支配者スキル(蜘蛛ですが、なにか?)

登録日:2022/09/04 Sun 23:53:25
更新日:2025/08/05 Tue 00:11:41
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ライトノベル『蜘蛛ですが、なにか?』に登場するスキル。

【概要】

他のスキルとは一線を画す強力なスキル。七つの大罪七つの美徳が元になっているスキルで構成される14の スキル 称号 の総称であり、一般的には 支配者スキル と呼ばれる。作品世界で根幹を占める重要な存在。
のちに主人公 「私」 の願いを 管理者D が聞き届ける形で 叡智 が追加されたが、これ自体は員数外の扱いとされている。
各スキルを持っている者は同時期に一名のみであり、他に保有者がいる場合は誰かが取得条件を満たしていても会得できない。
また、全ての 支配者スキル はスキル 禁忌 をLv10にするかなんらかの方法で 支配者特権 を手にすることができる。また支配者特権を確立することで管理者へいくつかの要望を通す権限が付与される。作中登場する使用例として、鑑定の妨害、相手のスキルをシステムに捧げる等。まさに通常スキルとは破格の力を行使可能になる。
しかし、 支配者特権の行使 とはその行使内容に合っただけのが削れていくという反動が存在する。そして、スキル名は 初代発現者の性格 から取っており、七大罪スキルは多かれ少なかれ精神的にスキル名の影響を受けるというデメリットも存在する。特に 傲慢、憤怒、嫉妬、強欲 はその影響が顕著に出る*1。その他にも 禁忌 スキルの熟練度が上がってしまう。
また、支配者スキルは同時に◯◯の支配者という称号が付与され獲得後、別個2つの強力なスキルを手に入れられる。

【七大罪】


・暴食
所有者 アリエル
すべてのものを食することができ、保有者のエネルギーに変換する。生物のみならず、魔法、結界などのエネルギー、岩などの無機物でも可能である。
エネルギー回復とは SP も回復することができ、相手の攻撃をも事実上無効化できてしまう。しかも、他の支配者スキルと比較してもデメリットと呼べるデメリットが存在しないため攻守ともに秀でたぶっ壊れスキルと言える。エネルギー変換の代償に魂の力を使うのかは不明だが、作中で「これは厳しいかもしれない」と保有者が口にしている事からどんな物でもデメリット無しで食べ切れるのかは不明。*2
恐らく、過食の上位スキル

付属スキル
富天LV1
スキルレベル×100分SP赤にプラス補正が掛かる。また、レベルアップ時にスキルレベル×10分の成長補正が掛かる
昇華
発動したことがないと、保有者本人が言っているため詳細不明だが、調和と近い効果らしい*3

・傲慢
所有者 私
取得できる経験値と熟練度を大幅に上昇する。
デメリットとして、保有者の戦闘意欲を結果的に増大させてしまい、キャパシティを超えた経験値を溜め込むことになる。
作品世界観においてこれは魂に負荷をかける行為であるため、待ち受ける先は破滅である。
傲慢は、表の効果だけだと支配者系スキルとしてはかなり弱い部類にみえるが、隠し効果として魂の容積を無理やり大きく引き上げるという効果がある。通常はそんな強引に器を大きくなる事はあり得ず、何処かで歪みが出て最終的には消滅してしまうのが殆どである。しかし稀にその影響へ付いていける存在がいるならば成長速度が一気に上がる*4

付属スキル
深淵魔法LV10
深淵魔法を最高レベルまで使用可能になる。深淵魔法は魂の器を破壊できるという攻撃で、神をも倒せる力となっている。また、行使される事が他の魔法と比べ少なく、また受けた側は上記の攻撃の都合上例え攻撃を使われても耐えるケースが稀なので覚えられる事が少なくレアスキルと言える。
奈落
奈落を顕現させる(作中でWEB、書籍ともに使用した形跡がなく効果は不明。奈落という名前から対象者を異空間に連れ込む空間魔法と似たスキルでは無いかと考えられる。)

・怠惰
所有者 私
自身を除く周辺のシステム内数値の減少量を大幅に増加させる。また、HP、MPには自動回復の手段が存在するが、SPには食べる以外の手段がない。そのため何でも食べられる暴食とは相性があまり良くない。

付属スキル
退廃
詳細不明
睡眠無効
睡眠を取らないことによって起こるバッド状態がなくなる

・憤怒
所有者 ラース
全ステータスを飛躍的に上昇させる。
その倍率は10倍と非常に高く、他のスキル無しでも圧倒的格上にも拮抗状態に持ち込めるほど強力。
付属の闘神法と合わせて使用すれば、素の物理ステータスが0でも10000まで上昇するというメリットだけをみれば他の支配者系スキルの中でも最強レベルのスキル。
但し、発動時は理性が失われた狂戦士と化してしまう。
スキルのオンオフが出来ず死ぬまで狂戦士になってしまう可能性が高い。魂の総量を極限まで使わせれば無理やりにオフ状態に戻す事もできるが、元に比べ使用に躊躇がなくなるという効果は消すことができない。しかもこの理性が奪われる効果は、魂に直接影響を出す効果を無効とするスキル外道無効を持ってしても完全には消すことは不可能。消すことができないため衝動的に発動する可能性もあるなど、危険性もまた支配者スキルの中でも屈指である。

付属スキル
閻魔
炎を纏いステータスをさらに上昇させる
闘神法
SPを消費して物理系ステータスに1000の補正をかける

・嫉妬
所有者 ソフィア・ケレン
対象のスキルを封印する。
但しスキル封印系スキルは他と比べ、効果の発動に時間がかかるというデメリットも嫉妬には残っているが、封印の上限がないのでデバフスキルとしては優秀。
七大罪支配者スキル共通のデメリットが嫉妬の場合はそれが顕著になる。要はヤンデレと化す。
アリエル「育て方間違えたかなぁ…」

付属スキル
禍根
詳細不明
天鱗 本来は龍種の固有スキル。硬い鱗で物理防御を上げ、ちゃんと龍種には魔法が効かないという特性も引き継いでおり、物理魔法ともに優秀な防御スキル

・強欲
所有者 ユーゴー→スーレンシア
殺した相手のステータスやスキル、スキルポイントを奪う
ただし手に入るものはランダムでなにが手に入るかはわからなく、LV9のスキルを奪ったとしてLV1まで下がる。

付属スキル
征服
自身の持つステータスやスキルを周りの人物に上乗せさせる
鑑定LV10

・色欲
所有者 ユーゴー。
「催眠」「洗脳」「魅了」などの状態異常を付与する
MP消費は高い上、重ね掛けしないとすぐに解けてしまう制約も存在するが下位スキルの洗脳は持続時間が極端に短く、色欲で付与する状態異常はそれに比べて強力かつ通常の手段での解除も難しい。
作中のエルフの里攻防戦において、帝国、王国の首脳陣を洗脳し勇者一行を国際指名手配まで追い込んだ。支配者スキルとして申し分ない性能がある。

付属スキル
自失
詳細不明

【七美徳】

・節制
所有者 ダスティン61世
転生後も記憶を保持する不死と同等の存在となる。

付属スキル
調和
詳細は分かっていないが、発動した戦闘描写からでは相手の攻撃発動を無効化するスキルだと思われる。しかしその代償もすごく戦闘力のない人が使えば一度で瀕死になる位の反動がある*3

・謙譲
所有者 アリエル
自身の魂を消費し、神にも匹敵する力を一時的に得ることができる。

付属スキル
不明

・勤勉
所有者 ポティマス
自らの魂を分け、他者の魂を乗っ取ることができる。

付属スキル
不明

・慈悲
所有者 シュレイン・ザガン・アナレイト(山田 俊輔)
システム内唯一の死者の蘇生の効果があり、これは神でも相当の代償を支払わなければ行使する事ができない。
そのため七美徳で珍しくデメリットがあり、慈悲を発動するとMP消費が激しいだけじゃなく、反動としてものすごい勢いで魂の力が減る事になる。
遺体の状態や時間経過などで使えなくなってしまう。

付属スキル
不明

・忍耐
所有者 私→メラゾフィス
HP1の時に代わりにMPを消費し、敵の攻撃に耐える。
要は食いしばり効果の変種。同時に取得する忍耐の支配者という称号で邪眼系スキルが解禁される。下位互換となるスキルとして魔眼系スキルが存在しているが、魔眼は目から攻撃できそうと感じられる魔物であれば取得可能だが、邪眼系スキルは忍耐を取得しないと解禁しないという特性上、忍耐保有者しか持つことができない

付属スキル
外道無効
外道大耐性の上位スキルと思われる。魂へと直接影響がある攻撃、効果を完全に無くす。
断罪
作中で発動した事がないため効果は不明だが、断罪ポイントという隠しステータスが存在しているため恐らくはポイントを増やすという効果だと思われる。

・救恤
所有者 私→フィリメス
仲間だと認識したものにHP超速回復を付与する。

付属スキル
奇跡魔法LV10
回復魔法系で最上級の魔法
献上
他者のスキルやステータスの剥奪する
作中ではユーゴーによるシュン暗殺計画を阻止したのちに彼の力を奪うために支配者権限と同時発動したが、本来は合意の元で使用するスキルの可能性が高く支配者権限で無理やり合意させ発動した反動により「私」が魂の修復を施しても3日間ほど寝たきりになってしまった。

・純潔
所有者 カティア(大島叶多)
物理・魔法攻撃を完全に打ち消すシステム内最硬の結界を張る事ができる。ただし、攻撃力と同程度かそれに近い量のMP・魂の力を消費するため、けして一生攻撃を防ぎ続ける万能のバリアとはいかない。

付属スキル
不明

【15番目の支配者スキル】

・叡智
所有者 私
システム内の情報システムへの支配者特権を行使せず一部特別に見る
鑑定と探知の上位複合スキルにあたり、対象にマーキングしたり、それを応用してマッピングする事もできる。
管理者Dのお遊びと「私」へのご褒美として生まれたスキル。そのため条件を満たしたとしても「私」以外取得することはできない可能性が高い。
会得条件 探知Lv10と鑑定Lv10

付属スキル
魔導の極み
システム内における魔法発動などに必要な魔力感知と魔力操作の2つのスキルの上位複合スキルのようなものでかつ、2つのスキルでは触れられないような細かい変更を可能にするスキル。
このスキルは作中でも重要になってくる魔術の行使に近い能力で特殊性が他とは一線を画してる。
また、MP回復最大、MP消費が最低になる。
星魔
魔法関係のステータスに+補正を大幅にかけ、レベルアップ時に成長補正をかける
闘神法の魔法版と言える力。

【その他】

支配者スキルではないが、それに影響する重要なスキル。

・禁忌
支配者スキルの発現、そのスキルの行使によって上がるバッドステータスに近いスキルでLV10まで上げると禁忌インストールと天の声が聞こえ悶絶するような頭痛を感じて一晩気絶してしまう。外道耐性の効果範囲内のようで、無効まで獲得していれば痛みでのちまわる事は無くなる。
インストールされるとオプション画面のようなメニューが頭に浮かび、世界の成り立ちや過去のできごと、システムとはスキルとは何か?、転生履歴までが確認できる。LV10まで上げると解放され、インストール時から禁忌メニューを開かなくても常時償えと気持ちを心の底で感じるようになる。
外道耐性を持っていれば同様に耐性の効果範囲内であるため、無効まで耐性を獲得してる人はちょっと不快感程度で済む。しかし外道耐性を殆ど獲得していない人はかなりの苦痛を常時伴う事になり、禁忌を覗くと凄まじい情報量が一気に頭の中になだれ込み外道耐性が無いとインストール時と同様の頭痛を伴う。
イメージ的には「私」が探知を初めて使用した時、外道無効を持たない者が鑑定を常時発動している時と近いらしい。

・n%I=W
転生者全員に配られたDいわく転生者専用お助けスキル。
転生者はシステム外からの来訪者であるが故に、言ってしまえばシステムの仕様範囲外。ステータスを補正するHP、MP、SPを補正する恩恵すら受けてないただの人間が今の世界に放り込まれてしまうと、下手すると現地人の子どもより弱くなってしまう。そのためシステム適用内するために作られた補助器具。死ねば通常の輪廻の流れに戻るという仕様も組み込まれているらしく本当に一時的にシステムの恩恵を受けるためのスキル。
転生者が一般人よりも強いのは、通常の輪廻転生と異なるシステム内の輪廻で殆どの魂が劣化してしまっているためで、システム稼働時ならともかく殆どの魂が劣化してしまっている世界においては、ただ単に現地人が弱いだけである。
{スキルポイントが現地人より多いのも、日本という戦いとは無縁で寿命を全うできる環境で育って魂の劣化が無いからで、Dから個別に固有スキルを配られなかったとしても全然転生者の方が強く生きていくには困らないレベル。固有スキルが配られたのは単にDのおふざけ*4

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最終更新:2025年08月05日 00:11