ドッペルゲンガー

登録日:2018/10/28 Sun 21:24:00
更新日:2025/05/02 Fri 21:53:55
所要時間:約 9 分で読めます




ドッペルゲンガーとは、自分自身と全く同じ姿をした人物を見るという現象、もしくはその「自分自身と同じ姿をした人物」のことである。
また、「同一の人物が、第三者によって別々の場所で同時に目撃されること」を指す場合もある。
語源はドイツ語で「二重に歩く影」を指す。



超常現象としてのドッペルゲンガー

一般的に、ドッペルゲンガーはオカルトネタ、一種の超常現象として理解されることが多い。
特にホラー系の作品において、「自分自身と同じ姿をしたドッペルゲンガーによって追い詰められる」というシチュエーションで登場することが多い。
ドッペルゲンガーに殺される・ドッペルゲンガーに自分自身の存在自体を乗っ取られるというオチが一般的。

これがホラーの題材として強力なのは、何より「自分自身のアイデンティティ」という、自分の存在の根幹を揺さぶる存在であるからであろう。
自分と同じ顔の人間が、自分の代わりに自分の家族や友人と接していて、彼らもそちらが自分だと思っているとしたら……
そのような本能的な恐怖心に訴える存在なのだ。


しかし、それらフィクションに登場するドッペルゲンガーと、伝承として伝わるドッペルゲンガーの特徴は異なる点も多い。
まず、「本人の周囲に現れる」というのはフィクションでも伝承でも共通してドッペルゲンガーの特徴の一つとして挙げられるが、
伝承ではただ本人の周囲を徘徊しているだけで、本人はもちろん、誰に話しかけられても応答しないとされる。
ドッペルゲンガーがよく現れたという人の証言では、近所の人や友人などから「なんで声掛けたのに無視すんの!?」と身に覚えのない苦情を言われることが多々あり、
苦情を言ってきた相手に詳しくその時の話を聞くと、自分が遠出していた等の理由で会えるはずがないタイミングだった(=ドッペルゲンガーに話しかけて無視されていた)とか。

ちなみに、誰に話しかけられても応対しない以外は普通の人間と変わらないらしく、ドアの開け閉めなども普通にしていたそうだが、見ているといつの間にか忽然と消えているとか。
その目的に関しても、フィクションでは本物に成り代わろうと画策したり、直接本物に危害を加えようとしたりするのがお約束だが、
目撃談などを纏めると何も話さず、他人に危害を加えることもないなど、目的以前に自我を持っているような節は見られないというパターンがほとんど。

また、自分自身のドッペルゲンガーを見るとすぐに死ぬという設定も一般的である。
フィクションにおいては、上記のようにドッペルゲンガーに殺されるといった形で実現することが多い。

ただ、実際に自分のドッペルゲンガーに会ったとされる人物について調べてみると、ドッペルゲンガーに会った後数年から数十年ほどは生きていたというケースのほうが多い。
「会うとすぐ死ぬ」というのは、ドッペルゲンガーの怪奇性を強調するために作られた創作に過ぎないようである。


医学におけるドッペルゲンガー

実はドッペルゲンガーは単なるオカルトネタではなく、医学的にも説明がつく現象であるとされる。
医学的には「自己像幻視」と呼ばれる。

このような現象が起こる原因として、まず挙げられるのは脳の損傷・腫瘍である。
脳の側頭葉と頭頂葉の境界領域(側頭頭頂接合部)に腫瘍などができると、自分自身の幻覚を見る場合があることが知られている。
この領域は、自分自身の身体のイメージを司っているために、このような現象が起きるらしい。

もう一つは統合失調症に代表される精神疾患である。
このような疾患の症状として、幻覚や妄想が起こることは広く知られている。
その中には「自分自身の姿の幻覚」もあるのだ。

これらの説明からすると、「ドッペルゲンガーを見ると死ぬ」という言い伝えが生まれたこともある程度は頷ける。
脳に重大な損傷が起これば当然生命の危険があるし、精神疾患の患者はそのために事故を起こす危険がある。
ただし前述したように、実際にドッペルゲンガーを見てすぐに死んだという例はさほど多くはない。

このように、現在ではドッペルゲンガーは科学的に説明がつく現象だとされているが、
複数の第三者がドッペルゲンガーを目撃したケースなど、これらの説明だけでは解明できないケースがあるのも事実である。



ドッペルゲンガーを経験したとされる実在の人物

以下に挙げる逸話はドッペルゲンガーの実例として有名なものであるが、明確なソースが判然としないものも多いことに注意。


  • ピタゴラス
「ピタゴラスの定理」など数学者・哲学者として知られるが、秘密主義だったこともありオカルトめいた伝説も多い。
その一つとして、同じ日の全く同時刻に、イタリア半島のメタポンティオンとクロトン*1に同時に現れて、多くの人に目撃されたという。

しかしこの逸話は、ドッペルゲンガーというよりは「ピタゴラスは、このようなことができるほどの異能の人だった」ということを伝えるものだと思ったほうが自然だろう。


  • ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
ゲーテ自身が書き残しているとされる逸話である。
若い頃のある日、道で馬に乗った男とすれ違った。
その男は服装こそ違ったが、顔立ちはゲーテにそっくりだった。
その8年後、同じ道を逆向きに馬に乗って走っている時、不意に現在の自分が、あの日自分がすれ違った男と同じ服装をしていることに気が付いた。
そしてゲーテは、8年前に出会ったあの男が自分自身であったことに気が付いたのだった。


  • エカテリーナ二世
はっきりした記録がある(とされる)中ではわりと珍しい、「自分のドッペルゲンガーを見た直後に亡くなった」とされる人物。
ある晩、寝室で休んでいると、部屋に入ってきた召使が「あれ?さっき玉座の間に入っていきませんでしたっけ?」などと言い出した。
玉座の間に行ってみると、玉座に自分自身が座っていた。
この体験の後間もなく、彼女は崩御したとされる。
が、この話も明確なソースが不明である。


  • エイブラハム・リンカーン
「自分のドッペルゲンガーを見た有名人」として最も有名な例。
ただし、実際には「鏡の中に、真っ青な顔をした自分が映り込んでいるのを見た」という話であり、一般にイメージされるドッペルゲンガーとはやや違う。
また、これは最初の大統領選挙の前の日のことだったと言われ、死の直前ではない。

なお、リンカーンの逸話では「死の数日前に、自分自身の葬式の夢を見た」というのも有名だが、実際にリンカーンが語ったのは
ある大統領の葬儀に出る夢を見た」というものであり、必ずしも自分自身の葬儀だったわけでは無いようだ。


  • ギ・ド・モーパッサン
フランスの文豪だが、死の4年前に「もう一人の自分」の来訪を受けたと言われる。
晩年のモーパッサンの作品は、このもう一人の自分が教えてくれたものだとも言われる。
なお、晩年のモーパッサンは精神を患い、その結果精神病院で没したが、ドッペルゲンガーに会ったせいで精神を病んだのか、
それとも病んでいたからドッペルゲンガーに会ったのか……


  • エミリー・サジェ
19世紀のフランスの女性教師で、生涯に渡って第三者によってドッペルゲンガーを目撃され続けたという逸話で有名。
どこの学校に赴任してもドッペルゲンガーが出現するため、かなりの迷惑を被ったとされる。
なお、エミリーのドッペルゲンガーに触った生徒の話では、柔らかい布のような感触で手ごたえがなかったという。
ただし、信頼性のある史料は少なく、生没年もはっきりしていない。


日本史上でドッペルゲンガーを経験した人物として有名な例。
度々「もう一人の自分」と出会っていたといい、本人が証言を残している。

ただし、彼が精神を病んでいたのはまず間違いないとされており、これも精神疾患による症状の一つなのではないかとも言われる。


  • ウンベルト1世
イタリア王国の第2代国ピザの特注で有名なマルゲリータ王妃の旦那。
ドッペルゲンガーとは少し異なるが、モンツァを訪問中に立ち寄ったレストランの店主が自分によく似ていたので話をすると、
名前も生まれ故郷も誕生年月日も同じ、妻子の名も同じでこの店もウンベルト即位の日に開店したという。
国王は店主を翌日の競技会に招いたが、翌朝店主の訃報を聞き、同日に暗殺された、という言い伝えがある。



フィクションの中のドッペルゲンガー

上述したように、ホラーを中心とした多くの作品でドッペルゲンガーは扱われている。
ただし、最後には

  • 実は双子だった
  • 実はそっくりに整形した人間だった
  • 実はクローン人間だった
  • 実は幽霊や狸や狐や異星人など、もっと広い範囲で超常的な存在が変身していた
  • 実は未来からタイムスリップしてきた本人だった

のようなオチがつく場合が多く、純粋な意味での「ドッペルゲンガー」が登場していると見なせる作品は案外少ない。

双子パターンは『THE IDOLM@STER』双海亜美・真美*2、クローン人間パターンとしてはクレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ!が代表例。
異星人パターンは『仮面ライダーカブト』ワームの基礎設定など、侵略手段として描写するケースが古今定期的に登場しているようだ。
いろんな意味で思いっきり失敗したヤツ、状況的に相手の承諾を取って変身した可能性が高い人も後で出てきたが
また、ライダーシリーズでは『龍騎』に登場する仮面ライダーリュウガもドッペルゲンガーを思わせる設定となっている。
タイムスリップパターンはドラえもんにおいて定期的にオチや種明かしとして使われている。
タイムマシンを特に制限などもなく、簡単に使える本作ならではのネタと言える。
また狐、狸パターンは各種児童向け作品における「単なるしょうもない悪戯」としての描写など、かなり多数の作品で扱われている。



  • 各種ゲーム作品
RPGなどでは、「主人公らと同じ姿をした敵キャラ」と戦うというイベントは定番として登場する。
その殆どは魔力などで主人公と同じ姿に化けているという設定で、ドッペルゲンガーというよりは偽物キャラと言ったほうが正しいか。

  • レメディー・エンターテイメント作品
マックス・ペイン』では主人公マックスが悪夢のなかで自身のドッペルゲンガーと戦うことになる。
『Max Payne 2:The Fall of Max Payne』では引き続き悪夢の中でマックスのドッペルゲンガーが登場する他、劇中劇の『アドレス・アンノウン』には、
主人公ジョンの邪悪なドッペルゲンガーにしてニューヨークの代替現実「ノワールヨーク」の支配者ジョン・ミラが登場する。
Alan Wake』では主人公アランのドッペルゲンガーとしてスクラッチアランの狂気が登場する。
また、劇中劇の『鏡の中の男』では、とある男を素手で殴殺して成り代わったドッペルゲンガーが登場する。
さらに、名前のみだが前述のミラも登場する。
『Alan Wake's American Nightmare』では主人公「光の闘士」の悪のドッペルゲンガー「闇の使者」が登場する。
『Alan Wake Ⅱ』では引き続きスクラッチが登場する他、トーマス・ゼインやシャドウといったアランのドッペルゲンガーも登場する。
また、DLCのエピソードの一つである『一番のファン』には「作家」のドッペルゲンガーである「悪ぶった男」が登場する。
さらに、アラン以外のドッペルゲンガーとしてサム・レイクとアレックス・ケイシー、ショーン・アシュモアとタイム・ブレーカーなど多数のドッペルゲンガーが登場する。
Quantum Break』では主人公ではなくラスボスのポール・セリーンがタイムマシンで2分後の自分と対面したり、悪夢の中で自身のドッペルゲンガーに苦しめられたりする。
また、劇中劇の『リターン』にはアラン・ウェイクとスクラッチが登場する。
Control』では主人公ジェシーの悪のドッペルゲンガー、ージジェが登場する他、DLCではアラン、ゼイン、スクラッチの三人が登場する。



  • 女神転生シリーズ
種族「外道」の悪魔として登場。
直接攻撃をはね返す「物理反射」の特性を持ち、多くのプレイヤーにトラウマを植え付けた。
初期の頃のデザインは黒い人影だったが、「デビルサマナー」や「ストレンジジャーニー」では主人公と同じ服装で顔に影がかかっているデザインとなり、「もう一人の自分」感が強調されている。


各機種の『魔導物語1-2-3』の主にエピソード1に登場する。
主人公アルル・ナジャが覚えていない魔法を使用し、倒すことで主人公もその魔法を覚えることができる。
エピソード1の敵キャラが卒園試験の為に教師の魔法で作られたものだという設定がよくわかる敵キャラ。
初登場となるMSX2版『魔導物語1-2-3』で、本物の主人公と違って装甲魔導スーツを着けていないほか、
文字数制限に引っかかったわけでもないのに「ドッペル」という名前になっている。留年するという意味の「ドッペる」とかけていたのかもしれない。
PC-9801版『魔導物語1-2-3』ではエピソード1だけでなく2にも登場。今度は装甲魔導スーツこそ着けているが、鏡に映ったように左右反転している。
一方で『魔導物語ARS』のエピソードSでは鏡の中が舞台なのに左右反転していない。
『わくわくぷよぷよダンジョン』では魔力を吸い取ったことで相手の姿に化けると説明されている作品もあるが、
ぷよぷよ~ん』など同じ姿と名前を名乗る理由が全くされていない作品もある。
実はSEGAに版権が移動してからのシリーズverのデザイン(現在のアルル公式絵のイラストタッチ準拠のデザイン)も起こされており、『ぷよクエ』アプリ版に参戦している。


  • ウィリアム・ウィルソン
エドガー・アラン・ポーの代表作の一つ。
最初はただ同姓同名で顔が似ているだけだと思っていた相手が、実は自分の半身だったことに気が付くまでの恐怖を描いている。


  • 常識
星新一の短編小説。
「精神病の一種としてのドッペルゲンガー」(上記したような精神疾患のために見る幻覚ではなく、ドッペルゲンガー自体は実在する)が描かれる。
ラストがなんとも皮肉である。


漫画・アニメでドッペルゲンガーというとまずこれを思い浮かべる人も多いかもしれない。
アニメ版では14話に放送された「郷子が2人!?ドッペルゲンガーの恐怖」に登場。

この作品では、ドッペルゲンガーは一種の「生霊」だと解釈されており(他エピソードで意図的にある種の生霊現象を起こす展開がある*3のもあったと思われる)、
強い衝撃によって魂から幽体だけが剝がれてしまった「幽体剥離」という現象だと語られている。
先述の「自分のドッペルゲンガーを見るとすぐ死ぬ」という言い伝えも、
幽体が剥がれた状態の魂は長く生きられないから(=自分のドッペルゲンガーを見た時には幽体が既に剥がれている)という理由付けがされている。


上述のように「過去や未来からやってきた自分自身」というパターンや、
ひみつ道具によって出現するパターンなど、「広義の」ドッペルゲンガーと呼べる存在は数多く登場している。
大山版アニメ1770話「二人のしずかちゃん」(アニオリ)では、
「ひみつ道具によって一時的に生み出された、自分自身の確固たる人格を持つドッペルゲンガー」が登場。
最後はあっさりと消去されてしまうのだが、冷静に考えるとかなり怖い話である。


この作品世界では生命力を操ることで超常的な現象を起こすことができ、それを念能力と呼ぶ。
それが意図せず起こってしまう現象の一つがドッペルゲンガーであり、
カストロはこれを意図的に起こして分身と一緒に戦うという能力を編み出した。


爆笑レッドカーペット」とのコラボ作品「もうひとりのオレ」など多数。


  • 「父の手」(世にも不思議な物語)
上述の「世にも奇妙な物語」の元ネタの一つである、50年代のアメリカの番組。
ホラーというよりは感動系のエピソード。
この話でもドッペルゲンガーは「生霊」という解釈がされている。


広義のアンデッド系に属する魔物娘としてドッペルゲンガーが設定されている。
男性の恋敗れた想い人の姿を取り、本物がどんな悪辣な人間だろうと男性にとっての理想の姿で逢瀬を重ねる。
その後偽りの姿で結ばれるか、変身を解いた本来の姿で男性に真に愛されるかは運命次第。
とはいえ世界観…というか創作ガイドラインの解釈上はどちらもハッピーエンドではあるのだが。
これに限らず怪奇現象としての知名度が高いゆえか、「自分に犯される表現が楽に可能になる(ドッペルルカはこれ)」、「思考を読み取ることで変身する、と解釈できるため導入に便利」、
「相手の理想の姿に変身できることの理由付けになる(魔物娘図鑑はこれ。この作品のサキュバスはそのレベルでの変身はできないのもあったと思われる)」など、
冷静に考えると便利な話ゆえか、『もんむす・くえすと!』のドッペルルカなど、これ系のR-18作品で題材にされるケースは他にも散見される。


人間以外の「他種族」が起こすトラブルに対処する特殊部隊『MON』の一員として、ドッペルゲンガーの「ドッペル」が登場。
実は本名は「ドッペル」ではないのだが、そちらは人間には発音も聞き取ることもできないらしく、通称として「ドッペル」を名乗っている。
自由自在に姿を変えられるという能力を持ち、鉄火場では対象を誘導したり、かく乱したりとトリッキーに立ち回る。
平時は髪の長い少女の姿を取っており、この姿が周囲にも「いつものドッペル」と認識されているが、これも変身した姿で本来の姿ではないらしい。
また、「本当の姿ではない」という認識故か人前でも服を着ない裸族で、仲間には度々「服を着ろ」と言われているが、局部は長い髪が絶妙に隠している。
これらの能力や特性から、「ドッペルゲンガー」と呼ばれているが本質的には「シェイプシフター」に近いと推測される他、
「本来の名前は人間には発音できず、聞き取れない」、「髪が触手のように動く」、「他人を騙し、脅かすために変身能力を使う」という点から、
クトゥルフ神話』の「這い寄る混沌」(ニャルラトホテプ)もモチーフの一つであると思われる。


ずばり、「ドッペルゲンガー」というカードが存在。
自分の伏せカード1枚と相手の伏せカード2枚を破壊する悪くない効果持ち。
そして英語名はGreenkappa。緑のカッパである
さらに、ドッペル・ゲイナーという罠カードの英語名がDoppelganger、つまりドッペルゲンガーとなってしまっている。
こちらは相手のモンスター効果によるダメージを反射する。

なお、MTGにもドッペルゲンガーの名を持つカードが何枚かあるが、多相の戦士と言う、他のカードの能力を写し取る能力を持っている。
普通はそういうカードにするだろうになぜ遊戯王はこんなややこしいことに…


姿を真似るタイプの魔物の一種で、作中ではある人物の姿に擬態して登場する。
人語を理解する他、擬態する相手によるのか元からなのか割と力も強く、4人がかりで力押しで挑んでも太刀打ちできない。
鏡、或いはそれに近い鏡面仕様の物(下を向いてくれないのでボウルに溜めた水などではだめ)で自分の姿を見せると擬態を解く。
その正体はタコ型の魔物。背景色を考慮して体色を変える事で体型の違う人物にすらなり切ることが可能。
本編では食べられる事なく放置されたが、コミックス巻末漫画ではタコ焼きにされてしまった。

元ネタは擬態の上手さで知られるミミックオクトパス。足を器用に使って魚やカニ、ウミヘビなど様々な生き物の動きを真似る事で知られる。
なお本作では、これとは別に魔物のミミックがいるが、そちらの元ネタはヤドカリである。
ややこしい。


第1話「影とのたたかい」において、主人公ゲドのドッペルゲンガーがメインヴィランを務める。
メジャーな小説に登場するドッペルゲンガーとしては比較的元の意味に近いタイプである。
ゲドが危険な古代呪文に失敗した結果生み出された彼の暗黒面の実体化存在で、
ゲドに近しい人を傷つけゲド自身にも襲いかかるが、ゲドの方から突っかかっていくと逆にひるむという性質を持つ。
そして決着は…


番外編

「スピン・ダブルアームだ――っ!!」
悪魔将軍の技に捕らえられ、絶体絶命のジェロニモ
「ダブルアームの体勢で体を回転させるなんて、なみたいていのパワーじゃ不可能だ! これは巨大超人サンシャインの力がはたらいているんだ!!」
(悪魔将軍のパワーを見せつけられて驚愕するロビンマスクブロッケンJr.ジェロニモ
「み…みんな! はやくジェロニモを助けるんだ!!」
(ジェロニモのもとへ向かおうとするとキン肉マン、ブロッケンJr)

おわかりいただけただろうか。
今まさに悪魔将軍の技をくらっているはずのジェロニモが、何故かほかの正義超人たちと一緒にその様子を観戦している。
でもまあ、ゆでだし…。
有名な作画ミスだったが現在は驚いている方をミートくんに修正されている模様で*4、ジェロニモが増えているバージョンも、
「この時点であまりに強力な技だったため、ジェロニモはそのダメージで幽体離脱して魂だけリングサイドに出てしまった」
という、いつものようにずいぶんと強引なつじつま合わせとなる説明が『学研の図鑑 超人』においてなされている。


2018年4月15日に放送された回で、こたけ(まる子のおばあちゃん)が数秒間ほど同時に2人出現するという珍事が起きた。
もちろんただの作画ミスなのだが、「おばあちゃんのドッペルゲンガーが現れた!!」と騒がれた。


ドッペルゲンガーの出現は日常茶飯事。


2021年3月30日に放送された回で「ドッペルゲンガー相席」と題して、人気ロックバンドLUNA SEAのメンバー・真矢と元プロ野球選手の里崎智也が、
同じ服装、同じ場所(兵庫県・淡路島)でロケを行った。ただし、ロケを行った日は違う。
しかし、MCの千鳥からは「似てないやん!」とクレームが来た。だが、後に千鳥は「ドッペルゲンガー相席」に相応しい奇跡を目にすることとなる。
2023年10月10日に再び「ドッペルゲンガー相席」を放送。
今度はピン芸人・ひょっこりはんと俳優の坂口涼太郎が同じ服装、同じ場所(兵庫県・香美町)でロケを行った。しかも、今回はロケを行った日が同じである。
またしても、MCの千鳥からは「似てないやん!」とクレームが来た。だが、後に千鳥は再び「ドッペルゲンガー相席」に相応しい奇跡を目にすることとなる。


追記・修正は自分のドッペルゲンガーに会ってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ドッペルゲンガー
  • オカルト
  • ホラー
  • 恐怖体験
  • 医学
  • 幻覚
  • 量産
  • 超常現象
  • クローン
  • 双子
  • 分身
  • そっくりさん
最終更新:2025年05月02日 21:53

*1 東京~静岡くらいの距離

*2 ごく一部の作品だが、真美が亜美のドッペルゲンガーとしてふるまっていると解釈できる

*3 これを使っていると解釈できるぬ~べ~の分身としての明神やあゆみのリモート出席、「幽体離脱を応用している」までは明言されている美樹のろくろ首設定など

*4 元々バラバラになってる時と「最初の再録時点で『Ⅱ世』と矛盾しないことを優先する」リターンズ以外はこういったナレーションに近い役どころでもあるキャラなので、ゆでの本来のプロットや完成脚本ではこちらだったものと思われる。