少女☆歌劇 レヴュースタァライト(舞台版)

登録日:2019/04/13 (土) 23:26:01
更新日:2025/01/05 Sun 11:55:15
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少女☆歌劇 レヴュースタァライトは、ミュージカルとアニメで展開される2層式エンターテイメント作品。
本項目ではテレビアニメ版に先駆けてシリーズの公演が開始された舞台版を紹介する。
アニメ版は少女☆歌劇 レヴュースタァライト(アニメ版)を参照。




概要

ブシロードとネルケプランニングによる合同企画として2017年4月にプロジェクトが始動。アニメ、漫画、スマホアプリなどが展開されている「レヴュースタァライト」において、舞台版はそれらの”原作”という位置付けにある。
ジャンルとしてはサクラ大戦シリーズの様に舞台とアニメで同一のキャストが登場人物を演じていることで、これにより(設定の差異はあるが)一定のキャラクターイメージを保っている。

公演は、聖翔音楽学園に通う9人の舞台少女達の活躍を描いた「ミュージカルパート」と、メインキャスト9人によるユニット「スタァライト九九組」のコンサート(ライブパート)の二部構成となっている。
ミュージカルパートでは、プロジェクションマッピングを用いた派手な殺陣シーンや、ミュージカルの醍醐味である歌唱シーンが大きな見所。特に歌唱シーンにおけるキャスト陣の高い歌唱力は一見の価値あり。
ライフパートは「スタァライト九九組」としてリリースしたCDから7曲程度が選曲されて行われる。このパートではペンライトの使用や声かけが可能であり、劇場にいながら観客参加型のライブを楽しむことができる。
ライブパートの最後の一曲が終了すると、劇伴「Glittering Stars」をバックにキャスト陣のカーテンコールが行われ、終演となる。

設定やストーリーはアニメ版とはパラレルワールドとなっており、アニメ版と比べると全体の雰囲気や登場人物の関係性がシリアスに描かれている。
アニメから入った舞台創造科は、アニメ版のイメージのまま舞台版を観るとギャップがかなり大きいため、別作品を見るくらいの心持ちで鑑賞することをおすすめする。

2019年時点で、シリーズは再演を挟みつつ#2まで展開。今後舞台少女達がどのような成長を遂げていくのか、期待したいところである、



あらすじ

#1
第100回聖翔祭の「スタァライト」の公演に向け、日々切磋琢磨する舞台少女達。
そんなある日、華恋が朝からB組担任の烏丸を怒らせる失態をやらかし、連帯責任として伝説のシゴキが開始される。容赦なく襲いかかるコロス達に苦戦する8人。そんな彼女の前に、イギリスからの転校生・神楽ひかりが現れ、瞬く間にコロスをなぎ倒していった。
一部始終を見ていた学年主任の走駝は、彼女の飛び入りに若干難色を示しながらも、伝説のシゴキを乗り越えた9人に褒美を与えると言い残し、教室を去った。
その褒美が、キラめきを奪い合うオーディションを意味することなど、華恋達はまだ知る由もなかった。

#2 Transition
衝突や紆余曲折を経ながらも第100回聖翔祭を迎え、見事「スタァライト」を大成功に収めた華恋達。
喜びも早々に「次こそは自分が主役!」と、皆来年の「スタァライト」に向け決意を新たにするのであった。主役を演じきり、この上ない満足感に浸ってしまった華恋を除いて。
聖翔祭から数日が経ち、進級も迫ったある日、走舵のもとで青嵐総合芸術院との交流プログラムが実施された。人数では明らかに有利であった華恋達であったが、小春、涼、氷雨の3人の圧倒的なパフォーマンスを前に、心身共に打ちのめされてしまう。大きな敗北感と焦りに包まれる9人だったが、悩む間も無くまたあの着信音が鳴り響く。
星の煌めきーー「スタァライト」を賭けたレヴューオーディションが、今再び始まろうとしていた...


登場人物

聖翔音楽学園

  • 愛城華恋(あいじょう かれん)
演 : 小山百代
前向き可憐な大女優を夢見る本作の主人公。常に明るい性格だが、寝ぼけてB組の教室に登校しそのまま居眠り、それを咎める烏丸の説教の最中に自己紹介のプレコールを始めるなどの問題児的描写が目立つ。そのため周囲からは見下され気味。
一方でクラスメイト同士でレヴューオーディションを行うことに強い抵抗を覚え、自分達を弄ぶ走駝や八雲に激昂するなど主人公らしい正義感溢れる一面も見られる。
小山氏の迫真の演技によるかっこいい華恋が見たい方は是非ブルーレイを。

  • 神楽ひかり(かぐら -)
演 : 三森すずこ
イギリスの王立演劇学校から転入してきた華恋の幼馴染。華恋とは12年 ぶりに再会した。
アニメ版ではクールで寡黙なキャラクターだったが、今作では序盤から普通に華恋達と会話し、レヴューオーディションでは対戦相手となった純那やまひるを煽りまくるなど、良くも悪くも感情豊かになっている。
聖翔に転入した理由については詳細に語られていないが、クロディーヌがアニメ版と同様の経緯を辿ったことを連想させるような台詞を言っている。

  • 露崎まひる(つゆざき -)
演 : 岩田陽葵
引っ込み思案な華恋のムールメイト(飼い主)。華恋に好意を抱いているが、転入してきたひかりの存在に強い嫉妬心を抱く。
#2では中学時代の友人である涼と再会を喜ぶ一方、忘れようとしていた過去のある出来事に思い悩む。

  • 天堂真矢(てんどう まや)
演 : 富田麻帆
99期生首席。気品のある人格者として描かれたアニメ版とは対照的に、本作では自信家かつ尊大な言動が目立つ。
#2ではクロディーヌと共に青嵐の小春とのレヴューに臨むが、胸中にある秘めた想いがあるらしく...

  • 西條クロディーヌ(さいじょう -)
演 : 相羽あいな
99期生次席。日本とフランスのハーフで、フランス語を度々挟みながら会話する。首席の真矢には敵意を剥き出しにしており、かなり棘のある語調で嫌味をつく。
子役時代のことはほとんど触れられていない。

  • 星見純那(ほしみ じゅんな)
演 : 佐藤日向
早寝・早起き・時間厳守の三拍子揃ったメガネっ娘学級委員長。
丁寧な口調で話し、一見真面目でまともそうだが、担任である綿里の頼りない姿にジョークを交えて大笑いしたり、なかなか登校しないクラスメイト達に絶望して叫び声を上げるなど、オーバーリアクション気味でクセが強いキャラとなっている。
#1の激昂のレヴューにおいて見せた狂気的な高笑いはある意味必見。

  • 大場なな(だいば -)
演 :小泉萌香
裁縫・料理はお手の物なばなな。
1年生の時に皆で作り上げた「スタァライト」に強い思い入れがあり、同じキャストによる再演を密かに望んでいる。
しかし、ひかりの転入によってそれが崩れてしまう事を恐れ、秘めていた感情を露わにしてレヴューオーディションへと臨む。
#2では同じ中学出身の氷雨と再会し、過去に生じたわだかまりと向き合うこととなる。

  • 石動双葉(いするぎ ふたば)
演 :生田輝
ボーイッシュな香子の幼馴染。常に木刀を携え、朝からアクション稽古の相手を募るほどの体育会系。荒っぽい口調も相俟ってクラスメイトからは恐れられている。
香子にはかなり気を遣ってワガママを聞いてばかりいるが、自身にも叶えたい夢はあるようで...。
#2では自身が得意とする殺陣で青嵐の八雲(素手)に挑むも完敗。力の無さに絶望するが、八雲からのある提案を受け心を揺れ動かされることになる。

  • 花柳香子(はなやぎ かおるこ)
演 : 伊藤彩沙
京都出身。実家が日舞の家元のお嬢様で、双葉とは幼馴染。日頃から京都弁で話し、立ち振る舞いも可愛らしいが、ワガママ気質で腹黒い一面も度々見せる。
レヴューオーディションでは専ら双葉と痴話喧嘩。

  • 走駝紗羽(そうだ さわ)
演 : 椎名へきる
出てくるだけで威圧感漂う学年主任。通称ラスボス。キリン主催のレヴューオーディションの進行を執り仕切り、華恋達にレヴューへの参加を強要する。

  • 綿里鶴子(わたり つるこ)
演 :小林風花
赴任してきたばかりの華恋達の担任。穏やかな性格で打たれ弱く、遅刻の改善が見られない華恋のだらしなさにめまいを起こしてしまうほど。その為香子や純那などからは完全に舐められている。
#2には未登場。

  • 烏丸ウラ麗(からすま うらら)
演 :真田怜臣
B組の担任。男勝りかつ非常に高圧的な言動で生徒から恐れられている。華恋の失態をA組の連帯責任とし、華恋達に「伝説のシゴキ」を課した。
#2には未登場。

青嵐総合芸術院

  • 柳小春(やなぎ こはる)
演 :七木奏音
青嵐一の実力を持つ物静かな舞台少女。天堂真矢に強い興味を抱いている。

  • 南風涼(みなせ すず)
演 :佃井皆美
青嵐の元気印。明るくくだけた性格で、子供じみた言動を度々小春と氷雨に注意されている。
まひるとは中学時代の友人であるが、ある出来事を境に関係が途絶えていた。

  • 穂波氷雨(ほなみ ひさめ)
演 :門山葉子
青嵐の真面目担当。同級生の小春・涼に対しても丁寧な口調で話す。
ななとは同じ中学の出身で、合唱部と演劇部を掛け持ちしていた。
だが、それが原因で人間関係に不和が生じてしまったらしく...。

  • 八雲響子(やくも きょうこ)
演 : 小林由佳
青嵐総合芸術院の教師で走駝の後輩。青嵐でも「スタァライト」を公演するため、聖翔に交流プログラムを持ちかける。
恐らく#2で最もキラめいていた人。

その他

  • キリン
声 : 津田健次郎
レヴューオーディションを主催する喋るキリン。舞台版ではスクリーンにシルエットを投影し、音声を流す形で表現している。



キーワード

  • スタァライト
華恋とひかりが幼い頃に観劇し、舞台少女となるきっかけとなった戯曲で、華恋達が聖翔祭で三年かけて演じる演目でもある。
主役のフローラとクレールが登る塔の名前が「タワー・オブ・デスティニー」となっている点以外はアニメ版とほぼ同じ。
実はアニメでは終盤まで伏せられていた事実が、こちらでは#1冒頭でいきなり語られている。

  • 聖翔音楽学園
華恋達が通う演劇学校。クラスは未来の女優を育成する「俳優育成科」(A組)と、大道具や衣装、脚本など裏方の技能を磨く「舞台創造科」(B組)に分かれている。
走舵曰く、本校の教師は皆聖翔のOGらしい。また、青嵐の八雲もOG(76期生)の一人である。

  • 青嵐総合芸術院
#2に登場する芸術系の学校。

  • トワイライトシアター
キリン主催のオーディションが行われる劇場。アニメ版の地下劇場に相当。

  • コロス
舞台用語で群衆を意味し、今作では華恋達に立ちはだかる敵役を指す。
走舵や烏丸の指示でどこからともなく現れるが、その正体などは全くの謎に包まれている。

公演一覧

公演名 会場 公演期間
#1 AiiA2.5シアターTokyo 2017年9月22 - 24日
#1 revival AiiA2.5シアターToky 2018年1月6 - 8日
#2 Transition 天王洲 銀河劇場 2018年10月13 - 21日
#2 revival 舞浜アンフィシアター 2019年7月12 - 15日(予定)

劇中歌

代表的な楽曲を記載。一部の楽曲はブルーレイの特典CDに収録されている。

  • 3・7・5・1・0(#1,#2)
舞台のオープニングを飾る一曲。観劇しているオーディエンスに語りかけるような歌詞が特徴。

  • プレコール(#1,#2)
華恋達の自己紹介ソング。#2ではひかりのパートが追加され、かつ他の8人の歌詞が一部変更されている。

  • 私達の居る理由(#1)
華恋達の舞台に対する情熱や叶えたい夢について歌われたナンバー。
アニメ版第2話の挿入歌「The star knows...」はこの曲の歌詞を変更したものになる。

  • The Show Must Go On(#1,#2)
トワイライトシアターでのレヴュー中に挿入される。

  • 青い嵐(#2)
青嵐の強者らしさと実力を3人+八雲の力強い歌で表現した一曲。

  • Tear(#2)
青嵐に敗北した華恋達の心境をつづったナンバー、

コミカライズ

月刊ブシロードにて連載。イラストは綾杉つばき。
#1は「舞台 少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE― SHOW MUST GO ON」のタイトルで全2巻。
続編の「#2 Transition」は現在連載中。



レヴューのタイトルは「追記・修正」

Show Must Go On!



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