登録日:2022/04/03 (曜日) 16:36:00
更新日:2024/09/06 Fri 00:18:54
所要時間:約 29 分で読めます
「Almagest -Overture-」は、ソフトサークル「Serendipity」(むつきみかつ)が製作したフリーゲームである。
◆概要◆
作者曰く「宇宙艦隊が登場するスペオペをやりたくて作った」戦略SLG。
身も蓋もない言い方をすれば
ナントカ英雄伝説っぽい世界観と
ナントカの野望っぽいシステムをちゃんぽんしたゲームである。
高い自由度、練り込まれた設定、100名以上に及ぶ登場キャラ(全て作者手ずからの顔グラ有)等々の点が好評を博しており、名作フリゲーのひとつとして知られる。
なお本作は「Overture」即ち物語の序章(というかオマケ)として位置付けられている作品であり、メインストーリーは「Almagest Ⅱ」にて語られる予定となっている。
……が、2015年を最後に公式サイトの更新は停止しており、その完成は半ば絶望視されている。
◆ストーリー◆
西暦を星刻歴と改め、500年余りが過ぎた時代。
人類は地球統一連邦の治世のもと、太陽系外にまで生存圏を拡大させていた。
しかし長く続いた支配体制は組織の腐敗を招き、人々は不満と反感を鬱積させていた。
星刻歴516年、植民惑星のひとつイリアスが連邦に反旗を翻すが、これに対して連邦はイリアスの地表都市を丸ごと吹き飛ばすという蛮行に出る。
このイリアスの悲劇から4年後、反連邦デモ鎮圧のために派遣された軍が独断で惑星ダンビュライトを占拠するファンロン事件が発生。
この不祥事を機に連邦を見限った惑星による独立宣言が相次ぎ、やがて全銀河規模の星間独立戦争へと発展していく。
◆兵器◆
本作では原則として全国家が同じ兵器を使用する(一部例外あり)。
と言うのも、兵器そのものの開発は一企業が行っていて、各国家はライセンス生産を行っているに過ぎないからである。
ただし各国でカスタマイズの方向性は異なるため、同じ兵器でも性能は違う、という状況は発生する。
カスタマイズ用の改造パーツは「技術開発」で研究・開発可能で、こちらには国ごとに設定された固有技術も存在する。
以下は艦種ごとの大まかな傾向。
惑星防衛時にのみ使用できる艦で、通常の艦隊編成に組み込むことはできず、惑星ごとに個別に配備する。
設定上はワープ航法用の機関を積んでおらず遠征能力がないから、ということになっている。
なお「Overture」で登場するのはガルム級のみで、序盤はそこそこ戦力になるが、後半戦では弾除け程度の価値しかなくなる。
高い機動力を持つが、耐久性に難ありの小型艦。
他の性能も尖り気味で、対空母要員のスコル級を筆頭に得意不得意が非常にはっきりしている。
艦載機の運用に特化した艦。
このゲームにおいてF属性(Fighter=艦載機)攻撃のできる兵器は空母と防衛衛星だけである。そして空母はそのF攻撃力が非常に高い。
一方でF防御は空母とスコル級を除くほぼ全ての艦艇において低めに設定されているため、アタッカーとして猛威を振るう。
バランスに優れた艦。
特長がないのが特徴。
改造すればある程度火力や装甲に偏らせてやることもでき、その意味でも運用の幅は広い。
固い! 強い! 遅い! な艦(一部遅くないのもいるが)。
やはり軍艦の華と言うべき艦種だけあって、いずれも頼りがいのある性能をしている。
防衛艦と同じく惑星の防衛戦にのみ出撃できる、
武装化人工衛星。
惑星地表都市を守る最後の砦であり、防衛衛星が全滅すると他の艦艇が生き残っていても防衛側の敗北となる。
スペック的には戦艦並の火力と群を抜いた耐久力を誇り、追加で艦載機を配備することでF属性攻撃も可能になる。
戦力としては非常に頼もしいが、損耗を能動的に回復させる手段がない(ターン経過で少しずつ回復する)のが難点。
惑星に行政官を配置することで回復を早めることができ、また防衛戦では行政官が防衛衛星の艦隊司令官として扱われるため、行政官の能力が頼り。
◆国家◆
地球統一連邦(UFE)
登場シナリオ:全て
反逆者達よ、速やかに立ち去れ!
人類の至宝たる地球を、その血にまみれた手で汚させはせんぞ!
この手のスぺオペによく出てくる、腐敗した旧態依然の国家。主星はソル星系アース。主義は保守。
地球本土の資源はとっくに枯渇しており、植民惑星の利益を吸い上げることで国民の暮らしは賄われている。
当然搾取される側からの反発は強く、イリアスの悲劇・ファンロン事件等を機にその不満が爆発することになった。
とはいえその国力は未だ強大で、対する独立派は蟷螂の斧そのもの。
しかし政治的な事情により直轄区の主力艦隊は温存され、反乱鎮圧の任は行政区に丸投げしている。
なおストーリー上、各行政区は連邦から行政権を委託・委任されてるだけの末端組織なのだが、システム的にはただの同盟国として扱われる。
なので展開次第では普通に敵対することも。
設定通りとにかく物量に秀でたラスボス的勢力だが、人材の能力は概して低く、階級が高いわりに無能な士官が多い。
加えてCPU操作時は中盤あたりまで一切宣戦布告を行わず、また同盟国からの参戦要求にも応じないため、その優位が活きることは意外に少ない。
終盤では艦隊の損耗に経済力がついていかず、息切れして衰退していく展開がよく見られる。
逆に言うとプレイヤー操作時は完全にヌルゲー。シナリオにもよるが開幕直後に全勢力に宣戦布告しても勝てるほど強い。なお、この勢力でクリアすると固有の固定EDになる。
ジェームズ・ジャクソン大統領:ひげもじゃのおじいちゃん。一応穏健派。戦争はからきしだが政治能力は卓越している。しかし、設定上その能力はほぼ保身にしか使われていないらしい。その設定に違わぬ保身第一キャラで、UFEが序盤動かないのもその慎重な性格に依るところが大きい。
ジェイコブ・ブラディッシュ元帥:モブ顔のおっさん。極めて稀少な初期から元帥のキャラで、UFEの物量は彼の階級によって支えられている。イベント次第では連邦を捨てて神への信仰に目覚める(?)俗物さん。ただし能力は凡庸以下。
イッポリート・ベレツトスキー大将:恰幅の良い如何にも老獪な雰囲気のおじさん。政治と知力は割と高いがそれ以外は非常に低い。ジェイコブに次ぐ地位にいるものの、イベントにもEDにも絡まないので地味な存在。
アーノルド・クリーブランド中将:どこか気難しそうな雰囲気のおじさん。能力としては政治が高めな以外は凡庸寄りだが、後述するレポートから彼がUFEに存在するタブーの一端に触れてしまった可能性が示唆されている。…とはいえ現時点での真相は闇の中。
トウエイ・ツァオ少将:仙人じみた風格の爺様。UFE上層部の中では珍しく有能な軍人。といっても得意なのは防衛であり、攻撃は苦手。弟子を迎える特殊イベントがあり、人格的にも優れた人物である。
セレスティア共和国(CLS)
登場シナリオ:シナリオIF2以外全て
もしも人が本当に翼を得たというのなら、それは銀河を渡るためだけにあるものじゃない。
降りしきる雨から、雛鳥を守るために広げる事だってできるはずなんだ。
例え、それがもう飛べなくなった翼であっても!
主人公格の勢力。主星はセレスタイト星系クリアウォーター。主義は改革。
クリアウォーターは第二の地球と目される豊かな惑星であり、環境保護の観点から移住民は主にリベラル寄りのインテリ層によって構成されている。
そのため元々改革志向・反連邦感情が強く、ファンロン事件を機に統一選挙を行い、満を持して独立を果たした。
軍は連邦からの左遷組によって構成されており、独立派に与するだけあって世渡り下手な面々が多い。
ちなみに独立派勢力ではいの一番に旗揚げした勢力であり、これに呼応する形でフリーダムトーチとW.L.T.Cが後に続くこととなる。
主人公格だけあって色々と優遇されており、特に人材面はかなり優秀。
強いて言えば初期人材に元首以外の内政要員がいないが、それもイベント加入ですぐに補強される。
また他国に供与されないタイプの固有技術を持っており、これがまた有用だったりする。
CPU操作でもセレスタイト星系統一からαケンタウリ星系進出までは順当に駒を進めるが、その後にどう転ぶかは盤面次第。
縦深防御が可能な立地であるため、UFEに変なタイミングで喧嘩を売らなければそうそう負けることはない。
ちなみにゲーム内のシステムメッセージを担当する秘書官も、設定上はこの国の人間である。
ハンス・トリティン首相:知的で柔和なイケメン眼鏡。元大学教授にして政治コメンテーター。以前はWLTCの関係者だったが、中心メンバーの事故死を受けて意気消沈し、親友フライヤーの誘いを蹴ってクリアウォーターに引き篭もっていた。後々拡大する戦禍の中心人物になったことが匂わされているが、更新が停止してしまった現在、詳細が明かされる可能性は低い。ゲーム上ではトップクラスの知力と政治を誇り、稀少なスキルである「戦略」持ちのため、特に外交面が超優秀。ただし荒事は苦手なので主星の防衛線では注意が必要。
エルンスト・ナーデル中佐:ロン毛の兄ちゃん。元AGS軍人。FANのモーガンとは同じ釜の飯を食った仲。イリアスの悲劇当時は命令違反を承知で住民の救助を行おうとしていた。能力値は艦攻が飛び抜けて高いが艦防がやや低く、作戦適正も防衛以外を得意とする攻撃特化型。そしてそのお人好しぶりゆえなのか、政治は非常に低い。
アリス・オルトワール少佐:イベントで加入する清楚系才女。トリティンの元教え子。知力・政治がトリティンに匹敵する高さの内政お化け。防衛適正が高いので前線行政官としても一流。
フリーダムトーチ共和国(FDM)
登場シナリオ:シナリオIF2以外全て
闇夜の灯火に飛び込む蛾は、自らの行いを悔いずにはいられないだろう。
さあ、我が聖火旗に続け!
開拓民たちによる新興国家。主星はアルファケンタウリ星系フロンティア。主義は改革。
失業対策の公共事業で集められた者達が主な国民であり、主星フロンティアは彼らの自助努力によって発展してきた歴史を持つため、自立心は大変強い。
そのためセレスティアが勃興するとすぐさま呼応、自由と主権を勝ち取るべく聖火旗を掲げる。
宇宙軍はアガスティア行政区から離反した若い士官を中心に構成されており、勢いはあるがまだまだ未熟。
ジジイが強い国。別に若い士官の能力も低いわけではないのだが、如何せん地味。
しかし初期人材のダントンとイベント加入のオールドソンの二人がいれば、そんじょそこらの艦隊に負けることはない。
が、CPU操作だといまいち立ち回りが甘く、早期にジリ貧になって滅びがち。
ただしオールドソン加入後に資金援助してやると、その強さを如何なく発揮してくれる。
ポール・アップルシード大統領:元人気俳優の黒人イケおじ。タレント政治家らしく内政面は物足りないが、「象徴」持ちだけあってカリスマ性は本物。
カーク・ダントン准将:戦闘も内政もできる万能じいさん。元連邦将校で、柔和な雰囲気ながらかなりのやり手。若い頃は女性相手の撃墜数も凄かったらしい。オールドソンと組ませると独自ステータスになる。
ヘンリー・オールドソン元帥:イベントで加入する最強じいさん。イリアスの悲劇当時のUFEの艦隊司令で、泥を被る形で退役、惑星フロンティアに隠棲していた。ダントン准将とはツーカーの仲。老練な武人と言った雰囲気で、実際戦闘は最強クラス。しかもイベントで仲間になると彼を慕って艦隊が集まってくるというおまけつき。しかし欠点もはっきりしていて、政治が全キャラ中最低なため、まともな参謀をつけないと占領した惑星が焦土と化す。更に年齢のせいか負傷すると非常に長期の療養になり易い。
イザナミ皇国(IZN)
登場シナリオ:全て
この大地の温もりを。この海の輝きを。
我々イザナミの民は、もう二度と失いはしません。
私たちの覚悟、その目でしかと見届けなさい!
和で巫女さんな国。主星はイザナギ星系イザナミ。主義は中道。
発見当時のイザナミ(旧名オーシャン)を日系の民族運動団体「桜花共同体」が強引に買い取ったことで誕生した。
そんなわけで、建国当初より長らくサクラ・コミュニティーの代表である幾世家による帝政が続いていたが、現在は立憲君主制への過渡期にある。
また地球時代の東洋の民族文化および血統を色濃く残しており、資源は貧弱ながら技術力はピカ一で軍も精強。
独立戦争勃発に際しては連邦政府に対して強い糾弾姿勢(事実上の独立宣言)を表明しているが、今のところ全面衝突には発展していない。
初期人材が全員綺麗どころの女性で、しかも全員巫女装束。そのせいでホイホイ釣られる初見さんは後を絶たない。
しかもこの人材が揃って優秀であり、隣国MSAも戦争の練習相手としては実にちょうどいい雑魚勢力。加えて立地もMSAを落としたあとは引きこもりが可能で経済的にも苦しくはない。
つまり、難易度的にもちゃんと初心者向けの勢力なのだ。
CPU操作時は空母を中心とした艦隊を組むのが特徴で、固有技術も空母関連に集中している。
ナナミ・イクセ女皇:若き女王様。本人は潔癖なリベラリストだが、一部の国民からは絶対の帝王であることを望まれてる。実際、ゲーム的にも優秀な元首である。
キョウコ・モリサキ少将:タレ目系巫女さん。意外と武人肌。艦防が少し低めなことを除けば全体的に優秀で、内政や研究も任せられる。
ユイ・ルメルシエ少佐:クール系金髪巫女さん。秘書ポジション。内政特化型だが、他の能力も平均以上ある。
ドレイク少佐:イベントで加入する宇宙海賊。名前は偽名で、実はやんごとなき一族の出身らしい。戦闘面ではゲーム中でもトップクラスの能力を持つ。
神聖メシアン教国(MSA)
登場シナリオ:全て
悪逆の徒よ、あなた方の行いを神は見ておられます。
絶対者たる神の怒り、その身をもって知りなさい!
名前通りの宗教国家。主星はイザナギ星系カテドラル。主義は保守。
この世界では旧世紀に起こった世界規模の宗教戦争によって既存の宗教は廃れており、この戦争を終結に導いた人物を「救世主」として崇めるメシアン教がメジャーとなっている。
その性格と現教皇のスタンスが徹底した非戦派ということもあり、当然平和主義者の集まり……と思いきや、一部過激派のせいでイザナミ皇国とは緊張関係が続いており、案外穏やかでもない。
「救世主」なる存在への解釈やスタンスも信徒によってまちまち。
全体的に人材の能力が知力・政治に偏っており、まともに艦隊を任せられる士官が少ない。
おまけに経済力も貧弱なので、当面の敵国となるIZN相手には苦戦必至。
一応IZNと同じく空母関連の固有技術を持つが、そんなものに手を出している余裕はないだろう。
CPU操作時はほとんど侵略戦争を行わないので、気が付くとIZNに滅ぼされていることが多い。
マイケル・ガーディアン教皇:信仰も情も深いおじいちゃん。内政屋としては普通に優秀。イリアスの悲劇が起きた当時から教皇だったようで、連邦の所業にドン引きしているせいか、同じ保守勢力でも連邦や行政区からは一歩引いたスタンスのようである。
フェリシテ・リヨンヌ准将:「救世主」を迎えるイベントで加入する(可能性がある)、治癒の奇跡を起こせる聖女様。当代の救世主として、元帥閣下との二択となる。能力自体はそこそこ程度だが、この国では貴重な戦闘要員となる。なお治癒の奇跡はゲーム上では単なる「救急」能力として表現される。何気にMSAの中では紅一点。
ディオニージ・ベネディクト少佐:「独断」持ちの中では優秀なおじさん。聖女様の後援者。
クレメント・オズワルド少佐:如何にもな腹黒神父。一応彼なりの正義は持っているらしく、ブラディッシュ元帥を内心俗物と嘲りつつ救世主に推す。戦闘は最弱クラスで政治も今一つだが、知力はMSA一。
クリストフォーロ・アクィナス少佐:最年少の青年神父。政治が教皇に次いで高い上に「内政」持ちで知力も高い。戦闘面は凡庸だがMSAの中では上位に入る優秀な人材。ブラディッシュ元帥でもリヨンヌ准将でもない人物を「救世主」に推薦しようとしていたが、若手ゆえに発言力が低く名前を出すことさえできなかった(少なくともメシアン教徒ではないらしい)。
オリンピア連合(OLY)
登場シナリオ:シナリオIF2以外全て
宇宙艦隊の指揮など、専門外も甚だしいのだがな……。
だが代表として指揮権を委ねられている以上、そうも言ってはいられんか。
全艦、チャートに従い軌道上に展開せよ。
国際色豊かな寄り合い所帯。主星はアルファケンタウリ星系プロメテウス。主義は中道。
不安定な情勢と連邦に対する不信感の高まりにより、力のない惑星同士が自衛のために結託した星間連合体であり、厳密には国家ではない。
かつてはプロメテウス行政区として自治権を得られる計画もあったのだが、その話が連邦に潰されたことも影響しているようだ。
そんな経緯もあって連邦派・独立派双方から距離を置いている……というか加盟惑星それぞれで思惑がバラバラ。
本来ならアガスティア行政区の治下だったということもあり、そちらからの圧力が強いのも悩みの種。
なお主星プロメテウスは、旧世代の主力艦開発企業であるエルガレイオン社の拠点でもある。
所属してる4つの惑星が軒並み経済力が高く、人材もそこそこ優秀、直接敵対する相手も周囲になく、FDMという練習相手までいるという、設定上の脇役感からは乖離した強国家。
また元首バートンのおかげで兵器開発のスピードが早く、他国に先んじて最新艦を揃えられるのも強い。
固有技術が三つもあるのも珍しい点で、どれも大変有用。
プレイヤー操作時は中盤で起きるイベントで対AGS路線が決定されるため、そこを軸に立ち回りを考えるべし。
CPU操作時は外交姿勢が積極的で、ゲームの度に違う動きを見せる。実力と合わせて最も設定を超えて暗躍する国家である。
アイザック・バートン評議長:学徒の惑星プロメテウスの代表。信念を持った理屈屋。「研究」持ちの元首はこの人が唯一無二。
コウブン・キョ大佐:タカ派の惑星ゼピュロスの代表。大の連邦嫌い。全体的に割と優秀なおじいちゃん。
アブドナッピ・サラムーン中佐:商業の惑星ベルガモッドの代表。ひたすら算盤を弾く実利主義者だが、外交手腕はいまいち。能力はキョに次いで優秀で、防衛戦の適性が高いので前線行政官向き。
グリゼルダ・カサンドラ少佐:平和主義の惑星ペルセフォネの代表。ハト派のメシアン教徒。能力は内政寄りで艦隊戦は不得手。
ファンロン共和国(FAN)
登場シナリオ:シナリオ1、3、IF1
負けん、負けんぞ! 俺は貴様らごときに負けはせん!
俺の伝説は、今ここから始まるのだ!!
絵に描いたような独裁国家。主星はセレスタイト星系ダンビュライト。主義は孤立。
あらすじの通り、デモを鎮圧した連邦軍がクーデターを起こして独立宣言する、という無茶苦茶な経緯で誕生した。
またこの際にダンビュライトの議員たちは粛正されてしまっており、大統領府はイエスマンで固められている。
そのためただでさえ貧弱な国力は衰退する一方で、外交の伝手も無いに等しい。
行政区から持ち逃げした格好の予備艦艇だけがほぼ唯一の財産である。
そんなわけで連邦派・独立派を含めた全勢力から白眼視……というかテロ組織同然に扱われている。残当。
本作において間違いなく最弱にして最高難易度を誇るクソザコ国家であり、スタート時点で「孤立」している唯一の勢力。
元首による内政・外交コマンドがまるで機能しないので、終盤まで人手不足(と操作の手間)に悩まされることとなる。
シナリオ上の扱いも悲惨の一言。序盤で人材に離脱される勢力なんてのはFANだけである。
ぶっちゃけゲーム的には「やられ役」以外の何物でもなく、ゲームオーバー時には専用イベントまで存在する始末。
なお各国に固有技術があるのは前述の通りだが、この国では単なる不良品・機器の故障を固有技術だと言い張っている。いいのかそれで。
性能的にはデメリットはあれどちゃんと有用なので、強ち虚言でもないのだが……。
ジョンソン・パク大統領:我らが将軍様。元AGSの大佐。「軍事」持ちで艦攻だけは一流なので戦闘に限れば有能な面もあるのだが、それ以外の能力値は悲惨極まる数値で、艦防と政治に至ってはなんと一桁台。元首としては救いようのない無能だが、残った人材は皆AGS時代の部下たちであり、意外にも彼らからは慕われている(一名除く)。
ショウケン・シュウ中佐:腰巾着一号。「制圧」持ちなこと以外は色んな意味で地味なヤツだが、それでも大事な戦力である。特にこの国は元首の政治力が壊滅的なので、占領惑星の被害や暴動のリスクを減らせる有難みもある。
フィリッポ・グレゴリー中佐:腰巾着二号。まだ有用な所のある他の面々と違って全能力が劣悪かつ「独断」持ちの無能オブ無能だが、人手不足のこの国では使わざるを得ない。これでも内政官としてはモーガンに次ぐ二番手なのかFANのすごいところ。
タイホウ・ソン中佐:腰巾着三号。香港マフィア風の悪人面。能力値も悪くないが、この国ではそれ以上に「軍事」の有難味が染みる。
クラウス・モーガン少佐:腰巾着四号…ではない。実はイリアス出身で、故郷と家族を失った絶望感から「絶対の平和のためには絶対の力が必要」と考えるようになり、パクを利用してそれを実現しようとしていた。そのため領土拡大にもたもたしているとイベントが発生し、パクを見捨ててCLSへ亡命する。CLSのナーデルはAGS時代の同僚。FANでは稀少な有能人材なので、彼に離脱されると悲惨な状況が更に悪化する。「参謀」持ちだが参謀させてる余裕はない。
W.L.T.C.(WLT)
登場シナリオ:シナリオIF2以外全て
戦争の勝ち負けで思想の正しさが証明できるほど、この世界は単純ではない。
分かってはいるのだが、な。
……だが、始めた以上は、自分の手でケリはつける。
い、今は私が……、やるしかない……。
防衛衛星、都市防御シールド展開! 惑星の防衛はこちらで引き受けます。
各艦隊は司令官の判断で敵艦隊を撃退してください!
準主人公勢力。とにかく遠くへ行きたい変人の集団(by公式)。主星はロゼッタ星系グッドホープ。主義は改革。
正式名称は「We leave the cradle(我々は揺り籠を後にする)」で、縮めてウィルザックと読む。
急進的な銀河進出思想を持つ活動家の組織であり、渡り鳥の比喩を用いた詩的で迂遠な言い回しを好む。
数年前に指導者を含む古参メンバーが揃って事故死し瓦解しかけたが、現総帥であるフライヤーの手腕でなんとか立ち直った。
そんな折に活動拠点のグッドホープで独立運動が勃発し、住民たちから政権を委託される形で国家として旗揚げする。
完璧超人の元首フライヤーをはじめとしてゲーム中最高レベルの人材が揃った勢力。
初期立地こそ少々厳しいが、士官が成長した後半戦になれば正面勝負ではまず負けなくなる。
固有技術で艦艇の必要CAPを軽減できるのも大きなアドバンテージ。
またイベントで元首が交代する唯一の勢力でもある。
マチス・フライヤー総帥(准将):銀髪イケメン。トリティンの旧友。全能力値が非常に高く、あらゆる行動にボーナス補正がつく唯一無二の特性「統率」のおかげで何をやらせても超一流。BRRの奸計で元首を退き軍務官となるが、ゲーム的には寧ろボーナスイベントである。
アンジェリカ・ハーモニア総帥:現役アイドルの美少女にして、前指導者(W.L.T.C.発起人)の娘。フライヤーが退陣すると彼女が元首になる。単なるお飾りと思いきや「象徴」持ちでかつ知力・政治もそこそこあるので、案外悪くない。
エレイン・プレシアソ中佐:秘書ポジションの色黒お姉さん。艦防以外の能力が非常に高く、それでいて「参謀」持ちなので優秀な副官となる。
リアラ・クルーソー少佐:弱冠16歳にして独自のAIを開発する大天才であり、一方それ以外の事にはてんで無頓着な不思議ちゃん。バカ言うなー。「研究」持ちでWLTの兵器開発を一手に引き受ける。MGLのジリアンは彼女の母親。
メガリス行政区(MGL)
登場シナリオ:シナリオ2以外全て
行政区の主星にまで攻め込まれるなんて、宇宙軍はなにをしているんですか!?
は、早く残っている戦艦を出してください!
連邦の犬(弱)。主星はロゼッタ星系メガリス。主義は保守。
星系としての特色は謎の遺跡群が存在することだが、それとは無関係に開発は遅れている。
というのも、総督の地位は直轄区有力者のための箔付けの道具に過ぎず、一人の人間がその椅子に長く座ることはない。
そのせいで一貫した政策を打ち出すことができず、星系としての発展が阻害されているのだ。
当然総督府の求心力は低く、有能な人材はどんどん流出しており、軍備にも支障を来している有様である。
設定通りの弱小勢力で、BRRとWLTという強勢力に挟まれていることもあり、FAN同様やられ役としての性格が強い。
実際、CPU操作だとほぼ確実にBRRあたりに滅ぼされてゲームから退場する。
プレイヤー操作ではBRRの靴を舐めておけば意外と余裕をもって地固めに専念できるので、外交の重要さを学べる勢力でもある。
人材も初期士官のサリーナスやイベント加入のクルーソーをはじめ、設定ほどの人手不足感はない。というか隣国が恵まれすぎなだけである。
あと固有技術の要塞化計画はロマンの塊。
ウェンディ・マークライト総督:大物政治家の孫娘。典型的なメガリス総督であり、腰かけ感覚でやる気に乏しい。いかにもって感じのポンコツお嬢だが、それもまた愛嬌。
オーレリア・サリーナス少将:ベテランの女軍人。MGLに残る数少ない人材であり、マークライト総督から軍事方面を一任されている。ただし、知力は並、政治は低いのでベギリスタイン辺りを補佐に付けないと占領惑星を悲惨なことにしてしまう。
ウルリッヒ・ベギリスタイン准将:「や」が口癖の人。総督ガチ恋勢。能力は艦防と政治はそこそこあるが知力が残念で、まさに辺境の小役人といったキャラ。とは言え、政治・艦防・階級が高めな人材はMGLでは貴重なので、人材が揃うまでは酷使される定めにある。
パトリック・シザーズ中佐:鋭い眼光の軍人。「制圧」持ちな上に艦隊攻撃と遭遇戦適性の高さは目を見張るものがあるが、それ以外が終わっているかなり極端な人物。司令官としては使いにくいが、副官としては優秀な部類。
ジリアン・クルーソー少佐:イベントで加入する天才ババシャツ博士。「研究」持ち人材では最高クラスの能力値を誇る。WLTのリアラは彼女の娘。
ブラオローゼ公国(BRR)
登場シナリオ:全て
ほう、ここまで来ましたか。これは本気でお相手をしてさしあげなければ、失礼に当たるでしょうね。
この戦い、民草の守り手たる一人の騎士として、受けて立ちましょう。
ゲルマンな貴族の国。
帝国ではない。主星はロゼッタ星系ブラオローゼ。主義は中道。
主星は
完全地球化改造に成功した初の惑星で、
ブラオローゼの名は「不可能を可能にする」象徴に因む。
開拓時代の主導者(初代公王)が貴族主義者だったため、そのまま貴族社会を形成するに至った。
連邦政府からも自治権を認められている国家で、今回の独立戦争でも連邦支持を表明しているが、国民からは連邦に取って代わることを密かに期待されている。
実際首脳陣も「連邦はいずれ討たねばならない」「イリアスの悲劇は愚かな民主主義が招いた結果である」としており、面従腹背の構えで虎視眈々と機会を窺っている。
現行世代の主力艦開発業を担うフォルモーント社はこの国の傘下なのだが、これを利用して自国のアドバンテージを確保するなど準備は万全といったところ。
質・量ともにバランスよく優れた強勢力。マニュアルのチュートリアルでも初心者向けとして例に挙げられている。
人材と経済力に恵まれているのは当然として、脅威となる隣国が存在しないため立地もかなりの好条件。
またOLYと同じく固有技術が三つあり、うち一つはCLS同様に秘匿(独占)扱いという点でも優遇されている。当然どれも有用。
CPU操作でも序盤から終盤まで安定して勢力圏を伸ばし、プレイヤーにとって最後の壁となる可能性が高い。
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ネタバレ |
王道ルートにおけるラスボス勢力。このルートに入ると主義が「孤立」に変化し、条件を満たさない限り外交コマンドをほぼ受け付けなくなる。
イベントを発生させるには面倒な手順を踏まねばならないが、このルートでのみ戦える機動要塞ミストルテインの強さは圧巻。
初見で相対すると絶望すること請け合いである。
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ルートヴィヒ・ライプニッツ公王:ぷにたん。金髪ロンゲのお耽美で気高い王様。能力は全体的にバランスよく高い。何かとプレイヤーから弄られがち。
テオーデリヒ・ライプニッツ元帥:ルートヴィヒの祖父にして黒幕ジジイ。CPU操作時のみ、特定のイベントで加入する。能力は優秀だが「独断」持ち。
アンスヘルム・アイゼンブルク少将:公王の腹心にして良き相棒。トップクラスの艦防に加えて「参謀」持ちと、まさに副官をやるために生まれたような人材。
アプサラス特別区(APS)
登場シナリオ:全て
我々が負ければ、帰る場所がなくなる者が大勢いるのだ。
気張れよ。お前の後ろには、お前の帰りを待つ人がいるのだからな。
マフィアのファミリー。主星はアルファケンタウリ星系アプサラス。主義は中立。
建前上はアガスティア行政区の一惑星に過ぎないのだが、マフィアの力が強すぎて事実上の独立勢力・中立地帯と化している。
そのうえ独自の機動艦隊まで隠し持っており、その気になれば惑星侵攻すら可能な力を持つという。
拠点のアプサラスは交易の中心地であるため経済面では群を抜いて豊かだが、なんせマフィアの巣なので治安は最悪。
連邦と独立勢力の争いは今のところ静観しているが、強い関心を払ってもいる。
設定の通り、唯一の「中立」勢力。CPU時は基本的にどの勢力とも敵対も同盟もしない。
が、ゲームが進行するとイベントが発生して中立を放棄、保守・中道・改革のうち最も劣勢になった主義に変更する。
またプレイヤー操作時は宣戦布告を行う事で、好きなタイミングで中立を放棄できる。
とはいえ主星の経済が高く人材面も割と優秀なので、終盤まで引き篭もったままでも意外に後れは取らない。
流石に初手でUFEやBRRあたりとぶつかると物量差で潰されるため、戦う相手と順番を選ぶ必要はある。
クローネ・トラパトーニ首長:マフィアのドンにして謎多き美女。弱者に寄り添う情の深いお方でもある。政治面はもちろん戦闘面でも意外と優秀で、主星防衛時は相当粘る。
ロベルト・コロンボ少将:皮肉屋のおじさん幹部。バランスよく優れた能力に加えて「内政」持ちの万能キャラ。
デメトリオ・テッセラ:クールなおじさん幹部。戦闘面に優れた能力でかつ「参謀」持ち。研究・内政で階級を上げた士官を一流の司令官に化けさせる凄いヤツ。
アガスティア行政区(AGS)
登場シナリオ:全て
現在、敵の艦隊がこの惑星に侵攻中です。ですが、この惑星の防衛体制になんら問題はありません。
国民の皆さんはどうか冷静に対処し、警戒態勢の解除をお待ちください。
連邦の犬(強)。主星はアルファケンタウリ星系アガスティア。主義は保守。
最も歴史の長い行政区であり、活気はあるものの官民共々事なかれ主義が蔓延している。
ところがファンロン事件という特大の不祥事のせいで多くの惑星が離反・造反してしまい、軍事力・経済力共に一気に弱体化。
身内の不始末は手前で処理しろということなのか、直轄区からの支援も期待できない状態にある。
初っ端から対FANと対FDMの二正面作戦を展開している勢力。またFAN滅亡後はほぼ確実にCLSと衝突する。また上述の通りUFEはいくら参戦要請しても腰を上げてくれない。
おかげでスタート直後は少し苦しいが、イベントで高階級の人材が二人も加入する(ストーリー的には予備役からの復帰)ため、挽回はそう難しくない。
が、そこでうっかり侵攻ペースを上げてしまって孤立化イベントの条件を満たしてしまい、「狡兎死して走狗煮らる」を実演するはめになるのもお約束。
CPU操作時は大抵ジリ貧で徐々に衰退していくが、たまに星系統一を果たすほどの大勢力と化すことも。
また固有技術のコストダウンが大変有用。他国でプレイする際もこれのためだけに同盟する価値はある。
サティーラナ・ジャナンタ総督:インド系のおばさんお姉さん。良くも悪くも保守的な官僚。能力自体もまあまあ悪くないが、立地的に防衛適性Aが特に輝く。
アリムンバ・マハートマー中将:インド系のおじさん。中間管理職的な悲哀が漂う。能力は中の上程度はあり、階級も高いので物量で殴れる。
ジュヌヴィエーヌ・ポー少将:おフランスな色香漂うおばさんお姉さん。知力と政治が高いので内政を担当させたいが、高階級なので艦隊戦でも働かせたいのが悩ましい。
ダラムサーラー・カラカラム中将:イベントで加入する上昇志向バリバリのババア。戦闘能力は優秀だが「独断」持ち。「〇〇は俺の嫁」宣言を行うと高確率で召喚される。
オギュスタン・プラティニ少将:イベントで加入する武人肌のおじさん。「軍事」持ちなのは納得だが、知力が高いだけで他の能力は凡庸。
クリアウォーター行政区(CLW)
登場シナリオ:シナリオ3、IF2
なぜだ! 連邦なくして人類は存続しえるものではない。
これまでも、これからもだ。なぜそれが分からん!?
連邦の犬(最弱)。主星はセレスタイト星系アメトリンもしくはクリアウォーター。主義は保守。
なお設定を見る限りクリアウォーター行政区は正式には発足しておらず(まだ計画だけの段階)、年表においてもクリアウォーターとアメトリンは同時にセレスティア共和国として独立したことになっている。
じゃあこいつらは何なんだという話になるが、一応連邦とは同盟関係にあり、アガスティアからの支援もあったようなので、少なくとも建前上は公式な組織ではあるらしい。クリアウォーター行政区の軍務官はかなりの難関という評判もある。
察するに、連邦行政機関という看板は張子の虎で、その実態は統一選挙に敗北した旧体制派の残党勢力に過ぎないのだと思われる。
人材面の貧弱さや、元首の肩書が総督「代行」というあたりからも、突貫工事感が浮き彫りになっている。
FANに並ぶ弱小勢力で、人手不足が超深刻。なんと元首を含めてたったの三人しかいない。そして設定通りCLSとは交戦状態。
更に唯一の領土である主星アメトリンは要塞を除けば最弱クラスの経済力と防衛惑星の少なさのため、元首の作戦適正の低さも相まって立ち上がりの難易度がかなり高い。
おまけに在野士官からの個人印象値が低めに設定されているため、人材確保にも難儀する。
何ならFAN相手ですら正面から戦えば苦戦は必至で、CPU操作では一瞬で滅ぶこと請け合い。それでも元首の差でFANよりは(多分)マシ。
一方IF2ではセレスタイト星系が全て支配下のうえ脅威となる敵国が存在しないので、ぬくぬくと内政をしてるだけでクリアできたりする。
なお固有技術のForecast Ver.0.91は設定こそ大変意味深だが、性能的には空気。
ブルーノ・マイヤー総督代行:ガチガチの保守派だが、どこかお人好しなおじさん。能力も元首としては凡愚の部類。作戦適正が軒並み低い(MGLのマークライト総督にすら一つも勝てていない)上に艦攻も艦防も最低クラス。とは言え、政治はそれなりに高く、元首として最低限の仕事はできる。登用もし易い部類なので勢力によっては重宝されることも(当然その時はCLWは滅んでいるわけだが)。
ジョゼ・ファンファーニ少佐:ノリの軽い兄ちゃん。AGSから助っ人として派遣されてきたが、CLSに敗北後はあっさり寝返っている。艦攻が高めで他もそこそこある万能タイプだが、初期階級の低さと補佐できる人材の不足も相まって最初から実力を発揮できるとは言い難い。CLSのイベントで普通にセリフがあるので、如何にCLWが滅ぶ前提なのか分かってしまうのが悲しいところである。
バジリオ・バリントン少佐:気弱なくせに意地っ張りな坊や。「独断」持ちのうえ初期能力値も悲惨だが潜在能力は高く、UFEで拾ってやると弟子入りイベントが発生して覚醒する。ただ、当然CLWが滅んでからでないと起きないので、一度UFEでクリアした上で能力引継ぎの設定をONにしないとCLWでは活かされない。
アヴィリオン共和国(AVL)
登場シナリオ:シナリオIF2
たとえ我らが滅びようとも、その意志は平和の礎となろう。
だが、喜びも悲しみも平和の優しさも、生きている人間だけに許されたものだ。
みんな、ここで死ぬんじゃ無いぞ。……生きるんだ!
イリアスの悲劇の主人公。主星はアルファケンタウリ星系イリアス。主義は改革。
連邦の圧政に堪えかねて独立を宣言したものの、即「反乱分子」の烙印を押され四面楚歌に陥った。
そのままあっさりやられたのかと思いきや、なんとアガスティア行政区の艦隊を幾度となく退けていたというから驚きである。
その奇跡は正体不明の青い亡霊艦の活躍によってもたらされたと噂される。
この事態に業を煮やした連邦は温存していた主力艦隊を派遣し、文字通り全てを跡形もなく吹き飛ばしてしまったのだ。
これがイリアスの悲劇の全容である。
なおシナリオIF2はハンス・トリティンによる不完全な再現シミュレーションという設定。
この国についての正確な情報・記録(特に兵器・戦闘データ)に関しては消失ないし秘匿されており、ほぼ謎に包まれている。
シナリオ上では青い亡霊艦にあたる存在としてイリアシオン級巡洋艦とBlue Ghostが当てはめられているが、史実における真相は不明。
この辺りは本作最大の謎として、今なお様々な考察が行われている。
なんと言ってもイリアシオン級が目玉。固有技術Blue Ghostも凄まじい性能を誇る。
艦隊戦における強さは公式チートと言っても過言ではないが、流石に真っ向勝負では対AGSでも物量差で潰される。
またイリアシオン級の開発完了がUFEからの宣戦フラグになっているのもネック。
経済力さえ確保できれば幾らでも無双できるので、とにかく初動が肝心。
CPU時はトリティンとフライヤーが初期士官に加わっているが、プレイヤーのようなクレバーな立ち回りは期待できないため、割とすぐ滅ぶ。
なお条件を満たした状態で滅亡する(させる)と、史実通りイリアスの悲劇が発生する特殊エンディングが見れる。
レオン・ワソハック大統領:通常シナリオではイリアスの復興イベントで登場する人。元首としての台詞を見ると意外と熱血タイプ。能力は内政特化かつ防衛適性Sと大変優秀。
アーデルハイト・クレールヒェン少佐:通常シナリオでは星刻歴524年から在野に登場する少女士官。が、IF2時点(515年)での年齢は7歳。もう一度言おう、7歳である。何考えてんだロリティントリティン。
フリーアース(FRE)
登場シナリオ:全て
+
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以下ネタバレ |
ラスボスの勢力。主星はソル星系アース。主義は孤立。
プレイヤー勢力による月を地球に落とす最終作戦「オペレーション・ファイナルコード」の発令に伴い、これに反発した士官が結集し立ち上げた反乱軍。
連邦政府が秘匿していたと思しき技術を用いる。
おそらく正史シナリオでも立ち上がる組織だと思われ、とあるエンディングで確認できるUFEのクリーブランド中将が記したイリアスの悲劇に関する報告書が「F.R.E.の権限により永久秘匿」とされている。
覇道ルートにおけるラスボス。どう見ても正義の味方です本当に(ry
登場と同時にプレイヤー勢力の資金と支配惑星の半分近くを奪取する。なおソル星系は確定でFRE領になる。流れ的に当然だが、講和・降伏は一切受け付けない。
元首はトリティンで、人材としてCLSの初期士官とランダムに寝返った自国士官、更に難易度と覇道値次第ではオールドソンが配置される。
プレイヤー国がCLSだった場合、代わりにWLTの面々が主要構成員となる。
FREの特権として、固有技術Forecast Ver.1.00を搭載したイリアシオン級とノルニル級を使用する。
またゲームの難易度および自国の覇道値が高いと、イリアシオンの割合が増える。
つまり高難易度では強化されたイリアシオン級の大艦隊をオールドソンが率いてくる。鬼か。
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その他の人材
作者の別作品からゲスト出演しているキャラたち。しかし元ネタに触れたプレイヤーはあまりにも少ない。
- シアリー・エルテン:サークルの看板娘にして、文字通り本作のアイコンにもなっているメイドさん。全能力が平均値で、難易度イージーでは確実に雇用できる便利な助っ人枠。
- カズミ・マレザキ:メイドさんたちのご主人様。一応世界観に併せてか、家(天美館)はイザナミにあるようだ。全能力値が満遍なく高いうえ、メイド達と組むと凶悪な補正を得られる強キャラ。
- 天美館メイド隊:三人セットの信号機メイドトリオ。隠しキャラなので世界法則が違うらしい。能力値の尖り方がすごい。
項目の追記・修正に協力するというのだな。
アニヲタwikiは、道理の分かる者をムゲにはしない。wiki篭りを冥殿の保護下に置いてやろう。
- 名前見た瞬間に「あぁ『本筋は続編で』って言ってたスペオペ」と思ったらやっぱりそれだった。そして哀しいかな続編は相変わらず出てなかった。 -- 名無しさん (2022-04-03 17:57:27)
- 懐かしいなあ。初プレイはイザナミでメシアン滅ぼして引きこもってたわ。 -- 名無しさん (2022-04-03 21:22:31)
- ウインドウズ10、11で動くんかな? -- 名無しさん (2022-04-03 23:01:13)
- うわー懐かしい。何だかんだで最弱勢力でもクリアー出来る良バランスだった記憶……はっきりとは覚えてないのだけども -- 名無しさん (2022-04-04 11:16:40)
- ↑↑こちらの環境(Win10)ではゲームを落とすときにエラーが出るけど、それ以外の挙動は正常。今からでもプレイ人口が増えれば続編開発再開もワンチャン……ない? -- 名無しさん (2022-04-04 12:35:07)
- 作者の意向でイベント文を公開禁止にした事が結果的に布教やプレイ動画投稿の壁になってしまった。00年代前半の価値観としては自然だったんだろうけどその後訪れる大プレイ動画時代には重いデバフとなって知名度衰退を大幅に早めてしまったようで残念でならない。もし縛りが無ければプレイ動画が沢山投稿されて知名度が史実より何倍も高い水準を保っていただろうし令和でも根強く遊ばれていたはず -- 名無しさん (2023-10-08 14:17:58)
- エンディングや一部イベントの公開を禁止してるゲームなんて少なくないし、単に続報がなく時間が空きすぎたから忘れられて行ってるだけ。 -- 名無しさん (2024-07-01 12:21:00)
- 実際未だに評価高いしプレイヤーもいるからな、戦略ゲーなんてそんなにウケないことを考えると驚異的 -- 名無しさん (2024-07-09 22:15:08)
最終更新:2024年09月06日 00:18