登録日:2025/04/02 Wed 10:43:00
更新日:2025/04/14 Mon 11:45:42
所要時間:約 8 分で読めます
弾銃フィーバロンとは、1998年に稼働開始した縦スクロールシューティング。
開発はCAVE、販売は日本システム。
上記のキャッチコピーの通り、ケイブでは珍しく敵の攻撃が「弾数の少ない高速弾」を主体としているのが大きな特徴。
更に「ステージ内の空中敵の配置が固定ではなく全滅させるとすぐに次の編隊が出現するテーブル式を採用」「左右スクロールの概念がない」点もケイブとしては異色。
一方、演出面は全体的にハイテンションで何故か80年代ディスコ風味だったり下記の支離滅裂なストーリー等一目でバカゲーと分かるほどに徹底的に弾けている。
難易度は高めながらも「速い自機で画面中動きまくり、高速弾を避けまくり、アイテムを回収しまくり」とまるでディスコでダンスを踊るかのような高揚感を味わえる一品である。
なお、ケイブSTGにおいて開発にメインで携わっているIKDこと池田恒基氏は本作では友情協力(スペシャルサンクス)での参加となっている。
【ストーリー】
宇宙歴○●◎○年。メルト星地球攻撃軍旗艦グレイトグラッチェは太陽系第3惑星を侵略すべく進撃を開始していた。
メルト星は銀河系屈指の軍事力を擁し、またその中でも選りすぐりの精鋭部隊を率いるのは宇宙の猛将と恐れられる地球侵略最高司令官「グラッチェ提督」であった。
グラッチェは母星からの使命であり、また自らの野望でもある美しい水の惑星を手に入れるため、遂にメルト星と地球の中間地点に位置する惑星「フィーバー」の領域にまで達していたのである。
否、宇宙史上最大の悲劇が起ころうと誰が予想したであろうか?
フィーバー星付近を航行する一般の船舶の間では、計器類を混乱させる謎の怪電波を恐れ、多少の時間を要しても迂回するのが常識になっている。
だが哀しいかな軍人であるグラッチェはそれを迷信と決めつけ、血気にはやるブリッジクルー達と共にフィーバー星領域の航行を決したのであった。
だが、進行するにしたがって強大になってくる怪電波。船が軋み計器が狂い出し、動揺するクルー。
そして悲劇は重なり遂には私室で提督婦人「アイリーン=キャサリーヌ」と いやーん★で ムフフな会話を楽しんでいたグラッチェのビデオフォーンにまで影響を及ぼしたのである!
地球侵略など、もはや知った事ではない。そう、軍人という名の仮面の下は愛に生きる純な漢、グラッチェは ラブラブ・ファイターなのだ。
制止する部下を振り切り、怒りに震えるグラッチェは怪電波の発信源と思われる見た事の無い特殊施設へ艦隊を強制着陸させたのだった。
こうして運命の歯車が、音を立てて回り始めた……。
敵愾心をあらわにし、襲いかかる猛将の前に立ち塞がる眼光鋭いアフロヘアーの若者。
対峙しながらもこの出会いに宿命じみたものを感じる2人だが、皮肉にもそれはこれから訪れようとしている凄惨な戦いの序曲でしかなかった。
それぞれの信念は、互いに相反するものでしかないと思い知らされる2人。
理解とは。共感とは。信頼とは。星と星と、いや、人と人の存在をかけた戦いが、遂に惑星フィーバーで始まる!
次回、
なお、ゲーメストの読者投稿ページにて漫画化されており、グラッチェとアフロ達のやり取りも描かれていた。
【キャラクター】
ダンスが生命の源本であるフィーバー星にあってNo1、2の 美しき舞を演じると謳われるこの2名。
それだけに自分達のソウルフルなパフォーマンスを「くだらない!」と一言で片付けたばかりか、止めさせようとまでする見ず知らずのオッサン達相手に不毛な戦いを挑むなど、 踊りに対する情熱は人一倍強い。
パイロットとしての腕前は相当なもので、先のメルト星との戦役においては5つの母艦を撃破し敵将グラッチェをも震撼させた。
ちなみに2人とも胸毛があり、顎も割れている。
愛機はアフロが「Type-A」、マッコイが「Type-B」。
タイトルロゴなどできらびやかに登場する、踊る集団「フィーバー娘」の教祖。
フィーバー星の主力攻撃機はパイロットの「ダンスグルーヴ」が一定値まで到達しなければ起動しないため、その道のエリートしか乗りこなすことができない。
だがステファニーは自らが持つハイパワーを制御し、時には兄貴分であるアフロやマッコイを凌駕するほどの戦闘力を発揮することもある「FEVER of Queen娘」なのである。
愛機は「Type-C」。
敵サイドのキャラクター。
メルト軍の上級将校であり、メルト星の悲願であった地球侵攻の総指揮権を任された最高司令官なのだが、
夫婦の会話を邪魔されただけで地球侵攻を放棄し、星間戦争を勃発させてしまうようなファンキーでアナーキーな男。なぜ提督という凄い立場にいるのか、こちらが教えてもらいたい位に謎である。
ちなみに奥さんであるアイリーンはかなりのセクシー系美人で(ゲーム中には登場しないが、ケイブ公式のイラストや漫画でその姿が描かれている)、ビデオフォンで「ダーリン、早く帰ってきてぇ~ん、寂しいわ~ん」と言われるぐらい未だにラブラブ。リア充である。
公式に書かれている各キャラの注訳がカオスなので一度見てみることをお勧めする。
【システム】
操作は1レバー3ボタン。
8方向レバー:移動
レバーを傾けた方向に移動する。ゲーム開始前に自機の移動速度を4段階から変更可能。
移動速度によって自機の当たり判定も変動。速度が速いほど判定も大きくなるが、3速と4速は自機判定が同じ。
Aボタン:ショット
ボタン連打でノーマルショット、長押しでパワフルショットを発射する。
押しっぱなしショット中の低速移動は本作にはなく、移動速度は常に一定。
Bボタン:ボンバー
弾数制限のある強力な攻撃。機体によって性能が異なる。
発射した瞬間に無敵化に加えてボンバー発動中は下記の「サイボーグ兵士」の移動を静止させる効果もある。
Cボタン:フルオートショット
ボタン長押しでノーマルショットを発射する。
空中に出現する敵機を破壊した際に出現する「サイボーグ兵士」を画面外に逃さず獲得し続けると、カウンターが上昇して敵の点数が上昇する。
画面外へ逃してしまうと「ガーン」という効果音と共にカウンターがリセットされ、更にゲーム内の難易度ランクが僅かながらも上昇してしまうペナルティーを受ける。
サイボーグ兵士は画面下端に達すると一度バウンドして今度は上方向へ移動。画面上端でそのまま画面外へ消滅となる。
敵を素早く倒して次の敵の出現タイミングを早め、兵士を逃しそうな時はボンバーを使って静止させるのが高得点の鍵となる。
・・・勘のいい人は
ザコ敵の破壊を遅らせて遅回しをしまくれば安全じゃね?
と思うかもしれない。確かに稼ぎ外視であれば遅回しが有効な場面もある。
だが闇雲に遅回しをすると厄介な地上敵との波状攻撃に見舞われるリスクだけでなく、場面によっては通常のプレイでは出現しないとんでもない強さの敵が出現テーブルを無視して割り込んでくるペナルティーが発動する事も。
こうなると待っているのはボンバーか死。それを避けるためにも遅回しの利用は計画的に。
タイトル画面でA+Bボタンを押しながらスタートボタンを押すと開始。
内容は専用のステージでの3分間のスコアアタック。残機は無限で時間内であれば何度被弾しても復帰できる。
このモードではサイボーグ兵士を画面外へ逃がしそうになると「S!O!S!」のボイスで警告される演出が入る。
【自機】
本作のノーマルショットは自機正面を飛ぶ「メインショット」と斜め左右方向へ同時に撃つ大型弾の「サブショット」で構成されており
機体によってサブショットの拡散具合が異なるほか、メインとサブでショットレベルの管理が独立している。
前方集中型のサブショットを発射する。
ボンバーは自機を中心にして円状に広がるタイプ。
3WAY型のサブショットを発射する。
ボンバーは前方へ連射するタイプ。
Type-Bよりも更に拡散幅が広い(斜め45度)サブショットを発射する。
ボンバーは全画面攻撃タイプ。
かつてケイブ公式通販ショップの店長にもなったこともある、とってもグルメな2足歩行猫「魚太郎」が、何故かダンスファイターと共に出撃。
圧倒的火力を持ちながらも制御不能なスピード、ボンバーなしのマサカな性能で挑戦者を待つ。
クレジット投入後に↓↑→←↑↓←→と入力すると専用のボイスと共にコマンド成立。機体選択がスキップされて即座にゲーム開始となる。
コマンド受付は1P側と2P側で独立している上に、タイトル画面では片方しか受け付けないので注意。
上述のピーキーすぎる性能に加えて、難易度ランクが常に最低で固定という特徴を持つ。
しかも移動する度にニャーニャー鳴くのでうるさい。せっかくのシステムボイスもほぼかき消されてしまう。
元は同社のパズルゲーム「魚ポコ」のキャラクター。2P側の保子は魚太郎の妹で同作でも2P側を担当していた。
【パワフルショット】
ノコギリ円盤を高速で連射する。
円盤は当たった敵にロックし爆発するまで逃さない。ボス戦でコアにロックすれば弾避けに専念でき、また大型機や中型機の攻略にも有功。
一方で1発当たりの威力は低め。
低速で進み、敵に着弾すると爆風を発生させる爆弾を放つ。画面内に最大6発まで発射可能。
爆風に敵が巻き込むと連続爆発するので敵機集団に多大な威力を発揮する。
敵に当たるまでの時間が長い程、与えるダメージが大きくなる。
自機の周りを回る光でダメージを与える。
またボタンを放すことでビーム弾を発射。押している時間が長ければ長いほど、回る光とビーム弾の量が増える。
ビーム弾はチャージ量に関係なく敵を貫通する性質がある。
【アイテム】
メインショットがパワーアップする。
MAIN、WAY共にフルパワー時に回収した場合は兵士カウンタが上昇する。
サブショットがパワーアップする。
ボンバーストックが1つ増える。
残機が1つ増える。サイボーグ兵士を一定数救出すると出現。
なおスコアによるエクステンドはなく、アイテムでの1回のみ。
【ステージ】
全5ステージ、1周エンド。
条件を満たすと隠しボスが出現する。
BGM「恋のダンシング・ボンバー」
BGM「ハロー・ミスター・サイボーグ兵士」
BGM「悲しきバロフィーバー」
BGM「ソウルスーパーマーケット」
BGM「ディスコ目指せ999人」
ラスボス:グラッチェ提督 / BGM「真ボス到着」
ゲーム開始からステージ5ボス撃破までノーミスを維持できると上記のメッセージ演出が追加されて出現。
CAVEシューにふさわしく、激しい弾幕をばら撒くのだが…
ラスボス戦突入時に自機がずっと無敵になるというバグが発生するため、簡単に撃破できてしまう。ただしボンバーを使うと無敵が解除されるので注意。
ちなみに
ゲーメストではこのバグを作中設定を利用して
極限まで高まったダンスエナジーによって無敵になると説明されていた。相応の実力と高い気合がないと戦うことが出来ないため、あながち間違いではないと解釈するプレイヤーもそれなりに居た模様。
家庭用版では
案の定というべきか「グラッチェ提督戦でのダンスエナジー」の項目で無敵バグ有無の選択可能。しかも有効にしたときの表示が「ON」ではなく
「エナジーMAX」という徹底ぶり。
エムツースタッフ分かりすぎ。
画像出典 M2移植版ホームページ © 1998 CAVE Interactive CO., LTD. © 2017 M2 Co., Ltd
追記修正はダンスエナジーを極限まで高めてからお願いします。
- ダンスエナジーが極限にまで高まると無敵になるゲーム -- 名無しさん (2025-04-02 12:56:43)
- BGMのノリと敵弾・自機の速さのせいで変なテンションになる(でも冷静さを失ったら即死する -- 名無しさん (2025-04-02 18:46:34)
- 今はなきゲーメストの投稿コーナーでギンガマンの替え歌ネタを見たときは吹いたなあ -- 名無しさん (2025-04-03 16:35:02)
最終更新:2025年04月14日 11:45