Bビーダマン爆外伝V

登録日:2012/06/08 Fri 05:05:58
更新日:2025/05/04 Sun 11:46:24
所要時間:約 5 分で読めます





◆概要

『Bビーダマン爆外伝V(ビクトリー)』とは、『Bビーダマン爆外伝』の翌年の1999年にテレビ朝日で放送されていたアニメ。
パッケ裏で展開された爆外伝から数えて5作目で、Vはローマ数字の「ファイブ」ともかかっている。

しろボンを始め、主人公サイドのメインキャラクターの性格はほぼ前作と同じだが、新キャラクターも追加されている。
だが登場人物の立ち位置や舞台設定は全く異なっており、同一キャラを用いているスターシステムを採用した別世界といえる(ただし、本作終了後に発売されたゲーム『Bビーダマン爆外伝V ファイナル・メガ・チューン』で前作の物語の事を語っており、前作から遥かな未来の世界の舞台となった続編といえる)。

前作と同じくコミカルな作風。敵キャラのデビル三銃士も軽いノリでどこか憎めない。

今作では様々な時代と場所に出向いて事件を解決するという、タイムボカンシリーズを思わせるストーリー。近い時期だと「時空探偵ゲンシクン」と似ている。
ゲストキャラは歴史上の人物や有名な作品のパロディとなっていることが多い。

何らかの事件が起きる→クリスモンドの影響を疑い、クリスモンド探知機で時代と場所を調べる→アーマーに乗って発進……というパターンとなっている。

前作はアーマーが登場しないギャグ回も多かったが、今作はロボットの出番が増えてよりロボットアニメらしくなっているといえる。
というか全体的にSD体型の勇者っぽい。

終盤はやや特殊な構成となっており、全50話中の第46話で敵の黒幕を倒し、残りの4話でもう1つの目的であったボーダー王の捜索をしている。
また、その4話では今作で登場したアーマーとは異なるデザインをした、文字通り「なぞのアーマー」が登場した。*1

前作と同じ理由から長らくソフト化が為されていなかったが、前作の版権問題解決に伴いこちらもめでたく電子配信が実現した。

◆ストーリー


宇宙警察「ビーダコッブ」として宇宙各地をパトロールしていたしろボンとあおボンは、ボーダー星が宇宙海賊「デビルベーダー」に襲われている所に遭遇し、応援に向かう。

デビルベーダーは、ボーダー星にある秘宝「ビーダキャリバー」を狙っていたのだが、ボーダー王はデビルベーダーが星を侵略する直前に、ビーダキャリバーを12個の「クリスモンド」という石に分割し、各々の惑星の各々の時代にばら蒔き、ビーダキャリバーを守った。
(この時、ボーダー王自身も何処かの星の何処かの時代へと飛ばされてしまう…)

しかしデビルベーダーは、12個のクリスモンドを全て集めビーダキャリバーを復活させようと狙い始めた。

しろボン達ビーダコップはボーダー星に基地を構え、時空転送装置により様々な時空へと向かい、ボーダー王の捜索とデビルベーダーよりも先にクリスモンドを回収することを目指す。

◆主な登場キャラクター


◇ビーダコップサイド


○しろボン(CV.桑島法子
ビーダコップの一員。元気溢れるお調子者って言われてるぜ。
おっちょこちょいだがその正義感は本物であり、デビルベーダ―の打倒とボーダー王の捜索に意欲を燃やす。
そして、いつかくろボンにも認められたいと思っている。
搭乗機:ジークホワイター→レーザーホワイター→クリスホワイター

あおボン(CV.小桜エツ子
しろボンの相棒。
機体のメンテナンスや博士の手伝いもしている。
気弱な性格でオバケなどが苦手。だがやる時はやる。
終盤でも結局克服できなかったが、欠点があっても仲間と補い合えればよいという本作のテーマと繋げた。

グレイボン博士の孫ではないですぅ。
搭乗機:ソニックブルード→クリスブルード

きいろボン(CV.真殿光昭
関西弁の運送屋でコメディリリーフ。
面白いさぶいギャグを飛ばすトラブルメーカー体質な青年。
また、前作と同じく何かのきっかけがあればそれに乗じて金儲けを目論むこともある。

ビーダコップの一員となって活躍したいという夢があり、勝手にビーダコップを自称する。
実は相当な交通違反などを重ねているようで、あかボンがあっさりビーダコップに入れたのに対して結局入隊できなかった。

……とはいえしろボンやあおボンと行動を共にする機会は多く、ビーダコップ基地にも平然と出入りしていたので、もはやその一員といっても過言ではなかった。
わいもビーダコップになりたいんや!

最終合体機のビーダキャリバーには加われなかったが、カーゴイエーガーの運送用のカーゴトラックという設定は脚本家からありがたがられたようで、新しいメカが登場する際にたびたび活躍した。

搭乗機:カーゴイエーガー


みどりボン(CV.宮崎一成)
元はボーダー王国(ランド)の兵士。物語の中盤であかボンと再会する。
根は真面目な性格で、王国への忠誠心は誰よりも強い。
反面、それ以上に独善的かつ強硬な行動が目立つ困った人物でもある。
不利な状況に陥ると、王国への大義の為に散ることも厭わない玉砕モードに入ることも。

しろボンたちとは別行動をとっているが、方向音痴で毎回遭難しており行く先々でお約束のように現れる。
ボーダー王国および騎士団の再建を夢見ており、街の人々を無理やり入隊させようとしたり、ビーダコップ基地の内装を城のように模様替えしたりと無茶苦茶な振る舞いを繰り広げた。
世間知らずゆえに遊園地のお化け屋敷の仕掛けを本物と勘違いしたり、教官として他の人物を鍛え上げようとすることも。

このような面から周囲の人物には煙たがられることが多いが、サバト国で出会った落ちこぼれ魔女のウイッチーには性根を叩き直そうとしてくれたその人柄を認められ、師匠と呼ばれるようになった。

終盤ではビーダマスターの修行により、冷静さを失いやすいという己の欠点を自覚するようになった。

ちなみに無印第2話に登場したみどりボンはデザインこそ同じだが、声が山口勝平氏で特に癖のない性格。宮崎一成氏は金持ちキャラのみずいろボン役であった。

「ボーダー王国万歳〜!!」
搭乗機:グラングリーバー→クリスグリーバー

●くろボン(CV.関俊彦
神出鬼没な謎の人物。
その正体はビーダコップが誇るエリート捜査官。出世を蹴りつつも数々の功績を挙げ、無冠の帝王と呼ばれていた。

生身でもアーマーでも戦闘力は非常に高く、一匹狼で単独行動を好む。反面、己の力しか信じようとしないことを師からは欠点と認識されている。特にしろボンたちを半人前として一行に実力を認めず、たびたび罵倒することがあった。*2

中盤から登場したデビルスリンガーとは宿敵となり、本作随一のシリアスな死闘を繰り広げた。それぞれ、初めて自分を楽しませてくれる敵、終生のライバルとして認めあった。

決め台詞は「お前(達)は…ダメだ!」
搭乗機:ナイトブラッカー→クリスブラッカー

あかボン(CV.佐久間レイ)
元はボーダー王国の姫だったが、しろボン達と出逢ったことで一時ビーダコップの一員として戦線で活動する。
搭乗機:ダイブレッダー→ビードルフィン


グレイボン博士(CV.津久井教生)
しろボンたちの上司として派遣された人物。メカニックに長けており様々な機体を開発する。
ビーダアーマーやクリスモンド発見機はともかく、本編に関わらない物はトンチキでどこかズレている。

毎回ミミタンと発進の号令を行う。当初は普通にカウントダウンをしていたが、途中から外国語で行ったり、感情を込めて行うなど、様々な変化をつけるようになった。今回はどのようにするのかと楽しみにしていた視聴者も多かったことだろう。

「ビーダコップ、出動じゃ!」「…3…2…1!発進!!あ、ポチョっとな!」
搭乗機:レーザーホワイター(非戦闘員だが、改造により搭乗可能となった。尚、その実力は…)


ミミタン(CV.川上とも子)
グレイボン博士のペットの青い体色のビーダロン。
前作のルイルイに比べると、ともに研究開発しているというよりは単なるアシスタントという存在な様子。

毎回の出撃時に博士の掛け声に合いの手を入れる。
「ミンミン!」としか喋れないが、怒ったグレイボン博士に合わせて「プン!」と言ったり、無茶ぶりをされた時に「エェ~!?」と言うこともあった。


◇宇宙海賊デビルベーダー


アクマント(CV.園部啓一)
デビルベーダーの幹部・デビル三銃士の戦闘要員(エース)でマント
毎回ビーダコップに戦闘を仕掛けてくる。
「ファイヤースキャン!」
搭乗機:デビルブライスター

ドクダンディ(CV.子安武人
「ヤパパパ〜」が口癖のデビル三銃士のリーダーなのよ~。
くろボン様LOVEなオカマだが、心は乙女。
搭乗機:デビルホーネット

ゲストラー(CV.長島雄一(現:チョー))
デビル三銃士の司令塔にして毎度おなじみの戦闘解説者でゲス~。
搭乗機:デビルポセイドン

デビルスリンガー(CV.安井邦彦)
デビルベーダーに与する傭兵で、中盤(29話)から登場した。
登場以前より数々の略奪を行い、莫大な金銀財宝を強奪していた。

己の力のみを信じるアウトローで、スリンガー十か条という独自のルールに則って行動する。
持っているギターはアーマーにヘッドオンする際のメイルとなる。

宇宙の征服のためにクリスモンドを利用しようとするキングベーダ―には共感していなかったが、仕事とあらばきっちりこなすプロ意識がある。
他人を信用しておらず、時に味方を犠牲にすることすら厭わない非情な面もある。

初登場回では圧倒的な強さを発揮。厳重な警備を突破して客船内に侵入、生身での戦闘でもくろボンを退けた。抜群の操縦技術で追尾する攻撃を逆利用したり、うまくしろボンを誘導して味方に撃たせるなど、力だけでなく戦いの巧さをも感じさせていた。
この回は前作に比べて低調だったVの中ではトップクラスの作画ということも合わさり、鮮烈な印象を与えた。

搭乗機:ビーシャーク(アーマーモード時の頭身が他のアーマーより高く、スマートな体型。製品化されていない)

キングベーダー(CV.大友龍三郎)
宇宙海賊デビルベーダーのボス。
普段はアジト内のスクリーンみたいなものにシルエット姿で現れる。

部下の失敗は厳しく叱責するが、ターザンボンのファンと語る場面もあり、前作のダーク皇帝よりかは人間味を感じさせる。

◆登場メカについて

爆外伝Vに登場する機体はほぼ全て(ビーシャークを除く)、パイロットとビーダアーマーとが変形合体する機構になっている。これは敵のデビルアーマーでも同じ。

パイロットは、「メイル・オン!」の掛け声(ビーダコップは変身アイテムを使用)でメイルスーツと呼ばれるパイロットスーツを装着し、「ヘッド・オン!」の掛け声でビーダアーマーの頭部に変形、アーマーにドッキングする。

◇合体メカ
ビーダキャリバー
クリスホワイター+クリスブラッカー+クリスブルード+クリスグリーバー
強力な力を秘めているが、しろボン達4人の心をひとつにしなければ発現することが出来ない。名前の由来は、元々クリスモンドを納めていた伝説の剣の名前から。

デビルトライデント
デビルブライスター+デビルホーネット+デビルポセイドン
まさかのヤラレキャラの合体メカ。見た目こそ不格好だが、その力はしろボンやくろボン様達を苦しめた。
ウルティマ!デビル!シュート!

主題歌

前期OP「GOGO!爆外伝〜Ver.Victory〜」
歌:マキ凛子 with ダイナマイト・ヨウ

前作の後期OPである「GOGO!爆外伝」のアレンジバージョン。ハードロック調のサウンドから一転し、電子音が押し出されている。

作画については止め絵が多く、後期OPへの変更も機体の登場時期から比べてやや早いため、こちらは急場をしのぐという側面が大きかったのかもしれない。

前期ED「ともだちがたからもの〜ファンタジー・バージョン〜」
歌:マキ凛子

こちらも前作の3番目のOPである「ともだちがたからもの」のアレンジバージョン。アカペラ風のサウンドになっている。

これと前期OPはなぜか公式のフルバージョン音源が出回っていない。そのため、非公式のカバー曲(俗にいうパチソン)でしかフルの歌詞を聴けないというかなり不遇な状況になっている。

後期OP「僕らのVICTORY」
歌:パイレーツ

激しい戦いを予見させる「GOGO!爆外伝」に比べると希望を感じさせる曲調になっている。
ビーダキャリバーに合体する4機が勢揃いしており、当時まだ珍しかったCGによって作画されている。

第21話からこのOPとなるが、かなりタイミングが早く、クリスブラッカーが登場するのは第35話と1クール以上かかっている。

さらにこのOPに変更されたのはレーザーホワイターが登場した次の回である。主役機の交代から間を置かずいきなり別の機体がOPに現れて困惑した視聴者も多かっただろう。

後期ED「勝ちにいこうぜ、アマノくん!」
歌:キャイ〜ン

何らかの勝負に向かう少年を励ますような内容の曲である。
まさかのキャイ~ンとのタイアップ曲で作詞と作曲はサンプラザ中野が行っている。
この他、キャイ~ンの2人をイメージしたカードゲームのデッキも販売されるなど、何かとコラボしていた。






 「GO!GO! Wikitory〜(オーイェーイ)
登録 追記 修正 3つの、アイテムが僕らの武器さ!hurry up!」

 「GO!GO! Wikitory〜(オーイェイ)
本能ぶちまけろ 熱く!本当のゴール掴み取るまで〜」

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最終更新:2025年05月04日 11:46

*1 後に本作の更なる続編となる爆外伝VIの先行登場機体ということが判明したが、この企画は結局実現せず立ち消えとなっている

*2 豪華客船の警備中に夢中で食事を貪るなど、責任感に欠けた行動も見られたため妥当な評価ではあった。