ネツァク(Lobotomy Corporation)

登録日:2020/06/15 Mon 17:17:15
更新日:2024/04/17 Wed 19:21:18
所要時間:約 15 分で読めます





俺は安全チームを担当してる……まぁいい、これは後で話そう。で、安全チームを開放して管理パートに行くのか?


ネツァクとは、『Lobotomy Corporation』に登場するキャラにして、セフィラの一人。





概要

ネツァクは、ゲームの進行上3~4番目に出会うことになるセフィラである。
イェソドと出会って情報チームを開放しきった後は、ホドと選択で彼とも交流を深められる。

さて、彼の特徴といえば気怠げ・遅刻魔・サボり魔と、三拍子揃った不真面目ダウナー系男子である。
というか、セフィラでありながらセフィラとしての業務を嫌っており、真面目なイェソドやティファレト(A)からはよく叱咤を受けている。
これはさぞ、名実ともに冷徹マシーンであるアンジェラ嬢の評価はキツイものだろう……

と、思いきや、ティファレト(A)がネツァクを他のAIと「交換」するように提案された際には、「彼が不真面目であることにも意味がある」と、実に意味深なことを告げており、却下された。ティファレト(A)は実に不満げであった。

また、彼がただの不真面目男ではないことは、これまでの上層セフィラ達との会話で判明している。
ネツァクはホドや、かの犬猿の仲であるイェソドに対してすら、精神的に参っている時にはそれとなく気遣う節を見せるのだ。

また、ただの不真面目では片付けられない程ネガティブ思考になっているのも気にかかるところ。
「業務したくない」というのならまだ分かるが、Xにビール自販機の設置を要請したりエンケファリンを不正摂取しまくったりすることに始まり、挙句の果てには「こんな世界全てが壊れてしまえばいい」とか、「交換」の話をティファレト(A)が持ち出した際には怯えることなく、むしろ「自分がアンジェラの立場だったら、自分のようなセフィラはとっくに廃棄してただろうな」と、自分が廃棄されることを望んでいるところすら見受けられる。

一体何が彼をそこまで悲観的にさせるのだろうか?


研究・ミッション


不真面目な彼だが、一応ミッションも発令する。
内容は「死亡者を出さずにクリア」「パニックを出さずにクリア」といった、安全チームを統括してるだけあり職員の犠牲を抑えるものが主。あれ、ひょっとすると意外と真面目?
世話の段階なら、エージェントの残りHPやMPに余裕を持たせることで安易に突破可能。脱走した際の対処も慎重に行おう。いるのなら、「魔弾の射手」や「赤ずきんの傭兵」に頼るのも手。

報酬となる研究は、再生炉(メインルームに滞在している間、HPMPを回復してくれる機能)に関するもの。
それぞれ「HP回復量増加」「MP回復量増加」「アブノーマリティがメインルームに侵入している間も職員だけを回復し続ける」といった、かなり便利なものが勢揃い。
研究コンプも難しくないはずなので、取り逃しのないようにしよう。


安全チーム


ネツァクが統括する部門。
オフィサー生存効果は、全職員の回復効率上昇。
勤続効果は、対象職員の勇気、慎重を強化。

部門説明としては、安全のために新入社員を訓練させ、各種の緊急事態を予測したり備えて計画を策定する部門とのこと。
アブノーマリティらの脱走、職員のパニック、セキュリティ違反など危機的な状況に備えて、作戦を樹立し各種指針を制定する。
なお、少々厳しい人間ばかりが集まっているので、遅刻は最も嫌われている、とかなんとか。部下に叱られるネツァクェ……



※以下はネタバレを多数含みます。


+ 正体
生前の名前はジェバンニ。
旧ロボトミー社の研究メンバー……ではなく、旧ロボトミー社の入院患者の一人。
ジェバンニはカルメンの友人で、彼女とは幼馴染の仲なのだという。
そして、旧ロボトミー社がコギトの実験体を募集した時に名乗り出た、唯一の人物だった。

ジェバンニが実験体に名乗り出た理由は、カルメンを助けられるということ。その一点に集約されていた。
本当にそれだけだったので、他のメンバー……Aにも、面識は殆どない人物だった。それは裏返せば、ジェバンニが如何にカルメンのことを大事に想っていたかをうかがえることでもある。
……本当に、彼が身体を差し出すことで、カルメンが救われたのならまだ良かったのだが。

現実はそう甘くはなかった。

コギトを使った実験。
そう、エリヤを見るも無惨な姿に変えてしまった、あの危険薬物、コギトである。
そんな薬物の実験体になるということは如何なる事態を招くか。Aは想像は付いた筈だし、そのことを持ち出して計画の方針変更を行うことだってできた。

だが彼はそうしなかった。
そうすることで、例えジェバンニがいくら身体を差し出そうとも、決してカルメンは救えないことを承知の上で。

ジェバンニの身体を使った実験は始まった……その光景は、エリヤのそれと同等、いや、見方によってはそれ以上に残酷な仕打ちだった。
研究メンバーの管理の元だったので今度は出血沙汰にはならなかったようだが、ジェバンニは決して覚めない夢の中に囚われ、とても長い間苦しみぬいた。

「覚めない夢の中にいるなら、彼も幸せだろう」

そうAが考えるようになったのは、完全に彼の利己的な願望としか言いようがなかった。


なお、他のセフィラと同じように、「ネツァク」が完成したということはジェバンニも死亡したと見るのが普通だが。
恐ろしいことに、「コギトの効能によって死ぬことができなくなったジェバンニは、唯一生きたままネツァクに改造された」とする説もある。


+ セフィラコア抑制
WARNING WARNING WARNING WARNING WARNING WARNING WARNING
セフィラ崩壊によるクリファ顕現
セフィラコアの抑制が必要
WARNING WARNING WARNING WARNING WARNING WARNING WARNING

クリフォト暴走レベル6達成&「エネルギー精製」
回復システムに異常を検知しました


本当はこんなところ、絶対に安全になれない


Xがネツァクの過去を思い出した後、ネツァクは自殺計画を以てこの世を去ろうとする。
そんなネツァクを止めるべくXは彼に立ち向かわなければならない。

暴走しているネツァクは、安全部門のメインルームに鎮座している。
その姿は、右側面に歪に生え伸びた触手を掲げた、緑の液体が滴っている岩といった風体である。
岩の形をしているのは、恐らくネツァクが「生」を捨てようとして、無機物になろうとしている心理の現れなのかもしれない。

望まない死を先延ばしにしたところで、 その先に何がある

暴走中は以下の効果が発生し続ける。

  • 開始時:メインルームの再生炉の回復速度が半減。それ以外の回復手段が無効となる
そのため、「妖精の祭典」や「たった一つの罪と何百もの善」を利用した回復もできなくなる。

  • クリフォト暴走レベル上昇時:クリフォト暴走の発生のたびに、全ての職員のHP・MPが全回復。ただし、メインルーム再生炉も含めその他の回復手段は消滅する


なんで俺は今日も目が覚めて、 やりたくもない仕事をしなきゃいけない?

暴走レベルが進むにつれて、回復手段が封じられていく。
レベル2に達成した時点で能動的な回復はできなくなってしまうが、その代わりクリフォト暴走発生時には全ての職員は全回復する。

すべての罪悪感を捨てろ、 どうせ助けられない仲間だ

但し、実際にプレイした方なら分かるがクリフォト暴走が発生するまで職員を温存するのはそれなりに工夫が必要。
1,2回作業させて消耗してきたエージェントはもうクリフォト暴走発生まで待機させ、他のエージェントに流れ作業的に仕事を明け渡すのがコツといえよう。

この場所に居させて欲しいと願ったことは一度もない。 たった一度もな


ネツァクも、他者やカルメンに対する気遣いをしているように、本当は他者を死なせたりなんかしたくない筈だ。
そしてそれは、管理人Xも同じ思いの筈だ。


結局俺のおかげで誰かが助かるって希望なんて無かったんだ


放っておいてくれ。 あんたもそれが得意だろ


目を閉じたいよ。 一度でいいからまともに眠りたい




息は止まってるけど、また生きられるなら……



レベル6まで耐久に成功すれば以下のクリアボーナスが得られる。

  • メインルーム以外の場所でも、再生炉の効果が50%分適用される
  • 安全チームに対するクリフォト暴走を免除


抑制後、ネツァクは自殺計画の失敗を悟り、自身の身柄をXやアンジェラの元に受け渡す。
だが、ネツァクの機体はエンケファリンで満たされていて、長い休養が必要だとされ、彼は眠りにつく。

長い眠りについたネツァクは、そのまま目覚めないことを願っていた。
しかし意識が消える直前になって、とある「声」を聞く。
それはどこか懐かしく、それでいて聞き慣れない。「声」は彼をこう諭した。

「ここでは死さえも私の許しが必要なの」

そして気がつくと、ネツァクはXによって救われ、目覚めさせられた。
状況を確認しながらネツァクは語る。

ネツァクは、最初からX……Aのことが気に食わなかった、と語る。
だがその気に食わないXが自分を救ったこともまた事実。
ネツァクは、Xが自分という存在を救うためにここに来たことを悟った。

だというのなら。
まだ苦痛に満ちたこの施設で生きることは嫌ではあるが。
「声」とXが望むままに、一握りの可能性を信じて生きていくことを決意するのだった。

そう語るネツァクと、Xの胸中には、「生き続けるという勇気」が既に息づいていた。


苦痛しか無くても生き続けないといけない理由を聞かれたら、まだちゃんと答えられねぇな。

目覚めさせたのはお前だけどその後は俺が探さないといけないんだろうな。

俺はもう少しだけ勇気を出してみるさ。

それでもなお生き続けるって思うのは俺には凄い勇気が要ることなんだ。

お前もまずは生きてみろよ。

俺なんかでも出来たんだ。お前に出来ないわけ無いだろ?




追記修正は、生き続ける勇気を燃やし続ける方がお願いします。
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最終更新:2024年04月17日 19:21