シルドーク(ビーダマン)

登録日:2025/02/23 Sun 00:55:43
更新日:2025/05/18 Sun 09:54:47
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武人としての誇りの無い者に、容赦はいらん!!


シルドークとは『Bビーダマン爆外伝』の登場人物である。

CV:秋元羊介



概要

敵組織「ダークビーダ」の四天王の最後の一人。
四神の内の一体、玄武をモチーフにしたダークアーマー鎧玄武(よろいげんぶ)を駆る。
四天王の中で最もふとましい大柄な体格をしており、着込んだ鎧も一際ゴツい。

鎧玄武(よろいげんぶ)

「俺は弱い奴らなど相手にせぬ。鎧玄武とやり合いたくば、腕を磨いて出直してこい!!」

シルドークの愛機であるダークアーマー。
亀の頭を模した甲冑を身につけているかのようなデザイン。
装甲と火力重視の機体で火力は四天王一。「サブマリン鎧玄武」というライドモードへの変形機能を持つ。
だが何より頭部から巨大メタルビーダマを発射するというトンデモ機構が最大の特色。
必殺技は頭部から通常のビーダマの10万倍の威力を誇る巨大なメタルビーダマを発射する「メガメタルカノン」メガなのに100万倍じゃない
アニメ版ではコックピットのビーダカプセルは胴体に収納され、その空いた部分から発射する描写になっている。ガメラのプラズマ火球ではない。
メガメタルカノンは強力な反面、この時に内部機構が剥き出しになってしまうのが欠点。

玩具ではシルドークが乗ったビーダカプセル(金属製)をそのまま射出するという驚愕のギミックになっている。
ちなみに次回作のVでも、ゲストラーの乗る同じく緑色のデビルポセイドンが上半身を貝殻に包んで飛ばせるというギミックを持っている。

また胸部からは通常サイズのメタルビーダマを撃つが、最初のビーダシティ侵略のときは初登場回以外使っておらず、次に使ったのはダークプリンスによる恩赦を受けた再登場時に使用する場面となる。

漫画版では逆に頭部の機構を使わず、胸部からのメタルビーダマを「メガメタルカノン」として発射する。
またライドモード状態で高速回転しながら体当たりするという機能もある。この場合、鎧玄武の極めて強固な装甲が振り回される状態なので、敵からの攻撃を跳ね飛ばし、かつ大打撃を与えることができる攻防一体の攻撃となる。ガメラの回転ジェットではない。*1


人物

見た目に違わないガチガチの武闘派で、武人としての誇りを重んじる。
自分の強さに対して強いプライドを持ち、「己より強い者が居る事が許せない」として主・ダーク皇帝に反逆したほど。

戦えない相手にも興味はなく、モミテボンがハイパーモミテンションでやりたい放題やってダークビーダより強いと粋がっていたときはハイパーモミテンションこそ鎧玄武で瞬殺したが、同じ場にいた生身のしろボン達には興味を示すことなく去っている。*2

そんな傲慢さが目立つ一方で律儀なところもある。海底神殿で(成り行きとはいえ)自分の命を救ったしろボンに対し、『彼らがリッチボンからの依頼で探していたリッチボンの娘ピンクボンのロケットペンダント*3を返す』という形で借りを返した事も。
また自身に逆らったとはいえ、実力とそれに裏打ちされた反骨心は皇帝も高く評価しており、実際処刑せず投獄に留めたのも完全に切り捨てていなかった証左と言える。

また、登場した頃は意外にも大金や財宝に関心を示すことがあった。これはダーク皇帝に反逆するための軍資金を集めるため。

アニメでの活躍

初登場は29話。
上記の経緯の通り、過去にダークビーダ首領の座を狙ってダーク皇帝に対して造反。
この時の戦いでは力及ばずに敗れてしまい、四天王の座を追われてからはダーク城最深部の独房に幽閉されていた。
しかし鎖に繋がれても反骨心を保ち続け、一般兵が怯えるほどの覇気を放っていた。

時は流れて現代、部下のダークバアヤとダークジゴロの手引きによって脱獄。
自身の後釜として一時的に四天王となっていたダークノストラとその部下ダークブラッコをノストラアーマーごと一撃で吹き飛ばし、格の違いを見せつけると共に四天王の座へと返り咲いた。

その後はかつての苦い経験から皇帝に対し面従腹背のような態度を取りつつ、再び皇帝に挑むための力と資金を求めるように。
このためビーダシティを巡るしろボン達との戦いはあくまで「ついで」であり、自分の相手として「小僧共」は不足だと考えていた様子。

しかし幾度となく妨害されてフラストレーションを高めていたところ、モミテボンから「所有者は星をも砕く力を得る」と言われる秘石《ビーストーン》の情報を得、それを手に入れる事を画策。
モミテボンとダークバアヤが集めた情報を元に保管場所であった海底神殿を襲撃し、偶然居合わせたしろボン一行との紆余曲折の争奪戦を経て遂に手中に収める事に成功。
さらにビーストーンに内包されていた大量のプラネットエネルギーを鎧として纏い、強力なメガメタルカノンを連発するなどの大幅なパワーアップを遂げた。
そして意気揚々とダーク城に戻って改めてダーク皇帝に造反。当然二度目の裏切りを許さない皇帝は激怒してビームで攻撃するも、鎧玄武はかすり傷すら負わず、逆にメガメタルカノンを何発も撃ち込んで反撃。
本当に皇帝を倒してしまうのか?……と思われた矢先、突如現れた最高幹部ダークプリンスに一撃で倒され、下剋上はあっけなく潰えてしまうのだった……。

その後は牢獄に逆戻りしてしまったが、37話にてダークプリンス殿下の恩赦によって他の四天王と共に釈放される。
殿下から釘を刺され、ドラ―ケンからも「身の程知らず」と罵倒されつつも、シルドーク自身としてはパワーアップした自分を容易く倒した殿下の力を認め、「武人のけじめ」と称して彼の指揮下に入る事を快諾するのだった。

続く38話にてドラ―ケンとの共同作戦を命じられる。
しかし野心家と自惚れ屋が仲良く出来るわけもなく、どちらが四天王のトップに相応しいかでいがみ合う二人を見かねた殿下の采配により、「友愛の精神を学べ」という事でビーダシティ開催の運動会にペアで参加させられることに。
当然しろボン達から怪しまれたのだが、「エンジェルボンとの出会いで争いの醜さと友情に目覚めた」と言い訳して何とか誤魔化す事に成功*4

何はともあれ最初の競技である二人三脚に出場……したは良いが、全く足並みが揃わずあっさり敗退。
責任を擦り付け合う様を見たあおボンとあかボンから、今度は風船ゲームに出場するよう言われる。
この風船ゲームは顔の間に風船を挟んだ二人三脚で、本来はカップルで行うようなもの。もし風船を落としたり割ったりしようものならオッサン同士で頬擦りするという地獄を見るハメになる。
死んだ目でノロノロと走るシルドークとドラ―ケンだったが、何とか完走。しかし「お互いに息を合わせる」という慣れない経験をした二人の顔はどこか爽やかだった。

そして最終競技の騎馬戦。
この勢いで勝つぞと息込んだは良いものの、どちらが下になるかで揉めた結果、結局決裂。体格的にはシルドークが下になるべきだった。

口論だけでは収まらなかった二人はそのままビーダ巌流島で決闘をすることになるのだが、実はここまでが殿下の狙い通り。
元々仲の悪い二人がお互いへの怒りと嫌悪で心を一つにしたことで撃ち合ったビーダマが合体し、凄まじい威力を発揮。方向性はどうあれ両者の心が一致するように仕向けることで、結果として抜群のコンビネーションを発揮する事を目論んだのだ。

そしてビーダ巌流島まで様子を見に来たしろボン達を一緒に襲うのだが、またしてもそこにくろボンの駆るブラックデバスターが登場。所詮付け焼刃の連携ではどうしようもなく、くろボンから「良いコンビだぜ」と皮肉られながら敗北。

このあんまりな体たらくには流石の殿下も呆れる他無く、続く39話では「能無しの四天王共」とバッサリぶった切られるのであった。

他の四天王同様、正体はダーク皇帝にダークエネルギーを注ぎ込まれて変貌したビーダロン。
彼の正体は、その厳つい姿とは似ても似つかない小さなカメロンであった。

余談だが、彼の登場回は主に井上敏樹氏が脚本を執筆しており、氏の特徴もやや垣間見られる作風となっている。

専属の部下

  • ダークバアヤ(CV:小原乃梨子)
シルドークの知恵袋的存在。
シルドークを脱獄させる事を提案したのは彼女であり、忠誠心は高い。
ダークビーダらしく狡猾な面もあり、第33話では一般人の少年であるジュニボンを街で人気のポケットゲームで釣り、しろボンのビーダ―アーマー《ホワイトブロス》をパイロットのしろボンの意志に関係なく遠隔操作で操れる装置を取り付けるよう仕向けた。
ちなみに装置を取り付けたジュニボンには報酬として件のポケットゲームではなく『ダークビーダ仕様の偽物のゲームを渡す』という形で約束を反故にしたため、装置のことをあおボン達に教えられるしっぺ返しを受けた。

見た目は腰の曲がった小柄な老婆だが、120キロのバーベルを持ち上げるほどの怪力の持ち主。
ただし本人は腰痛を訴えたりとか弱い年寄りである事を何かとアピールしている。
また空気を吸い込んで全身のシワを伸ばす事で、一時的にだが(恐らく全盛期の頃と思われる)ナイスバディな美女の姿に変身する事が可能。
シルドークの牢の看守から鍵を奪うのにも活用しているが、ジゴロはこの特技を気持ち悪がっている。

  • ダークジゴロ(CV:岩永哲哉)
次期四天王の座を夢見る野心家。
「ジゴロ」という名前の通り、ブサメン強面が目立つ男性ダークビーダの中ではなかなかのイケメン。
果敢で血の気が多いものの詰めが甘く、たびたびバアヤに諫められている様子が目立つ。
しかし満足に操縦出来なかったとはいえ、鎧玄武を一応ながら動かす事が出来ている辺り才能はある……のかも知れない。

二人とも主人の叛意を知りながらサポートしていたが、35話でシルドークがダークプリンスに敗れたのを見て驚愕していたのを最後にフェードアウト。
共犯者としてシルドークともども投獄されたか、あるいはそのまま捨て置かれたか……。


漫画版での活躍

投獄されたのは二万年前とされる。
彼を解放したのは部下たちではなく同格の四天王シュリンゲ。敗北した彼女は処刑されそうになったので、本格的に反抗したのである。
もちろんダーク皇帝への反意は健在。
実力もやはり高く、くろボンのブラッククラスターをたやすく大破、砲撃で丘一つを吹っ飛ばす、イエロークラッシャー・ブルーブレイバーに加えて新規参戦のホワイトブロスもまとめて蹴散らすなど猛威を振るう。
さらに「四天王のアーマーはもともと一体だったのを分割させられた」「鎧玄武こそダークネスドラゴンの中枢」「鎧玄武が健在な限り、ほかの三体のアーマーも再生させられる」という衝撃的な設定も披露。
シュリンゲが事前に戦場跡地を調べていたこともあり、鋼蒼龍・鉄白虎・翼朱雀を再生させて合体、ダークネスドラゴンを復活させ、まずはビーダシティを破壊、続いてダーク皇帝打倒をもくろむ。

これに対してしろボンたちも合体してセイントブラスターで反撃に出るも、先手を打って砲撃。
しかしここでブラッククラスターが割って入り、ダークネスドラゴンの攻撃を散らす。
さらにセイントブラスターの攻撃を口から受けて鎧玄武も損傷。
それでも撃墜は免れて撤収、再起を図るが、そこを待ち構えていたダークプリンスに鎧玄武を狙撃され、敗北した。

その後はアニメと同じくプリンス配下になるが、アニメ版と違って反抗心までは消えていない。
しかし意外と律儀なところもあって、プリンス企画の「反省した振りで滅私奉公する」という作戦をやらされたときには「ぶつくさ言いながらも真面目にやってる」とシュリンゲから呆れられる働きをしていた。




シルドーク「さっさと追記・修正を終わらせないと日が暮れちまうぞ!」
バアヤ&ジゴロ「「ははーっ」」

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最終更新:2025年05月18日 09:54

*1 ちなみにガメラが回転ジェットによる攻撃を編み出したのは爆外伝よりも後のことである。

*2 このときはハイパーモミテンションによりしろボン達のビーダアーマーが悉く戦闘不能にさせられており、誰も出撃できなかったため見逃された状況である

*3 ちなみにロケットの中の写真はピンクボンのお母さん……ではなく『くろボン』の写真が納まっている

*4 といっても前話でティーゲルに騙された件もあって完全には信用されていなかったが