狩人の夢(Bloodborne)

登録日:2021/10/01 (金曜日) 06:16:10
更新日:2025/04/20 Sun 01:43:45
所要時間:約 10 分で読めます





「おかえりなさい。狩人様」





狩人の夢とは、Bloodborneの拠点ステージである。




概要

特定の狩人が行き着く場所。
空中庭園のようであり、外界は巨大な柱が立ち並ぶ雲海。しかし安全柵付きなので落下死する事はない。
夢という名前だが有耶無耶な事象ではなく、限られた者だけの異界といったところ。

不気味で猟奇的で殺伐として血生臭くてSAN値が削られて初見殺しが横行する絶望的なフロムワールドヤーナムとは対照的な、美しい満月の浮かぶ幻想的な光景とBGMが心体を満たす安息場。
正に夢のような場所といえる。
心折れた狩人みたいなのもいないし


名所紹介

  • 帰還場所
灯りによって帰還した狩人の定位置。

一軒家。後ろには大樹が聳え立つ。
本棚に入りきらない積まれた本や器具が散乱し、収納棚や工房、簡易祭壇が設置されている。
奥には誰かの手記が残されているが…

忌々しい狩人の悪夢に囚われ、だが逃れたければ
獣の病蔓延の原因を潰せ。さもなくば、夜はずっと明けない


  • 裏庭
分かりにくい場所。

庭園の方にある鍵の掛かった門。隙間から見ると花畑や墓石、十字を模した墓標のようなものが見える。



NPC

  • ゲールマン


「やあ、君が新しい狩人かね」
「ようこそ、狩人の夢に。ただ一時とて、ここが君の「家」になる」
「私は……ゲールマン。君たち狩人の、助言者だ」
「今は何も分からないだろうが、難しく考えることはない」
「君は、ただ、獣を狩ればよい。それが、結局は君の目的にかなう」
「狩人とはそういうものだよ。直に慣れる…」

車椅子に座った老人。狩人の助言者で、人形の台詞から古い狩人でもあったようだ。
日本語版声優は秋元羊介。
狩人へ行き先のアドバイスをして暫くすると置き手紙を残していなくなるが、偶に裏庭で寝ている。
攻撃しても霧の様に消えてしまうので殺害は不可能。


「この場所は、元々狩人の隠れ家だった」
「血によって、狩人の武器と、肉体を変質させる。狩人の業の工房だよ」
「もっとも、今は幾つかの器具は失われているがね」
「残っているものは、すべて自由に使うとよい」

「…君さえよければ、あの人形もね…」


  • 人形


「はじめまして。狩人様」
「私は人形。この夢で、あなたのお世話をするものです」
「狩人様。血の遺志を求めてください」
「私がそれを、普く遺志を、あなたの力といたしましょう」
「獣を狩り…そして何よりも、あなたの意志のためにどうか私をお使いください」

石垣に置かれている美しい人形。啓蒙が増えると動き出し、血の遺志と引き換えにレベルアップしてくれる。
シリーズの火防女ポジションにしてヒロイン
日本語版声優は早見沙織
もんの凄いモデル体型であり、狩人より身長がかなり高い。後に6分の1サイズのフィギュアが発売されたが全長35センチだったので210センチもあるようだ。
指には球体関節があるので本物の人形なのだが、喋るし瞬きするしレベルアップさせるしと色んな意味でのアンノウン。しかし献身的で、狩人のジェスチャーには礼をする首を傾げる賞賛する様に手を叩くなどのアクションで返してくれるとても良い子。
ストーリーが進むと眠っている事もあり、その時に話しかけると急に起こされたリアルな反応が見られる。



「スー、スー、スー…」


「ハッ!」

「ああ、お帰りなさい。狩人様」


偶に寝ながら立っていたり、座りながら喋ってレベルアップしようとすると高速で立ち上がったり、前触れもなく物言わぬ人形に戻っていたりするバグの塊お茶目さん。
攻撃すると白色の血を流し、殺す事もできる。倒れた人形でもレベルアップは可能で、狩人の夢に戻り直すと復活している。


「いってらっしゃい。狩人様」
「あなたの目覚めが、有意なものでありますように」


  • 使者
小さな人型骸骨。個体毎に顔が違う。
オープニングで多くの狩人をビビらせた集団だが、転送、チュートリアルメッセージ、ショップなどの雑用担当。
人形曰く、


「ああ、小さな彼らは、この夢の住人です」
「あなたのような狩人様を見つけ、慕い、従う…」
「言葉は分かりませんが、かわいらしいものですね」

どこがだと多くの狩人は思った事だろう。直に慣れる
ヤーナム市街にも彼らを象った石像が散見されるあたり、狩人たちには馴染みのある存在なのかもしれない。


施設紹介

  • 墓石
ヤーナムの各地点の灯りへ転送できる墓石。
最初は一つだけだが、ストーリーが進むと当然増える。

  • 聖杯の墓石
『聖杯』を持っていれば聖杯ダンジョンを形成・転送できる墓石。
最大7つまで維持可能。

  • 水盆の使者
ショップ。血の遺志ショップと啓蒙ショップがあり、一部品揃えは同じ。
ストーリーが進むか『〇〇の狩人証』系アイテムを入手すれば新商品が入荷する。またNPCの狩人やボスを倒せば彼らの装束が並ぶ事も。
使者は最初は一体だけだが、品揃えが増える度にそれを販売する使者が追加されていく。最終的には水盆からはみ出さんばかりの使者で溢れ、しかもニュートラルではやる気がなさそうなのに狩人が話し掛けると一斉に商いへ精を出す。
手揉みする個体などは実にあざとい。

  • 保管箱
アイテムを出し入れする箱。持ちきれないアイテムを拾っても自動でここに移送してくれる。
また『輸血液』と『水銀弾』は狩りで消費しても戻ってきた時には在庫から自動補充される。

  • 工房
仕掛け武器左手装備の修理と、『血石』を使った強化ができる。
『血晶石の工房道具』を入手すれば『血晶石』による外付け強化が、『霞削りの工房道具』を入手すれば聖杯ダンジョンの作成に必要な『神秘の霞』が生成可能。

  • 記憶の祭壇
『秘文字の工房道具』を入手すれば『カレル文字』を脳裏に焼ける。

  • 使者のコスプレ
特定のアイテムを持っていれば裏庭の水盆で使者にコスプレをさせることが可能。トップハットを被ったりリボンを付けてみたりと可愛くなる。
こいつらより人形ちゃんの着せ替えをやらせろ


関連人物

  • デュラ
"旧市街"で獣と成り果てた人間を守るために狩人を狩る狩人。
「夢を見ているならあちらで考え直せ」「今は夢見ることもないが、私とてかつては狩人だった」と話すので少なくとも狩人の夢を知っており、夢を見なくなったことがわかる。

  • アイリーン
正気を失った狩人を狩る狩人狩りの女性。
敵対して倒されると「夢を見るなら人形のお嬢ちゃんにババアがよろしくねって」と言うので、彼女もレベルアップをしていたのかもしれない。
後のイベントで致命傷を負った際には「もう夢を見ないため、死んだらそれきり」だと話し…

  • ほおずき
悪夢にのみ現れる雑魚敵。
服装や手の球体関節などが人形と酷似している。


ストーリーでの関わり

狩人が初めて死んだ時か、灯りを使って狩人の夢へ向かった場合にムービーが挿入されて自動的にここへ飛ばされる。使者から3つの狩武器の内どれかを、2種の銃器のどちらかを受け取れ、至る所に公式チュートリアルメッセージが残されているので基本操作を覚えよう。

聖堂街のボスを倒して医療教会初代教区長ローレンスの異骨に触れて時間が進むと、裏庭のゲールマンの寝言でローレンスと知り合いだったと分かる。



「ん…、うう…」
「…ああ、ローレンス…ひどく遅いじゃあないか…」
「…私はもう、とっくに、老いた役立たずだよ」


またボスが教会関係者だったからか、人形がそれについての話をしてくれる。


「幾人かの狩人様から、教会の話を聞きました」
「神と、神の愛のお話」
「でも…造物主は、被造物を愛するものでしょうか?」
「私は、あなた方、人に作られた人形です」
「でも、あなた方は、私を愛しはしないでしょう?」
「逆であれば分かります」

「私は、あなたを愛しています」
「造物主は、被造物をそう作るものでしょう…」



時折、墓石に祈っている時もあり、家の中からこっそり近づけば祈りの言葉が聞ける。


「夢の月のフローラ」
「小さな彼ら、そして古い意志の漂い」
「どうか狩人様を守り、癒してください」
「あの人を囚えるこの夢が」
「優しい目覚めの先ぶれとなり」
「…また、懐かしい思いとなりますように…」



"医療教会の工房"の、非常に分かりづらく到達も難しい扉の先に"捨てられた古工房"というステージがある。
忘れられ荒廃したそこは狩人の夢と同じ構造をしているが、しかし物言わぬ人形が捨て置かれている。
宝箱には『人形装束』が一式。

人形の帽子
打ち捨てられた人形用の帽子
着せ替え用のスペアであるようだ

ごく丁寧に作られ、手入れされていたであろうそれは
かつての持ち主の、人形への愛情を感じさせるものである

それは偏執に似て、故にこれは、わずかに温かい


家近くの無名の墓、狩人の夢で人形が偶に祈っている墓石には秘儀『古い狩人の遺骨』が落ちている。

古い狩人の遺骨
古い狩人の遺骨。その名は知られていない

その狩人は、老ゲールマンの弟子であったと言われ
初期狩人の独特の業「加速」の使い手でもあった

その遺骨、遺志から古い業を引き出すとは
夢に依って遺志を継ぐ、狩人たちに相応しいものだろう


家の棚には『小さな髪飾り』が納められている。

小さな髪飾り
ごく質素な、小さな髪飾り

人の手を離れて久しいが、かつての手入れを感じさせる良品
それは灰のような髪色にこそ、静かに映えることだろう



そして簡易祭壇には『3本目のへその緒』というアイテムが捧げられている。

3本目のへその緒
別名「瞳のひも」としても知られる偉大なる遺物
上位者でも、赤子ばかりがこれを持ち
「へその緒」とはそれに由来している

全ての上位者は赤子を失い、そして求めている
故にこれは青ざめた月との邂逅をもたらし
それが狩人と、狩人の夢のはじまりとなったのだ

使用により啓蒙を得るが、同時に、内に瞳を得るともいう
だが、実際にそれが何をもたらすものか、皆忘れてしまった


狩人の夢はこの場所をベースに作られたのだろう。
しかし青ざめた月とは一体なんであろうか。



『小さな髪飾り』は狩人の夢の人形に渡す事ができる。



「これは…なんでしょうか?」
「私、私には何もありません、分からない、分からないのですが」

「…温かさを感じます…こんなことは、はじめてです…」
「私は、おかしいのでしょうか?」

「ああ…」

「でも、狩人様。これは、やはり喜びなのでしょうか…」

「ああ…」

涙を拭うようなリアクションを見せた人形から、『涙石』を入手。

涙石
白銀に輝く涙の石

使用により雫の血晶石となり、あらゆる武器を強化できる

実際に、人形に血も涙もあろうはずはなく
故に得体はしれぬものだ

これを使う事で『涙の血晶石』が手に入る。

涙の血晶石
武器を強化し、様々な性質を与える血晶石
雫型は、あらゆる武器、形状に適合する特別なものである

白銀に輝く人形の涙から生じたそれは、静かな励ましに似て
継続的に生きる力、HPを回復し続ける効果がある

それは制作者が人形に望み、しかし宿らなかったものだろうか



終盤に赤い月を昇らせた後、狩人の夢に浮かぶ満月は黄金を携えたままで、背景には赤黒い雲が現れている。

裏庭では、ゲールマンが眠りながら苦しんでいる事も。


「…ああ、ローレンス…ウィレーム先生…誰か、助けてください…」
「誰でもいい、解放してください…」
「…私は夢に疲れました。もう、この夜に何も見えないのです…」
「…ああ、誰か…ううう、ああ」


医療教会の前身ビルゲンワースのウィレームを先生と呼んでいたこと、そしてゲールマン自身も狩人の夢に囚われているようだ。


DLC関連

それぞれ狩人の夢とNPCに関係がある。
詳細は
狩人の悪夢
実験棟
漁村
を参照。





最終盤

ラストダンジョン"メンシスの悪夢"でメルゴーの乳母を倒して
HUNTED NIGHTMAREしてくると、家が大炎上している。この状態でも中の施設は利用可能なのでご安心を。

人形からは、ゲールマンが待っている事を伝えられる。


「狩人様。お待ちしておりました」
「間もなく夜明け…夜と夢の終わりですね」
「…大樹の下で、ゲールマン様がお待ちのはずです」


閉ざされていた庭園の門が開かれており、花畑の中心、大樹の下にはゲールマンが待っていた。



「…狩人よ、君はよくやった。長い夜は、もう終わる」
「さあ、私の介錯に身を任せたまえ」
「君は死に、そして夢を忘れ、朝に目覚める」
「…解放されるのだ」
「この忌々しい、狩人の悪夢から…」





エンディングネタバレ超注意















追記・修正は上位者の方がお願いします。




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最終更新:2025年04月20日 01:43

*1 よく見ればストックの長さや形状等、若干の違いがある

*2 古い狩人の遺骨の効果と酷似しており、一部ではそのオリジナルである失われた業「加速」ではとの説も