワイルドの100年前から分岐したifストーリーとなっている。


【まとめ】

結論を言うと、ゼルダ史については曖昧な点が多かったが、現在はスカウォ~時オカまでが一本の序章であり、そのあと3つに分岐し、ブレワイに収束するという定説で固まっていた。
ただティアキンの過去描写のように、今後新作が発売された場合、また定説が変化することも考えられる。

何故曖昧にされてきたかと言うと、ゼルダの産みの親・宮本茂氏が歴史を明確に表すことを避けているため。
宮本氏は「シリーズが続いたから大きな時系列の無視はしないが、気にせず楽しんでもらいたい」というスタンスをとっている。
実際、これらの時系列を知らずとも、それぞれの作品自体はそれぞれのゲーム一本でちゃんと完結しているので、どの作品から遊び始めてもとくに問題はない。
これらの考察はあくまでも、知っているとより面白い裏設定程度にとらえておくのがよいだろう。

また、シリーズの総合プロデューサーである青沼氏によると「僕らですらゼルダの歴史に触れるのは簡単ではない」とこと。


【参考資料】
  • ハイラル・ヒストリア
  • ゼルダの伝説 ハイラル百科

※外部リンク


【その他、公式年表で言及がないゼルダ作品に関して】

全てのゼルダシリーズの作品が上記の時系列に組み込まれている訳ではない。
特に番外的作品やコラボ作品は年表への記載が避けられているなどで、そもそも時系列に入れられていない事が多い。

  • BSゼルダの伝説
サテラビューで配信された『BSゼルダの伝説』はリンクの冒険から数百年後の世界を舞台としている。
そのため勇者が敗北した世界におけるもっとも未来の話になるが、この作品自体が公式年表に記載されることは殆どない。サテラビューという都合上プレイが不可能というのもあり、言及しても興味を持たせられないというのがあるのだろう。
一応、最も先の未来のお話であるため、現状の公式時系列と特に齟齬は起きていない。『ブレワイ』よりも前とは思われるが。
ちなみに、このゲームでプレイヤーが操作するキャラクターはリンクではなくサテラビュー内蔵ソフトでのプレイヤーキャラ(受信カセットに登録していたプレイヤーの性別により野球キャップを被った男子、もしくは赤いポニテの女子のどちらか)が、現代世界からハイラルに召喚されたという設定にされている。
今で言うところの異世界転生モノの先駆け…と言えるのだろうか、これ?*6

  • BSゼルダの伝説 古代の石盤
『神々のトライフォース』から6年後の舞台のお話となっている。放送されたのも神トラ発売から6年後の1997年。
上述の無印BSゼルダがファミコン版のSFCリメイク路線だったのに対し、本作は神トラをベースとしている。
前作同様ハイラルに召喚されたプレイヤーの子供がリンクに代わってハイラルの平和を取りもどす、という設定。
しかし、こちらも公式年表などで記載された例はなく、完全なパラレル扱いだと思われる。サテラビューという都合上(ry
ただし、作中のある描写から舞台は『夢をみる島』と同時期のハイラル(≒夢をみる島が神トラから6年後の話)ではないかという見方がある。

  • CD-i版ゼルダ三部作
海外のフィリップス社による作品群。時系列に関する言及や推測できる描写はなく、公式年表でも記載はない。
任天堂製ではないライセンス許可を得た他社製のゼルダのため、公式時系列などには特に配慮や設定がされていないと考えられる。3本全部クソゲーだし…

  • ソウルキャリバーⅡ
GC版に大人リンク(時オカベース)がゲスト参戦しているが、ストーリーはオリジナルであり、どのリンクかも不明。

  • リンクのボウガントレーニング
ストーリー自体が存在せず、時系列にも含まれていない。
元々ミニゲーム性が強いゲームであるため、パラレルワールドである可能性も大いにある。
トワプリから多くのデータを流用してスピンオフ的に作られたので、とりあえずはトワプリの幕間と考えるのが無難か。

  • もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド / 色づきチンクルの恋のバルーントリップ
ゼルダの伝説出身の「チンクル」が主人公の作品であるが、
リンク、ゼルダ、ガノンドロフ、ハイラルといったおなじみの名前すら登場せず、そもそも同じ世界観上にある作品なのかすら不明。
事実、このシリーズの「チンクル」もゼルダ本編とは設定が異なっているため、おそらくは全く異なるラブデリックテイスト増し増しの別世界における別人キャラと思われる。

『時オカ』『トワプリ』『スカウォ』の世界を絡めたお祭り作品であるが、本作そのものの世界がどういうポジションにあるかはは不明。
トワプリHD発売時の年表に記載されなかったので例外枠とする意見もあるが、そのトワプリ時系列(4つの剣+の後)に一番近いと解釈できなくもない描写もある。

インディーゲーム『クリプト・オブ・ネクロダンサー』とゼルダのコラボ作品。
現在の時点では時系列に組み込まれておらず、コラボ作品である性質から、今後も特に年表で言及されないと思われる。

ゼルダシリーズのキャラが何人か登場するが、この作品の世界やキャラクターはすべてマスターハンドが作った動くフィギュアという設定。
そのため、本家とは全く独立した世界であり、時系列に含まれることはない。

  • 姫川明版漫画作品
異なっている部分も多いが、基本的には原作ゲームとほぼ同じ描写なので、単なる解釈違い・ゲームと漫画における表現の差というレベルである。
代表的なのは『時のオカリナ』における妖精のオカリナと時のオカリナの交換に関する描写だろう。
また一部の外伝エピソードについては、漫画版オリジナルキャラも多く登場する。
ただ、世界観自体はゲーム本編と同じなので、「ゲームに登場しなかっただけで世界観上は存在する」と捉えればゲームとは矛盾しない。

…しかし『ムジュラの仮面』の外伝エピソードは、本編とは全く異なる時系列・明らかに異質なキャラクターデザイン・謎めいた設定など、そしてムジュラの仮面誕生の物語など、
『ムジュラの仮面』世界に直結する外伝としてもかなり毛色が違った代物で、現在でも解釈は分かれる。

  • その他の漫画作品
姫川氏の作品よりは知名度は劣るが、かぢばあたる氏や田口順子氏の漫画がある。こちらもオリジナルの設定やキャラクターが登場する。

コロコロコミックで掲載されている、スーパーマリオのギャグマンガ。
マリオの漫画ならゼルダとぜんぜん関係ないやん……と思いきや、とあるエピソードでマリオたちが『神々のトライフォース(初代)』の世界に乱入する場面がある。
時系列上は神々のトライフォースと同じと思われるが、ギャグ作品なので色々とハチャメチャ。まあ、カービィなんかも登場する漫画なので……。
アグニムのセリフから察するに、あくまでもマリオやゼルダのゲームの世界なのかもしれない。
「正史の解釈違い」ともとれる姫川版と異なり、本編とは全くリンクしていないと思われるが、(ゼルダやマリオに限った話ではないが)任天堂作品内でコラボやパロディをするのはよくあることである。


空を舞い 時を廻り 黄昏に染まろうとも
結ばれし剣は勇者の魂と共に
海を越え 神の作りし黄金を求めんとき
そなたの姿 常に勇者と共にあり
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最終更新:2025年04月10日 12:51

*1 最終決戦前に赤獅子の王と喋ると「ガノン城はハイラルの精鋭をもってしても攻略できなかった」というようなセリフが聞ける

*2 伝説と語られる話に対して現実的な対抗手段などそもそも持つ必要もなかっただろう

*3 詳しいことは記述しないが、復活する意味そのものが無くなったと言った方がより正しいかもしれない

*4 時オカ以前の旧作で、人間「ガノンドロフ」の存在は『神トラ』でのテキスト上で示唆されるのみだった

*5 時オカ・ガノンドロフ戦時に堂々と「大魔王ガノンドロフ」を号してしまってはいるが。

*6 『聖戦士ダンバイン』『ファミコンジャンプ』『遥かなる異郷ガーディアン』なども先鞭を付けているため、先駆けと言うべきかは時期的にも少々微妙。