登録日:2024/06/13 Thu 16:24:51
更新日:2024/06/19 Wed 16:13:48
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「
源平討魔伝 巻ノ弐」とは1992年4月7日に日本のナムコから発売されたPCエンジン用アクションゲームであり、1987年に発売された「
源平討魔伝」の続編。
今作は魔界で復活の機会をうかがっている源頼朝を討つために再び蘇った平景清を操作して今度は魔界日本という別の世界を舞台に頼朝がいる鎌倉あぎとを目指す内容になっている。
システム
世界観や基本的な操作は前作と同じだが、今作では以下のような変更点が多くみられる。
今作では前作にあった見下ろし視点と小型の自キャラ操作による横スクロールアクションは削除され、代わりに段差や要石の乗り継ぎといったジャンプアクション要素が加えられたBIGモードに統一されている。
今作ではいくつかのエリアを攻略し、最後に待ち構えているボスを倒すことでクリアとなる全7ステージによるラウンド制になっている。
途中で
中ボスが登場するステージもあり、それを倒すとボーナス面に進める金の鳥居が出現する。
前作では体力が尽きるか黄泉の国で死の葛籠を取ってしまうと
ゲームオーバーとなっていたが、今作は残機制となりコンティニューも導入された。
また穴がなくなったことで落下死によるミス自体がなくなり、黄泉の国による復活をかけたギャンブル要素も無くなった。
しかし、ミスをしてしまうとエリアの最初から、コンティニューの場合はステージの最初からやり直しと厳しい内容となっている。
残機はスコア(徳)を一定まで稼ぐことで増やすことが出来る。前作では攻略上だと意味がなかった徳も今作では稼ぐ意味を持つようになった。
前作はクリアするためには
三種の神器を全て集めることが必須とちょっとした探索要素が盛り込まれていたが、今作では勾玉と八咫鏡は消費アイテム扱いとなっている。
また天叢雲剣どころか前作にあった剣ゲージそのものが削除されたため、攻撃力は一定になったが硬いものを斬りすぎて折れることも無くなった。
更に今作でもルート分岐はあるものの、前作のように難易度の調整や進路の変更という程ではなく好みでステージを選ぶ程度にとどまっており、基本的には一本道を攻略していく内容となっている。
新たに「兜割り」と「中段の構え」が登場。
兜割りは空中で下に剣を突き立て下方向の敵に攻撃出来る。
中段の構えは相手の攻撃を一回だけ防ぐことが出来るというものであり、ステージの攻略やボス戦に掛けて幅広い場面で活躍できる攻略の要といえるほど有用なアクションとなっている。
前作では一定以上エリアの留まっていると永久パターン防止用の鳥が景清に襲い掛かってきたが、今作では後ろから溶岩が流れ込んで追いかけてくる。即死ではないものの鳥と違ってスコアを稼ぐことも出来ないのでさっさと攻略してしまう方がいいだろう。
以上のように前作と比べて何度も挑戦して相手の行動パターンを掴んで攻略していく純然なアクションゲームになったといえる。
アイテム
今作で新たに追加されたアイテムを記入する。
一定回数雷を無効化する。
一定数毒を無効化する。
今作では巻物ではなく紫色の玉となっている。
更に必殺剣は五種類に増えており、技の種類は玉の中央に書かれている漢字で判別できる。
(波)衝撃波
前方に衝撃波を発射する。
(旋)旋風剣
前作と同じく一定時間剣を回転させながら移動する技。
お馴染みのボイスも健在。「必殺・旋風剣‼イヤアアアアアアアア」
(真)真空斬
一定時間残る斬撃に強化される。
(転)回転斬
ジャンプして回転しながら剣で斬りつける技。
(炎)火炎斬
炎を纏った旋風斬。派手になったが性能は旋風剣と同じ。
登場キャラクター
今作でも主人公を務める平家きっての豪のもの。
再び天帝の命により溶岩や毒沼が流れる場所等前作よりも険しくなった魔界日本を舞台に今度こそ頼朝を討つために旅立つ。
前作同様景清を蘇らせた三途の川の渡し守。
役割も同様だが、今作では落下死の廃止等もあって出番は少なめでボイスもかなり減ってしまった。
前作と同じくボーナス面で登場するが、今作では全身ではなく雲海から肩から上のみ姿を現すというものになっている。また
BGMが沖縄風の陽気なものになっている。
相変わらず左右を動き回りながら玉を投げてくるが、今作では重要だった剣力ゲージはなく珍しいものと言ったら勾玉と八咫鏡なため前作と比べると気楽になったといえるかもしれない。
魔界参道のボス。
前作のように胸部に当てると即死というものはないが、最初のボスだけあってかなり弱い。
九焔山州の中ボス。前作では雑魚敵だったが今作ではボスへと昇格した敵その1。
雷神らしく雷攻撃に加えて手に持っているバチを伸ばす攻撃も仕掛けてくる。主な攻撃手段は雷なので八咫鏡があると楽。
九焔山州のボス。雑魚敵から昇格した敵その2。
最初は頭だけが浮遊して弾を発射してくるのでそれを回避しながらある程度追いかけると残りのパーツと合体して襲い掛かってくる。
頭部が弱点だが位置が高いうえにかなり近づかないと当たらないため、うまく間合いを調整していく必要がある。
沙界四州の中ボス。ボスへと昇格した雑魚敵その3。
相変わらず口をひょっとこのようにしてからの斬ると
毒キノコへと変わる「風」の文字を飛ばしてくる。またそれに加えて今作では雑魚敵の鎌鼬を呼び寄せて襲わせてくる。
沙界四州のボスで前作とは違って戦いを
スルー出来ない。
今作では牛若丸の姿で笛を吹きながらゆっくりと降りてきて着地すると前作と同じ鎧武者へと変わるという演出が追加された。
接近すると刀で離れると小太刀を投擲して攻撃してくる。また体力が減ると
回転斬りによる突進攻撃もしてくるようになる。
登場やバク転して距離を取るアクション等演出面が豪華になっていく一方今作では「殺して進ぜよう!」・「オホホホホ」といったボイスが削除されて前作よりも数が減ってしまっている。
倒すと断末魔と共に吹き飛んでいく。
京獄と機関八州の中ボス。
前作と同じく南無阿弥陀仏と念仏を唱えながら鳥獣戯画の兎と蛙を飛ばして攻撃してくるが、今作では体力ゲージも表示される中ボスとして登場しており、バグ技なしで倒すことが出来る。
京獄のボス。ボスへと昇格した雑魚敵その4。
何処からともなく現れた緋色の蝶が集まって登場する。
他は前作では体力が多い強めの敵だったことに対し、こちらは牛車から無限に現れる雑魚敵でありながら凝った登場演出まで貰う程の大躍進を遂げた敵といえる。
剣も弾く爪や伸びる髪による近接攻撃と鱗粉を飛ばす遠距離攻撃を仕掛けてくる。
こちらの攻撃は地上にいる時のみ有効でジャンプ中には攻撃を受け付けない。しかし一度攻撃を与えると怯むためうまくいけばそのままハメて倒すことも可能。
倒すと後述のセリフを残して蝶へと姿を変えた後に消滅する。
麓仙州のボス。今作で新たに登場した朝日将軍。
火牛に乗って登場という彼に纏わる倶利伽羅峠の戦いでの火牛の計を彷彿させる演出となっている。
戦いでは景清と同じ剣術を駆使しての剣劇となり、中段の構えをうまく使っていくのがコツ。
倒すとその場で潔く切腹して果てるという戦いからしても武士らしい印象を与える。
後に
NAMCO x CAPCOMにも主人公一行に立ちはだかる敵として登場している。
こちらで初めて知った人も多いのでは?
機関八州のボス。地中から地面を揺らして登場する。
前作では先に鉄球の付いた杓杖を振り回してきたが、今作では弁慶のイメージに近い薙刀を用いている。
見た目によらず動きがかなり素早く飛び跳ねるといきなり距離を詰めてくることも。体力を削ると長刀を捨てて今度は鉄球を投げつけてくる。今作ではしゃがんでも当ててくるので注意。
倒すと前作でもあった後述のセリフと共に今作では立ったまま消滅という有名な弁慶の立ち往生を彷彿とさせる演出になっている。
鎌倉あぎとで待ち受ける
ラスボス。また辿り着く為には今まで登場した各ステージのボスを三体選んで倒す必要がある。
今作では三つの形態を持っており、三種の神器さえ揃えば簡単に倒せた前作とは比べ物にならないほどの強敵となっている。
第一形態は前作と同じく畳に乗って浮遊しながら雷で攻撃してくる。八咫鏡を持っていれば前作と同様楽に倒すことが出来る。
第二形態では鎧武者の姿へと変化する。
浮遊しながら剣による攻撃や高速で発射される電撃弾に加えて剣を振り上げると二つの太い電を落として攻撃してくる。特に太い雷は剣を振り上げるとすぐに落ちてくるのでかなり厄介な攻撃となっている。
第三形態では青い怨霊のような姿に変化。
上段では雷を連射し、下段では電撃弾で攻撃してくる。また青い鬼火のようなものをばら撒いてくることもあり、これは斬ると毒キノコに変化する。
死闘を征すれば「わが魂は不滅じゃ」という言葉を言い切る間もなく消滅していく。
頼朝との死闘を征して役目を終えた景清は今度は爆散せずに今度こそ思いを果たし終えたようにその場で片膝をつき、永遠の眠りについてエンディングを迎える。
余談
- 2007年にWii用のバーチャルコンソールに配信された。
「我が項目は不滅じゃ!」
アニヲタ民殿
追記・修正に参られよ
- ナムコクロスカプコンで「木曽義仲とかおらんかったやろオリジナルキャラ?」とか思ったのは自分だけではないと思う。 -- 名無しさん (2024-06-13 17:02:35)
- ↑そんでステータス画面の「源平討魔伝 巻之弐」の文字を見て「あ、続編あったんだ…」ってなるまでワンセット。 -- 名無しさん (2024-06-13 17:52:02)
最終更新:2024年06月19日 16:13