響良牙

登録日:2019/02/27(水) 11:26:50
更新日:2024/01/09 Tue 10:02:34
所要時間:約 4 分で読めます




なぁ乱馬、おまえを倒すことがこのおれの悲願だった。そしてそれは、いともたやすく叶ってしまった…だがそれは、おれの本当の実力じゃねぇ!そんな勝利、虚しいだけだぜ。おれは実力でおまえを倒す!でなきゃ意味がねぇんだ!!

(ひびき)良牙(りょうが)は、らんま1/2の登場人物。



概要

頭に巻いたバンダナと八重歯が特徴的な青年。どこでも野宿ができるようにとテントなどが入った大きなリュックととても重い番傘を常に持ち歩いている。

主人公である早乙女乱馬の中学時代の同級生。いつも購買のパン争奪戦で負けており、決闘を申し込まれたのはパンの恨みからなのではと乱馬に思われるほど。
実際は乱馬を倒すために中国に渡った際「黒豚溺泉(ヘイトウェン・ニーチュアン)」に溺れ、黒豚になってしまうようになったことによる逆恨み…
(乱馬を追いかけて中国に行った→パンダとおさげの女に泉に落とされた→中国に行った乱馬のせい)
かと思われたが実際良牙を突き落したのは女化していたらんまであったためちっとも逆恨みじゃなかった。
黒子豚の際は「Pちゃん」としてあかねのペットになっている。

戦闘スタイルは乱馬と対照的にパワータイプ。
自前の怪力を生かして戦ったりする。
一家で唯一の格闘家。

人物

性格

乱馬とは悪友で度々喧嘩しているが実力伯仲であり、割と素直にライバル兼友人の立ち位置にある。
乱馬からも唯一「ライバルと認めた男」と評され、「俺と良牙が組めば無敵だぜ」とまで言わせている。
作中では乱馬に勝ってる事も割とあり、そのリベンジから話が始まる事もある。
それでも乱馬は機転が利く上に汚い手も躊躇なく使うために良牙の方が負けこしているため、良牙自身は乱馬に勝つことを目標としている。
自ら強くなって倒すことを目標としているので、乱馬がめちゃくちゃ弱くなってしまった際には護ったのちに涙さえ見せていたほか、最終的に乱馬が力を取り戻す手助けまでしている。
割とろくでもない性格のキャラクターが多い本作においては、比較的まともな人格を持っている人物と言える。

初期の頃は策で乱馬を嵌める・周囲の被害を省みないなど卑怯で粗暴な一面も見られたが、
コロンとの爆砕点穴の修行で乱馬と対等に近い力関係になったことに加え、より卑怯で手段を選ばないムースの登場もあり、正々堂々としたストイックに強さを求めるキャラクターへと変化した。
単純な性格で乱馬の嘘や変装に騙されることが多く、乱馬が妹の変装をして妹を騙った時には、長期間留守の間に実家で飼っていた犬が子供を産んだくらいだから妹ができていてもおかしくないという訳の分からない発想に至り納得するほど。

人に対しての態度は基本素直かつ誠実で、特に女性には優しい。
乱馬が許嫁に変装した際も真摯に対応するなど、好印象な面が多く見える。
惚れた相手には尽くすタイプのようで、あかねに対して明確な好意を持っており気持ちは伝えないまでも花束を用意していたり、まずい料理を笑顔で食べたりとても優しい態度をとる。
どんなことでも負けず嫌い*1な上に意地っ張りな乱馬とは対照的である。
OVAでは「あかねさんが誰を好きになろうと、おれの気持ちは変わらない。おれは死んでもあかねさんを守る」と凄まじいほどの純愛ぶりを打ち明けている。

一方で逡巡する場面もあるものの、乱馬にバレていたり頻繁に制止されているにもかかわらず、
正体をバラそうとする乱馬には頑なに妨害を繰り返し、自身もまたあかねにPちゃんであることを告白せず、
中身は良牙だと知らないあかねに抱かれたり触ってもらうことを楽しみにするスケベな一面も強い(オープンな八宝斎よりもある意味で酷い)。
見た目がイケメンだから深刻に考えない人も多そうだが、そんな人も仮におっさんがこれをやっていたらとても汚らわしい行為だと思うことだろう。
また、原作終盤に登場する雲竜あかりからは好意を持たれ、紆余曲折を経てガールフレンドという立ち位置となるが、あかねへの思いを捨てることはなく最後まで優柔不断な態度だった。

このように女性関係にはかなりだらしない一面も持っており、ここらもいじっぱりだが(それほど)だらしないとは言えない乱馬と対照的だったりする。

互いに恋愛感情を抱いてはいないものの、何かと久遠寺右京とはコンビを組むことが多い。あくまで利害の一致に過ぎないようだが、それでも乱馬とあかねよりはよっぽど仲が良かったりする。

方向音痴

良牙を語るには外すことのできない重要な要素として、極度の方向音痴という弱点がある。彼がテントを持ち歩くのもこのため。
方向音痴と言ってもそのレベルは異次元を超えており*2、例を挙げると

  • 道を教えてもらい指をさして教えてもらったのにもかかわらず、なぜか反対に行く。
  • 道に迷った挙句なぜか地面から出てくる。
  • 中国に行こうとして熱海に着く。
  • 自分の家にも自力で帰れないため、乱馬に連れて帰ってもらおうとする。

といった始末。実のところ冒頭で過去に乱馬に申し込んだ決闘に関しても、良牙の実家から500メートルしかない一本道の先にある決闘場に辿り着くのに4日もかかったため、乱馬の方が待ちくたびれて帰ってしまったという経緯がある(そのため、決闘をすっぽかしたと思っていることに関しては完全な逆恨みである)。逆に3日近くも待っていた乱馬も凄いものである。
アニメ版では更に酷く、良牙の実家の真裏にある広場が決闘場になっているのにもかかわらず道に迷ったという設定になっている。
方向音痴の自覚は一応あるのだが、他人に指摘されるまで自分の居る場所に気づかない場合も多く、北海道土産と言いながら沖縄のパイナップルを天道家に送ったり、同様に北海道にいるといっておきながら手紙に同封された写真の背景には「長崎くんち」と書かれていたりしており、その類稀なる方向音痴の度合いは多くの読者の腹筋を崩壊させている。


主な技

  • 爆砕点穴(ばくさいてんけつ)

乱馬との決闘を控えていた時にコロンから伝授された万物にある爆砕のツボを指でつくことで粉砕する技。
ただし、人体には一切効果が無い。万物じゃないじゃねーかというか、実は硬い岩盤を砕くために考案された土木作業用の秘技だったりするので人体に限らず生物全般に効き目がないと思われる。
一応飛び散る石つぶてで周囲を攻撃することは可能だが、最もつぶてを浴びるのは爆心地にいる良牙自身である。
しかし、良牙はこの技の修行で岩にぶつかりまくったことで驚異的な耐久力を得たため、物ともしていない。
これで地底を掘って現れることも。お陰で迷子になった時はいい加減に掘りまくるようになり方向音痴に拍車が掛かった。

  • 獅子咆吼弾(ししほうこうだん)

洞窟のような場所で道に迷っていた時に工事のおじさんらしき人に教わった技。
中盤以降は強敵への決め手はほぼこれであり、良牙にとっては実質最強の技に当たる。
嫌なことを考えて陰鬱になった自らの「重い気」を両掌から撃ちだし相手を吹き飛ばす技で、不幸体質である良牙には向いていた技だった。
しばらく完成形が分かっていなかったが銭湯で注ぎ口から落ちてくる湯を受けたおもちゃが沈む姿を見て理解し、
あかねに「あんたなんて大っ嫌い」と言ってもらうことで完成させた。
完成形は巨大な気柱を発生させるほどの「重い」気を上空に撃ちだし、落ちてきた巨大な気の塊で自分の周囲全体を攻撃、敵を押しつぶすというものである。
しかも発動の際は気が重いあまりに周囲に重たい気が渦巻くことがあるため、回避困難になることもままある。
良牙自身は放心し「気の抜けた」状態になることで気の塊をすり抜けているが、
この時に注意を引かれて放心状態が解けると自分も巻き添えを喰らってしまうという欠点がある。

  • 番傘
武器として使用する。
男子高校生が両手でも持ち上げられない程の途轍もない重量があるが、彼はこれを片手で振るう。
もちろん雨具としても、変身体質の良牙には欠かせないアイテム。

  • バンダナ
最初期は何枚も巻いたバンダナを手裏剣のように投げて武器として使っていた。
布程度ならスパスパと切ってしまう。が、これで割ととんでもないものまでスパッと切ってしまった…

  • ベルト
外すと棒のように硬くなり、剣のように敵を切り裂く武器となる。

■余談

響家は家族全員が方向音痴であり、良牙自身も家に帰るときはお土産などを置きに帰るだけのため家にはほとんど誰もいない。
なお母が買い物に行く前に良牙に作っておいた昼食が干からびてても帰宅していなかった。(良牙は良牙でその昼食が干からびるまで帰宅出来ていなかったわけだが)
そのなかで犬がどうやって生活しどうやって子供を産んだのかは不明。(しかもテレビにでている)







追記・修正は北海道土産のパイナップルを添えてお願いします。

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最終更新:2024年01月09日 10:02

*1 勝負事に関してだけは良牙も同じぐらい負けず嫌い

*2 本作には彼の他にド近眼のムース、ど忘れの真之介など、極限レベルにまで達している属性持ちがいる。