登録日:2025/03/24 Mon 05:37:18
更新日:2025/03/26 Wed 10:15:02
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■概要
人間と、両棲類と魚とを混ぜ合わせたような外見の種族。蛙の鳴き声のような声で喋る。
主に海中で暮らしているが水陸両棲で地上では飛び跳ねながら移動する。
寿命はなく物理的な手段で殺されない限りは死なない。「古きもの」の印で退けられるとされる。
人類とは祖先に関連があったようで交雑が可能。交雑種は生まれた当初は人間の姿をしているが成長に伴い両棲類のような風貌へと変わり、最終的に深きものどもそのものへと変わり果てる。
ただし、個体差はあるようで老人となっても変化しきれずにいた者も存在したことが語られている。
世界各地の海底に存在する街に住み、
大いなるクトゥルフに供物を捧げるために活動しているとされる。
変異しきった交雑種は
“父なるダゴン”と“母なるハイドラ”が待つ海底に帰ると作中語られている。後年、ダゴンとハイドラはクトゥルフの眷属の邪神と設定されるが、ラヴクラフトの執筆当時では何を指すかは不明だった。
インスマスの悪魔の岩礁付近の深みに存在するイハンス=レイに棲む深きものどもは
ショゴスを従えていることが示唆されている。
■インスマスとの関わり
インスマス(Innsmouth)とはアメリカ・マサチューセッツ州に存在した港町。
深きものどもと人間の交雑が進み、ダゴン秘密教団の教会が存在した。
1927年にアメリカ政府主導で海軍とFBIから攻撃を受け滅亡する。
元々、深きものどもは南洋の小さな火山島に住むカナカ族と交流を持ち、水産資源や黄金に似た金属で出来た装飾品と引き換えに生贄を受け取ると共に、交雑を繰り返していた。
インスマス出身のオーベッド・マーシュが島を訪れカナカ族と交易したことで彼らの存在を把握。
当初はカナカ族と取引するだけに留めていたが、古きものの印によって島に住むカナカ族が追い払われたことでインスマスに深きものどもを呼び込むことを決める。
インスマス沖の悪魔の岩礁から、鉛製の道具を海に投げ込み彼らを呼び出し契約を結ぶ。
当初は生贄を捧げるだけの契約だったが、関係が深まるに連れて拒否しきれなくなり交雑も行われるようになったようだ。
■主な登場作品
『インスマスを覆う影』以外の作品について述べる。
(交雑種のみが登場する作品も含む)
海外作品
著者:ラヴクラフト&オーガスト・ダーレス
ダニッチのウェイトリー一族とマーシュ一族とが交じわり子供が生まれる。
生まれた子供は小動物から人間大まで食事量によって体の大きさが変わる体質を得る。
著者:オーガスト・ダーレス
エイハブ・マーシュによりインスマスが復興される。
著者:キム・ニューマン
ダゴン秘密教団カルフォルニア支部をジャニス・マーシュが運営。
同著者の『砂漠の魚の物語』では、ジャニス・マーシュのその後が描かれる。
著者:シーナ・クレイトン
日本の作品
著者:榊󠄀一郎
100歳を越えた辺りで肉体が半霊化して物理的な手段では殺せなくなるという設定。
原作:海法紀光&桜井光 漫画:狗句
幼体は甲殻類で成体になると半魚人となるディープワン・カエトゥスと呼ばれる亜種が登場。
人間の体に直接卵を産み付けて食い破ることで繁殖する。
コスト30の海種アタッカーとして登場。
攻撃した相手の防御力を下げるというわかりやすい性能で、序盤のハラスだけでなく大型ユニットが育った後もサポート出来る破格のカード。
海種デッキを相手取る場合はコイツをどう対処するか悩まされた…が、流石にバージョンが進むとインフレに取り残されるようになった。
すると能力が下がったがコスト20にエラッタされ、より序盤戦に特化した性能となった。
Ⅳでは兵種がマジシャンとなり防御ダウンにデッキ条件がついたが、離れた場所からデバフを撒き散らすことが出来る優秀なスーパーサブ。
フレーバーテキストでは人間界に交わり、やがて町やアパートの住民が全員「深きものども」になっていくホラーチックな物語が展開されている。
なおプレイヤーからの愛称は「深キョン」
クトゥルフ神話をモチーフにしたとおぼしきダークでグロテスクでホラーな当RPGにおいては、「インスマウス」名義で雑魚として登場。
ちなみに強さに応じ体色が違う(名前は一緒)。
著者:栗本薫
本作でのクトゥルー神話勢力「古き者」達の従属種族で、「インスマウス人」名義で登場。
強さ自体は銃火器で倒せるくらいなのだが、「古き者」側によって人間をインスマウス人化させる奇病「ランド・シンドローム」が発生。世界を蝕む一因となっていく。
著者:毒島伊豆守
著者:羽沢向一
著者:菊地秀行
著者:高倉知子
著者:ムクロメ
著者:九龍城砦
追記・修正は深きものどもと交雑してからお願いします。
- 東京魔人學園剣風帖にも雑魚敵として登場(後、ボスで盲目の者も) -- 名無しさん (2025-03-24 10:31:30)
- ウルトラマンダイナに出てきた半魚人兵士ディゴンもこいつ+ダゴンがモチーフだな -- 名無しさん (2025-03-24 12:09:41)
- 古い作品だが栗本薫の魔界水滸伝では「インスマウス人」名義で登場していた。Innsmouthの日本語表記揺れの事例としても興味深い -- 名無しさん (2025-03-24 12:10:37)
- 項目が無かっただと…!? -- 名無しさん (2025-03-24 13:16:29)
- デジモン02のハンギョモンの真の姿やリングの貞子の実父は明らかにこの種族。 -- 名無しさん (2025-03-24 19:46:18)
- ケイブンシャの世界の怪獣大百科ではインスマスに住むハーフが「ダゴン」の名で解説されていた -- 名無しさん (2025-03-24 22:04:07)
- ↑4創元推理文庫のラヴクラフト全集でも「インスマウスの影」だし、元々はそっちが主流。むしろ「いつの間にかインスマスが主流になっちゃってたなぁ」って感じ -- 名無しさん (2025-03-24 22:51:20)
最終更新:2025年03月26日 10:15