SCP-153-KO

登録日:2020/03/03 Tue 21:01:45
更新日:2024/04/09 Tue 12:40:03
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SCP-153-KOはシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクトである。
オブジェクトクラスはEuclid。


概要

SCP-153-KOは、「財団のSCP-154-KOの報告書」である。

……さらっと言っているがわけがわからないと思う。でも進めるよ?
SCP-154-KOのスロットに登場したSCP-153-KOは、当初は意味を持たない数字と特殊文字だけで記述され、
これらに対して削除も修正も出来なかった。

この異常事態に対して財団は、「SCP-154-KOに関する報告書」をまとめSCP-153-KOとして指定した。
するとSCP-154-KOの報告書(SCP-153-KO)は、よりによって「SCP-153-KOに関する報告書」をアノマリーとして説明する報告書になったのである。

そしてさらに、SCP-153-KOは、自身がSCP-154-KOとして指定するこの「SCP-153-KOに関する報告書」よりもタイムスタンプを偽造して先に書かれた報告書であるかのように装ったのである。

そして互いに相手の報告書が異常であると示すこのSCP-153-KOとこの文書を、
オンラインだけで作業している人たちや他のサイトの職員が見ると、
「どっちが本物でどっちがアノマリーかわからない」というめんどくさい現象が発生してしまった。

実験

ここでは、オンラインでこの報告書とSCP-153-KOを比較するために行われた実験の記録を書いておく。

1.SCP-153-KOが削除・修正不可能なので、逆にこっちをいったん削除して、時間がたったら復元する

SCP-153-KOは一時的にデータベース上から消失し、その後自ら復元した。

2.この報告書以外に、SCP-153-KOに関する文書を作成する

新しい文書にもそれを異常だとする報告書がデータベース上に出現した。
新しい文書を削除するとその報告書も消失。

3.SCP-153-KO担当者のEメールで他の職員にSCP-153-KOについて伝達する

内容が途中で改変される。

4.ビデオ通信装置でSCP-153-KOについて伝達する

リアルタイムなのに内容が改変された。映像を見ている側からは「SCP-154-KOが正式な文書で、SCP-153-KOの報告書をアノマリーとして報告している」ように口の動きを含め見え、聴こえる状態に。

5.この報告書のリンクを他の文書にたくさん入れまくった

相当数のリンクが改変された。……がめんどくさいことに、一部はそのままだった。
担当職員は、これらは撹乱のため意図的に残されたものだろうと判断。

6.非常データベースにSCP-153-KOについての文書を作成して保存する
この非常データベースはもともとのデータベースとリンクしてなかったのに、即削除された。

7.財団全サイトにオフラインでSCP-153-KOについて伝達した上で、この報告書を消去する
SCP-153-KOは消えた。これで異常性がなくなったと思いきや、
その後財団データベース上のすべての報告書が消失してしまった。

しかしこの報告書を復活させるとすべての報告書がもとに戻った。
ひいろのとりだけは完全に消えてしまえばよかったのに。

8.オンラインでの区別を諦め、特別収容プロトコルに「とある博士を呼んで内容を口頭で聞く」と追記した
その博士が「発信者がO5ということになっている」メールでミーム殺害エージェントを送りつけられて死んだ。

9.収容担当の博士が所属サイトの職員全員に事実を話す
その博士が1年前からミーム災害エージェントに曝露していたことが遅れて確認された(つまりその情報は信用できない)。

とまあ、実験をいくらしても、どっちが本当かを伝達することは不可能となってしまった。

さあどうしよう

ここから考察をしていきたいが、その前にSCP-153-KO、すなわち「SCP-154-KOのスロットに出現した報告書」とはどんな内容なのかを説明しておこう。

……早い話が、上の解説の「SCP-153-KO」と「SCP-154-KO」をそっくりそのままひっくり返しただけの内容である。

つまり、SCP-153-KO上では、SCP-153-KOという報告書がSCP-154-KOというオブジェクトとなっており、
全く同じタイムスタンプで、主客を入れ替えただけの全く同じ内容の実験が行われているという内容が記述されているのである。

ついでにいえば、「SCP-153-KO」を直接編集しようとすることは出来ないが、
「SCP-153-KOの報告書」を編集すればそのオブジェクトナンバーが入れ替わっただけの同内容が追記される。
「なら編集することができる方が本物ってことにしたらいいじゃん」って思うかもしれないが、
「SCP-153-KOの報告書が編集できたってことはSCP-154-KOに書いてある文章のほうが嘘なんだな」とわかったとして、
それをどう他人に伝達すればいいのか?今の所、なにひとつとして本物がこっちであると伝達することに成功していないのである。

ちなみにここまでの考察は「SCP-153-KOに書いてあるほうが本物で『SCP-154-KO』という文章は偽物/SCP-153-KOに指定されるアノマリー」という前提に基づいているが、
もちろんこれはヘッドカノンにすぎず、逆に「SCP-154-KOに書いてあるほうが本物で『SCP-153-KO』という文章は偽物/SCP-154-KOに指定されるアノマリー」
ということも主張可能である。もちろん、考察がそっくりそのままひっくり返しただけで終わるが。

もうひとつ言えるとすれば、「両方が互いに情報伝達に影響を及ぼしてしまうアノマリー」という可能性だって主張できてしまう。
2つとも本物であることはないが、2つともアノマリーであることは別におかしくないからである。

じゃあどうする?

SCP-153-KOのオンライン上の収容は保留されました。当該文書とSCP-153-KOの両方を異常オブジェクトとして扱います。

SCP-154-KOのオンライン上の収容は保留されました。当該文書とSCP-154-KOの両方を異常オブジェクトとして扱います。

SCP-153-KO(SCP-154-KO)上において、SCP-154-KO(SCP-153-KO)がアノマリーと指定されるならば、
それを踏襲して両方をアノマリーとして見做せばいいだけである。
別にどっちかがアノマリーでなかったとして、両方をアノマリー扱いすることで特に不都合は生じないのだから。



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最終更新:2024年04月09日 12:40