リボンちゃん(涼宮ハルヒシリーズ)

登録日:2018/05/07 (月) 15:04:38
更新日:2023/01/04 Wed 21:40:23
所要時間:約 6 分で読めます






もう、飽きちゃった。あたし、別なのが欲しい。



出典:涼宮ハルヒの約束、ガイズウェア、バンダイナムコゲームス、2007年12月27日、
(C)2006 谷川流・いとうのいぢ/SOS団、(C)2007 NBGI

概要

『リボンちゃん』とはPSPのゲーム『涼宮ハルヒの約束』に登場した人物。
公式サイトでは『謎の少女』、ゲーム内表記では『少女』と呼称されているが、涼宮ハルヒ達からリボンちゃんと呼ばれているため項目名は後者にした。

CV:平野綾

北高祭前日、キョンが『朝比奈ミクルの冒険』の編集作業に追われている最中に発生した『閉鎖的閉鎖空間』。
SOS団の面々はこの空間から出ることは出来ず、ハルヒの力が強く表れ、一日が過ぎると北高祭当日がこずに前日が延々と続くループ空間……。

そんな摩訶不思議な空間に突如として現れたのが、このリボンちゃん(仮)である。
名前を自分では名乗らず、この仮称はハルヒが自分と同じリボンをしているからそう呼び始めただけである。

外見は小学生ぐらいであり前述の通りハルヒと同じリボンをしている。また髪も長く伸ばしている。
はっきり言って外見は4年前の小学生時代のハルヒと瓜二つ。声も同じく平野氏が担当している。
そんな外見のリボンちゃんはハルヒと遭遇したのだが、ハルヒ本人はリボンちゃんの外見に特に驚く事はなかった。
いくら瓜二つであろうと常識人であるハルヒにとって、「昔の自分に凄くよく似た子」程度にしか思わないからだ。
昔の自分だとか、自分が原因で発生したとか、リボンちゃんが特異な存在であると思う事が出来ない。

性格もハルヒと全く同じで、それ故意気投合している。
というよりハルヒはリボンちゃんの思考が何故か手に取る様に分かってしまうのだという。
しかしハルヒ・長門・朝比奈・古泉には非常に懐き一緒に遊んでいるのに、キョンに対してだけ冷たい言動を取る


超能力者である古泉一樹が、自分の超能力に反応している事からリボンちゃんを神人の一種と分類、攻撃を仕掛けている。
また長門有希によればハルヒの内面的葛藤が具現化した存在であると言っているが……?

初登場は物語の中盤であり、古泉が神人の存在に気付いて追いかけて行って登場する。
古泉はリボンちゃんの存在理由に薄々気付きながらも、事態の早期解決のために殺そうとする。それを止めるかどうかでルートが変わる。

キョンがそれを止めた場合、古泉から逃げて来たリボンちゃんとハルヒが遭遇、一緒にピクニックに行こうとなる。
その約束を叶える為にハルヒは校舎の屋上に見晴らしのいい高台を出現させる。




以下ネタバレのため注意!











あたしがやろうとしていることは、ホントは『あたし』がやりたいこと。

本物の『あたし』の願望なのよ。




その正体は古泉と長門が言うようにハルヒの深層意識が『神人』という形で具現化した存在。渡橋泰水とはよく似た存在である。
そして北高祭前日を繰り返している閉鎖的閉鎖空間を生み出している存在である。

深層意識と言っても具体的に言えば『宇宙人、未来人、異世界人、超能力者と遊びたい』という欲求の具現化である。
自分を殺そうとした古泉に懐くのにキョンに関心がないのは、彼が普通の人のため。
何故閉鎖的閉鎖空間を生み出しSOS団の面々を学校に閉じ込めたのか、
その理由は簡単、表層意識のハルヒに長門・朝比奈・古泉がそれぞれ宇宙人・未来人・超能力者であると認識してもらうためである。

そもそもハルヒは無意識下において長門・朝比奈・古泉がそれぞれ宇宙人・未来人・超能力者であると知っていた。
だが、常識人であるハルヒは偶々部活に誘った人間が求めている人材な訳がない、そう考えていたので無意識下では理解しても表面には出なかった。
ハルヒの無意識は願望である宇宙人たちとの遊びをすでにやっているという事を表意識に教えたいと思っていた。そこで閉鎖的閉鎖空間の出番である。

閉鎖的閉鎖空間に閉じ込めて本体とSOS団の面々を離れ離れに出来ないように隔離した。
こうすれば状況を打開しようと皆は相談なり行動なり起こすので本体もみんなの正体に気付くと思ったのである。
しかしハルヒは無意識も呆れたくらいに鈍かったので間接的な事ではダメだと悟ったリボンちゃんは、校舎を壊すと言った手段で古泉や長門にハルヒの目の前で能力を使わせようと企む。



またリボンちゃんは前述の通りハルヒの『宇宙人、未来人、異世界人、超能力者と遊びたい』という気持ちの具現化なので、リボンちゃんを殺すと長門・朝比奈・古泉が消滅する
これはハルヒが『宇宙人、未来人、異世界人、超能力者と遊びたい』と願っているからこそ、長門たちはここにいる……というか生み出されたからである。
なので古泉がリボンちゃんを殺すルートはバッドエンドである。

古泉は自分が消滅すること、それを理解したうえで殺すという選択を選んでいる。
これは宇宙人、未来人がどうなるかは定かではないが、少なくとも超能力者は超能力を授かる前の経歴があるので、
宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が世界から消えても、まぁなんとかなるだろうという考えでもあった。

とはいえこれはバッドエンド直行ルートの場合のみで、
古泉の正規ルートではリボンちゃんが変化した神人を倒してもSOS団が消えているという事にはならない。



以下最大のネタバレのため注意!















……楽しかったからよ。文化祭の前の日が、すっごく……楽しかったから。





リボンちゃんの目的は前述の通りだが、なにも北高祭前日にすることも、ループさせることも必要はない。
なのに何故北高祭前日をループさせているのか……それは楽しかったからである。
ハルヒは表意識も深層意識も文化祭前日が楽しくて楽しくてしょうがなったからなのだ。

だがこれはおかしい事なのだ。ハルヒの心理に矛盾が生じている。
ハルヒは最初の自己紹介で「ただの人間には興味ありません。宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上!」そう宣言した。
そして無意識は気付いているが表意識は古泉たちの正体は知らない。つまりハルヒにとって朝比奈みくるは未来人ではなくドジっ子である。

つまり表意識のハルヒにとってSOS団とは「ただの人間」の集合のはずなのだ。いくら謎の転校生や萌え要素といった属性があってもこれは変わらない。
超能力者たちと一緒に遊ぶという目的を全然果たしていないのに、ただの人間のはずのSOS団と一緒に過ごす日々が楽しくてしょうがない――
ハルヒの表層意識と深層意識はこういった矛盾と葛藤する日々抱えて過ごす中で、北高祭前日の楽しさに深層意識が耐えられなくなって強硬手段にでた。それこそが『涼宮ハルヒの約束』なのだ。


そしてキョンに「ハルヒにとってもう、『ただの人間』なんかじゃない
「宇宙人でも未来人でも超能力者でも凡人でも関係ない。今、俺達は、『SOS団の仲間』なんだよ
と言われ、自分がSOS団の皆と一緒にいて楽しいと感じる事を肯定していいと分かると、ハルヒの中に帰っていった。




追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • リボンちゃん
  • 涼宮ハルヒの憂鬱
  • 涼宮ハルヒの約束
  • 平野綾
  • 涼宮ハルヒ
  • 少女
  • ラスボス
  • 無意識
  • 神人
  • 深層意識
  • リボン
  • 子供
  • 長髪
  • ゲームオリジナル

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年01月04日 21:40
添付ファイル