七つの大罪

登録日:2011/08/30 Tue 11:51:34
更新日:2020/02/08 Sat 23:32:23
所要時間:約 4 分で読めます




※鈴木央原作の漫画作品については「七つの大罪(漫画)」の項を参照。





七つの大罪とは、キリスト教において定義される七種類の罪。
人間が生まれながらに須らく持つということから『原罪』とも呼ばれる。


その起源は古く、オリジナルとなった『枢要罪』は4世紀にまで遡ると言われる。
当時は「暴食」「色欲」「強欲」「憂鬱」「憤怒」「悲嘆」「虚飾」「傲慢」の八種類であった。

その後、6世紀ごろに「憂鬱」と「悲嘆」を統合し「怠惰」。
「虚飾」は「傲慢」に統一し、新たに「嫉妬」を追加。
現在の七種類に改定されたとされている。


以下がその序列。上にあるものほど重い罪である。


・傲慢

英語ではプライド(Pride)、ラテン語ではスペルビア(Superbia)。
対応悪魔はその驕りによって堕天した魔王ルシファー
象徴動物はグリフォン、ライオン、孔雀、蝙蝠。

人間の持つ虚栄心や自尊心、まさしくプライドそのもの。
それそのものは決して悪ではないが、肥大した自意識は神の導きを従順に受け入れることを阻害する。


・嫉妬

英語ではエンヴィー(Envy)、ラテン語ではインウィディア(Invidia)。
対応悪魔は神の最強の被造物、魔神レヴィアタン
象徴動物はマーメイド、蛇、犬、猫。

羨望はプラスに取ると向上心となるが、マイナスに取れば僻み、妬み、嫉みとなる。
赤子でさえも覚える原初の感覚の一つ。故に御するのは並大抵のことではない。


・憤怒

英語ではラース(Wrath)、ラテン語ではイラ(Ira)。
対応悪魔は「神に叛きし者」こと魔王サタン
象徴動物はドラゴン、ユニコーン、狼、猿。

自尊心、正義感も度が過ぎれば他者を傷つけるだけのもの。
憎しみからくる怒りもあれば義憤もある。純粋故に負に傾けば厄介でもある。


・怠惰

英語ではスロウス(Sloth)、ラテン語ではアケーディア(Acedia)。
対応悪魔は人間不信の魔神ベルフェゴール
象徴動物はフェニックス、熊、牛、驢馬。

休息は人間にとって必要不可欠。しかし全てに優先するべきものではない。
何もせず面倒事の全てを拒絶する姿は生物としての在り様からもかけ離れてしまっていると言えよう。


・強欲

英語ではグリード(Greed)、ラテン語ではアウァリティア(Avaritia)。
対応悪魔は「富」の誤訳から産まれた悪魔マモン
象徴動物はゴブリン、狐、針鼠、烏。

あれが欲しい、これがしたいという欲望。向上心を生むそれらも行き過ぎれば問題となる。
足るを知ることなく有象無象を求めれば、やがて本当に望んでいたものをも見失うことになるだろう。


・暴食

英語ではグラトニー(Gluttony)、ラテン語ではグラ(Gula)。
対応悪魔は気高き悪魔の首領、魔神ベルゼブブ
象徴動物はケルベロス、豚、虎、蝿。

食事。生きるための行為も節度なき過食は誰にとっても不利益でしかない。
時に知識とも結び付けられるが、なんにせよ必要以上の吸収は早期に身を滅ぼすことになる。


・色欲

英語ではラスト(Lust)、ラテン語ではルクスリア(Luxuria)。
対応悪魔は小心なる情欲の堕天使アスモデウス
象徴動物はサキュバス、山羊、蠍、兎。

そのラテン語が示す通り、性欲は豊穣へと繋がる重要なもの。
しかし享楽、悦楽のための淫猥な行為は許されざる大罪である。
産みの苦しみもまた失楽の罰であり、非生産的な性行為も罰せられるべき対象である。



以上が大罪の概略である。


見れば分かる通り、七つはそのものが罪というよりも、罪を生む感情、悪徳というほうが相応しい。
分かりやすい分類かつ悪魔やラテン語など、創作ガジェットとして高い汎用性を持つ。
イメージの問題で暴食にベヒモスが置かれたり、アスモデウスの代わりにリリスが配置されることもあるが、
対応悪魔や象徴動物はもともと後世の創作で異説はそれなりにあるのであまり気にしなくてもよい。

七つの大罪とは真逆の「七つの美徳」というものもあるが、こちらは大罪と違い一貫して決まったものがなく曖昧である。

故マハトマ・ガンジーの提唱した¨現代社会に対する七つの大罪¨は
「理念なき政治」「労働なき富」「良心なき快楽」「人格なき教育」「道徳なき商業」「人間性なき科学」「犠牲なき宗教」。


七つの大罪に関連する作品

錬金術によって生み出された人造人間(ホムンクルス)が登場。
それぞれ七体存在しており、七つの大罪を象徴する名を与えられている。

主人公である大神零が七つの大罪を象徴する「七つの炎」を駆使して戦う
「悪には悪を」というモットーのとおり、悪人をこの炎で焼き尽くす。

  • RE:BIRTH 仮面ライダースペクター
仮面ライダースペクターがこれをモチーフにした形態「シンスペクター」に変身し、必殺技もそれぞれの大罪にちなんだネーミングとなっている
深海マコトが作中内で自分の出生の秘密を知り、その過程で犯した七つの罪を認め、背負うことでこの力を得た。

魔女であるベアトリーチェの眷属、上級家具である煉獄の七姉妹が登場。
彼女たちの性格もそれぞれの大罪に因んだものとなっている。

作中では大罪武装(境界線上のホライゾン)が登場している。



追記・修正はいずれかの罪を持つ方がお願いします。

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