SCP-1194-JP

登録日:2021/01/30 Sat 19:16:32
更新日:2024/04/28 Sun 20:24:09
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SCP-1194-JPはシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクトである。
オブジェクトクラスはEuclid。



概要

SCP-1194-JPは、ヒトには見えないナメクジである。マダラコウラナメクジの近縁種とされている。
このナメクジくん、周りに合わせて体色を変化させる非異常性の機能を持ち、
ナメクジくんが周りを見て、その視覚情報から色を合わせていると思われ、実際触覚を切ったらこの機能がうまく働かなくなる。
この機能については通常種のマダラコウラナメクジよりも視覚がいいと研究の結果判明している。

しかしそれだけではただのすごいナメクジでありアノマリーではない。もう一つの機能として、
他の動物種からのSCP-1194-JPと周囲のテクスチャ弁別を困難にする機能を持つ。
だからこいつが目の前にいても、通常他の動物はまったくそれに気付かない。
体色が同じでそこに輪郭も見えないため、よくよく目を凝らしてもその目が騙されてしまうのだ。
見えてはいるのに見えない、ある意味石ころぼうし的能力の一種と言えよう。
なおこの能力はナメクジくんの卵にも備わっている。この認識災害によりナメクジくんはEuclidを勝ち取ったわけである。

見えないナメクジくんとラブディティス目線虫くん

そんなSCP-1194-JPには、SCP-1194-JP-1というラブディティス目線虫という寄生虫が寄生している。
ラブディティス目線虫は普通であれば増殖を繰り返して宿主を殺すはずなのだが、
この見せないナメクジくんに寄生しているラブディティス目線虫くんは宿主と上手く共存を続ける。
このラブディティス目線虫くんからするとナメクジくんを殺すよりもその餌のおこぼれに預かるほうがいい(片利共生)からである。
あとこの見えないナメクジくんにしか何故か寄生しない。

ナメクジくんはヒトの皮脂や老廃物が大好物で、それをラブディティス目線虫くんも栄養とする。
この際ヒトの常在菌グラム陰性球菌、モラクセラ・オスロエンシスとラブディティス目線虫くんは共生関係を築いており*1
モラクセラ・オスロエンシスくんによって分解されたヒトのタンパク質をご飯とする。

生態

さて、人間の皮脂や老廃物を餌とするナメクジくんは、当然生活圏はヒトの生活空間である。
が、ナメクジくんは外皮を持たないのでヒトに直接くっついたりはできない。クソザコナメクジだからね、仕方ないね。
しかしヒトの脱ぎ捨てた衣類には皮脂がくっついているため格好の餌場と化す。
そして洗っていない衣類には大量についている。うげぇ。

しかしいざ洗われるとナメクジくんはクソザコナメクジなので死ぬ。

しかしここからが問題で、まず卵は強固な外殻を持つため洗濯時に破壊されず、
結果として洗濯すれば衣類に卵が付着し、それが落下することでその住居内に拡散していく。
そしてラブディティス目線虫くんたちは洗剤への薬剤耐性を持つため、死なず、
しかも洗濯時にむしろ皮脂やクソザコナメクジの断片を取り込んで増殖する。
そしてモラクセラ・オスロエンシスくんたちによって分解されたヒトの皮脂はぞうきんみたいな匂い(俗に部屋干し臭と呼ぶ)がする。

結果として、このクソザコナメクジくんたちがついた衣類を洗うと、洗ったはずなのにぞうきんみたいな匂いがする
マリルじゃないんだからさ…

財団は自動洗濯機の普及が結果としてクソザコナメクジくんやラブディティス目線虫くんたちの増殖、拡散を後押ししたと見て研究中である。





SCP-1194-JP - 今日のあなた、なんだか臭わない?




余談

完全に収容できていないのにEuclid止まりなのは、ぞうきんみたいな匂いがする程度で別にそれ以上の問題がないからだろうか。


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最終更新:2024年04月28日 20:24

*1 これ自体は非異常性の能力