ヤーナム市街(Bloodborne)

登録日:2021/07/05 (月曜日) 17:05:32
更新日:2025/04/19 Sat 18:27:56
所要時間:約 10 分で読めます





獣狩りの夜、聖堂街への大橋は封鎖された
医療教会は俺たちを見捨てるつもりだ
あの月の夜、旧市街を焼き棄てたように



ヤーナム市街とは、フロムソフトウェアが贈るハンティングアクションBloodborneの最初のステージ。




概要

人里離れた山間の都市ヤーナムの市街地。辺境の僻地かと思いきや建造物群の規模はかなりのもの。
しかし謎の奇病獣の病の蔓延による治安悪化に伴い荒れ果てており、獣狩りの夜に乗じて正気を失った罹患者や異形の生物が徘徊する危険地帯と化している。
この街の診療所で目覚めたプレイヤー狩人の目的はまずここから脱出する事。
まともな住人は家に立て篭り、余所者の狩人が訪れても恨み節を述べる者が殆ど。稀に友好的な住人もいるが…


死にゲーと名高い同社のソウルシリーズを大きく突き放す難易度のファーストステージであり、
  • 敵の数が多い
  • マップが広く、立体的
  • レベルアップ解禁の条件が分かりにくい
  • ボスの行動パターンが豊富でHPが減ると更に激化する
…と、初心者は疎かアクションゲームに慣れたプレイヤーの心をバッキバキにへし折った。


名所紹介

  • ヨセフカの診療所
オープニングで怪しげな車椅子の爺さん*1から輸血を受けた狩人が目覚める場所。
狼みたいな獣が人間を貪っているのでさっさと殺されてを見よう

  • 大通り
最初の難関。通りを進んだ先に、獣を磔にして火炙りに処した炎柱を囲む群集という壮絶な光景が広がっている。
通称ヤーナムキャンプファイヤー

  • 噴水広場
水の枯れた噴水のある小さな広場。大通りとは大橋で隔てられた場所になる。
狂犬の檻地帯へのショートカットが可能。

  • 大橋
“聖堂街”へと続く橋。噴水広場から階段を上がったエリア。
教会関係の像がやけに多い。現在は聖堂街への道は封鎖されているようだが…

  • 下水道
水量の減少で堆積したヘドロが剥き出しになっている、不浄生物の住処。ヘドロ地帯で足を取られたりはしないのでご心配なく。
『狩人の装束』一式が手に入るので粗末な初期装備から着替えておこう。

  • 船渠
ボロボロのドック。2階の吊るされた死体を落とせば『ノコギリ槍』が手に入るが、下水道までは吹き抜けになっているので落下に注意。

  • オドンの地下墓
下水道を抜けた橋の先にある墓場。中央の巨大なモニュメントが特徴。ここの大扉から聖堂街へと向かう事ができる。


敵紹介

  • 罹患者の獣
四肢の長い大きな獣。これでも獣の病によって変異した元人間である。
ゲーム最初に会敵する雑魚だが、この時点の狩人は武器やアイテムを所持しておらず、素手をポコポコ何発当ててもロクなダメージを与えられずにジリ貧となりYou Diedがオチ。倒されて行き着いた狩人の夢仕掛け武器左手装備を貰ってきてやっとまともに戦えるようになる。
回復アイテムの『輸血液』を落とすが、この個体だけはリスポーンしない。
大橋では二体が仲良く徘徊している絶望的な光景が拝める。腕に自信がないなら素直に迂回しよう。
近くの家の戸口が通れないのでハメ殺せるのはナイショ

  • 獣狩りの群集
獣を狩るべく外出している市井の方々。ポジション的には味方…ではなく、獣の病の進行*2で正気を失っている者ばかりで狩人にも襲いかかってくる。台詞からこちらを獣と認識しているらしく、前後不覚に陥っているようだ。
1対1を心掛ければ苦労はしないが、中には寝転んでいたり座っていて狩人が近付くと不意に立ち上がってくる者もいる。
キャンプファイヤー周りには場合によっては10人くらいおり、更に固定で銃群集が2人と犬までいるので無闇に突っ込むとあっさり狩られる。
コートを着て鉈を持ったタイプは動きが素早く、体力も他より多い。
普通の群集は低確率で『輸血液』を落とす。
木の盾と松明を持ったタイプはたまにシールドアタックしてくるが、低確率でお馴染みの『火炎瓶』を落とす。
銃群集は確実に『水銀弾』を落とす。

  • 車椅子の群集
車椅子に座った老人。見た目で油断しがちだが、不用意に近寄ると銃をぶっ放してくる。
「老人を許しはしない」
このエリアでは一人しか出現しないものの、慣れると簡単に狩れる上に水銀弾をよく落とすので序盤のアイテム稼ぎに使われることも。

  • 狂犬
わんわんお。狂犬と言う割に群集には従順。こちらもシリーズお馴染みの雑魚だが可愛くはない。
動きが素早く翻弄されがち。銃撃で確実にダウンする。
市街の一角には何匹も徘徊している檻地帯あり。

  • 屍肉カラス
巨大なカラス。死体を食べまくった挙げ句でかくなりすぎて飛べなくなってしまったらしい。
地面を這いずっているが、近付くと突っついたり飛びかかってきたり、下水道では梁の上から落下してくる。
手頃な投擲アイテム『石ころ』をよく落とす。

  • 獣狩りの下男
血の気の失せた皮膚の一回りでかい巨漢。より汚いスポポビッチ。手に持った石が武器。名の通り締め出されたり雑用として働かされている。
狩人の攻撃に殆ど仰け反らず、反撃の突き飛ばしや連続押し付けは強烈。
一体だけ身の丈程の石像を振り回す奴がおり、地形も相まってかなりの強敵。図体に似合わずハシゴを上り下りできるため、段差を隔てていても気を抜かないようにしたい。
銃パリィや背後に回っての溜め攻撃で内臓を引き抜いてしまおう。
高確率で『輸血液』を、低確率で道標アイテム『輝く硬貨』を落とす。

  • 解体人
袋小路に一体だけいるフードを被ったデブ。
手にした巨斧による広範囲攻撃やコンボはこの時点の狩人をあっさり葬る威力があるので無理に手を出さない方がいい。
高確率で『輸血液』、低確率で武器を外付け強化する『血晶石』を落とすが、血晶強化はまだできないので尚更。

  • 獣狩りの群集(大)
更に獣化が進んだ群集。幽鬼のような細身で、下水道以降のエリアを徘徊している。
槍を持ったタイプの攻撃はダメージと範囲がかなり痛い。
しかし倒せば高確率で『輸血液』、低確率で武器を強化できる『血石の欠片』を落とすのでマラソンの対象になる可哀想な奴。

  • 遺跡ネズミ
下水道御用達の巨大ネズミ
ひっかきか飛びかかりを使用。囲まれないように。
低確率で投擲アイテムの『スローイングナイフ』を落とす。

  • 腐乱死体
下水道のヘドロに埋れている群集の成れの果て。名前とは裏腹に生きている
動きは遅いが、飛躍的に上昇した耐久力と数に物を言わせて襲い掛かってくる。
低確率で帰還用アイテムの『狩人の確かな徴』を落とす。

  • 人喰い豚
下水道に一体だけいる巨大豚。
距離が離れていると繰り出す突進は地形的にも避け辛いので一気に接近したい。ケツに溜め攻撃からの内臓攻撃が有効。
『輸血液』を確実に落とす。

主な入手アイテム

  • ノコギリ槍
狩人が獣狩りに用いる、工房の「仕掛け武器」の1つ

変形前は人ならぬ獣の皮膚を裂くノコギリとして
変形後は距離をとって戦う槍として、それぞれ機能する

刃を並べ血を削るノコギリは、特に獣狩りを象徴する武器であり
酷い獣化者にこそ有効であるとされていた

下水道最上段に吊るされた死体が持っており、攻撃して縄を切断して下段に落とすことで入手できる。
やや隠された位置に配置されているが少し念入りに調べれば分かる程度。

ノコギリ鉈の亜種であり初期武器3種に準ずる存在。
どの過去でも初期ステータスで扱うことができ、その性能もノコギリ鉈の亜種だけあって折り紙付き。
人によっては最初のステージで早くも最強武器を入手することになる。

  • 狩人の装束
工房の用意する、標準的な狩装束の1つ
血を払う短いマントのついたもの

優れた狩装束であり、ヤーナムを蠢く人ならぬ獣に対するとき
安定した防御効果を発揮するだろう

夜に紛れ密かに獣を狩る、そのための装束である

こちらも下水道に配置されている。やや入り組んだ経路を通る必要があり、初見では見つけるのに苦労するか。

説明文通りクセなく安定した防御力を持つ防具であり、防具がお飾り気味というブラボの仕様もあるが、最終盤までほぼ通して使える逸品。
一部特定の耐性が必要な場面で他の装備に付け替える必要があるくらいである。
やはり人によっては最初のステージで早くも最強防具を入手することになる。


NPC

  • ヨセフカ


「…あなた、どなた? 獣狩りの方、かしら?」
「だとしたらごめんなさい。この扉を開けることはできないわ」
「私はヨセフカ。この診療所をあずかる者として、大事な患者さん達を、感染の危険にさらすことはできないの」

最初に目覚めた診療所の所長。獣の病を遮蔽するため扉を開けてくれないが狩人へは友好的で、貴重な回復アイテムの『ヨセフカの輸血液』を貰える。
誤解されがちだが、ゲーム開始時に主人公に契約を持ちかける帽子の老人はヨセフカではない
本人の発言やスタッフロールの記述からも分かる通り、ドア越しに話しかける事ができる女性こそがヨセフカである。


「狩りの成就を、祈っています」


  • ギルバート


「…ああ、獣狩りの方ですね」
「それに…どうやら、外からの方のようだ」
「私はギルバート。あなたと同じ、よそ者です」

最初の灯りの前の家の住人。NPC共通の赤いランプが目印。
日本語版声優は奈良徹。
同じよそ者のよしみ故か狩人に友好的で、診療所の謎キーワードの考察や大橋から聖堂街のルートが封鎖されている事、下水道からのルートなら向かえるかもしれない事などを教えてくれる。
不治の病で床に伏せて咳き込んでおり、かつて治療のため血の医療を頼ってヤーナムを訪れたとの事。


  • ヤーナムの住人達
通りにポツポツと赤いランプがあるのでノックしてみても塩対応ばかり。
噴水広場の一角の狂った笑いの住人も哀れむだけで同様。


  • 少女

「…あなた、だあれ?」

噴水広場近くのオルゴールの音色が聞こえる家の少女。
日本語版声優は黒沢ともよ
父親を探しに母親が出て行ったので留守番中。狩人に捜索を依頼してくるので聞いてあげると、母親は真っ赤な宝石のブローチをしている事、見つけたらオルゴールを渡してくれと頼まれる。


「お父さんの好きな、思い出の曲なんだって」
「もし、私たちの事を忘れちゃってても、この曲を聞けば思い出すはずだって」
「…それなのに忘れていくなんて、おっちょこちょいなお母さんだよね」

小さなオルゴール
ヤーナムの少女から預かった、小さなオルゴール
両親の思い出の曲が流れるらしい

蓋の裏の紙片は、どうやら古い手紙のようで
かろうじて2人の名前が読み取れる
それはヴィオラと、そしてガスコインであろうか


  • 老婆


「…ああ、あんた、狩人なんだろう?」
「だったら、知らないかい? どこか安全なところをさ」

狂犬に吠えられている家の住人。
日本語版声優はよのひかり。
事態を解決できず避難場所も知らない狩人へ苛立っており、辛辣な言葉をぶつけてくる。


  • アイリーン


「…なんだい、あんた狩人かい…それに、外から来たんだろう?」
「因果な事に巻き込まれちまったね」

船渠の2階奥にいる烏羽装束の狩人。正気を失った狩人を狩る狩人狩りの女性。
日本語版声優は沢海陽子。
後輩への餞別として『狩人の確かな徴』を4つも貰える。


「…しっかりするんだよ」
「もう誰も人じゃあない。人を喰らう獣どもだからね…」

更に話し掛けるとジェスチャー『露払い』をゲット。


協力NPC

  • ガスコイン神父
噴水広場で呼び出せるNPC。年季の入った狩り装束に2メートル近いガッチリ体型と目から上を布で包んだ外面、獲物は斧と散弾銃という殺意全開の極悪神父。彼もまたよそ者であるらしい。*3
少女の父親のようだが、家の前に連れて行っても反応してくれない。
骨格・モーション・武器に至るまで専用でプレーヤーによる再現が不可能、さらに戦闘中に声を発するなど、協力NPCの中では一際異質な存在である。

  • アルフレート
聖堂街で出会える処刑隊の青年。ヤーナム市街をクリアする必要があるが、協力していれば呼び出せるようになる。


ボス




その後


  • ヨセフカ


「…あら、あなた…」
「無事でよかったわ。あなたに、お願いがあるの」

“聖堂街“に辿り着いた後に再訪すると、理性の残っている人へ保護や治療もできるこの診療所を教えて欲しいと頼まれる。
以後は避難民へヨセフカの診療所への誘導ができるようになり、人を送るごとに狩人へアイテムのお礼も。

しかし相変わらず扉を開けてはくれず避難民の安否は不明、また貰えるアイテムも、回復を阻害する『感覚麻痺の霧』、一定時間スーパーアーマーとなる『鉛の秘薬』、敵に探知され難くなる『青い秘薬』と奇妙なラインナップだが…





  • ギルバート
聖堂街へ到達した後に話し掛けると、


「ごほっ、ごほっ、ごほっ、ごほっ」
「…ああ、私のことは、もう気にしなくて構いません」
「もう、お役に立てることもないようです」
「最後に、これを」


と言って『火炎放射器』をくれる。



「結局、私には無為の品でしたが、あなたなら違うでしょう」
「ごほっ、ごほっ、ごほっ、ごほっ」


その後も話し掛けられるが、ストーリーが進行するにつれ段々と弱っていく。
それを本人は獣になって死ぬよりは良いと笑うのだが、最後にはその苦しみで神に縋り…


「なんで、私だけが…こんな…」
「神よ、あんまりではありませんか…」
「助けて、ください…」


「助けて…」




  • 少女
オドンの地下墓の女性の死体から『真っ赤なブローチ』が入手できる。

真っ赤なブローチ
女物の真っ赤なブローチ
刻まれたヴィオラの名も見てとれる

その宝石は、誰か狩人の贈ったものだろうか
(略)


  • 老婆

  • アイリーン
大聖堂の門を開けた後にオドン教会近くに現れる。


「ああ、あんたかい」
「丁度いい。警告があるのさ」

話によると、相棒であるガスコイン神父の死により正気を失った狩人ヘンリックが地下墓に現れたので近付くな、というもの。
同時にジェスチャー『静かに』をゲット。

この後に地下墓へ行くとヘンリックと戦闘になり、アイリーンも参戦。2対1で有利に戦えるが、こちらの攻撃はアイリーンにも当たるのでダメージを与えすぎての敵対に注意。
また、ヘンリックはNPCとしても非常に強く、手を出さずに放っておくとアイリーンを返り討ちにしてしまうこともよくある。2対1だからと油断しないようにしよう。

ヘンリックを倒すと狩人へ感謝とガスコイン神父を殺したのを見抜き、自己防衛だろうが狩人を狩るのは私に任せればいいと笑う。


「あんまり、手を汚すんじゃあないよ」
「あんたは狩人。獣を狩ればいいのさ」

やだ、このババア…カッコいい…

そしてジェスチャー『賞賛』をゲット。







追記・修正は狩人の方がお願いします。


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最終更新:2025年04月19日 18:27

*1 この爺が何者かは不明で、現在も考察の対象になっている。日本語版声優は上田燿司

*2 異様な体毛の増大や腕が長くなっている

*3 「神父」とは元の土地での呼び名で、ヤーナムに神父は居ないとのこと。

*4 「窓の外の獣に驚いたギルバートが、鉄格子を破って逃げたのだ」という珍説もあるが

*5 少女が人喰い豚の水路まで辿り着く事自体が困難である、リボンが汚物ではなく臓物の血で染まっている等の点はたしかに不自然ではある

*6 妹の「お母さんとお父さんと、お爺ちゃんの次に大好きよ」という発言から、姉の存在を疑問視する向きがある