POPPY PLAYTIME

登録日:2024/02/04 Sun 20:52:01
更新日:2025/04/16 Wed 15:12:43
所要時間:約 20 分で読めます





What’s The Time?(何の時間?)


PLAY TIME!



POPPY
PLAYTIME
POPPY PLAYTIME(ポピー・プレイタイム)は、米国のインディーズゲーム制作会社MOB Gamesが開発・販売しているホラーアドベンチャーゲーム。
2021年10月より後述のマルチプラットフォームにて、Chapter(章立て)毎のダウンロード形式で販売されている。

対応メディアは、Microsoft Windows(Steam)、Android、IOS。
2023年12月にはNintendo SwitchPlayStation4PlayStation5といった、現行の家庭用TVゲーム機での配信も発表された。
この家庭用メディアへの進出に伴い、日本国内向けに日本語版公式サイトも開設された。
Chapter2までは原語音声のみであり、字幕こそ付けられていたものの完璧な翻訳ではなかった……等、正式な形での日本語対応はされていなかった。
しかし、家庭用メディアへの発表後に販売されたChapter3からは先行配信の時点で国内のスタッフによると思われる正確な翻訳と声優の起用による日本語吹替が実装されており、国内ユーザーを驚かせた。*1
このことから、過去に発売されているChapter1~2でも改めての日本語対応がされるのではとも予想されていたが、実際にChapter4の配信前までにChapter1が吹替付き・完全字幕対応版に更新されている。ごめん、嘘ついた。字幕は誤字だらけ(笑)


■Chapter1:‘A TIGHT SQUEEZE’
  • Steam(2021年10月12日)
  • Android/IOS(2022年3月11日)

■Chapter2:‘FLY IN WEB’
  • Steam(2022年5月5日)
  • Android/IOS(2022年8月15日)

■Chapter3:‘DEEP SLEEP’
  • Steam(2024年1月30日)

■Chapter4:“SAFE HAVEN”
  • Steam(2025年1月30日)



【概要】

2021年10月に登場するや否や、そのタイトルやデザインからは予想もつかない怖いゲームとして大いに話題を集めて瞬く間に人気作品となった。
一見すると可愛い玩具やぬいぐるみ然としたクリーチャーに襲われるという意味では、先行する『Five Nights at Freddy's』と方向性が似ているものの、此方は独自のアクションを含むアドベンチャーゲームとなっており、本作の方向性を引き継いだ『GARTEN OF BANBAN』が登場する等、また新たな流行を生むことになった。

海外での熱狂ぶりから、程なくして国内ユーザー間でも人気となったのは懐かしい話。
ジャンルはFPS視点のホラーアドベンチャー(ロジックパズル&サバイバルホラー)で、プレイヤーは主人公を操り、ゲーム内の様々な仕掛けを解きながらゲームを進行させ、闇深い物語の核心に迫っていくことを目的としている。

舞台となる廃墟と化した巨大玩具工場は、ポップなデザインでありながらも何処かしら得体の知れぬ不気味さが付き纏っているのが特徴。
Unreal Engine4(UE4)で描かれたリアリティのあるグラフィックは、長期に渡り閉鎖されていた空間に特有の、淀んだ空気感をも表現できているとして評価が高い。
ステージ以上に、ある意味ではゲームの主役とも呼ぶべき敵のクリーチャー=玩具工場で作られた生きた人形達のデザインもまた秀逸で、一目で惹きつけられる非常にキャッチーな物となっていたこともまた本作が急速に人気を獲得できた理由である。

ムービーでは本物の役者を使った実写映像が分段に使用されており、特に各玩具のCM風ムービーは凝った作りとなっていて人気が高い。
流石にムービー通りという訳ではないものの、実際に玩具達の商品展開もされている。

また、此方も『Five Nights at Freddy's』と共通しているが、実写映画化も進行していることが報告されている。


【物語】


You are about to see the most incredible doll ever invented.
あなたは、これまで生み出された中で最も素晴らしい人形を見ることになるでしょう。


Her name is "Poppy,"
その名も『ポピー』。


and she is the first truly intelligent doll in the world.
世界初、真の知性をもった人形なのです。


A little girl can talk to her, Poppy gives her answers.
子供が話しかければ、ポピーは返事をしてくれます。


She is the first doll actually able to have a conversation with a child.
史上初の、本当の意味で、子供と会話ができる人形なのです。


Hard to believe?
信じられないって?


……just watch.
……百聞は一見にしかず。

かつては“プレイタイム社”の従業員だった主人公。
10年前に世間を騒がせたプレイタイム社の従業員の大量失踪事件からは逃れられていたものの、そんな主人公のもとに、かつての同僚達を匂わせる“閉鎖された工場”へと主人公を誘う奇妙な手紙が届けられる。

「私達はまだ生きている」

「花を探して」

……こうして、10年の時を経て工場内へと侵入した主人公が知る恐ろしい真実とは……?


【主な用語】


■プレイタイム社

かつての全米最大の玩具メーカーであり、ゲームの舞台となる巨大工場、及びそこから繋がる広大な施設を構えていた巨大企業。
創業者はエリオット・ルートヴィヒ。
史上初の会話が出来る人形を謳った“ポピー”を初めとして、世代毎*2に数々のヒット商品を生み出す一方で、商品が子供に悪影響を与えたり、積極的に喧伝していた子供向けの工場ツアーの途中で行方不明となる子供が出ているらしかったり、挙げ句には創立者の屋敷の敷地内から無惨な子供の遺体が見つかる……等、子供にまつわる後ろ暗い話題が付きまとう。
またそうでなくとも従業員に10分以上の休憩を禁じる過密なノルマをこなすまで退社を禁じる社員同士で仲良くすることまで禁じるなど、相当なブラック企業だったようである。
……何よりも、裏では玩具巨大化計画(ビガーボディズイニシアチブ)なる、前述の通りで生きた玩具達を作るという名目で危険極まりないモンスター共を創造していたのだから、言い訳のしようが無いほどに倫理観が破綻した組織だったのは間違いない。
ホラゲーの大企業って何処も彼処もこんなんばっか。

……さて、そんな真実が透けて見えてなっていきつつも、表向きには全米屈指の巨大企業として君臨していたプレイタイム社であったが、
10年程前に謎の従業員の大量失踪事件が起きた後、現地での立ち入り調査でも全く痕跡が見つからなかったことから工場と関係施設には完全閉鎖の措置が取られており、現在では巨大な廃墟と化している。
因みに、工場は目に見えている地上部分だけでも相当な敷地面積を誇ると思われるのだが、実際にプレイヤーが探索することになる地下の秘密空間は地上の工場の更に十倍近くもありそうな規模の秘密の研究施設となっており、玩具工場らしい製造ラインの他、玩具工場らしくない外科手術用施設や遊技場に見せかけた集めた児童の知力と体力の限界を見極める為のレクリエーション施設……等々の怪しげな用途に使っていたとしか思えない区画も存在する。

+ 行方不明事件の真相
工場内の様子から薄々察した方も多いだろうが、10年前に起きたのは突如暴れ出した玩具たちによる従業員の大量虐殺だった。
その当時の状況はポピーが見せてくれた、「喜びの時間(アワー・オブ・ジョイ)」と呼ばれる監視カメラの映像に記録されており、
  • 従業員を殴り殺すハギー
  • 伸縮する腕で従業員を捕まえ、空中で引き裂いたり、高所から転落死させるマミー
  • 従業員に群がって食い殺すミニクリッターズ
  • 集団で男性従業員を追い詰めるディライトの姉妹達
  • 搬送中に突如として暴れ出すキシー
  • 死体が折り重なる廊下で走るボクシー
  • プレイケアで職員らを投げ飛ばし、踏みつけるキャットナップ
……と、思われる姿が確認できる。
そして生きた人間が工場内から居なくなった後、彼らは死体を地下室に運び、証拠隠滅を兼ねて自分達が生き延びる為に死体を喰らったのだった。
警察の捜査で遺体や痕跡が見つけられなかったのはそのためである。
人体実験に携わっていた科学者や経営陣らに関しては自業自得だろうが、何も知らずに「玩具会社」で働いていたであろう社員達のほうが圧倒的に多かったはずである。それも含めて惨たらしいとしか言いようがない。

また主人公はこの日偶然出社しておらず(あるいは退職済み?)、そのため唯一の生き残りとして難を逃れた。

■プレイケア

Chapter3の舞台となった、エリオット・ルートヴィヒとプレイタイム社が掲げていた「孤児の保護と育成と従業員への里親の斡旋」を叶える為に建造した巨大施設。
責任者となる所長はステラ・グレイバー。
また、各部署にもそれぞれに責任者が存在しており、彼(彼女)等のオフィスはまとめてカウンセリングルームに据えられている。
孤児院であるホーム・スイート・ホームの他、劇場や学校、カウンセリングルーム等、一見すると子供達の為に必要な施設を資金を惜しみなく投じて用意したように思えるのだが……。
地下では工場やその他の施設とも繋がっており、子供達は施設間を陽も見えない地下に巡らされた列車で輸送されていたと思われる。

+ 正体
「太陽も届かない地下深くに孤児達を収容しておく」「出入りは列車やケーブルカーのみ」「ホーム・スイート・ホームの雰囲気が孤児院というより刑務所に近い」という状況から既にキナ臭さの塊であるが、その実態は人体実験用の被験体を集め・保管しておくための施設。
クリッターズは子供達の遊び相手と見せかけた監視役であり、同時にキャットナップが吐き出す幻覚ガス(通称:赤い煙)は、就寝時間に彼らが外に出て行かないようにするための脱走防止措置なのだ。

友達が居なくなる事について、残りの子供達には「里親が見つかった」「病気のため治療している」と言って誤魔化していた模様。
しかしそれでも外部から工場を訪れた里親候補の家族・夫婦に対して誤魔化しきれず、会社自体が重ねる不祥事もあってだんだんと世間からの不信感を募らせていった様子がうかがえる。
また内情を知らない従業員たちの中にも、この施設の存在意義を訝しむ者は少なからず居たらしい。
なお、現場(実験体への改造部門)での子供達(モルモット)の扱いはトップダウン方式だったのか、プレイケアの所長であるステラでさえリアルタイムで把握出来ていなかったことが資料として入手できるビデオテープからも窺える。
後ろめたい事してるくせに細かいところがとことん雑な会社である。

■セーフヘイブン

プレイタイム社の最深部に近い所にある監獄と強制労働施設を監視する警備員達のために作られたセーフルーム。
Chapter4の主な舞台となる区画にて、現在は反プロトタイプ派の玩具達の最後の砦となっている。

+ 現在の実態
上述の通りで、傷つけられて混乱して暴走する可能性のある実験体(クリーチャーに改造された子供達)が収容されていた監獄や強制労働施設と隣接したセーフルームとあってか、工場内でも独立したシステムが敷かれたエリアとなっており、そのために“喜びの時間”後にプレイタイム社のシステムの殆どを掌握したプロトタイプとソーヤー博士にとっても手出しをできない唯一の場所となっていた。
元々、ポピーもキシーミシーもドーイ等と共に此処に居たらしい。
……とはいえ、Chapter4の時点では殆ど壊滅させられたような状況にまで追い込まれているのだが、尚もプロトタイプやソーヤー博士が狙っているのには何かしらの理由があるのか……?

【主な登場人物】


■主人公

プレイヤーの分身。
一人称視点であるため性別や外見、年齢等は不明。
所属は不明だが、かつて“プレイタイム社”で働いていた従業員であり、如何なる理由かは不明だが十年前の同僚達の大量失踪事件からは逃れられていた模様。
…しかし、明確な差出人を不明とするとはいえ、かつての同僚達を名乗る手紙と現時点では内容不明のビデオテープを受け取り、手紙に記されていた閉鎖された工場内にまだ生存者が居る可能性と、ポピー(ケシ)の花を探してというメッセージを頼りに、古巣である工場へと侵入することになる。

彼(彼女?)の人物像は判然としないが、行方不明になった同僚からの(ものと思われる)手紙を無視出来なかったり、プレイタイム社での仕事に今でも罪悪感を抱いているらしき描写があったりと、人並みの情はあると思われる。
しかしチャプター2のトレーラーで、マミーが「久しぶりね」と言っている事から、科学者(実験に携わる人)なのではないかと思われ、またチャプター3で自身が見た悪夢、及びチャプター4でのハーレーの発言からプレイタイム社の暗部そのものも深く知る立場だった可能性が浮上している。

◉グラブパック

主人公が施設内の探索に用いている、パックパック形式の高性能の伸縮性マジックハンド。
工場で生み出されたクリーチャー達からの自衛と安全確保の目的もあったのか、玩具然とした見た目にもかかわらず、誤って人に向けた場合には容易に首をもぎ取れる程のパワーがあり、大きな障害物等も易々とどかしたり引っ張ることが出来る。
また、同じく上述の理由からか施設内にはグラブパックを利用して開閉しなければならない扉や通電装置、その他の仕掛け等が多く設置されており、通路等が存在しないような場所でもグラブパックを利用すれば天井に設置された取手から高所に移動できるような場所も存在している。

  • Blue Hand/ Red Hand
標準装備されているグラブ。
左手であるBlue Handは新たなHandを入手しても現時点で変わることはない。
Red Handも本来なら標準装備なのだが、グラブパックを入手した時点では付いておらず、道中のとある場所で手に入る。
物を掴んだり、引っ張ったり、静脈認証よろしく一定時間パネルに置くと単純な使い方しかできないがその性能は上述の通り。
グラブパックVer2.0でワイヤーが伸び、より遠くの物を掴めるようになった。
Red Handはマミー・ロングレッグスにより破壊されてしまうが、Chapter4で再び入手出来る。

  • Green Hand
Chapter2で入手する緑色のグラブ。
プレイタイム社の設備で一から作ることになり、新たなグラブが手に入ると他のグラブと共に切り替えが出来るようになる。
帯電・通電機能を有しており、貯めた電力を別の場所に移すなどの使い方が出来る。製作行程を見た社員なら分かるが、恐らく樹脂で出来ているはずなのに帯電できるという謎仕様。
ただし10秒間しか持たないので、素早くギミックに向けて使用しなければならない。その代わり、一度電気を通した箇所から再び帯電させることが出来る。
これを活かしたギミックもあるので、知っておくと便利。
キャットナップとの戦いで強い電力をチャージしたあと、ロケットパンチよろしく射出。帯電したところに放出したガスに引火させることでキャットナップを撃退することが出来た。

  • Purple Hand
グラブパックVer2.0で使用できる紫色のグラブ。
ジャンプポイントに触れると、Ver2.0の背面に装備されたエアーを制御してジャンプが出来るようになる。

  • Orange Hand
グラブパックVer2.0で使用できるオレンジ色のグラブ。
このグラブのみ形が固定されており、いわゆる指で作った銃のポーズになっている。
当然ながら物は掴めないし、後述するギミックの関係上伸縮もしない。
人差し指部分からフレア弾を発射出来るようになる。弾は時間経過で回復し、最大5発までチャージ可能。
対象に当てて明かりを灯したり、小型の敵ならばこれで追っ払うことも可能。

  • Omni Hand

尚、グラブを利用して解いていく仕掛けは如何にもゲーム的な知恵を絞らなければいけない仕掛けばかりなのだが、これはメタ的な意味を抜いてもゲーム内の設定からクリーチャーの知能と能力では解けない仕掛けとして用意されていた……とも想像出来る。

【劇中に繰り返し名前の出てくる人物達】

『POPPY PLAYTIME』では、基本的にゲーム中に普通の人間が登場してくることはないのだが、物語を進める中で入手できるメモや資料、ビデオテープ内の映像中にプレイタイム社の関係者や従業員が言及されたり、会話している場面が登場してくる。
以下に繰り返し言及、または登場してくる人物達から紹介していく。

■エリオット・ルートヴィヒ

プレイタイム社の創業者。
高い理想を以てプレイタイム社を創業した人物。
創業までに何かしらの理由により家族を失っていたらしいのだが、それが玩具会社の設立や、更には孤児達の保護活動をはじめた理由だったのだろうか?
ゲーム中ではChapter1冒頭のポピー人形のCMにて登場している中年男性が彼である。*3
一種の理想家というか、通常の社会の価値観には収まらない人物だったようで、歳若い“天才”達を対象にヤングジーニアスプログラムを立ち上げて優秀な児童を今の時点で雇ったりと突拍子もつかない行動もしている。
とはいえ、魅力的な傑物として多くの人々に慕われていたらしく、広大な孤児のための施設プレイケアの建設を受け取ったウォーレンバッハ建設の代表リッターマンは、エリオットの理想に感銘を受けて仕事をうけたのがプレイタイム社との付き合いの始まりとなったらしい。

■レイス・ピエール

詳細は不明。
イノベーション部門の責任者。
恐らくは、エリオットが一線を退くか亡くなった後のプレイタイム社の最高幹部。
非常に冷酷な人物であることが各種の資料や記録映像からも窺える。しかし優位性を保てる状況でないとヘタレとの予想も。
実は、Chapter1にて侵入したばかりの主人公に侵入犯用(?)に置いてあったビデオテープ内の記録映像から警告していた人物が彼。
尚、Chapter4での情報からもう一つの顔は政治家だと思われ、その立場を利用して数々の隠蔽工作を指揮していたとも考えられることから、相当な力を持った人物だとも想像できる。

■エディ・M・N(ミネソタ)・リッターマン

詳細は不明。
研究開発部門の責任者。
記録映像や資料からは非常に高圧的な人物なのが窺える。

■ステラ・グレイバー

詳細は不明。
プレイケアの責任者で、ゲームステーションの管理も担当していた。
全容や容姿は上記の通りで不明だが、同格(別部門の責任者)のレイスやエディよりはゲーム内での情報が明らかになっており、本来は孤児達のことを本気で思いやっていた高い理想をもった人物だったらしいのだが、後にプレイタイム社の真実を知る中で変節していった部分もあったらしい。
“ミス”と呼びかけられており、声の調子からも上級幹部という役職ながら、まだ歳若い女性の可能性もある。
入社時の面談(?)では、人間は直ぐに年齢を重ねてしまうが樹木に比べれば若い(ので年齢を重ねても子供っぽいのはおかしくない)という独特な持論を展開して引かせていた。
当初は、イノベーション部門や研究開発部門が“何”をしていたのか知らされておらず、便利な機械くらいに思っていた巨大玩具=クリーチャーの正体が自分が面倒を見てきた子供達だったと知って相当にショックを受けていたものの、事実を知った後にレイス・ピエールに説得されている様子が記録映像に残されている。*4

■監視員

詳細は不明。
レイス等と並ぶ権限を与えられていたらしいが、現時点では個人名も不明。男性。

■ハーレー・ソーヤー博士

資料や報告書、記録映像にて度々に名前の登場する研究者。

■ホワイト博士

同上。

■リッチ

プレイタイム社の出荷部門の責任者。
Chapter1から映像記録にて登場し続けている。
口調が荒く態度も強硬だが正義感が強く、それ故に周囲と軋轢を呼ぶタイプ。
プレイタイム社の異常に気づいており、幹部にも噛みついた為に役職を解かれて荒れていた時期もあったものの、前任で志を同じくするスチュワートに見込まれると共に推薦されて出荷部門を預かるようになった模様。
役職を引き継いだ後は、スチュワートの薫陶もあってか穏やかで面倒見のいい性格になっている。
Chapter4では、かつての自分に似た理由で騒ぎを起こした若造を諭していた。*5

■クレア・バーンズ

プレイケアで働いていたと思しきカウンセラー。

■スペシャリスト

スピンオフ作品『PROJECT:PLAYTIME』にて、生存者側として初登場した彼等だが、後の本編にてプレイタイム社の特殊な業務を担っているスタッフ達だと明らかになった。
玩具達の犠牲者の痕跡の抹消やコントロールを外れた玩具の追跡と捕獲など、裏の業務を手広く担当していた模様。
“資材抽出スペシャリスト”という単語が出てきているが、スペシャリストでも更に担当部署が分かれていた可能性もある。


【玩具(クリーチャー)達】


ポピー(POPPY)

本作のシンボルとなる、デフォルメされた少女の人形。
恐らくは、ゲーム中に登場している中ではプレイタイム社の玩具達の中でも最古のヒット商品。
正式な商品名は“POPPY PLAYTIME”であり、ゲームのタイトルと同じというダブル(トリプル?)ミーニングとなっている。

CMでは“本当の意味で子供と会話が出来る人形”と謳いつつも、商品として昔懐かしのトーキー人形(背中の紐を引くことで中に仕込まれたマイクから録音されていた音を出す人形)だと思われるのだが、ゲーム中で主人公が出会うのは、本当に自分の意思で会話して動いて歩くポピーである。
Chapter1のラストにて送られてきた手紙のメッセージに従い到達した、工場奥のポピー(ケシ)の花の紋様が描かれた小部屋にて厳重に封印されていた。
その時の独白から、十年前の大量失踪事件や、その他のプレイタイム社の闇深い秘密についても詳細を知っていると思われる。
当初は自分を助けてくれた主人公を悩みながらも脱出させようとしていたものの、主人公の行動力から何事かを決心したようで……。


ハギーワギー(Huggy Wuggy)

青い毛皮に覆われた、人と獣の中間のような姿をしたキャラクター。
名前の由来は「HUG(抱きつく)」から来ているようで、日本で言うなれば“ダッコちゃん”のようなぬいぐるみ玩具として売り出され、プレイタイム社でも一番のヒット商品となったらしい。
オリジナルは青い毛皮だが、他にも色違いの“ハギー”が存在している。色違いのバリエーションとして“Mini Huggies”という、小型の亜種が存在する。
大ヒット商品だったことを誇るように、施設の大広間にも全高3mはありそうな“ハギーワギー”が飾られているのだが……。

実は、この巨大なハギーワギーこそがChapter1のメインクリーチャーであり、円らな目はそのままに口内には粉砕機のような牙がずらりと並び、さらにぬいぐるみならではの柔軟さを活かして狭いダクトの中も悠々と追って来る。
実際の出現時間こそ短いものの、襲われた際の余りのインパクトとジャンプスケアの迫力から数多のプレイヤーを阿鼻叫喚に巻き込み本作の人気を決定づけた立役者。
ゲーム中に登場してくるのは実験体1170と記録されている個体。

余りの人気と存在の浸透ぶりから“ハギーワギーの悲しい過去”なるネットミームが誕生した上に実しやかに語られているのだが、あくまでも公式から出されたものではないことには注意。
+ ハギーワギーの悲しい過去
女の子(当作品の主人公であるとされている)が大事にしていたハギーワギーの人形を捨ててしまい、ポピーから仲間になるように誘いを受ける。
それを断ったハギーワギーが満身創痍で家に辿り着くとそこには新しい人形を抱える彼女の姿があった。
あることがきっかけでプレイタイム社の廃工場を訪れた女の子は、巨大化し狂暴になったハギーワギーと対面することになるが……

と、いう二次創作になっており、人によっては公式であると思っている人もいるほどである。
しかし、よく見てみると「箱に封印されていた=動くことができなかったポピーがなぜハギーワギーに会いに行けたのか」「当作品の主人公は年端もいかない少女ではなく、プレイタイム社の元社員(10年前に発生した「喜びの時間」の生存者)」といった突っ込みどころも散見される。

キシーミシー(Kissy Missy)

ハギーワギーの色違いではなく、恐らくはガールフレンドポジとなるピンク色のハギーの同種となる女の子のキャラクター。
名前の由来は“Kiss(口づけ)”と“Miss(若い女性)”からだろう。
そのせいでチャプター3のよりにもよって最後の字幕がとんでもないことになっていた。お熱いね!

マミー・ロングレッグス(Mommy LongLegs)

ピンク色で伸縮する手足を持つディフォルメされた蜘蛛のキャラクター。
玩具は、プレイタイム社が独自に開発した“エラスティック・プラスティック”という、非常に伸縮性があり、なおかつ耐久性の高い素材で作られているらしく、CMでは子供達が全力で数mも伸ばしているのに千切れる様子はなかった。
玩具上の設定では、夫の“Daddy LongLegs”と子供の“Baby LongLegs”も存在するが、クリーチャーとしては登場していない。

……オリジナル(?)となる、巨大で自立した個体がChapter2のメインクリーチャー報告書によれば人間時代の名前は“マリー・ペイン”
実験体1188とされているのが、恐らくはマミー。

前章のハギ―とは打って変わって饒舌で、子供をあやすような猫なで声で喋る。
章の序盤にて主人公が解放したポピーを誘拐し、ある程度進んだところで姿を現す。
そこで自身が管理している“ゲームステーション”へと主人公を誘い込み、ポピーが主人公に脱出の手段として提示していたステーションの列車を動かす為のコードを賭けた“ゲーム”に挑むことを強要してくる。当然のように、「ルールを破ったらバラバラにして、生きたまま内臓を食ってやるわ…」と脅したうえで。*6
工場がまだ稼働していた頃にアウト・オブ・コントロールとなった個体の一つであったらしく、当時の従業員達からも誕生と失踪の経緯を知らずとも“地下に潜む巨大蜘蛛”として恐怖の対象となっていたらしい。*7
どうやら、マミーはかつての主人公のことを見知っていたらしく、予てよりプレイタイム社の人間を憎悪している彼女は、自らが提示したルールを破ってまで主人公の抹殺にかかるのだが……。




ブンゾ・バニー(Bunzo Bunny)

ゲームステーション内の“Musical Memory”を守る、シンバルを構えたウサギ
記憶ゲームに失敗する度に、けたたましくシンバルを鳴らしながらジリジリと穴から這い出してきて襲いかかろうとする。
…シンバル持ってるけどサルじゃないよ。


ブロン(Bron)

見たまんま、ブロントザウルスをモチーフとした恐竜のキャラクター。
重しとしてしか登場していない。葉っぱを食べる。


デイジー・フラワー(Daisy the flower)

黄色い花をモチーフとしたキャラクター。チャプター2トレーラーでは、ミュージカルメモリーを守る存在だったが、その後ブンゾと交代したと思われる。


ミニハギーズMinihuggies

ハギーワギーの色違いの小型の亜種。
ゲームステーション内の“Wack A wuggy”="ハギー叩き"で登場。
様々な方向の穴から這い寄って主人公に襲いかかろうとする。ステージ内は暗い上に四方八方から襲ってくるため、恐らくChapter2の最難関。
尚、本来は首に紐が付けられて安全は保たれているはずなのだが、マミーによって切られている
というか「本来なら紐を付けなければいけない」という時点で、マミー関係なく元々危険だった可能性大。
また、チャプター4で博士の手下として監獄の入り口前のおもちゃ廃棄場にて赤と黄色の個体が、監獄内にて青い個体がナイトメアクリッターズと共に登場している。


キャンディキャット(Candy Cat)

キャンディ好きの
音声付きポップで登場。
会話を進めるとお腹がいっぱいになり「もうキャンディを食べさせないで!」と訴えてくる。


PJパグ・ア・ピラー(PJ Pug-A-Pillar)

ゲームステーション内の“Statues”を守る、のパグとイモムシを組み合わせたキャラクター。
“だるまさんが転んだ”に似たゲームで、主人公は指定されたエリアを明かりが消えている間だけは進み、点いている間は動いてはいけないゲームに挑まされるのだが、ここで敵として襲いかかってくる。
当然明かりが付いている間に動くとアウト。さらに、グラブパックをつかっても、アウトとなる。
またそれとは関係なく少しずつ前進してくるため、モタモタしていてもアウトとなる。
実はゴール付近がマミーにより破壊されており、主人公は抜け道を探して脱出する羽目になるのだった。
尚、彼等“ゲームステーション”に登場するモンスター達は、主人公が突破した後に、主であるマミーの腹いせにより粛清(殺害)されている。

キャット・ビー(Cat Bee)

猫と蜂を組み合わせたキャラクター。
音声付きポップで登場。
自らの名前(Bee)とシェイクスピアの有名な詩の文言(to be, or Not to be,…)に掛けた台詞を喋るがやっぱりバグる。(虫だけに?)
実はChapter1のギミックで登場している*8


ブギー・ボット(Boogie Bot)

ロボットをモチーフとしたキャラクター。
音声付きポップで登場。
音楽のBoogieにかけてかノリのいいキャラクターとして捉えられている。


キャットナップ(CAT NAP)

紫の猫のぬいぐるみ。“スマイリング・クリッターズ”というグループの一員でもある。
設定的にはリーダーではないが、CMでは最も目立つ役回り。
詳細は当該項目から。

■スマイリング・クリッターズ(Smiling Critters)

キャットナップを含む、その名のように“笑顔(Smiling)”の“動物達(Critters)”をモチーフとするグループ。
共通して首飾りを付けており、デフォルメされたファンシーな動物達というベタなデザインのキャラクター。
……に見えるが、全員黒目と白目が逆転し、口角が異常なまでに吊り上がった過剰な笑顔を浮かべている……と、よくよく見ると玩具の時点で不気味な造形をしている。本当にこれで子供に人気出たのか?
詳細はキャットナップの項目から。

■ミス・ディライト(Miss Delight)

プレイケア内の学校エリアに潜む。
元々は子供たちに授業を行う先生で、設置されている音声付きポップでは彼女の授業を聞くことが出来る。
複数体制作され、「姉妹」であったようだ。
玩具として発売されていたかどうかは定かではないが、登場したキャラクターの中では最も人間に近い造形のキャラクター。最も、クリーチャー化する前から既に嘲笑うような笑顔だったが*9
なお、ゲーム中では彼女と同じ声の誰かが会話している様子を録画したビデオテープを見ることが出来る。声の主は彼女なのか、それとも別の誰かなのだろうか?
マミーに続き、ディライトも主人公を見知っていたことから主人公が子供の移送やもっと踏み込んだ仕事に関わっていた可能性も出てきてしまった。

Chapter3の前半にてメインクリーチャーとして出現。
自らが自衛の為に鉛筆や定規で作ったモーニングスター状の武器=“バーブ”を片手に襲ってくる。
彼女とのチェイスはだるまさんが転んだ形式となり、視認している間は動かないが、一瞬でも視界から外すとかなりのスピードで距離を詰めて来る。
勿論道中のドアもしっかり開けて来るので、如何に距離を離しつつ必要な電力やバッテリーを回収するかが問われる。
実は完全に追跡を止める裏技があるのは内緒。

+ ミス・ディライトのヒ・ミ・ツ❤
“喜びの時間”の際に、学校へと閉じ込められた末に自らの空腹に耐えきれずに他の職員と子供達を喰い殺した張本人
彼女が狂っていく様は、学校で入手可能な“note”から知ることが可能。
ここから、彼女以外の職員や子供達は普通の人間であったと思われる。
元々は、子供達と過ごす時間を“喜びの時間”と呼ぶ心優しい“先生”であったが、玩具達の起こした“喜びの時間”の開始に伴いキャットナップにより学校に閉じ込められてしまう。
そして、人間ではなかったからか空腹を訴えても彼女の存在は無視される形で残った食料の分配が決められたが、飢餓に耐えきれなくなった彼女は、異常なまでの慎重さと狡猾さにより狩りのように他の職員を狙い食料としていき、遂には自身の「姉妹」はおろか、愛する子供達まで手にかけて唯一人の生き残りとなった。
その過程で狂い、自らが作った武器に過ぎない筈の“バーブ”を別人格の名前として自問自答を繰り返し、自らの罪の重さから逃れようとしている様子すらが窺える。
尚、この一連の描写と“喜びの時間”の真実から生きた玩具達は生体部品を使っているので飢えを感じるが、実は飢えても“死ねない”のではないか?……なんて残酷な考察も。

自分を閉じ込めたキャットナップのことは憎んでいたが、生き残りとなった後に解放された後は協力関係となったのだという。

ヤーナビー/ヤーナビ(Yarnaby)*10

ライオンを思わせるモップのようにも見える虹色のたてがみを持つ獣型のクリーチャー。
円な黒くて大きな瞳とニッコリと笑ったような愛くるしい表情が特徴。
名前の由来は編み物用の糸(Yarn)からと思われる。
本人(?)に出会う前に見つかる音声ポップによれば実際に毛糸製の毛並みを持つとのことで、ぬいぐるみ玩具として展開されていたのだろうか。*11

Chapter4のキービジュアルにて登場していたクリーチャーの一つで、Chapter4では最も最初に主人公と戦うことになる。
同章で入手できる資料によれば実験体1166と記載されているのがヤーナビーであり、開発責任者のハーレー・ソーヤー博士によれば「滑稽な音楽を奏でる小さな生き物」とのこと。

報告書によれば初期の研究段階の実験体の一つで、遂に動き出す巨大玩具として作り出せはしたものの、元が孤児(人間の児童)とは思えない程に知性を欠いた動物のような存在となってしまった。
とはいえ、それならそれで知性はないが一部の警備員には動物のように可愛がられ、実際にヤーナビーも特定の警備員に懐いていたようなのだが、それを気にいらなかったソーヤー博士はヤーナビーを手元に置き、自分の言うことだけを聞くように調教していったようだ。

クリーチャーとしては、見た目通りで素材が毛糸やフェルトなだけの獰猛で俊敏なライオンそのものであり、けしかけられた後に主人公を追い回して殺そうとする。どこが小さい生き物なんだどこが。
体こそ柔らかそうだが、爪も牙も人間を引き裂くのに何の障害も無い。
……因みに、横方向に広がる口みたいな部分はただの模様(●●●●●)であり、真の口は顔面が縦に割れた時に出てくるという、可愛さの影にグロ怖さを抱えたクリーチャー。

ピアノサウルス(Piano Saurus)

恐竜の歯を鍵盤に見立てたキャラクター。記録によれば、実験体1163とされる。
Chapter4のキービジュアルに登場していたメインクリーチャー候補。……の筈だったのだが。

見た目通りに美しいピアノの音を奏でる陽気なキャラクター……を想定していたようなのだが、報告書によれば実際の演奏は酷いものだったようでスタッフからも散々にコキ下ろされているゲーム内の扱いといい散々すぎひんか?そのせいか、ドーイにすぐに食べられ、噛ませの役割も果たさなかった。

ドーイ・ザ・ドーマン(Doey The Doughman )

粘土やスライム状の自由に変形する樹脂で出来たキャラクター。
そのボディは900ポンド(大体400kg)にも及び、これまでに登場してきたクリーチャー達の中でも別格とも言えるパワーを誇る。
また、その巨体とパワーとは対照的に自由に変形するボディを利用して狭いどころか隙間すらも通り抜けてしまうことが可能。
ただし、寒さは苦手なようで冷却されると瞬く間に凍りついて大きなダメージを負ってしまう。

陽気で紳士的な性格と設定されているようで、頭には山高帽を被っているのだが、帽子だけは衣装なのか戯けた際には脱いでみせるリアクションをとる。
ボディの基本カラーは水色と黄色だが一部に赤が混ざっていて、その3色は手の形で結ばれているようにも見えるデザインをしている。
また、会話中に頻繁にテンションが変わるのも特徴で、まるで複数の人格を持っているようにも感じられる。

Chapter4のキービジュアルにて登場していた新クリーチャーの一人。
シナリオでは序盤の終わり位に登場。
同じくキービジュアルに登場していたことから主人公と戦うんだろうなぁと思っていたピアノサウルスを瞬殺して貪り食ってしまうという衝撃的な登場を果たす。
恒例となっている各チャプターの導入部での玩具CMはドーイの物になっているので、彼がメインのクリーチャー━━と思わせておいて、実はポピーやキシーミシーの同志(反プロトタイプ派)の玩具にして、多くの無力な玩具達を守ってきた存在であり、主人公にも敵意を示さない味方ポジであった。

尚、上述の玩具CMなのだが、これ迄は本編はともかくCMは普通に終わっていたのにドーイのCMは途中で別の映像に切り替わり、ジャックという少年がプレイタイム社の工場見学に来て事故に遭った際を偶然にも捉えていた映像に切り替わる……これが意味するものは一体……。

CMと、その記録映像に登場してくるプレゼントの様子から、玩具展開では設定通りの粘土的な玩具と、ドーイのキャラクターとしてのフィギュアの2種類が発売されていたらしいのが確認できる。

+ Chapter4での展開について。
“喜びの時間”の後に、プロトタイプと博士(ハーレー・ソーヤー)に支配されることを拒んでセーフヘイブンに逃げ込んでいた玩具達の守護者。

……リーダーではなく守護者としているのは、本来の反プロトタイプ派のリーダーはポピーなのだが、彼女はChapter1の通りでプロトタイプに幽閉されて行方不明となっていたため。
その間はドーイが暫定的にリーダーとなって匿った玩具達を長年に渡り守っていた……が、力及ばずに反プロトタイプ派の玩具は相当数が犠牲となってしまった模様。
現在のセーフヘイブンにはクリッターズのミニ版のような弱い玩具しか残っておらず、オマケに殆どが負傷したり、そうでなくても長期間の空腹で気力を無くしている者達ばかりである。(※このことからも玩具達は“かなりの飢餓状態”でも死ねない身体となっているのは確定の模様*12。)


主人公はセーフヘイブンのある最下層に近いエリアに降りてから間もなくに大量の玩具達の死骸の山に遭遇しているのだが、この死骸の山は連絡してきたオーリー曰く「セーフヘイブンから運ばれてきた」とのことで、全てが反プロトタイプ派の玩具ではなく工場が“正常”に稼働していた頃の犠牲者も含まれるのだろうが、何れにしても“喜びの時間”後もプロトタイプによる襲撃は続いているようなので、
そこからの時間に絞っても相当の仲間が殺されてしまっていると考えられる。(入手できるビデオではオリジナルと思われるホッピー・ホップスコッチも仲間に居たらしいのが解るのだが、Chapter4の時点では彼女も彼女と共に食料と物資の搬入に出て負傷したらしい玩具の痕跡すらも確認できない。)
尚、この最下層では普通に噂になっていた作業員の死体も転がっている上に玩具が屍肉を貪っている描写も登場してくるので苦手な人はプレイ注意。

そんな中で動けてある程度はプロトタイプや博士の罠に対抗できるのはドーイを除けば、実は元々はセーフヘイブンに居たらしいことが判明したキシーミシー位のものだったのだが、
そんな彼等に対してもプロトタイプ━━そして、プレイタイムのシステムを掌握している博士のちょっかいと攻撃は続けられていた模様。
特に、ドーイの特殊なボディにも致命的なダメージを与える液体窒素を噴霧する罠は相当に厄介だったようで、
その様子を心配する仲間達のメモがゲーム内でも入手可能。(そして、ドーイの替わりに外に出て新たな犠牲となってしまったのだろう。)

そうした絶望的な状況が何年も続く中で、何とポピーが主人公に解放されてオーリーを通してセーフヘイブンに通信してくるという事態が発生。
キシーがセーフヘイブンに居たらしいと考えると、彼女が上階にやって来て主人公を助けたのも偶然ではなくポピーを迎えに来ていたのだろうと推察できる。
━━そうして、セーフヘイブンのあるエリアまで降りてきた主人公をピアノサウルスから救うことでドーイも迎え入れることになった訳だが、
ここで再会したポピーから彼女の目的がプレイタイムの基礎部分を爆破することで自分達とプロトタイプ諸共にプレイタイム社を破壊することだと聞かされたことでドーイの心に迷いが生じることに……。

何しろ、ポピー不在の間に生き延びることだけが目的になっていたとはいえ玩具達を守ってきたのはドーイだし、誕生の経緯から自分が「出来そこない」で「悪い子」で「要らない子」と思っているドーイにとって、彼等“家族”を守ることが自身の存在意義となっていたからだった。(後にドーイがポピーを説得しているのを主人公は漏れ聞くことに。)

……その後、主人公は見事に諸悪の根源の一人にして玩具達の創造者にしてプロトタイプの同志であったハーレー・ソーヤーの成れの果てを倒して工場の全システムを動かせるオムニハンドの入手に成功する。

セーフヘイブンへと戻った主人公とドーイに対して、ポピーはいよいよ爆破計画を実行に移す時だと語るがドーイは尚もポピーを説得しようとする。
しかし、ここでオーリーからプロトタイプがセーフヘイブンに接近しているとの報せが。
この報せにポピーは計画の進行を急ぎ、ドーイは自らを囮にプロトタイプの誘導のために出ていく。
主人公はオーリーのサポートを受けつつ発電機の修理を完了するが、これによってセーフヘイブンの防御システムも停止することに。

発電機が動いたことから、続けて爆薬のセットを主人公に依頼するポピー。
それも完了させて上に戻った主人公をプロトタイプを見失ったというドーイが呼び止める。
その直後に響き渡る爆音。
音の出処(発電機の自爆と考えられる)に違和感を感じたドーイはセーフヘイブンへと走り、主人公は後を追うが、その途中でドーイの慟哭が聞こえる。

セーフヘイブンはプロトタイプの襲撃を受けて壊滅していた。
“家族”を殺されて哀しみの余りに混乱と怒りに突き動かされたドーイは暴走して、この事態を呼び込んだ主人公とポピーへの憎悪をむき出しにして襲いかからんとする。
そして、この時に癇癪を起こしたことで崩落した天井の瓦礫によるダメージで、一人でありながら三体に分裂した悍ましい姿で尚も主人公を追ってくるドーイに対して、主人公は博士の仕掛けていた液体窒素の罠を利用して凍結させた後に大型カッターで切断して殺害するのだった。
最期の瞬間我に返り、「僕は良い子になれなかった」と嘆きながら力尽きた。

……セーフヘイブンに戻ったドーイを殺害した主人公を、混乱したポピーが詰問してくる。
そこに、やっとオーリーからの返信が入る。

ポピーの現在の所在地を確認するために。
次々と声色を変化させていくオーリーの様子に正体を悟り絶望するポピー

━━そう、主人公とポピーを巧みに操りセーフヘイブンを壊滅させたのは本物のオーリーではなくプロトタイプだったのだった……。

+ ドーイの真実。
Chapter4では、一気に物語の核心に迫る怒涛の展開もさることながら、メインクリーチャーにして主人公の相棒、そしてポピーを越えるヒロイン性をも発揮したお腹タプタプしてて可愛いドーイのゲーム内で明らかになる裏設定も話題に。

実は、実験体1322と記されている一連のレポートと冒頭の事故映像を含む映像記録が全てをドーイの素材となった子供達の報告書となっており、それらの情報を重ね合わせるとドーイは3人の子供達から作られた同種の実験体を合体させたクリーチャーであったことが解る。これらはドーイのCMの三人の写真が三体のドーイの写真に変わっているのが、伏線だった。

  • 実験体1322A:ジャック・エアーズ
Chapter4冒頭の事故にて、ドーイの素材の製造タンクに落下したままドーイに変身してしまった少年。
ドーイが見せる、異様に陽気でふざけてばかりいる時の人格がジャックのものだと思われる。(事故の際も母親やツアーコンダクターの言うことを聞かずに勝手な行動をしていた時に事故に遭ったと思われる。)
また、ドーイに転生した際に受けた虐待紛いの調査から異常に“痛み”を怖がるのもジャックだと思われ、プレイタイム社で暮らしていた“選ばれた子供”でもない普通の子供だけに仕方ないとはいえ、記憶の混乱も手伝ってか実の両親と事故(●●)後に面会させられた時にも混乱と癇癪の末に両親を殺害(捕食?)してしまっている。

  • 実験体1322B:ケビン・バーンズ
プレイケアに集められていた子供の一人で、頭脳と体力に優れてテストでは優秀な成績を残していたものの、それ以外の協調性や他者への思いやりといった要素に欠ける問題児と判定されていた少年。
数少ない友達と呼べる相手のことも平気で傷つけたりする有り様で、適性を計る職員の多くが失格としてしていたのに最高責任者のハーレー・ソーヤー博士のみが強行に推してドーイの素材とされたらしい。(暴走を見越していた可能性もあり。)
ドーイの性格の内、極めて攻撃的で自分を傷つけたと感じた者へ激しい憎悪を示すのがケビンの人格と思われる。(恐らくは赤色の部分。)
ちなみに、Chapter3の記録映像にてプレイケアからケビンを連れ出そうとした職員が他の子供に見つかった様子が登場していた。

  • 実験体1322C:マシュー・ハラード
プレイケアに集められていた子供達の一人で、非常に穏やかで特別に優れた部分こそ無いが、カリスマ性が高く多くの子供達に慕われていたという心優しい少年。
しかし、悲しいことにプレイケアに来た時点で15歳にもなっていたことから可愛い子供が欲しい里親達からは「要らない子供」として扱われ、既に大人の心も解るマシューはそれを理解して悲しみつつも表には出さずに他の子供達の世話を焼いていたらしい。
尚、プレイケアに来たのは肉親と事故で死別したかららしく、その時に肉親を助けられなかったことで悔恨の念を抱いていたらしいのも後のドーイが“家族”と思うまでになった玩具達に執着してしまった理由なのだろう。

マシューが実験体とされるために施設から出されたと思われる際の報告書では、カウンセラーのクレア・バーンズはマシューがこのまま里親が見つからなかった場合にはスタッフとして雇いたいとまでしており、
マシューの運命を知っていたステラ・グレイバーも、マシューのような子供を犠牲にし続けることへの懸念と、実験体とされた後にも最大の配慮をしてくれるようにとの意見を記している。

ドーイの基本的な性格はマシューのものだと思われ、記録映像からも他の玩具達からの信頼を集め、またドーイ自身も自分の身を危険に晒してでも仲間の玩具達を守ろうとしていたのが解るし、ゲーム中で主人公として接触するドーイの好ましい性格がマシューのものであったと強く感じられるはず。

━━実際、ドーイの独白が記録された映像では、過去にドーイが役目から逃げ出そうとした時には自由自在に変形するボディもあってか待望していた外の世界まで後一歩の所まで行っていたようなのだが、恐らくはマシューに由来する強い責任感からセーフヘイブンまで戻ったらしいことが解る。

■メディック(Medic)

赤色のブギーボット型のキャラクター。
セーフヘイブンに匿われている玩具の一人と思われる。
名前からも医者キャラなのかもしれないが、設定に留まらずに実際に負傷した玩具達の治療を担当している模様。
ドーイからは「先生」と呼ばれている。
非常にのんびりとした口調が特徴で、達観しているのか余り危機的状況でも焦っていなかった。
“喜びの時間”の発生当時からセーフヘイブンにいるようで、Chapter3のラストにて襲われた後に、ポピーに助け出されたキシーの治療にも当たっていた。

■スカウト(Scout)

緑色のブキーボット型のキャラクター。
同じくセーフヘイブンに匿われている。
ポピーと傷ついたキシーミシー、主人公が逃げ込んできた後に、手にしたコントローラーのような物でドアの施錠を行っていたのは彼女(?)。
同型のメディックと共に機械的な声なのはブギー・ボット型だからか。

■ナイトメア・クリッターズ(Nightmare Critters)

Chapter4のティザートレーラーから登場した、スマイリング・クリッターズの対となる存在で、言うなれば同一コンセプトの新シリーズというべきか。
詳細はキャットナップの項目から。



■ボクシー・ブー(Boxy Boo)

スピンオフ作品『PROJECT:PLAYTIME』にて、ハギーワギー、マミー・ロングレッグスと並ぶ、キラー側のキャラクターとして使用出来るビックリ箱をモチーフとしたキャラクター。
Chapter3に少しだけ登場したのを皮切りに本編シリーズでも言及されることが増えている。



【番外】


■オーリー(Ollie)

Chapter3から受話器越しにたびたび接触してくる謎の人物。
子供のような声をしており、人間か玩具かは不明。
少なくともポピーの味方らしく、危険に満ちたプレイケアを探索する主人公に的確な指示でサポートする。
Chapter4でも引き続いてサポートを行い、主人公のことも心配してくれる、一見するとポピーに並んで数少ない良心的な仲間。

一方、肝心のオーリー自身はなかなか姿を見せてくれないことも含め、本当に信用できる人物なのかどうか一部では疑われているが、果たして……?

博士(The Doctor)

Chapter4にて、ポピーに導かれた最深部近くに降りてきた主人公に接触してくる謎の存在。
Chapter4配信前のキービジュアルに登場していたメインクリーチャー候補の一人というか一体というか。

他のクリーチャーとは違い、各所に設置されたモニターに映る“目”の映像として現れ、厳かに威圧するような口調で話しかけてくる。
主人公のことを体内に侵入してきた侵略的傀儡衆の細菌と評して、主人公の居るエリアに赤い煙を流し込んだり、配下のヤーナビーやナイトメア・クリッターズをけしかけたりと妨害行為を行ってくる。

+ 博士の正体。(※重要なネタバレ含む)
生前(●●)の━━いや、人間だった頃の名前はハーレー・ソーヤー博士(Dr.Harley Sawyer)
名前と、人間だった頃の発言の記録は過去のChapterにて登場しており、プレイタイム社に雇われていた科学者の一人であることは察せられていたものの、今回の登場にて玩具巨大化計画(ビガーボディーズイニシアチブ)=人間の数倍もの巨体と能力を持つ生きた玩具を孤児達を素材に作り出して労働力とする悪魔じみた計画の提唱者にして実行者=これまでに登場してきたクリーチャー達の創造者であったことが確定された。

プレイタイム創業者エリオット・ルートヴィヒに才能を見込まれ、特別に雇われていた天才的な科学者ではあったものの、極めて倫理観に欠けて傲慢な性格から一度はクビを宣告されて追い出されてしまったらしい。
この辺の経緯はChapter4の販売前に配信されていたARGによって明かされており、エリオットが元々は“宇宙の最も答えのない問い”に挑むことを目標に天才的な頭脳を持つ子供を対象に主宰していたヤングジーニアスプログラム(YGP)にてエリオットに才能を見出された存在であり、個人的に親交を深めながらも上述の通りの理由で放逐されたとのことで、この辺の経緯を考えると少年の頃から異常な頭脳と壊れた倫理観を持っていたことが窺えてしまう。

また、ハーレー・ソーヤー少年は故郷や実家には余りいい思い出がなかったらしく、そのこともあってかYGPから外された時には怒り狂い、個人的な友人とまで言ってくれていたエリオットを「心の狭い裏切り者」とまで記して罵っている。

しかし、後の1990年1月15日━━。
エリオットが逝去した後だったのか、イノベーション部門のトップであるレイス・ピエールにより、業績悪化に悩んでいたプレイタイム社を救う人材として声をかけられることに。
そうして、例の“玩具巨大化計画”にて劇的に業績を拡大化させたプレイタイム社は過去最大の最盛期を迎えるも、1993年に社内の「劇場」にて、レイス・ピエールをはじめとした倫理観に著しく欠ける幹部すらも「忌まわしい」と評する“劇場事件”と呼ばれる外部から来ていた60人の観客とスペシャリストや搬入係といった内部スタッフ……と、100を超える単位の人間が犠牲となる火災事件が発生する。
……詳細は明らかにされてはきないものの、恐らくは舞台に出していた玩具達が観客を襲い始めたことから始まる混乱と殺戮を火災という形で「無かったこと」にした事件だと匂わされている。
(尚、この時に処理しきれなかった遺体はボクシー・ブーの餌となった模様。うぇぇ…)

これらの不測の事態に於いて、レイス・ピエール、エディ・リッターマン、ステラ・グレイバーの他の上級幹部3人は、この事件の調査に当たったキャンベル・ロックハート捜査官なる人物より今回の問題の責任はハーレー・ソーヤーだとする報告を受けたことから、予てよりの博士の傲慢で独善的で反抗的な態度もあってか殺してでも排除することを決意。

更に、この前年の92年6月には実験体1170=ハギーワギーが施設から脱走して近くの森に逃げ込んだ末に、その身柄の確保を目指したスタッフが11名も犠牲(死者5名、行方不明者6名)となった事件も発生していたのだが、
予てより、この件での責任者も博士とされていたのが幹部連中の決断を後押ししたのだろう。

実際、劇場の清掃(●●)を行っていたスペシャリスト達の会話では腐ったニワトリ(博士)”からは“腐ったタマゴ”(クリーチャー達)しか生まれないと評されているので、プレイタイムの実態を知る従業員からは幹部から下層スタッフまで等しく諸悪の根源として憎悪を向けられていたのが解る。

……こうして、エディが主張してステラまでもが賛同した抹殺計画に「ハーレーの頭脳は必要だ」としてレイスが提案したのが、以下の悍ましい結果だった。



■実験体1354:ハーレー・ソーヤー
……後の報告書でハーレー・ソーヤーの成れの果てと評されている、ソーヤー博士が眠らされている間に脳や肺といった必要な臓器を取り出された状態でプレイタイム社が必要な時に必要な答えだけを教えてくれる便利な機械とされた姿。

発案者はレイス・ピエール。
実行者は、ソーヤー博士の受け持っていた第1ラボのサポートを行っていた第2ラボの責任者のブルーノ・ホワイト博士で、彼の名前も過去のChapterの資料・報告書や記録映像に登場していたが、どうやらハーレー・ソーヤーの後任者という立場だったようだ。

システムとなって、人間の姿を捨てさせられた(●●●●●●●)博士は当然の如く怒り狂い、且つ本編の通りで自由に思考し喋ることこそ許されているものの、ボタン一つで必要な情報(人体の改造の手順)を得られる状態にされてしまっていたらしい。

また、改造されて怒り狂っている博士は自身がプレイタイム社で行ってきた実験とその成果について「全て私の物だった!」と発言しており、その発言からも計画が完全に倫理観を捨て去った行き過ぎた所まで行ってしまったのも博士の私的な研究の追求の結果だった可能性もある。まぁ、プレイタイム社の事情を知ってた連中は同じ穴のムジナでしかないが。

いずれにしても、計画は博士の頭脳ありきで成り立っていたことから自由が利かないとはいえ生かされる判断を降された訳だが、恐らくはこの判断がプレイタイム社の破滅に繋がった事柄の一つだったと思われる。

ソーヤー博士が改造されてから2年後となる1995年8月8日にプロトタイプにより“喜びの時間”が引き起こされる
この混乱の中での“博士”と監視員なる人物の会話のシーンが記録映像としてビデオで見ることが可能なのだが、この時には既に博士はプロトタイプの同志となっていたと思われる。

そして、この監視員なる人物はプレイタイム社では前述のレイス、エディ、ステラと並ぶ上級幹部だったらしく、管理者権限となる工場内の全施設とシステムを掌握できるオムニハンドも与えられていたようで、博士は混乱を利用して言葉巧みに監視員からオムニハンドを奪ったのだった。

その後は、ゲーム内でも断片的に窺えるように博士はオムニハンドを利用して地下層のシステムを掌握して好き放題していたようで、プロトタイプと博士によって反プロトタイプ派の玩具達は長年に渡り辛い目に遭わされ続けることになったという訳である。

尚、プロトタイプにとっては博士は決して必要不可欠な存在という訳ではなかったようで、Chapter4の博士との戦闘の場面にて入れる博士の個室で入手できる記録映像にて二人の会話を聞くことが出来るのだが、ここで博士は交渉によって生存を確約させつつプロトタイプの支配を手助けすることになったようである。

博士との戦闘は博士の頭脳や臓器が鎮座するラボ内で行われ、博士はシステムや手足として使っているモニターが顔になったロボットを使って主人公に襲いかかってくる。
また、執拗に「ポピーは主人公を利用しているだけ」と語りかけてくる。
因みに、ラボに入り博士と戦闘するために主人公は装置に入れられたミニ版クリッターズを犠牲にすることを迫られるのだが、よく探すと天井から侵入出来るルートがあり犠牲を出さずに済む。

戦闘では主人公は順番に博士の臓器を潰していき、最後に脳を潰して博士を殺害することに成功する。
今際には、ソーヤー博士は「お前は誰も救えなかった」と言い残していくが……。

尚、主人公が元プレイタイム社の従業員とは知られた通りだが、博士にとっては取るに足らない存在と認識されていたのか、それとも接触の機会がない別の部署の人間だったのか「見覚えはない」らしい。
とはいえ、小馬鹿にしつつも地下層まで侵入してきた主人公のことを「こんな人材がいたのに見逃していた」「プロトタイプが脅威に感じる人間」と評していることから、敵ながら現在の主人公を評価すると共に恐れていたのが窺える。

博士の殺害後、主人公はポピーの願い通りにグラブパックをオムニハンドにアップグレード━━。
これにより、主人公も散々に悩まされてきた工場施設内のシステムを掌握できるようになった筈だが?




プロトタイプ(Prototype1006)

ビデオテープで語られている謎の存在。かなり恐ろしい存在のようだが…?

(※最重要ネタバレに付き閲覧注意)
+ ...









次のメッセージはプレイタイム社の従業員に向けたもの。
午前11時01分東部標準時、未知の敵対勢力がプレイタイム社の施設内に存在することを確認。

施設内の従業員は直ちに緊急避難プロトコルを開始せよ。

所持品は一切持たず、敵対勢力に近づかないこと。

避難経路が使えない場合は隠れられる場所を探すこと。

毛布やクッションで身体を覆い、音を立てないこと。
窓は一切覗かないこと。如何なる場合もドアを開けないこと。

誰とも目を合わせては―――


今すぐドアを開けること。
喜びの時間がやってきた。



……喜びの時間(THE HOUR OF JOY)”を引き起こした首謀者と目される実験体。

他の玩具達とは違い、むき出しの金属製の手のような姿をしていることから、
明確に姿が定められていない段階から(恐らくは改造以前からの)特異な能力へと注目が集まり、数々の非人道的な実験を繰り返されていたらしい。そして、それを見事にラーニングしてもしまったらしい。

プロトタイプ(原型)とは、玩具(クリーチャー)達の開発の大元となった存在という意味なのか、
はてまた、その姿から皮肉を込めて名付けられたものなのか……。
異名はExperiment(実験体)1006”Claw(鈎爪)……等。

その危険性はChapter1の終盤にて入手出来るビデオテープを皮切りとして段階的に明かされてきており、
Chapter2にてマミーとの決着が付いた直後にプレイヤーの前に初めて姿を現し、マミーの残骸を持ち去っていった。
そして、その直後に入手可能なビデオテープにて予想以上に恐るべき存在であることを知ることが出来る。

現時点で判明している情報としては……

  • 天才的な頭脳を持つこと。*13
  • 複数人の“声”を使い分けることが出来ること
  • 通信障害(ハッキング)を引き起こす能力があるらしいこと*14
  • 自らの肉体(?)とするべく玩具達の残骸を集めていること
  • キャットナップからは“”の如く信仰されていたが、マミーからは過剰に恐れられていた*15等、クリーチャー達からの反応も様々であること
  • ポピーを幽閉した張本人であり、ポピー(とその協力者)はプロトタイプの殺害を目指していること。そして、その手助けを主人公に求めていること

……である。

Chapter3より登場する、現時点で“姿の見えない協力者”であるオーリー曰く、プロトタイプの“切り札”であった筈のキャットナップのことも用済みとなればあっさりと始末している辺り、ポピーの喜びようとは対照的に主人公達はプロトタイプを追い詰めることすら出来ていないというのが現状であろうか……。
何れにせよ、まだまだ正体も能力の全容も不明の存在である。}

━━そして、Chapter4にて少なくともゲーム中で接触してきていたオーリーはプロトタイプによる偽装であったことが判明*16
それと共に、目的の一つがポピーの身柄を取り戻すことなのも明らかとなった。




追記修正は“喜びの時間(THE HOUR OF JOY)”の謎を解き明かしてからお願いします。

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最終更新:2025年04月16日 15:12

*1 声優の喋りは分脈を読んだ穏やかなものなのに、字幕の方はAIに自動翻訳でもさせているのか、口調が性別を無視したものだったり、直訳が続いて文法を為してなない等のガバガバぶりで、挙げ句にはChapter3のラストでポピーが窮地に陥ったと思われるキシーの名前を呼ぶところで「お熱いね!」と表示される(恐らくはKissyがKissの動詞形と勘違いされたため。)……と、別の意味でトラップと化している。緊迫した引きからのあまりに素っ頓狂な字幕は多くのプレイヤーの笑いと癒やしを誘い、今では「お熱いね!」が語録としてネタにされ始めてもいた。……が、流石に最新のアップデートにより修正がかかり、現在は日本語翻訳に近い字幕に改められている。Chapter4は配信開始時点で吹替付き・日本語字幕も完璧なものになっていた。

*2 Chapter:1のポピーのCMが白黒なのに対して、Chapter:2のマミーのCMはちょっと古さを感じさせるカラー、Chapter:3のキャットナップのCMは少し懐かしい絵柄のアニメと、時代が年代レベルで進んでいると予想される。

*3 因みに、当初に使われていた映像は過去の実際の玩具CMの流用であったために、後にオリジナルの役者に差し替えられた。

*4 前述の個人的にステラが抱いている奇妙な思想(人間が永遠に生きることへの憧れ?)もあってか本当に説得されて会社の方針を受け入れるようになったのか、一先ずは調子を合わせていただけなのかは不明。

*5 字幕では子供だが、流石に声の調子から少年というか働ける年齢の若者だろうと思われる。

*6 ちなみにルールに従ったところで、最終的に主人公が死ぬことには変わりない

*7 実際に蜘蛛らしく蜘蛛の巣を張る能力がある。また、マミーのテーマ曲も“ちびぐもさん”という米国の童謡の替え歌

*8 ハギーとのチェイスが始まる扉を開けるときにおもちゃを組み立てるところ

*9 日米で美的感覚、可愛さが異なるが故ではあるが…

*10 発音的には“ヤーナビー”だが日本語字幕では“ヤーナビ”表記

*11 実際に公式グッズもぬいぐるみ

*12 廃工場となってから10年が経過している。

*13 Chapter2での情報によれば、24時間監視付きの独房に入れられていたが、目覚まし時計から強力なレーザーポインターを作り上げて監視カメラを停止。カメラの復旧後に姿が見えなくなったことから、慌てて確認しにやって来た職員を利用して脱出しようとした。結局はもう一人の職員が部屋に入っていた職員が犠牲になるのも構わずにドアをロックしたことで脱出だけは阻止されたが……元が子供だとするのならば、信じられない頭脳レベルである。

*14 8/8/1995の異変(従業員大量失踪事件)の直前に職員に対する警告メッセージが出されていたのだが、プロトタイプによる“喜びの時間”を宣言するメッセージに乗っ取られている。

*15 マミーは断末魔の前に「アイツの一部になってしまう!」とプロトタイプに取り込まれることの恐ろしさを語っていた。また、裏切り者として半死半生の身で幽閉されていたドッグ・デイの発言から“喜びの時間”に参加した玩具達の中にはプロトタイプにより“狂わされていた”り“脅されていた”玩具が居た可能性がある。

*16 実はチャプター3でオーリーがドッグ・デイの生存を認知しておらず、またドッグ・デイ自身も一言もオーリーについて触れていない(=オーリーという協力者は居ない)のが伏線になっていた。