登録日:2024/10/12 Sat 00:19:52
更新日:2025/01/28 Tue 10:22:13
所要時間:約 5 分で読めます
『
魔王軍最強の魔術師は人間だった』は、羽田遼亮によるライトノベル作品である。
「
小説家になろう」にて2016年2月22日より連載され、2018年に完結された。
書籍版は『モンスター文庫』(双葉社)より連載されている。
全5巻。
【概要】
タイトルのように魔王軍を率いている主人公は人間である。魔族と人類は途方もない戦争を繰り広げている中で、2つの種族が「共存」できるか模索していくところが本作の肝である。
なろう作品によくある
俺TUEEE作品のように主人公が一方的に戦闘で無双する・活躍するというよりは、
「戦術」と「知略」を駆使して勝利へ導く過程に重きを置いているところが特徴である。
加えて本作の主人公は異世界転生で現代日本から転生してきている。よって日本の文化や歴史、技術を自身の知略に活かそうとしているところも見どころである。
メディアミックスとして『がうがうモンスター』(双葉社)にて、アナジロ作画によるコミカライズ版が刊行されている。(既刊:11巻)
また、テレビアニメ版が2024年7月~9月まで1クールで放送された。
【あらすじ】
人間と戦いを続ける魔王軍。その不死旅団の団長・アイクは、難攻不落といわれた交易都市を1週間で陥落させるほどの実力者だ。偉大な大魔術師ロンベルクの孫として多くの魔族から一目置かれるアイクだが、その正体は人間。バレたら大変と、正体を隠し通そうとするが……。
【キャラクター】
・アイク
CV:
福山潤
魔王軍第七軍団所属。旅団長の地位にいる。
多彩な魔法を使うだけでなく頭のキレる男で、通常では考えられないような奇抜な軍略を組み立て、人類との戦で勝利へ導くていく。併せて、それまで一方的に力で従わせてきた魔王軍の風習を見直し、「
シフト制」「
報奨金制度」を始めとする労働環境の改善、前世で学んだ
農法や工業技術・文化を持ち込ませて、それまでの仕組みを変えようと試行錯誤している。
上述にある通り、前世は現代の日本人。
転生後、大魔術師ロンベルクに拾われ、魔法を仕込まれた。現代を生きてきた知識を軍略に活している。いつか魔族と人間の共存できる世界を模索している。
普段は自身の正体が人間であることがバレないように、髑髏を模した仮面とローブで正体を隠している。
その風貌、チート能力を駆使する、戦略家、同じ声優。どう見ても
黒の騎士団のリーダーを思わせるが関係はない。
・サティ
CV:立花日菜
アイクに付き従うメイド。元奴隷。
アイクが人間の姿をさらしたところをたまたま目撃した。殺すつもりはなかったが、アイクが用心深い性格だったのと身の回りの世話をしてくれる人が欲しかったことから、世話使いの役目を担うことになった。
そもそも名前は付けられておらず番号(13番)で呼ばれていた。母親はサーティーン(13番)という由来からサティと呼んでおり、アイクもそれを踏襲することにした。
・セフィーロ
CV:
伊藤静
魔王軍第七軍団軍団長。アイクの直上司である。
実は彼とは幼い頃から面識がある。そのこともあってか、彼が人間であることは彼女も知っている。
今ではメキメキと力をつけているアイクの成長ぶりに驚くこともあるが、基本はからかいモードで彼を振り回していることが多い。
・ダイロクテン
CV:
石見舞菜香
魔族の王にして最強の存在。
しかし、その容姿は14歳~15歳くらいの少女の容姿だったことから、アイクは最初謁見した際驚いたことがある。その名前からアイクは日本の歴史において有名な「右大臣」を想起したことがある。「
である」「
であるか」というのが口癖。
冷酷であると言われているが、アイクはあまりそうした印象を受けなかった。
・リリス
CV:和氣あず未
不死旅団に所属するサキュバス。
アイクのことが好きで、隙あれば彼と二人きりになりたいと考えているが、そううまくはいかない。
大体サティとアイクをめぐってマウント合戦を取ることが多く。お互いにいがみ合っている。
通常サキュバスは成人すると人間魔族問わず、「雄」という存在から精気を奪い、魔力とするのだが、彼女はアイクに自らの処女をささげたいがために、花々からしか精気を吸っていないらしい。
・ジロン
CV:
利根健太朗
不死旅団の参謀。
おっちょこちょいで、頼りなさげな印象を持たれがちであるが、アイクに対する忠誠は本物で、重大な局面では頼りになる存在である。
アイクの元に配属した当初は彼の若さ故に懐疑的であったが、「
魔王軍の懐刀」として主要な戦いを勝利に収め、「シフト制」や「報奨金制度」で合理的に仕事の仕組み作りを整え、業務を遂行していく彼の才覚を信頼し、心酔するにまで至っている。
・アリステア
CV:村上まなつ
人類側:ローズアリア王国白薔薇騎士団団長。
騎士団長は伯爵の階級以上の貴族の生娘が就任する決まりとなっており、アイク曰く「お飾りの団長」。
とは言え、騎士としての戦闘能力は高く、沈着冷静で物事に対する判断力もある。
アイク率いる不死旅団に敗北した際、責任と取らされて幽閉されてしまう。
その際幽閉場所に乗り込んできたアイクと直接対峙するが、彼は彼女に対して前世の歴史を引用しつつ「負けたことを引きずらないように」と敵に塩を送る発言をしている。それだけ彼女の力量を認めているのもある。
・フィオレンティーナ
CV:内山夕実
セフィーロの部下である錬金術師
アイクは彼女の技術を見込み、銃の量産を依頼するも、複雑な構造であったことから、量産は厳しいと言われてしまったこともある。
とは言え、セフィーロやアイクには忠実に従っており、頼りになる存在である。
・ロンベルク
CV:
チョー
アイクを拾い彼を魔術師に育て上げた大魔術師と言われる存在である。
アイクの力の高さには気づいていたため、彼が人間であることがバレると非常に問題となることから、彼には正体を隠すように伝えていた。
【テレビアニメ版】
2024年7月~9月までテレビアニメ版が放送された。
漫画版をベースに作劇がされている。よって、小説版を知っていると、様々違いに気づく視聴者もいたのではないかと思われる。
とりわけ、アイクが日本からの転生者であることについて、そこまで深く触れられているかと言えばそうではない。
1クールで全12話。
監督はながはまのりひこ。シリーズ構成は待田堂子。
アニメーション製作はstudioA-CAT。
主題歌
OP:「Ctrl C」
KOHTA YAMAMOTO feat. Shun Ikegaiによるオープニングテーマ
ED:「I still」
KOHTA YAMAMOTO feat. 明智マヤによるエンディングテーマ。
追記・修正は転生後に魔導士・軍師として名を馳せた時にお願いします。
- >実は彼とは幼い頃から面識がある。そのこともあってか、彼が魔族であることは彼女も知っている。 結局主人公は魔族なの?人間なの? -- 名無しさん (2024-10-12 08:50:40)
- ↑人間であることは間違いないので修正しました -- 名無しさん (2024-10-12 09:09:17)
- 主人公がなんで人間ではなく魔族に肩入れするのかも気になるね、魔族は人間を番号呼びして奴隷にする習慣もある人権皆無なのにそれでも主人公は魔族の味方するのは、人間側が相当腐敗していているとか… -- 名無しさん (2024-10-13 10:08:38)
最終更新:2025年01月28日 10:22