フェノーメノ(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2025/05/25 Sun 13:14:14
更新日:2025/05/27 Tue 18:06:42NEW!
所要時間:ボス、約 21 分で読めるようでありますっ!


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外周パトロール、異常なしであります!
これより校内警備に移行します!



フェノーメノ(Fenomeno)とは、『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
CV:日比優理香

+ 目次

◆プロフィール

キャッチコピー:厳格なる正義──走る強面おまわりさん
誕生日:4月20日
身長:171cm
体重:怪物的
スリーサイズ:B81・W59・H82
靴のサイズ:左右ともに26.0cm
学年:高等部
所属寮:美浦寮
得意なこと:書道、感謝状を書くこと
苦手なこと:ヘアワックス、ハッカ飴
耳のこと:威厳のある毛並みはひそかなお気に入り
尻尾のこと:ボスの前ではたいてい揺れている
家族のこと:一家揃ってつぶあん派
ヒミツ:①野菜や果物の輪切り柄が好き
自己紹介:はっ!本官はフェノーメノ、所属は中央トレセン学園であります!子どもたちの規範となるべく、粉骨砕身してまいります!

長槍の主

切れ味すぐれたサーベルや
頑丈至極の大鉈や
おのおのの武器を携えて
戦場へやってくる者たちよ

しかしどれほどの名刀であれ
ただ振り回すだけでは
誰も斬ることなどできぬぞ

そして私は知っている
この長槍に秘められた力を
存分に引き出す術を

2023年URA 名ウマ娘の肖像「フェノーメノ」より

◆概要

ステイゴールド産駒の一角として強豪ひしめく12世代の中で活躍し、史上3頭目となる天皇賞(春)連覇を成し遂げたステイヤー、フェノーメノ号がモチーフのウマ娘
アプリ版4周年記念となる2025年2月22日にて新規発表された7人のウマ娘の内の1人。

史実の大柄・黒色の馬体をイメージするように、170cm越えの長身に外ハネの目立つ紫がかった黒色ロングヘアーに薄めの褐色肌が特徴的。
普段から蹄鉄マークの刻まれた官帽を着用しているのもポイントで、その鋭い眼光も合わせて正に厳格な警察官のようなイメージを漂わせるそんなウマ娘。
性格の方も見た目のイメージ通りといったところで、非常に強い正義感をその身に宿す超が3つくらいつくとても真面目な性格。
トレセン学園では当然のように風紀委員に所属しており、学園内の風紀維持のために取り締まり活動に精を出している他、
学園外でもパトロールや地域のボランティア活動に熱心など、これでもかというくらいにとにかく真面目という他ない。

そういった活動が実を結んで周囲からの評価も上々、優しいお巡りさんみたいに思われて……いれば良かったのだが、
生まれつきの強面と鋭い眼光、更には正義感故につい固くなってしまいがちな表情なども合わせ、
庇護対象である子供たちからはすごーく怖がられてしまうという難儀な一面も抱えている。
メノ自身もこれについては自覚があるのだが、生真面目すぎる故に融通が利かないという部分もあるためなかなか改善できずに悩んでいることも多い。

また、同期のゴールドシップを始めとした学園内の問題児たちを取り締まるべく奔走しているのだが、
これまた生真面目且つ猪突猛進気味な性根から振り回されやすく、率直に言えばいじられキャラとしての一面もあったり。

警察官の父親に憧れて今の自分の理想と目標が築かれたということもあってか、刑事ドラマにありそうなムーブを好んでいるのもポイント。
後述するストーリーやシナリオにおいて、自身が見出したトレーナーの事をボスと呼んだりするのが特に顕著だろうか。

愛称は主に「メノ」だが、実馬は関係者から「マメちん」という雄々しいその馬体に似つかわしくないあだ名で呼ばれているエピソード*1から、競馬ファンやウマ娘ユーザー間でもよく「マメちん」呼びが使われる。
公式でも後述のようにゴルシが脈絡なく呼ぶあだ名として作中に採用されている。

◆アプリ版での活躍

性能

バ場 芝:A ダート:G
距離 短距離:G マイル:G 中距離:A 長距離:A
脚質 逃げ:C 先行:A 差し:E 追込:G
2025年4月21日に☆3「義心の黒焔」として実装。
フェノーメノを代表するレースである天皇賞(春)の開催時期である4月というピッタリの時期での実装となった。
更に言えば同月においてその天皇賞(春)をベースにしたチャンピオンズミーティングが開催間近だったことに加え、
直近には同じ4月=皐月賞繋がりで育成実装が有力視されていたノーリーズンが先んじて3月に実装を果たしていたことなどもあり、
トレーナー間ではこのタイミングでフェノーメノが来るだろうことを単勝1.1倍レベルで確実視する声は少なくなかった。

なお、冷静に考えると4thアニバでの正式登場からほぼ2ヶ月というかなりのスピード実装でもあるのだが、
既に直近3月のグランアレグリア含めて数多くの前例が登場しているため、大半のプレイヤーはそっちについては自然に受け入れていた。

距離・脚質適性は清々しいくらいにわかりやすい先行のステイヤータイプ。
一応中距離適性も同じく最高のAなものの、対人戦などを見据えた運用を考える場合、
後述する通常衣装のスキル性能なども合わせたら長距離一択といっていいだろう。

[義心(ぎしん)黒焔(こくえん)]

着ているだけで正義の心が溢れてくる…!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[義心の黒焔]フェノーメノ」勝負服
© Cygames・JRA

サンデーレーシングの勝負服「赤十字襷袖黄縦縞」がベース。
ストーリー及びシナリオ内で語られていたメノの理想をわかりやすく体現したかのような、さながら警察官をイメージさせるデザイン。
黒色系ベースに赤と黄色のライン模様と来てるため、メノ自身の表情も合わせて非常に重厚・威圧感のある仕上がり。
これはこれでまた幼児が怯えそうな感じ…

成長率はスタミナ+10%、根性+20%となっている。

所持スキル
フェノーメノが得意とする先行・長距離で活かせるスキルが揃っている。
加えて右回り○と春ウマ娘○があることから、わかりやすく史実の代表レースたる天皇賞(春)に特化しているといえる。

特に顕著なのが先行・長距離に必須の加速スキルである「怪物」、その進化スキルである「猛き獣は太陽に吼える」であろう。
「怪物」のネックであったバ身差による発動条件が撤廃される上に、最終直線での速度上昇効果まで追加されるという非常に強力なものとなっており、
天皇賞(春)においてはこの上ない活躍が見込めるだろう。
ちなみに、「フェノーメノ(Fenomeno)」が超常的な物事、ひいては「怪物」といった類のものを表す単語であるため、そういった意味でもこのスキルを持つのは既定路線であると言えた。

ただ、注意したいのがその「猛き獣は太陽に吼える」に加わる発動条件の3200m以上のレース限定というものであり、
他ウマ娘の進化スキルによくありがちな「特定条件下で効果が上乗せされる」といったものではなく、
「効果が強力な分、特定条件下以外では発動自体しなくなる」というかなり尖ったコンセプトになっているのが大きな弱点でもある。
発動条件を満たせる重賞レースは天皇賞(春)、ステイヤーズステークス、ダイヤモンドステークスの僅か3つのみのため、
同じ長距離GⅠレースである菊花賞(3000m)と有馬記念(2500m)でさえ、全く強みが活かせなくなってしまう。

なので、チームレースでの運用等を視野に入れる場合、敢えて怪物を進化させないといった選択肢も求められるだろう。

通常スキル:
深呼吸、狙いを定めて、本領発揮、(覚醒Lv2)春ウマ娘○、(覚醒Lv4)右回り○

レアスキル
(覚醒Lv3)クールダウン(レース中盤に息を入れて疲れにくくなる/長距離)
あんぱんと牛乳*2(レース中盤始めの法衣持久力をすごく回復する、3200m以上のレースならさらに速度がわずかに上がる/長距離)

(覚醒Lv5)怪物(レース終盤目前に先頭か先頭から4バ身以内につけると、レース終盤に加速力が上がる/先行・長距離)
猛き獣は太陽に吼える*3(3200m以上のレースならレース終盤に加速力が上がる、その後最終直線で速度がわずかに上がる/先行・長距離)



レースのため、正義のため、未来のため…


規範たる姿を


ターフに刻むでありますっ!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[義心の黒焔]フェノーメノ」固有スキル発動」
© Cygames・JRA

固有スキルは「対象捕捉!正義遂行!」。
効果はダートレースの時に「レース後半の直線で中団にいると速度が上がる、長距離レースなら効果が増える」というもの。
レース後半直線での速度上昇効果とシンプルでわかりやすく、長距離では効果も増強されるという、先行ステイヤータイプのメノにピッタリの効果。
ここぞという爆発力には乏しいかもしれないが、逆に安定してレース後半での速度上乗せに貢献してくれるともいえる。

発動演出では薄暗い地下のロッカールームと思わしき場所でメノが衣服を整え、
ライトに照らされた地下バ道で帽子をキュッと締め直し決めポーズと実に勇ましいもの。

本官の任務、これにて完了であります!

固有二つ名は「漆黒の怪物」。
取得条件は「天皇賞(春)を勝利し、ゴールドシップ、ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュ、オルフェーヴルにそれぞれ2回以上勝利する」。
天皇賞(春)は育成目標に含まれており、残りのライバルたちへの勝利についてもウマ娘固有目標型のシナリオにおいては規定回数以上登場するため、
基本的には目標レース全てで勝利するように心がけていれば取得できる固有二つ名……ではあるのだが、
その内の2人であるジェンティルドンナとオルフェーヴルが登場するクラシック期ジャパンカップが特に厄介であるため、ここを取りこぼしてしまうことも多い。
取得を盤石なものにするためには、他にこの4人が確定出走する野良レースへの出走も視野に入るだろう。

また、フェノーメノに限った話ではないが、この手の「特定ライバルに○回以上勝利」を条件とした二つ名は。
共通目標型のシナリオの場合だと上述した確定出走が消滅するため、完全に運頼みになってしまうのも難点。

サポートカード

4thアニバで登場から短期間で育成実装されたということもありサポカは未実装。続報を待とう。

個別ストーリー

――おはよう!

とある日早朝の駅前、所用があっていつもより早めに出勤しようとしてたトレーナーが目にしたのは、
横断歩道の前で登校見守りボランティアの活動に精を出すウマ娘、フェノーメノ。

子供たちの安全のためにと熱心且つ真剣そのものなのは十分に伝わってくるのだが…
強面の風貌と危険運転に対する怒声など、どうにも子供たちには怖がられている難儀な一面もあったようで、
通りがかりのトレーナーが放っておけずに代わりに泣き出してしまった子供を宥めるなんてことにもなったり。

貴方は……学園のトレーナーさん、でありますか?
先程はありがとうございました、非常に助かりました。

後にトレーナーに対して自己紹介と共にメノは率直な感謝を述べてくる。
トレーナーも、トレセン学園生としての本業もあるだろうに、わざわざ登校前にこのような見守り活動に参加しているとはとても立派だと感心していたが、
それに対しても子供たちを守るのが本官の務めであります、とメノは真っ直ぐに返答するのみであった。

と、そんな一幕があったトレーナーは、今度は学園内で再びフェノーメノと遭遇。
すると今度はまたしても神妙な面持ちで怯える別のウマ娘にメノが詰め寄っているなんて一場面である。

どうした? 何かトラブルかな?

――は。彼女が挙動不審でしたので。
何か困りごとがあるのかと思い、事情を聞こうかと……

聞いてみればなんてことない善意の手助けをしようと思っていただけだったのだが、相手のウマ娘にはやはりその風貌から勘違いをされていたようで、
トレーナーのフォローで真意を知った後、彼女の落とし物探しを一緒に手伝ってあげるなんてことにも。
無事に事が解決した後、今度は逆にメノの方が貴方には助けられてばかりだと漏らしていたものの、
何てことないようにトレーナーは困ってる人を助けるのは当然のことだと真っ直ぐ返すのみ。
そんなトレーナーの自然な一言に無私の精神、正義の志を感じ取ったメノは、素晴らしいお方だとその背を見送っていた。

後日、トレーナーがコース場でトレーニングに勤しむフェノーメノの姿を目にする。
力強い踏み込み、ステイヤー適性を感じさせるスタミナ、彼女の在り方を体現するような逞しく頑強で惚れ惚れするような走り。
未デビューながら新人である自分の目からしても、トゥインクル・シリーズにおいて正攻法で戦える才能の片鱗を感じさせる。

ヘイヘイヘーイ! 小豆洗ってっか!?
ンなへっぴり腰じゃ汁粉職人への道は遠いぜ、マメちんよぉ!

っ、危ないであります、ゴルシさん!
急に入ってきて、もしぶつかったらどうするつもりでありますか!

なんて思ってた矢先に突如として乱入してきたのが、トレセン学園でも屈指の破天荒にして問題児と名高いウマ娘、ゴールドシップ。
メノの走りを掻き乱すようなハチャメチャぶりで、さっきまでのメノ自身の走りもあっという間に精細を欠くものになってしまった。
そんな一場面も含めメノは元来の生真面目さもあり、ゴルシ含めた学園内の問題児たちに振り回される日々を送っているようであった。

更に後日、トレーナーは小学生向けのウマ娘たちに対するトレセン学園のトレーニング見学会に参加。
生徒側の案内役として抜擢されていたのがよりにもよってフェノーメノとゴールドシップの2人。
過去2回のやり取りを経てメノはトレーナーには好意的な一方で、問題児であるゴルシには露骨な敵意と警戒を露にしている。

そんなどこまでも対照的な両者の姿を目の当たりにしていたトレーナーはどことなく不安を感じてしまったのだが、悪いことにそれは的中。
破天荒ながらも子供心を常に刺激して愉快なお姉ちゃんとして子供たちにも大人気だったゴールドシップ、
対するフェノーメノは強面の風貌と真面目過ぎる性根が災いし、すっかり子供たちに怖がられるばかりになってしまっていた。
最後の模擬レースでも散々ゴルシに振り回されていいトコなしだった挙げ句、おどけるゴルシへの叱責の声に驚いた子供に泣かれてしまう始末。

見学会自体は無事に終了したものの、すっかり意気消沈してしまったフェノーメノ。
ここでもトレーナーは彼女に対してあんぱんと牛乳を差し入れした上でフォローに回る。
自分が未熟なばかりに…と、落ち込んだままメノの口から語られるのは彼女の過去含めた身の上話。

自分と同じ強面ながら、正義感に溢れ人々が安心して暮らせる街を守るために尽力する警察官の父親。
その姿に憧れたからこそ、自身もまた正義の味方でありたいという信条を胸に宿して努力を続けていたのだが、
父親譲りの強面に加えて、元来の不器用さと経験の足りなさなども合わさり、正義の味方どころかヒーロー映画の怪物みたく思われてしまうことも多々だったそう。

でもそんな自分を小さな子供たちが唯一カッコいいと言ってくれたのがレースの世界。
いつの日か、子供たちは自分の走りに純然たる憧れを持ち、メノのように走れるようになりたいと目を輝かせていた。
故にトレセン学園に入学し、レースを通じて子供たちの模範でありたいと邁進してきたつもりだったのに、今日だってこの有様だったと。
そして純真な子供たちは、時にゴルシのようなひょうきんで明るい存在に心惹かれるということも理解はしているのだが、
自分にはとてもあんな風にはできないのだという悩みも打ち明けていた。

落ち着いて、自分のペースで走ってみよう
君は、かっこいい走りができるよ

自然とトレーナーの口からはそのような言葉が紡がれていた。
これまで見てきたメノの力強い走りには間違いなく才能があり、子供たちの憧れたるものとして十分な資質を備えている。
今は集中力を欠いてしまい、自分らしい走りをできていないだけなのだと。
ここで彼女の持つ才能を潰してしまうのはあまりにも惜しいという思いからのアドバイスであった。

…………ボス。

……ぼす?

――ボス! トレーナーさん、貴方をボスと呼ばせてください!
ボスの指導を、賜りたいであります!!

……何故か感謝感激と言わんばかりに自分をそのように呼んでくるメノの姿に戸惑いつつも、トレーナーは彼女のトレーニングを見てあげることに。
とにかくフェノーメノが克服すべきは、根っこの生真面目さからくる集中力の乱れであり、トレーナーはその部分を重点的に指導。
結果、メノは集中力を欠くことない己の走りをキープする術を身に着けることに成功。

数日後、因縁の相手であるゴールドシップとの選抜レースにおいて対戦することに。
いつかの見学会に参加してくれた小学生ウマ娘たちも見守る中、ゴルシの方は出走前から相変わらずのやりたい放題っぷりであったが、
対するメノはトレーナーの指導を通じて構築した強固な精神力によりゴルシが何をしてこようと平常心を保つ。

ふっ――!

……わ。怖いお姉ちゃん、かっこいい……。

だろう? フェノーメノっていうんだよ

レース本番、あの日とは別物同然な力強い、メノ自身の才能を十全に発揮したその走りによって見事に勝利。
その姿はトレーナーにも、小学生ウマ娘にもカッコいいと映るものであったようで、
子供たちの人気はすっかりゴルシとメノの2人に綺麗に分断される程にまでなっていた。

そして選抜レース後、小学生ウマ娘たちを無事見送った夕暮れ時の校門前、
メノは改めて近くにいたトレーナーと真っ直ぐ向き合って己の決意を口にする。

……私が己の未熟さとの向き合い方を学べたのも、目指すべき正義の味方像が鮮明になったのも……
すべて貴方のおかげだ。

叶うならば、もっと貴方のご指導を仰ぎたい。
私のボスに……担当トレーナーに、なっていただけませんか。

俺でよければ、ぜひ

――っ、ありがとうございます!
よろしくお願いいたします、ボス!!

トレーナーとしても願っても無いその申し出は二つ返事で了承され、メノは感謝感激といった歓喜の声を上げる。
こうして、両者の間に正式なパートナー契約が結ばれることになった。

育成シナリオ

そんなこんなで開始される育成シナリオ。
メノのキャラがキャラだからなのか、定期的に「CASE.○○」といった表記がタイピング音と共に挟み込まれるという、
まるで刑事ドラマか何かかと言わんばかりの演出も特徴的。

育成目標としてはデビュー戦、ホープフルステークスや青葉賞を挟んだ後、
日本ダービーや天皇賞(秋)、ジャパンカップ、そしてフェノーメノを代表する天皇賞(春)といった数々のGⅠレースに挑んでいくことになる。
特にジャパンカップでは史実再現ということもあり、超絶強化の施されたジェンティルドンナとオルフェーヴルがライバルとして出走してくる。
それを見越して目標自体も出走のみで順位は問われないものの、上述の固有二つ名を確実に得るためには避けては通れない勝利のため心する必要がある。

育成シナリオの主題となるのは、生真面目且つ不器用なメノが、レースを通して本当に人々に慕われる正義の味方を目指していく一方で、
裏の主役とも呼べる活躍をする鏡映し的存在のゴールドシップとの交流も多く描かれる。

世代の顔とも言える程に周囲を巻き込み己のエンターテイナーっぷりを全力発揮するゴルシちゃんなのだが、
そんな彼女の活躍すら呑み込むほどに、やがてはメノの走りが周囲に認められ慕われていくようになっていく中で、
時にそれがSNSを通じた身勝手な正義の暴走と、ゴルシの事を快く思わない一部アンチの暴走を招く等々、
本当の「正義の味方」とは何ぞや? といった点を掘り下げる現代社会の闇をも描いたなかなかに考えさせられる内容にもなっている。

隠しイベントとして皐月賞、日本ダービー、天皇賞(春)、シニア級宝塚記念、有馬記念連覇の計6つのレースで勝利すると、
シニア期12月のラストに「CASE.マメちん」が発生。
スピード、スタミナ、パワーが+20ずつ、スキルPt+25に加えて長距離コーナー○とウマ好みのスキルが取得できる。

特殊実況はやはりというか天皇賞(春)において勝利すると発生。
ただし、同時にゴールドシップが出走している必要があるため、
確実に聞くにはウマ娘固有目標型のシナリオを選択している必要もあるか。

+ 特殊実況 ※ネタバレ注意
ゴールドシップよもやの黒星!
レースに絶対はない!
今年の天皇賞(春)を制したのはフェノーメノです!

◆関連キャラクター

ご存知、ウマ娘界きってのハジケリストであるゴルシちゃん。
片や生真面目厳格な黒髪風紀委員のフェノーメノに対し、破天荒でエンターテイナーな葦毛のゴールドシップと何もかもが対照的な両者。
日々学園の風紀を正すために邁進しているメノにとっては特に手に余る厄介極まりない問題児であり、
ゴルシ視点でもメノはからかえば必ず反応してくれる面白い相手という認識になっているため、ますますその破天荒っぷりに歯止めが効かなくなるというサイクル。

ただ、トレーナー=プレイヤーの視点としては、ウマ娘のゴールドシップというキャラは、
「彼女なりの線引きの下でハジけており、決定的な一線は基本越えようとしない計算されたエンターテイナー」という共通認識が根付いており、
フェノーメノに対する行動の数々も一種の愛と信頼の裏返しと呼べる……のかもしれない。

フェノーメノの育成シナリオにおけるもう1人の主人公とでも呼べる立場にあり、
レースや学園内外問わずにあらゆる場面でメノに絡んでいき、彼女の頭痛の種となる一方で、
メノの方もゴルシとのやり取りを通じて、やがては敵視するだけだった彼女の在り方とその根底にあるものを理解していくようになっていくという、
ゴルシの内面にも深く切り込んだシナリオ構成はトレーナー間にも高く評価されている。

また、知っての通りウマ娘世界においては当初、12世代出身のウマ娘は長らくゴールドシップ1人のみであり、
現在は数を増やしているものの、芝とダートで全く路線が噛み合わなかったり対戦経験こそあるものの共に牝馬だったりといった中、
フェノーメノは初めての「路線を同じくする牡馬の同期」ということもあって、今まで以上にゴルシとの関係がピックアップされているといえる。

デビュー戦後にこれまた同じステゴ産駒のナカヤマがゴルシに対してかけた「待った甲斐、あったか?」という言葉には、
ゴルシ以上にトレーナーたちが感じ入るものがあったのではないだろうか。
この調子でもう1人の同期たる相棒もいつかは来てくれないものだろうか…

史実ではご存知の通り同じ12世代の同期にして天皇賞(春)馬のステイゴールド産駒同士という共通点も持つ。
2014年の天皇賞(春)においては、出走直前にゴールドシップがまるで威嚇するようにフェノーメノに対して唸り声を上げていたという逸話もあり、
対照的な外見も含めて当時からライバル同士として有名な組み合わせでもあった。

フェノーメノの頭を悩ませるゴルシと並ぶ問題児たち。
ナカヤマはしょっちゅうゴルシと一緒になってトンチキな奇行に走ってはメノを振り回したり、
オルフェもまたその暴君っぷりから模範生とはとても言い難く、常識外れな行動に出てメノの取り締まり対象になったりと色々。
唯一ジャーニーだけは表向きは人畜無害なものの、溺愛しているオルフェの暴走を戒めないばかりか積極的に手を貸す始末なのであまり大差がない。
しかも口が達者なジャーニーの説明にメノは丸め込まれそうになったりする場面も。

4thアニバ記念のメインストーリーの時点でゴルシも含めてガッツリ絡みがあり、育成シナリオでもしょっちゅう登場するので印象に残りやすい。

史実では全員が自身やゴルシと同じステイゴールドを父に持つ産駒繋がり。
世代が近いオルフェーヴルとは対戦経験もある。

完璧なプランの下、己の誇りを示すことに心血を注ぐドイツのウマ娘。
クラスメイトの1人であり、礼儀正しく時間にも厳格なフラッシュのことをメノも好意的に見ているようだ。

シナリオ内では天皇賞(秋)において上の世代のライバルとして対決することになる他、
別の場面ではヒシアケボノ、ヒシアマゾンも交え、フラッシュが料理好きウマ娘を代表して、
学食限定メニューのレシピ再現に必要な情報操作の協力をメノに申し出るなんてやり取りも。

史実では上記のレースにあたるエイシンフラッシュがデムーロ騎手と共に伝説を築いた2012年天皇賞(秋)などで対戦経験がある。

  • バブルガムフェロー
勇猛果敢、切り込み隊長気質なウマ娘で、寮におけるルームメイト。

育成シナリオ内ではチョイ役程度の出番だったものの、ホーム画面会話などでも絡みがあり、
ついつい表情が固くなりがちなメノの事を善意で心配してるような場面も。
因みに、ガムを噛んでる時の顔がとても可愛いらしく、
メノにとっては周りには絶対聞かれたくないレベルの秘密らしい。

史実では年代が離れているため直接的な接点はないが、同じ鞍上(蛯名正義騎手)で天皇賞を制覇した繋がりがある。

  • 謎のウマ娘
育成シナリオのグッドエンドに登場するウマ娘。
天皇賞(春)連覇を達成したフェノーメノをマックイーンと共に観戦していた様で、
「運命を感じた子(ゴールドシップ)が負けて悔しいか?」という問いかけに対し、
マックイーンの方は「オルフェーヴルさんやゴールドシップさんのような輝きともまた違う」「新しい道を見つけることも旅の歓びである」といった風に、
そのウマ娘の本質を深く理解してるようで、親しげに会話していた。

やはり名前こそ明かされなかったものの、ドリームジャーニーやオルフェーヴルの育成シナリオで
同じように強く存在が示唆されていた彼女たちの史実における父馬、ステイゴールド*4で間違いないだろうと目されている。


バディものの刑事ドラマにおける相棒
前述のように、トレーナー育成契約後は「ボス」とメノから呼ばれる。

◆余談

  • 発表時の反応について
上述のとおり、フェノーメノは4thアニバを目前に控えたぱかライブ内で発表されたウマ娘の1人だったのだが、
それ以外のメンバーは4thアニバ以降の新規キービジュアルでセンターを飾った伝説の9冠馬がモチーフのアーモンドアイを筆頭に、
ラッキーライラック、グランアレグリア、ラヴズオンリーユー、クロノジェネシス、カレンブーケドールといった具合に、
見事に18~19世代において活躍した強豪牝馬で統一されていた中、唯一人、世代も性別も全く異なる12世代の牡馬という具合だったため、色んな意味で浮いていたりもした*5

加えて他の6人が牝馬らしい比較的可愛らしさ・華やかさが強調されたキャラデザだった中、
一人だけガタイの良い鋭い眼光にゴツい帽子という風貌だったために、こちらもネタにされていたり。






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  • 正義ってなんだっけ?
  • 正義はあっても正解はない
  • 真面目からパロディまで
  • 高速実装
最終更新:2025年05月27日 18:06

*1 表記揺れで「まめちん」「マメチン」とも。元は幼少期の毛並みの艶やかさから黒豆を連想した戸田博文調教師が付けたもの。広く知られている割に実際には戸田調教師しか呼んでいない名前らしいが、戸田調教師からこう呼びかけられた際にはフェノーメノ号はキチンと反応するようで、動画も残っている。

*2 刑事ドラマの張り込みシーンで(「息抜き」の)お約束とされるアイテム。奇しくも、メノの実装時期の連続テレビ小説のタイトルが…

*3 パッと見仰々しいが、明らかに刑事ドラマの金字塔『太陽にほえろ!』の捩りである。

*4 メノ実装の翌月、ウマ娘として本当に出てきた。

*5 前述した5頭の牝馬は現在繁殖牝馬となっているが、フェノーメノは現在種牡馬を引退してリードホース(仔馬の教育係)をやっているため繁殖に携わる馬という点は一応共通している