クレオパトラ(女神転生シリーズ)

登録日:2023/09/02 sat 14:19:22
更新日:2024/12/31 Tue 09:43:20
所要時間:約 7 分で読めます





はぁ…私の美貌をしっかりと目に焼き付けなさい

画像出典:真・女神転生V 公式サイト内コーナー「DLC」
画像出典サイトURL: https://megaten5.jp/dlc/
出典記載者のサイト観覧日:2023年9月2日


・概要

アトラス製作の女神転生シリーズに登場するキャラクター。
世界三大美女の一角にして古代プトレマイオス朝エジプト王国の女王・クレオパトラ7世をモチーフにした悪魔である。

ゲーム内での容貌としては、従来の数多のフィクション作品で描かれてきたクレオパトラ像(黒髪で小麦色の肌)と違って、金髪のロングヘアーに白めの肌が特徴。これは史実のクレオパトラが、マケドニア系ギリシャ人の将軍の子孫であったとの説が近年有力視されているためと思われる。
また、毒を持つアスプコブラに自身を噛ませて命を絶ったという通説*1を意識してか右腕からはコブラのような蛇を何匹も生やしており、戦闘中には攻撃に用いられることも。
そしてモチーフがモチーフなだけにスタイル抜群の美女であり、華やかなメイクで美貌を引き立てつつ露出の多いエジプト装束を身に纏っている。


・各作品において


私の中に宿った神…私の美しさが民の導きになるのよ

記念すべき初登場作品。
DLCシナリオ『謀:湾岸の逆ピラミッド』に登場。種族は女神。
東京ビッグサイトに拠点を構えており、ファラオ(王)として現世に復活するための条件を満たすべく、配下に命じて何人もの女性を拉致していた。
最後の一人としてヒロインのアサヒに目を付けるも主人公のナナシに阻まれ、前座の配下共々敗北するのだった。

戦闘時の彼女のレベルは99。
呪殺属性と毒属性が弱点だが、スキル「臨機の知略」により弱点を変えてくることがある。

クレオパトラを倒した後は合体制限が解除される。
通常の手段で入手する場合、素材悪魔として「聖獣スフィンクス」「天女サラスヴァティ」「霊鳥フェニックス」の三体が必要。

専用スキルは、1つ目が敵単体の防御力を三段階下げる(=最低ランクまで下げる)と共に確率で魅了を付与する「惹きつける話術」。
2つ目が破魔属性の特大威力の単体攻撃技「ダズルレイ」。メガテン4Fにおける彼女は、敵の破魔耐性を無視出来るようになる「破魔貫通」のスキルを最初から会得しているためこの技とは相性が良い。



ベテルもベテルだ!あの気難しい連中を今まで諌めてきた私の苦労を認めぬとは!

DLCシナリオ『女王の狂櫃(きょうひつ)』に登場。種族は鬼女。
各国の神々の指揮する組織「ベテル」エジプト支部の長であったが、内部で色々とトラブルがあって罷免された不憫なお方。そのため自暴自棄になってやさぐれている。
ついでに、DLCでしか登場しないキャラなので作中のエジプト勢の口からは一切話題に出ない。どこまでもかわいそう。
不貞腐れてひたすら愚痴を吐く姿は、前作のお淑やかながらも人間味の薄い狂気染みた言動と比べて、良くも悪くも俗っぽい有り様である。

ダアトにて対処依頼を受けた主人公ナホビノが港区ミタの廃バス付近へ出向くと姿を現す。テキストを読む限り、身を隠すためとはいえバスの中に籠っていたらしい。
ベテル上層部が自分を見捨てたばかりか始末までしようと考えていると一方的に見なして逆上した彼女は、怒りのままにナホビノへと襲い掛かってくる。

こちらでの戦闘時のレベルは61。
弱点は呪殺属性のみとなっている。

敗れたクレオパトラは自害しようとするが、止めた場合はそのまま仲魔に加わる。
仲魔のストックが一杯で彼女をパーティーに入れられない場合はその場に立ったまま一旦待機するため、枠を空けてから再び話しかけよう。
この待機時にはフィールド上で至近距離からクレオパトラの全身を眺め回すことも出来、彼女のボディーの各所のモデリングが如何に作り込まれているかうかがえることだろう。仲魔となってからは間近で多様な角度から眺めるようなことは出来なくなってしまうので注意。

なお自害をそのまま遂げさせる選択肢も選べるものの、代わりに貴重品「孔雀石の粉末」*2を入手出来る。
クエスト達成報告後にトウキョウ議事堂の研究員へこれを渡すことでも仲魔入りさせることが可能。

専用スキルは、魅了付与&敵全体の攻撃力と防御力を二段階下げる「ファイナルヌード」。
たとえ相手を魅了状態に出来なかったとしても、攻撃力と防御力を下げるデバフ効果は必ず発動するという便利な技である。
なお、従来は確定で反逆行為に走っていた「魅了」だが、今回は確実に毎回行動を阻害するわけではないので注意すること。
敵が魅了無効を持つ場合はデバフもかけられないが、今作では魅了への完全耐性を持っている悪魔自体があまりいない。そのため本編裏ボスのシヴァ及びDLC裏ボスの人修羅を含めたほとんどのボスキャラに有効。
ただし、さすがにラスボスには効かない。煩悩を克服した悟ルシファー
また、専用スキルの特徴として消費MPが少ないという長所もある。
メガテン5の全体デバフスキルはMPの負担がかなり重く、能力を1つだけ一段階下げるマハ○○ンダ*3で30、全ステータス一段階ダウンのランダマイザに至っては150に対して、ファイナルヌードは80
マハ○○ンダを4回使用するだけでも120の消費であり、それらを実質一度に行えるということも考えれば費用対効果は他の倍くらいあると言える。ただランダマイザと違って命中率および回避率は下げられないので、相手次第ではそちらの方が良いかもしれない。

ちなみにファイナルヌードの際の無駄にムービー演出が作り込まれたシルエットでは右腕から蛇が消えているので、これを見る限りあの蛇は自在に召喚したり消したりすることが出来る代物らしい。
そしてバグなのかは不明だが、ごく一部の戦闘*4においてはこの技を使用した際シルエットが透けて彼女の身体がうっすらと見える仕様になっている。……とはいえ腰回りの布を取り外しただけで別に気前良く脱いでいるわけではないのだが。


余談であるが、クレオパトラがベテル上層部に対して過剰な危機感を抱いていたのは、彼女の原典が逸話こそあれど神性ではない人間だからである故と思われる。
何せ、「バアルやゼウスは牛に関連するからスサノオ(牛頭天王)を"知恵"*5の代わりにできる」なんてざるルールなので、彼女の場合は人間由来の悪魔であればホイホイ代替の魂が用意できてしまう可能性がある。
そもそも神々の知恵でヒトは人間になったので、下手をすれば別に悪魔で無くても人間でさえあればOKということも考えられる。だとしたら創造主はマジで何を考えているのやら。*6
ナホビノの禁が破られたらしい本編中の状況において、そんなリスクを背負った元トップの実力者たる自分が放逐されたとあれば、己を始末する予定だと疑うのも仕方ない。


【真・女神転生Ⅴ Vengeance】
CV:大原さやか

あなたや、その仲魔と共に戦いに赴くとアクティウムの海戦を思い出すわね

無印版においてはDLCを購入しなければ対面の叶わない悪魔の一体であったが、こちらでは『女王の狂櫃』のクエストが最初から収録されている。
ジョカ戦を終えて東京に戻ったタイミングから受注可能になるものの、クレオパトラのレベルは相変わらず61なのでこの時点で倒すのは非常に困難なことだろう。

今作にて追加された要素である悪魔の裏庭では、他の仲魔と同じく彼女からも様々な話を聞くことが出来るのだが、その内容はやはり人間だった頃の波乱万丈な人生を意識したものが多い。

<台詞例>
  • カエサルもアントニーも私を置いて、先に死んでしまった…あなたには、そうなってほしくない…そのためなら、私は何でもするわ
  • 私の鼻があと数センチ低かったら歴史は変わっていた…なんて言われるわ。たかが女の鼻ひとつで揺れ動くもの…それが人の世なのよ
  • 王の仕事は過酷なものだけど失敗を恐れずチャレンジしてみなさい。もしダメだった時は、私が代わりに女王様になってあげるわ!

そんな彼女が得たユニークスキルは「色仕掛け」。
悪魔会話の最中に確率で割り込み、要求物を軽くするよう誘導するという効果を持つ。女性悪魔が相手でも問題無く通用する。
クレオパトラ以外にはリリムやサキュバスもこのユニークスキルを有している。

なお戦闘において前作で猛威を振るい過ぎていたからか様々な下方修正を施されてしまった。
まず一つ目に、彼女を象徴するスキルだったファイナルヌードのMP消費量が倍以上になってしまったことが挙げられる。その上ジョカ戦で使ってもシルエットが透けなくなった。
加えて、元々このスキルの優位性の一端であった「他の全体デバフの消耗の重さ」が緩和されており、相対的な消費量の増加率はさらにアップ。
二つ目の修正点は耐性の弱体化。火炎耐性と電撃耐性は無くなり、毒と睡眠が弱点となった。
更に三つ目として、仲魔にした際のHP、MP、体の初期値が大きく下がった点も少々手痛い。一応こちらは香を大量に与えてステータスを上げれば解決出来る問題ではあるが…。
更に更に四つ目として、作れるタイミングこそ遅く条件が付くが、ベルゼブブに「デバフをかける際2段階下げる」というユニークスキルが追加されたことで、2段階ダウンが唯一無二の利点ではなくなった。
女神や地母神などがいると効果を発揮しないためイズンとセットにできないが、タオが再召喚不可の制限が解除されている他、DLCのコノハナサクヤ*7が所属する国津神は対象外。
ついでに、VVでのメインボスである女魔は揃って魅了無効である。

余談だが、本作発売直前に公式イベントとして行われた『真VV悪魔人気投票』では、投票対象252体の内の20位を獲得した。
それまでDLCでしか出番が無いキャラクターであったことを考えると中々健闘した部類と言えるだろう。
女性型悪魔に絞って見ると、アリス(2位)、モー・ショボー(8位)、イズン(11位)、マーメイド(15位)に次ぐ5番目の順位となる。

更に本作発売後に実施された『真VVみんなで決める追加クエストナビ悪魔投票』において6位になったことで、アップデートによって新しく追加されるクエストナビの悪魔6体に選出される運びとなった。
『女王の狂櫃』をクリアした状態でミタ周辺にいるクレオパトラに話しかけることで、彼女がクエストナビとして着いてきてくれるようになる。
本人曰く「エジプト支部から追放された後も女王の再来を求める民の声が聞こえたから分霊として戻ってきた」とのこと。故郷エジプトの如く砂に埋もれた魔界にて今も財宝を掘り起こす民の姿を見て、自分も財宝発掘をしようと思ったという。


【D×2 真・女神転生 リベレーション】

ほら、早くなさい。喜劇は終わりよ

グレード97の★5悪魔として登場。種族は女神。
2024年4月25日に実装され、ランキングイベント『気ままなる砂漠の女王』も同年4月25日〜5月9日の期間に開催された。
性能もさることながら、顔の細部や蛇の仕草に至るまで作り込まれたARも一見の価値あり。



追記・修正はファイナルヌードのムービーをスキップしない方にお願いします。

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最終更新:2024年12月31日 09:43
添付ファイル

*1 もっともこちらについても近年は、実際は服毒により自殺したのではないかという根拠が研究で挙げられつつあるが

*2 孔雀石とはマラカイトという鉱物のことであり、その粉末は現実でも古来から顔料に用いられている。本作のアイテム欄で「眼の周りにつける化粧品」との説明が記されているように、史実のクレオパトラのアイシャドウもこれが原料であったという

*3 マハタルンダは攻撃力低下、マハラクンダは防御力低下

*4 トウキョウ議事堂でのジョカ戦など

*5 物凄くざっくり言えば、本作において神格を手にするためのパワーアップ用アイテム

*6 もっともクレオパトラはキリスト教台頭前の人物であるし同じような立場のヨシツネは放置されている(クエストも特にない)ためどうとでも取れる

*7 全体に回復&バフ&SP回復というあまりに凶悪なスキルの持ち主。さらにバフがかかっていると回復量アップ。