CatNap(POPPY PLAYTIME)

登録日:2025/03/15 Sun 22:04:01
更新日:2025/04/20 Sun 09:27:22
所要時間:約 5 分で読めます









プロトタイプが…我らを救う…




ホラーアドベンチャーゲームPOPPY PLAYTIME(ポピー・プレイタイム)の登場キャラクター。
Chapter3のメインクリーチャー。
紫の猫のぬいぐるみの姿をした巨大モンスター(実験体)。玩具の設定上は“スマイリング・クリッターズ(Smiling Critters)”というグループの一員でもある。


【概要(玩具)】

キャットナップ(CatNap)

キャットナップは決しておしゃべりはしないけれど仲間にとって心強い存在。一日の終わりにみんなを眠らせてくれることができます。
イーストプレス「POPPY PLAYTIME 公式ストーリーブック」より引用。以下も同じ

チャーム:三日月
香り:ラベンダー

前述のとおり、紫の猫のぬいぐるみでスマイリング・クリッターズの一員。
設定的にはリーダーではないが、CMでは最も目立つ役回り。性別はオス。
彼等スマイリング/ナイトメア・クリッターズのぬいぐるみには共通したギミックとして尻尾を引っ張った際の独自のギミックと個別に付けられた芳香があり、発売された際には特別アニメを作られるなど、相当に気合の入ったプロモーションがされていた。
しかし販売直後から子供が悪夢を見るという多数の苦情が寄せられたようで、大々的にニュースとして報じられた上*1に発売禁止に追い込まれ、遂には存在が無かったことに(リコール)されてしまった。

……このように、玩具はまともだったハギーやマミー以上の闇深さを感じる時期の商品だったことが窺える。
また前述のプロモーションアニメも

  • 嵐の日に、雨風の音に怯えて眠れずにいるクリッターズ
  • そこにキャットナップが登場。大喜びするクリッターズがキャットナップに自分達を眠らせるよう懇願する
  • 無言で赤い煙を吐き出すキャットナップ*2
  • 煙を吸ったクリッターズがまるでトランス状態にでも陥ったかのように半狂乱で笑い転げる*3
  • しばらくすると画面にノイズが走り、ノイズが明けた時に移されるのは目を見開いたまま笑顔で倒れ伏すクリッターズと、ただ一人張り付けたような笑顔を浮かべその様子を眺めるキャットナップ

という、これほんとに子供向け玩具のプロモーションとして作ったのかと疑いたくなるような不気味で狂気的な内容となっている。
これにゴーサイン出した辺りに当時のプレイタイム社の迷走がうかがえる
建前ではラベンダーの良い香りを吐き出して安眠効果を与えるというものだが、実際には玩具までもが悪夢を見せるガス=“赤い煙”を吐き出しているようだ。




■スマイリング・クリッターズ(Smiling Critters)

キャットナップを含む、その名のように“笑顔(Smiling)”の“動物達(Critters)”をモチーフとするグループ。
共通して首飾りを付けており、デフォルメされたファンシーな動物達というベタなデザインのキャラクター。
……に見えるが、全員黒目と白目が逆転し、口角が異常なまでに吊り上がった過剰な笑顔を浮かべている……と、よくよく見ると玩具の時点で不気味な造形をしている。本当にこれで子供に人気出たのか?と言いたいようなデザインだが実際大失敗だった模様
メンバーは以下の8体。
尚、キャットナップと同様に他のスタイリング・クリッターズにもオリジナルとも呼べる等身大サイズの実験体が存在しており、孤児たちを閉じ込めている地下施設プレイケアの職員兼見張り役として働かされていた模様。
実際、後にマミーロングレックスの素体となったと思われるマリー・ペインという少女がキャットナップが流した赤い煙で悪夢を見せられて錯乱したという記録が残されている。

■メンバー


  • キャットナップ(CatNap)※後にメンバーから抹消
詳細は上述。

  • ドッグデイ(DogDay)
ドッグデイはグループのリーダー敵存在です。キャットナップは無口で控えめだけどドッグデイはエネルギッシュで明るく、あたたかい心を持っています。友情と仲間のサポートをテーマにしているキャラクターです。

チャーム:太陽
香り:バニラ

オレンジの犬(♂)。飾りは太陽で、香りはバニラ。
クリッターズのリーダー。
前向きで仲間への思いやりも強い性格。アニメでは風の音を怖がる他メンバーを励ましていた。

+ …君は、ポピーに言われて、ここを見るんだね…
Chapter 3中盤にて、牢獄に囚われて上半身だけになっている巨大モンスターの個体が登場。
彼曰く「スマイリングクリッターズの生き残り」であり、プロトタイプに抵抗したもののキャットナップにつかまってしまい、自分はもう手遅れであるもののポピーと主人公ならこの苦しみと地獄を終わらせることができる、などと伝えてくれる。
ところが、話の途中で小型の個体に侵入されて…。

  • ボビー・ベアハグ(Bobby Bearhug)
ボビー・ベアハグは仲間の面倒見がよく、愛情深いです。仲間の間でケンカが起こると、彼女は真っ先にみんなに仲間の大切さを思い出させてくれます。ハグが大好きで、みんなが絆を深めるような活動をいつも提案してくれます。

チャーム:ハート
香り:薔薇

赤い熊(♀)。日本語版では僕っ子。
親切で思いやりがあり、ポップの音声も友好的。しかしだんだん「置いてかないで」「一人にしないで」とだんだんメンヘラのような事を言い出す。
メンヘラのロリ声僕っ子ぬいぐるみとか性癖詰め込みすぎだろ。

  • ババ・ババファント(Bubba BubbaPhant)
ババ・ババファントは頭がよくて知識も豊富です。彼は勉強と読書の大切さを伝えています。彼は興味のあることを観察して、その知識を仲間に伝えることが大好きです。

チャーム:電球
香り:レモングラス

水色の(♂)。
全体的にテンションの高いクリッターズの中でも落ち着いた性格で、ポップではゾウに関する蘊蓄を語ってくれる。かなり知能が高い。

  • クラフティ・コーン(Crafty Corn)
グループのアーティストであるクラフティ・コーンは、他の人と話すときは少し内気でぎこちなくなってしまうことがありますが、アートにおいては自分自身を上手に表現することができます。想像力が豊かで、日常の中にある美しさを大切にしています。

チャーム:虹色の輪
香り:ジャスミン

白いユニコーン(?)。
声、口調ともに明らかに女の子なのに性別不詳となっているのは、メンバー中唯一の架空動物だからであろうか。
テンションの浮き沈みが非常に激しく、「赤(の絵の具)が欲しいわ」→「出゛せ゛よ゛ぉ゛!!!!!」の声の変わりぶりは必聴。
誰だ、赤じゃなくて白い絵の具なら出せるとか言った奴は。

  • ホッピー・ホップスコッチ(Hoppy Hopscoch)
おてんばな女の子です。ホッピー・ホップスコッチはせっかちで騒がしいので周りを困らせることもあります。だけど彼女は前向きでエネルギッシュな性格。彼らの活動の大きな原動力となっています。ホッピーは、日常から抜け出して新しいことに挑戦することの大切さを示すためのキャラクターです。

チャーム:稲妻
香り:ペパーミント

黄緑の兎(♀)。
男勝りでジャンプ好きな性格。「足元は見ないで」という台詞から察するに、月まで跳ぼうと足の骨が砕けるまでジャンプした(あるいはさせた)と思われる。
+ ...
Chapter4にてオリジナルの彼女と思われる存在が過去の記録音声の中に声だけだが登場。
反プロトタイプ派の玩具としてドーイ・ザ・ドーマンらと共にセーフヘイブンに立て籠もっていたようだが、ゲームの時点では存在の痕跡すら確認できない状態である……。


  • キッキンチキン(KickinChicken)
キッキンチキンは、どんな時も楽しく、そしてアクティブです。彼はプロ並みのスケートボーダーでとてもかっこいいけど、裏ではなんでもすぐに怖がっているのです!そんな彼が、仲間の助けを借りて恐怖に立ち向かいます。

チャーム:星
香り:イランイランノキ

黄色いヒヨコ(♂)。
スケボーが特技であるが名前の通り、怖がりで臆病。この工場施設で過度に外出を恐れるのはやはり……。

  • ピッキーピギー(PickyPiggy
ピッキーピギーは食べ物が大好き!料理を作って食べます。毎日忙しくしている仲間がいると、しっかりご飯を食べているか気にかけてくれます。バランスの取れた栄養価の高い食事を作り、食事を抜かないようにとアドバイスしています。

チャーム:リンゴ
香り:シトラス

ピンクの豚(♀)。
食いしん坊。ゾウの丸焼きやらユニコーンの肉やらを美味しそうと喜ぶ辺り闇深さの塊である。

施設内には、彼等の音声付きポップも設置(というか放置)されており、ゲーム内でもここで個別の名前と設定を知ることが可能。
大体は絶叫で終わっているが。ちなみにキャットナップは終始いびきかうめき声のような声しか出ない。

Chapter3以降の敵クリーチャーとして、彼等をモチーフとした小型のクリーチャーが出現してくるのだが、実際にはキャットナップとある一体を除いてはオリジナルのクリッターズは既に生存していない
小さなミニ・クリッターズは、壁の亀裂や通風孔などを通ってじりじりと主人公に迫って来る。フレアで追い返す事は可能だが、あくまで一時的に怯ませるだけで倒す事は出来ない。
ぬいぐるみだけに足音なども殆ど立てず、気が付いたらすぐ足元に居た……なんて事もよくある話。笑い声にしっかり耳を済ませよう。


■ナイトメア・クリッターズ(Nightmare Critters)

Chapter4のティザートレーラーから登場した、スマイリング・クリッターズの対となる存在で、言うなれば同一コンセプトの新シリーズというべきか。

そのためにデザインコンセプトがスマイリング・クリッターズと似ているのだが、
実態やゲーム内の姿はともかくポジティブなキャラ付けがされたスマイリング・クリッターズに対して、全体的にネガティブでモチーフとなる動物達も危険生物を含む上に悪魔的なイメージを盛り込まれており放つ芳香も刺激物……そもそも名前が悪夢のような動物達(ナイトメア・クリッターズ)*4━━など、恐らくは玩具展開上でも悪役(ヴィラン)としての役割を持たされて設定が練られたのだと推察できる。く、狂ってやがる…おそらくクロミちゃんのような立ち位置なのだろうが…

解説文でもスマイリング・クリッターズを排除して後継者になった。…と、不穏当なことを書かれている。
ヤーナビー、ミニハギーズに続く“博士”の手下で、主人公を妨害してくる。

ティザーでは、ミニスマイリング・クリッターズの仲間達の亡骸がひしめく通路を歩くミニドッグ・デイに襲いかかる姿が描写されていた。
スマイリング・クリッターズには“オリジナル”とも呼べる人間を越えるサイズの実験体が生み出されて実際にプレイケアで働かされていた訳だが、ナイトメア・クリッターズは現時点ではミニ版しか登場していない。
メンバーは以下の8人。

■メンバー


  • ババ・チョップス(BaBa Chops)
チャーム:髑髏
香り:アニス

黒い羊(♀)。
ナイトメアクリッターズを代表する極悪羊。
公式の説明文が少し回りくどいが、要はクソ面倒で性格が最悪のヒッキー
名前の由来は「BaBa(メ〜)」と「羊肉(ラムチョップ)」から。
ティザー第1弾でドッグ・デイを襲っていたのは彼女。

  • イッキー・リッキー(Icky Licky)
チャーム:バイオハザードマーク
香り:コーヒー

毒々しい色のカエル(♂)。
公式の説明が回りくどいが、要は人生から逃げ続けているクソニートみてぇなメンタルの奴。
名前の意味は「ねばねば」と「舐める」。こんな奴なめたないわい。

  • ラビー・ベイビー(Rabie Baby)
チャーム:血の雫
香り:バブルガム

白いコウモリ(♀)。
公式の説明でも割とわかりやすいが、要は“スピーカーおばさん”な女子
名前を直訳すると「狂犬病の赤ちゃん」だが、ここは「病気持ちの天使(可愛い子ちゃん)(ビッチ)」とかでもいいのかも。

  • アリスター・ゲイター(Allister Gator)
チャーム:クロスした骨
香り:サンダルウッド(白檀)

緑色のワニ(♂)。
公式の説明がまた回りくどいが、要は優秀だが他人のためには絶対に動こうとしないイヤな野郎

  • サイモン・スモーク(Simon Smoke)
チャーム:ドル($)マーク
香り:ウッドスモーク

赤色の竜(♂)。
ナイトメア・クリッターズのリーダー。
公式の説明を要約すると、要は自惚れた自信化でナルシストで自分の人気取りにしか関心がない奴
因みに、後述の“博士”戦の前にプレイヤーが犠牲にすることを強いられるマスコットが彼なのだが、上述の通りでリーダーという“設定”はともかくとして、実際の彼は役立たずや裏切り者と判定されていたのか、犠牲は誰でもよかったが、たまたま近くに居たから犠牲者として選ばれただけだったのか。

  • ポー(Poe)
チャーム:雷雲
香り:シナモン

紫のカラス(♂)。
公式の説明を詰めてくと、要は深夜徘徊癖のある怪しい野郎
ティザー第2弾でヤーナビーに踏み潰されていた。

  • トゥイー(Touile)
チャーム:魚の骨
香り:ペトリコール(雨上がりの匂い)

灰色のネズミ(♂)。
公式の説明の情報量がなかなかだが、要はメシマズなのに勘違いの料理人気取り野郎

  • マギー・マコ(Magge Mako)
チャーム:サメの歯
香り:チョコレート

水色のサメ(♀)。
公式の説明によると、要は甘党の偏食女子太らないからいいとのことだが後で隠れ糖尿病とかで逝くタイプ。




【概要(モンスター)】


Chapter3のメインクリーチャー。

実験体1222とされているのがキャットナップ。
見た目は四足歩行の巨大な猫そのもの。そして、自らが吐き出す“赤い煙”の中では、幻影なのだろうが肋骨が浮き出るほどガリガリに痩せ細った体型で裂けた口に全身継ぎはぎだらけの体という、ぬいぐるみや通常時とは似ても似つかない姿となってプレイヤーを恐怖に陥れる。
Chapter3冒頭から登場し、主人公をダストシュートに放り込んで殺そうとした後、主舞台のプレイケア各所で暗躍する。
後述のプロトタイプを神のように崇めているらしいが……?

























【キャットナップの真実】


その過去については、Chapter3の発売前まで前日譚として配信されていたARGによって開示されており、人間だった頃の名前はセオドア・グランベル=テオと呼ばれる9歳の少年。

ホームスイートホームで暮らしていた孤児の一人だったが、他の子供達とは馴染めずにいつも一人で居るような孤独だった彼に、ある時から“見えない友達”が出来た。

……その“見えない友達”との関係を深めていったテオは、ある日のこと“見えない友達”からプレイケアの出入り口を開けて外に脱出することを可能とするグラブパックの試作品を持ち出すことを依頼されて、それを了承してしまう。
……そして、いざ扉の解錠に挑むがセキュリティの都合で2人以上が協力しなければ開けられない仕掛けになっていたことから、テオは扉の解錠にこそ成功したものの、通電したグラブパックのワイヤーに自ら触れてしまい感電事故を起こしてしまう。

……瀕死の重傷を負ってしまったテオ……地獄の苦しみに喘ぎ苦しむ彼の前に現れたのは彼を導いてきた“見えない友達”=プロトタイプ1006だった。

プロトタイプは、この時に自らが自由になれるチャンスを捨ててまでテオをプレイケアの医療担当であるトーマス・クラーク医師の下へと運び、テオの命を救った。
……この時から、テオにとってプロトタイプは救世主として崇める存在となったのであった。

そして、この事故がきっかけだったのかセオドア・グランベルはキャットナップへと改造されることになり、プレイケアの管理者たるスマイリング・クリッターズの中でも特別な立ち位置となる“赤い煙”を吐き出す能力を与えられたのである。
……そう、全ては一見して自らの失敗をも演出してみせたプロトタイプの思惑通りに……。



+ 最終戦のネタバレ注意
最後のバッテリーを入れ入れるために、スカイドームに行った主人公の前に再び現れるが…

赤い煙による幻覚によって、プレイヤーとの対決時には骨と皮だけといえるような状態になって体色も灰色のものになるというさらにおぞましい見た目と化している。さらに口が異常なほど大きくなっており、顎に至っては四足歩行時に地面に付きそうなほどに巨大化している

キャットナップもプレイヤーが充電するのを防がんとあの手この手で妨害をしてくるが、バッテリー配置や配線を変えて蒸気を噴出させたり天井のハッチを開けるのを防ぐなど相手の行動を数分間耐える必要がある。


充電が完了し、キャットナップはこちらにとびかかってくるが、大電流がチャージされた緑グラブパックによって感電。さらに自身の赤い煙に引火したせいで全身火だるまになってしまった。

万事休すと思われたキャットナップの前に現れたのは…






彼にとっての救世主、プロトタイプだった。








まるで、神に祈るかの如くプロトタイプを仰ぎ見るキャットナップ。








しかし、次の瞬間。テオにとっての救世主だった筈のプロトタイプの鉤爪は無情にもキャットナップの喉を貫いたのだった。
そして、哀れなキャットナップの亡骸はプロトタイプによりそのまま何処かへと運ばれてゆく……マミーと同様に彼の新たな肉体の一部とされるために。

彼の最後の行動は救世主に救いを求めたものだったのか、あるいは自身の命を差し出すものだったのか…




追記修正はキャットナップのぬいぐるみと一緒に寝てからお願いします。

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最終更新:2025年04月20日 09:27

*1 当時の新聞に「殺人鬼か?」という見出しまでつけられていた。

*2 実際、この場面のみほかのシーンと作画が明らかに異なっている。

*3 悪夢を見る子供達を表す伏線となっている。

*4 或いは“悪夢を見せる”動物達……なのだろうか。