アットウィキロゴ

かいけつゾロリとなぞのまほう少女/かいけつゾロリとまほうのへや

登録日:2023/01/18 Wed 23:19:36
更新日:2026/07/10 Fri 19:16:46
所要時間:約 11 分で読めます





※本作を読む前に「まほうつかいのでし」「大かいぞく」の2作品を復習する事をお勧めします。



「かいけつゾロリとなぞのまほう少女/かいけつゾロリとまほうのへや」とは、「かいけつゾロリ」の第34,35作目。それぞれ2003年11月、2004年7月発行。
アニメでは「まじめにふまじめ」の第4話から第8話として、「なぞのまほう少女」「3にんのゆうしゃ」「まほうつかいのわな」「まほうのへや」「まほうのちから」の5部構成で放送された。

偶然助けた魔法使いの見習い・ネリーから、魔法を勉強しなくても魔法が使い放題の魔法の杖「グルンロッド」のことを聞かされたゾロリ達は、彼女のボディーガードのふりをして、杖を見つけたら奪い取ろうと企む。
だが、ひょんなことから3人が勇者に祭り上げられてしまっただけでなく、シリーズ史上最悪の展開が待ち受けていた…。


あらすじ

【なぞのまほう少女】

落ちこぼれの妖怪プロ野球チーム・リストラーズの存続を懸けた試合を経て、今日も自由気ままにいたずら修行の旅を続けるゾロリ達。
心地よい風の吹く見晴らしの良い丘で、イシノシが近くのコンビニで一人1個ずつ買ったおにぎりを*1を食べ、のんびり過ごしていたその時、箒に乗った少女が飛来してきた。
ゾロリは少女をなんとか受け止めると、その少女は礼を言いつつ自分を「ネリー」と名乗った。
彼女は勉強なんかしなくても魔法使いになれる「グルンロッド」という魔法の杖を探しているらしい。
その杖がこの近くの町にあるという情報を入手したネリーは、学校を抜け出してここまで来たという。

これを聞いたゾロリは目を輝かせ、またまたとんでもない悪巧みを思いつく。
「あの子に協力するふりをして、グルンロッドを見つけたら取り上げよう」という魂胆だ。まさに外道
耳打ちされたイシノシも感心し、その話に乗ることにした。
ゾロリはかいけつゾロリに変身し、3人でビシッとポーズを決めてまでネリーのボディーガードを務めることを宣言。
ネリーも一人で心細かったため一安心。グルンロッドが見つかったらお礼に一つずつ願い事を叶えるといい、無邪気に先頭に立って歩きだした。

ネリーの我儘に耐えながらも先を進んでいくゾロリ一行。だがその道中、木の人形が立てられた奇妙な場所へたどり着く。
近くの町に住んでいる人々の話によると、この人形は自分たちの仲間が魔法の杖で変えられたもので、しかもその杖こそグルンロッドだった。

彼らの隠れ家に訪れたゾロリ達は、町のリーダーであるベムルから、グルンロッドを持つ黒マントのボスが率いる魔法使いの盗賊団が、町から大工や木こり、ペンキ屋、さらに芸術家までも攫ってアジトを作らせ、完成させるや否や口封じのためにグルンロッドで木の人形に変えてしまった事を聞かされる。
そんな中、ネリーが持っていたグルンロッドのことが書かれた絵本の内容とネリーの話がきっかけで、ゾロリ達が町の人々から勇者に祭り上げられてしまい…?

【まほうのへや】

魔法使い達の卑劣な罠で谷底へと落とされてしまったノシシ。その上隣島に行くための橋もボスに燃やされてしまった。
グルンロッドのある向こう岸へどうやって渡るのかを腕組みをして考えていたゾロリだったが、ベムルと町の人々がゾロリ達を探して追いかけてきた。

ベムル達は橋が焼き払われてしまっているのを目の当たりにして驚愕。
ネリーは他に向こう岸に渡る方法が無いか尋ねるが、橋はあの一本しかないのだった。
新しく橋を作ろうにも、大工も木こりも全員魔法使いに誘拐されて木の人形にされてしまっていた。

絶望してすすり泣く町の人々。しかしゾロリは、崖沿いの一際高い枯れ果てた木を倒して橋代わりにしようと思いつく。
町の人々は大きなノコギリで木の根元を切り、ゾロリ達はどうにか隣島へとたどり着いた。

一方、黒マントの手下はこの様子を終始監視し、黒マントに報告。
黒マントが言うには、ゾロリが来るとグルンロッドの秘密がバレてしまうという。
黒マントは最強の魔法使い達を大広間へと集結させ、どんな手を使ってでもゾロリ達を追い返すように命じる…。



登場人物


  • ゾロリ
毎度お馴染みいたずらの王者を目指すキツネ。
グルンロッドを見つけてネリーから横取りしようといつも通りの悪巧みをするが、過去に魔法の杖を無駄遣いしたこともあり、今度はしっかり使おうと戒める。
グルンロッドで叶えようとした願いは「ゾロリ城を出してもらう」。
ひょんなことから勇者だと勘違いされ盛大に歓迎される羽目になってしまうが、食うだけ食って、飲むだけ飲んで、明日の朝そーっと逃げ出そうと楽観的だった。
しかしノシシを失ったことで、何としてでもグルンロッドを手に入れるべく魔法の部屋へ突入する。
後にグルンロッドの真相を知ってからはおふざけ抜きのガチモードとなり、タイガーに正々堂々自分と戦うように言うなどいつもより真剣な姿が見られる。

  • イシシ
毎度お馴染み双子の山賊の兄の方。
ネリーの魔法で鼻毛を双葉に変えられる災難に遭ったため、グルンロッドで叶えようとした願いは「鼻の双葉を取ったあと、串あんぱんと串メロンパンを10本ずつ出してもらう」。
ノシシの仇を打つために魔法の部屋に突入するが、ニャンコーの罠にはめられ、牢屋に送られてしまう。

  • ノシシ
毎度お馴染み双子の山賊の弟の方。
ネリーから要らなくなったランドセルと箒を渡された。
グルンロッドで叶えようとした願いは「あらゆるコンビニの特選おにぎり独り占め」。
魔法使い達の罠にはまって消息不明となってしまうが…。

  • ネリー
今回のゲストヒロインであるハリネズミの少女。
魔法学校の2年生であり、立派に飛べるようになって卒業できるまで10年もかかるのでウンザリしており、勉強しなくても魔法が使える「グルンロッド」の存在を知って魔法学校を抜け出してきた。
使える魔法は双葉を生やす魔法のみ。
我儘で自分勝手な性格で、お気に入りの靴が濡れるから川を渡れない、崖を登れないと駄々をこねてはゾロリ達に助けてもらうも、その度にゾロリ達を蔑ろにして自分自身が頑張ったと勝手に喜ぶ程だが、平和を愛する気持ちは誰にも負けない。
やがて自分の我儘の所為でゾロリ達を危険な事に巻き込んでしまったことに責任を感じ、みんなが喜ぶ魔法を使うために改めてグルンロッドを手に入れることを決意する。
原作での出番はこの前後編のみだが、アニメ「まじめにふまじめ・あじゃぱー編」では準レギュラーとなって活躍した。

  • ベムル
町のリーダー。
ゾロリ達に町に現れた魔法使い達の悪行を話した。
やがて、ゾロリ達3人をネリーが持っていた絵本の中に出てくる勇者たちと勘違いした。

  • 黒マントの魔法使い
今から1年ほど前、隣島に住み着いた魔法使いの盗賊団のボスで、魔法の杖・グルンロッドの現在の持ち主。
町から自分たちのアジトを作らせるために大工や木こり、ペンキ屋、さらには芸術家までも攫った。
左手から真っ赤な炎を放って攻撃する。

  • ヤギー・シロー
黒マントの魔法使いの部下である魔法使いの一人。
飄々とした掴みどころのない性格。
元ネタはマギー史郎。

  • ヤギー・クロー
黒マントの魔法使いの部下である魔法使いの一人。
シローの相方で、体色が白いシローとは逆に黒いのが特徴。

  • ミャリック
黒マントの魔法使いの部下である魔法使いの一人。
トランプや粘土で出来たスプーンを投げて攻撃する。
元ネタはMr.マリック。

  • プリンセス・ニャンコー
黒マントの魔法使いの部下である魔法使いの一人。
ミャリックの相方で、イシシを箱に閉じ込めてそのまま消してしまう。
元ネタはプリンセス天功。

  • デブッチョ・カバー・フィールド
黒マントの魔法使いの部下である魔法使いの一人。
空中浮遊で、ミャリック達に捕まったネリーの頭上に止まる。
だが実際は下っ端たちがピアノ線で釣りあげていた。
元ネタはデビット・カッパー・フィールド。


用語


  • グルンロッド
伝説の魔法の杖。勉強などしなくても誰でも魔法を使うことができるという。現在は黒マントのボスが所有している。
+ 「THE LORD OF THE GRUNROD」によると…
元々これは、遠い昔に偉大なる魔法使い・サルウドンが作ったもので、一番弟子のドンドリフに託されるも、それを手に入れようと魔法使い同士が醜い争いを繰り広げ、見かねたドンドリフの手で平和の為に使える者が現れるまで地割れに落とされ、地中深くに封印されていた。
何百年後、大地震が発生して地殻変動により地上に現れたが、使い方の分からないものにはただのみすぼらしい棒切れだったので、しばらくは何事も起こらなかった。
やがてビルポンという少年の手に渡り、彼はその杖の不思議な力に気が付く。最初は私欲の為だけに魔法を使っていたが、やがてそれが自分の力だと勘違いし始めると、
町へ出て、人々を魔法で化け物に変身させ、その驚き逃げ回るさまを面白がった。やがて悪の心は広がり、近くの山に城を立てて住み始めた。
しかし、突然現れた三人の勇者の手で奪還され、町の人々の魔法を解くと、三日三晩航海した勇者に、誰も知らない場所へと投げ捨てられた。
それから長い間、誰の手にも届かない深海へ沈み眠るように横たわっていたという。

  • 「THE LORD OF THE GRUNROD」
ネリーが所有していた、グルンロッドのことが書かれている古びた絵本。

  • 魔法使いの盗賊団
黒マントのボスが率いる盗賊団。
怪しい魔法で町の人々を惑わし脅かし、食料やお金、宝石を奪っていっただけでなく、隣島にアジトを作らせるべく町の木こりや大工、ペンキ屋…更には芸術家たちまでも誘拐して働かせた。

  • 魔法の部屋
魔法使い達のアジト。
入り口や各部屋の扉に妙な謎がかけられている。

  • 木の人形
町の人々がグルンロッドで変えられたらしい。


余談


  • 初回特典として、前編にはイシシ、後編にはノシシのフィギュアが同梱されていた。台座を繋げることもできる他、「てんごくとじごく」初回特典のゾロリフィギュアとも繋げられる仕様となっている。さらに片手にあんぱん(イシシ)とおにぎり(ノシシ)を持っているのが特徴で、「プレコミックブンブン」の付録のメロンパン(イシシ)と芋版(ノシシ)と交換できるようになっていた。

  • 前編にてノシシがいなくなることは、「ようかい大リーグ」の初回特典の「ゾロリしんぶん第33号」や、発売1か月ほど前に全国の書店で配布された「ゾロリしんぶん号外」*3でも示唆されていた。

  • 「ゾロリしんぶん第33号」に載っていた前編の仮題は「かいけつゾロリとまほうしょうじょ」だった。

  • グルンロッドの伝説は「まほうつかいのでし」の話のことであり、ビルポンとは魔法使いの正体の子狸のことである。

  • 前編が発売されてから翌月の2003年12月より、「プレコミックブンブン」が創刊され、きむらひろきによる漫画版の連載が開始された。またそこからさらに2か月後の2004年2月1日より、テレビアニメ版の放送が始まった。*4後編の初回特典の「ゾロリしんぶん第35号」には、ポメラ、雷小僧、ガオン、人魚姫と言ったアニメオリジナルキャラクター達の原ゆたか先生が描いた原案も掲載されている。

  • 前述の通り、後編発売まで実に8か月も待たなければならなかったため、「続きを早く出してほしい」というハガキが山のように届いたという。



悪いけど、ここで 追記修正させてもらうだよ。



この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年07月10日 19:16

*1 これにちなんでか、最初の見返しには「イシシ・ノシシのおにぎりゲーム」なるボードゲームが付録についている。ゲーム内容は、「海苔で隠れたおにぎりの具を当てる」というもの。

*2 実際、「テレビゲームききいっぱつ」で道路工事のアルバイトをしている姿が描かれていた。ちょうどそこではゾロリ達もミャン王女のためにアルバイトしていたが、タイガーは気が付かなかったのだろうか…

*3 「なぞのまほう少女」の初回特典にイシシのフィギュアが同梱される旨、漫画版が掲載される「プレコミックブンブン」創刊の旨、翌年のテレビアニメ化がほぼ決定した旨が記載されている。

*4 同日には「ふたりはプリキュア」の放送も始まっている。