Z95星雲・ピカリの国

登録日:2023/03/20 Mon 16:33:30
更新日:2025/04/25 Fri 19:09:37NEW!
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Z95星雲・ピカリの国とは、円谷プロダクションの特撮映画『ウルトラマンゼアス』シリーズや、CM作品『ウルトラ出光人』の世界観に存在する星の名前である。
ただし、映像作品中では朝日勝人ことウルトラマンゼアスやウルトラ出光人の生まれ故郷として言及されるに留まり、後年の作品も含めて物語中で直接ピカリの国の姿が描かれる機会はない。
本項では、映画公開当時にてれびくんデラックス愛蔵版レーベルより刊行された『ウルトラマンゼアス超全集』並びに『ウルトラマンゼアス2超全集』に掲載された設定を主として紹介する。


概要

地球から299万光年離れた宇宙の彼方に存在する星*1で、かつて地球に訪れたM78星雲・光の国のウルトラマン達とは「遠い遠い親戚」の間柄。

マルチバースを含む宇宙の平和を守る光の国の宇宙警備隊に対し、ピカリの国の住民達の使命は宇宙全体の環境を守る事
『ゼアス』劇中でゼアスが地球に派遣されたように、環境汚染が広がり始めた惑星に警告を送ったり、他所の星々を汚そうとする悪質な侵略者と戦うのが主な使命とされる。
ピカリの国にそびえ立つ指令本部は宇宙の星々の環境汚染度を遂次チェックしており、環境の悪化した星を目指して日夜多くの戦士達を派遣している。


種族・文化

ピカリの国の人々は、光の国のウルトラマン達の赤と銀の配色を反転させた以外は概ね似通った姿をしている。ただしゼアスは頭部まで赤い一方ウルトラ出光人たちは頭は銀なので、光の国同様に個体差はある模様。
『ゼアス2超全集』掲載のイラスト(絵:岡本英郎)では女性や老人、子供、果ては住民と同じ配色をしたネコやスズメらしき動物の姿も描かれている。

反面、過去に太陽の喪失などによる要因で、高度な科学と平和が保たれている反面、自然環境についてはほぼ失われた事がうかがえる光の国とは対照的に、
ピカリの国は高度な文明と自然が融合し、豊富な緑などの自然が保たれているとされ、「宇宙で一番清潔な星」とも言われている。
それ故にピカリの国の住民達はみな綺麗好きで、文明も徹底的なリサイクルシステムを完備しているため、廃棄物の少なさも銀河一を誇っている。
全てのエネルギー源は超クリーンとされる「スーパーゼアスα」なるものが採用されており、大気汚染の類も全く存在しない。
『ゼアス超全集』におけるゼアスの能力紹介ページでは、カラータイマーの点滅は時間制限ではなく身体の汚染具合により生じるとされていたり、
前述した動植物の存在からして、プラズマスパークで生きる光の国の人々とは姿や心の在り方が似ているだけで、生物的には根本的に異なる種族であるとも解釈できるだろう。

また、ピカリの国の戦士達の特徴としては、カプセル怪獣とのパートナーシップが重要視されるとのこと。
宇宙の環境を守るピカリの国の戦士は訓練・実戦共にカプセル怪獣との協力を必須としており、厳しい訓練を積む過程で、戦士とカプセル怪獣の間に強い絆を作る事を是としている。
カプセル怪獣が戦士を真の主人と認める事で、主人の持つ「Zカプセル」(『ゼアス2』劇中でも勝人にピカリの国の父親から贈られた物)内部の居住性の良い四次元空間の中に収納され、
また主人たる戦士も一人前として一目置かれるようになるという。
そういう意味では、自前のカプセル怪獣を持たず、基本単身で敵と戦い続けている劇中のゼアスは戦士としてはまだ修行中の成長中途と言えるのかもしれない。
ピカリの国においてはカプセル怪獣は一般的な存在であるようで、戦闘訓練の他にも街の開発や清掃などに動員されているイラストも超全集に載っており、
特に『ゼアス2』劇中にも登場したミラクロンは複数場面で別個体が描かれていたりとピカリの国では比較的普遍的な存在であるようだ。


ピカリ文字

ピカリの国では「ピカリ文字」と通称される独自の言語が使用されており、文字はそれぞれ地球の日本語のカナに対応している。
これは超全集独自の設定ではなく、『ゼアス2』でもゼアスの父親が「心を鍛えよ」*2というメッセージで送ったウルトラサインとして実際に劇中で使用されているものである。
……と超全集では紹介されていたが、現在の円谷プロの公式設定では『ゼアス2』劇中で使用された文字は「ウルトラ文字」と呼ばれる光の国の共通言語とされており、
今となってはピカリ文字も超全集独自の設定として事実上無かった事にされているようである。


公式作品中での扱い

前述の通り、映画『ゼアス』並びに『超人大戦・光と影』では勝人ことゼアスの故郷として存在が示されるだけで、
劇中ではピカリの国からカプセル怪獣・ミラクロンが派遣されることなどはあったものの、直接舞台になった事はない。
配信作品『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』でもゼアスの出身として本人の口から言及されるもの、ほぼ同様の扱いである。

「ウルトラ出光人」ことウルトラマンHotto、ウルトラマンMotto、ウルトラマンKittoも地球の出光興産を活動拠点にしており、やはりCMや公式コミック中に故郷の様子が描かれることはない。

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最終更新:2025年04月25日 19:09

*1 ちなみにM78ワールドのM78星雲・光の国の地球との距離は300万光年。

*2 実際の文面は「ココロキタエ」。