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Xbox Series X|S

登録日:2024/07/07 Sun 16:59:00
更新日:2026/02/25 Wed 09:29:49
所要時間:約 32 分で読めます







JUMP IN.
ちなみに、Xbox 360のローンチ直後の宣伝と同じ文章である。



Xbox Series X|S


Xbox Series SおよびXbox Series Xとは、マイクロソフト(以下、MS表記)よりXbox Oneの約7年後の2020年に発売された家庭用ゲーム機。
通称は「箱SX」「XSX」など。
全面的にXboxOneから「Xbox」というブランドネームに変わったことを明確に表記するハードであり、起動画面にも初代以来「XBOX」とだけ表示されるようになった。
Xがハイスペックモデル、Sが廉価・コンパクトモデル。
Sモデルの方も120HzやHDRに対応しているなど、機能的にはXとほぼ一緒なので純粋にスペックやサイズの違いで選ぼう。
強いて言うなら4K解像度はXモデル前提(メニュー画面はSモデルでは4Kにならない)。

また公式にXboxブランドとして扱われている「ROG Xbox Ally」についてもここで特記する。

【性能(Series X|S)】


Series X S
CPU AMD Zen2 3.8GHz AMD Zen2 3.6GHz
GPU AMD カスタム型RDNA2 1825MHz 12.15TFLOPS AMD カスタム型RDNA2 1565MHz 4TFLOPS
メインRAM 16GB(10GB 560GB/s+6GB 336GB/s) 10GB(8GB 224GB/s・2GB 56GB/s)
SSD 本体内蔵:500GB,1TB,2TB 専用の拡張カードで増設可能
Windowsベース故に開発リソースを回しやすいうえ、PS5と同じタイプのCPU/GPUを使用していることから、開発効率がさらに高くなった。PS4とXB1の頃と違いPS5との性能差もあまりないため、僅かな解像度やフレームレートの違いを気にするユーザーでもなければどちらでも同じくらいの体験が出来るようになっているソフトが多い。*1
廉価性能でも最新作をプレイできるSeriesSが新たに開発された。
ストレージはNVMe SSDのアーキテクチャに最適化された「Xbox Velocity Architecture」を採用し、非常に高速なロード速度と下記する「クイックレジューム」機能を実現している。
WD・SeagateからVelocity Architectureに対応した拡張SSDが販売されており、容量が足りなくなった場合はこれで増設することとなる。(One以下のソフトはUSB3.0の外付けストレージでも起動出来る。)
Series Sでも年代上はPS4Proを超える程度の性能のCPUとGPUを宿しているため、4K解像度とディスクドライブだけを封印したことで「解像度のためのオーバースペック」の要素だけを削り切ったスペックになっている。経済的に購入しやすいハードとなり、数年間程度だが新品がNintendo Switchと同じレベルかそれ以下の価格帯で購入できるほど安価になった。

Series XはXbox Oneとの互換性を保証するだけでなく、OneXのアップコンバートや360以下の対応済み下位互換作品も継承している。
おまけにSeries Xのみディスクドライブを引き続き利用できる。表記がややこしいが、SeriesX用ディスクソフトも海外ではまだ販売中。

そして新たにソニックワールドアドベンチャー等の一部のソフトではフレームレートが倍増する機能に対応する。*2

さらに、2023年末にMSによるアクティビジョンの買収でプレッシャーがかかった物価高の影響でソニーが2024年9月に薄型PS5の価格をSeries Xの価格よりも高額に設定(PS5の値段が80000円近くに値上がりした一方で、SeriesXは67000円程度に抑えた)したことで、一時的にコストパフォーマンスが爆発的に上がってしまう事態となる。


しかし2025年5月1日、遂にXboxもSeriesXが87980円、SeriesSが62480円と大幅な値上げをすることとなった。本体価格に直結するCPU・GPU・メモリのアーキテクチャはPS5とほぼ共通のため運命だったとも考えられる。
とはいえそれまでに日本ではX|S本体の合計出荷台数も63万台以上に上ったと見られている。これは少なくともOne本体の3倍以上であり、Xbox360に次ぐ記録である。


2024年以降はディスクドライブ省略版のSeries Xモデルが流通を開始。
外国人はDVDやBlu-ray Discなどをすでに使わなくなっている案件を反映させたが、当然ながらSeries X専用ディスクは買っても使用できない。

ちなみに、Xbox GamePassに加入してさえいれば、Seriesのみでプレイできる作品もある程度クラウドプレイで快適にプレイすることが可能。ついでにOneの一部作品についても「Auto HDR」で無理やりゲーム映像をHDR化できる。*3
さらに、「クイックレジューム」と呼ばれるゲーム本編をOS単位でコピペして保存する機能が現行世代ゲームとして初めて実装されたため、セーブできないゲームを一時中断してもプレイスタイルに影響が出なくなった。

ゲーム本編のディスクも「スマートデリバリー」と呼ばれる機能が追加されたことにより、一枚のディスクでOne版/SeriesX版を両方ダウンロードできる*4というワイルドカード仕様になった。
要はOne版からX|S版への(今で言うNintendo Switch2 Editionに近い)アップグレードパスが無償&自動取得ってことであり、ディスク版だけど後からSeries X版が配信されたという場合でも自動的にアップデートが行われる。
全てのゲームがスマートデリバリーとHDRに両対応してるわけではない。特にHDRはFalloutなどで意図的に使えなくなっている。

【主な歴代モデル(Series X|S)】


Xbox Series X

  • 発売日:2020年11月10日
  • 価格:54,978円(発売時)、87,980円(2025年5月)
なんといっても本体の形状がおかしい。OneXを大幅に上回るスペックを有しておきながら歴代Xbox最小クラスの立方体フォルムとなった。基板は薄いのに、ディスクドライブと電源装置を無理やり薄く詰め込んだ結果、一つの大きいファンですべてを排熱する構造になり、「冷蔵庫」と比喩されて呼ばれることも多くなった。おまけにメインのマザーボードそのものが二枚に分割された。ファンは上部にのみ設置され、SSDを増やす場合は専用品の購入が必要となった*5
ハード性能はPS5を上回るので、きっちり最適化出来ていればSeriesXの方がパフォーマンスが良くなる傾向にある。コントローラーは子供でも持てるように少し小型化された。OneXエンハンスを使えるのはSeriesXのほうだけであるが、360作品のエンハンスド処理についてはSeriesSでも一部可能。
どうしても容量拡張がしたい場合は拡張SSDカードの購入が必要となるが、PS5と異なり異様に性能要件が厳しめのスペックになっているため、純正品以外を装填できない。ただし要求条件が厳しい分、本体内蔵SSDと遜色ない高速さと安定性を持つ。

Xbox Series S

  • 発売日:2020年11月10日
  • 価格:32,978円(発売時)、512GBモデル:62,480 円、1TBモデル:67,480 円(2025年7月時点)
ディスクドライブを省略し、基板・内部パーツもギリギリまで詰め込んだ結果、据え置きハードとしてはあり得ないレベルの小型化を果たしたXboxただし排熱量は当然ながらかなりのもの
ゲームパスやDLソフトしか買わない人や従来のマイクロソフトを知らないゲーマー層にはこれでもかというほどピッタリな本体である。
容量が500GBしかないのが弱点であったが、2023年に白から黒にカラーが変更された1TBモデルが発売された。

登場当初はNintendo Switchとほぼ同価格で次世代機に準ずるハイスペックということで非常にコストパフォーマンスに優れ、国内でも一時PS5を上回る週間販売を記録したこともあるなど、Xboxには珍しく非常に注目されたハードである。
しかしPS5/XSXのスペックですら足りないほどの超重量級ソフトが増えてきた2025年時点だとスペックが落とされているのがやや響くようになってきたのが逆風になっている。
具体的にはXSXで4K~1440p程度のゲームならXSSでもフルHDで余裕で動くのだが、XSXでもフルHDが限界というようなタイトルになるとかなり動作が厳しくなる。
RAM容量が10GBに削られた影響で『黒神話:悟空』は 「移植に時間がかかる」(出典>https://automaton-media.com/articles/newsjp/black-myth-wukong-xbox-20250106-324331/)との声明を出され、発売がPS5・PCから1年遅れることとなった。

更に上記した大幅な値上げの結果、スペックが非常に近いNintendo Switch 2*6の日本国内専用モデルよりも高価になってしまい、コストパフォーマンスの意味を失ってしまった。

【ソフト展開】


CPUを変更しても動作が保証できる構造は健在である(ただしCPUの仕様上32bitゲームはまだ動かない)ため、基本的にXbox Oneのタイトルはすべてそのまま動く
例外は、One用KINECTが必須の10~20作のみがプレイ不可能。
Xbox Series X/S専用のゲームはコアOSから起動してスペックを稼ぐ形になった分、普通のWindowsのゲームでもできないメモリ占領が可能となり、Windows版ゲームの使いまわしがさらに簡単になった。
WindowsのゲーミングPCよりも安くハードを購入できたことから、当初は利益性の高いハードといえた。

初代Xbox~Xbox360タイトルへの後方互換、Xbox Play Anywhereにも引き続き対応。
とはいえ、Series X/Sのローンチタイトルには独占IP(つまりマイクロソフトの新作)がないという爆死案件も発生しており、良くも悪くもXbox OneおよびWindowsとの境界が薄いハードとなったと言える。




ROG Xbox Ally


  • 発売日: 2025年10月16日
  • 価格(X):139,800円(発売時)
  • 価格(無印):89,800円(発売時)

台湾のPCメーカーASUSと共同開発したシリーズ初の携帯機…の皮を被ったUMPC/モバイルゲーミングPC。そのためASUSのゲーミング向け製品ブランド「ROG」の名も含まれている。

モバイルゲーミングPCとはNintendo SwitchやSteam Deckのように持ち運んで遊ぶことができるのは勿論、ディスプレイと繋げれば据え置き機としても使える、携帯ゲーム機型のパソコン。

従来のXboxとは異なりPC版と寸分違わぬWindows 11が搭載されているため、普通のPCとして使うことが可能。なので実態としてはゲーミングSurfaceと言った方が正確かもしれない。
そのためXboxSeriesまでと違って旧Xboxのタイトルを遊ぶことは出来ないが、ゲームパッドに特化した専用UI「Xbox Full Screen Experience」が先行搭載されており、専用機感覚でPCゲームを取り扱うことができる。
そしてMicrosoft Store配信作以外にSteam、GOG、Epic Gamesランチャーなどから起動するゲームも想定されている。


こちらも高性能機の『X』と廉価版の『無印』の2種類が用意されている。筐体もXは黒基調、無印は白基調の塗装になっている。
ゲームパッド部分はPlayStation Portalと同様に純正コントローラーを模した物で持ちやすい形状になっている。


【性能(ROG Xbox Ally)】


X 無印
プロセッサ(APU) AMD Ryzen AI Z2 Extream AMD Ryzen Z2 A
メインRAM 24GB LPDDR5X-8000 16GB LPDDR5-6400
ストレージ SSD 1TB(換装可能なM.2 2280規格) SSD 512GB(換装可能なM.2 2280規格)
microSDスロット(1x UHS-II、UHS-I DDR200 モード搭載) microSDスロット(1x UHS-II)
ディスプレイ 7インチ FullHD(1920×1080) 120Hz タッチパネル
バッテリー 80Wh 60Wh
充電 USB PD 65W

series Sと比べても性能差は大きいのでどの程度のゲームをプレイしたいかで吟味する必要がある。
同ブランドの外付けGPUのROG XG Mobile(GeForce RTX5090もしくは5070Ti内臓)を装着し、GPU性能を向上させることができる。



【余談】


  • 構造自体は本当にXbox Oneとさほど大きな違いがないため、ハードの堅牢性、そしてCPUとGPUの互換性(PS5と同じZen2 / RDNA2の独自改造を使っている)も共通である。
  • リージョンロックが完全に消されているため、海外で独占販売されたMicrosoft Store上の作品もしっかり購入することが可能。
    ただし、デジタルキーの販売サイトではアルゼンチン製VPNやアメリカ製VPNがないと認証できない製品も普通に販売されているため、商品詐欺に遭わないように注意深く購入する必要がある。

  • ゲームの物理媒体がスマートデリバリーに対応しているかどうかがわかりにくいと言われる。特に2021年以降に販売された海外のディスク作品はSeries X専用作品、One/SeriesX両対応作品の見分けがつきづらい。グランド・セフト・オートVのようにSeries X版を別販売するケースもある。

  • フィル・スペンサー氏は本当にただのゲーマーであるため、Xbox Oneの頃からXbox Game Studios(旧:Microsoft Game Studios)がひたすらゲームの大企業を買収しまくる体制を築き上げ、2023年にはソニーを完全に潰しにかかると言われた「アクティビジョン・ブリザードの買収」を実現させた。
    • 例として、Minecraftの発売元となったMOJANGを2014年に買収した。フィル氏は買収を「企業をつぶしにかかるのではなく、引き続き同じノリでゲームを作るために資金援助をする」目的であると説いており、その後もマインクラフトをBedrock Edition化して引きつづきクロスプラットフォームで販売している。
    • その後はフィル氏がFalloutシリーズのオタクだったので2020年ごろにFalloutやThe Elder ScrollsシリーズDOOMなどの版権を持っているゼニマックス(べゼスダ、idなどの老舗持ち)を買収。
    • アクティビジョンブリザード買収は2021年ごろから判明したセクハラ疑惑による企業腐敗を避けるためにアクティビジョン側から申し込んだ模様である。
      アクティビジョンという超老舗の買収は軽いノリで行えることではなく、SIEのジム・ライアン氏(ヨーロッパ関係のソニーゲーム部門から上り詰めたCEO)が裁判ですさまじい妨害工作を企てる事態に発展していた。
      • SIEはファースト・スタジオの開発費などの経営をほとんどCall Of Dutyシリーズの独占契約で得た利益で回していたらしく、当然ながらアクティビジョン買収後はいくつかの新作オンラインゲームを開発中止にせざるを得ない事態になってしまう…というのもある。しかし、裁判は2年もたずで終了し、ジムライアンがいろいろな要因でSIEを退任することで一応の決着はついた。
      • また、SIEもXGSも経費削減の一環としてほとんど成果がないスタジオの閉鎖、およびレイオフを起こしており、ソニーのファーストパーティー開発企業がかなり不利な立場に置かれるのも無理もない話になった。特にSIE派でもバンジー(Destiny2などの開発)の扱いはひどく、2022年の買収から一年経過した際に一回目の大規模レイオフが発生し、2024年8月にも30%ほどの社員をレイオフ、およびSIEへの一部の人員の異動が行われた。いずれにせよどちらも今後ゲーム機本体を一台売ったときやソフト・サブスクリプションの利益率をどんどん引き上げていくことが予想される。つまり値上げ
      • 裁判自体は1年もたずでほとんどの国(日本も含む)が承認する宣言を行ったため終了した。Call Of Dutyはなんだかんだ言いつつポケットモンスターと同じレベルの市場を築き上げているため、やったことは任天堂を買収するに等しい規模であるともいえる。
      • なお、フィルスペンサー本人もアクティビジョン買収後の財政的なドタバタによる新作開発の減少、「Play Anywhere」広告戦略のわかりづらさなどが理由となり、同じくceoだったサラボンド氏と共に2026年2月にマイクロソフトを退社している。すなわち、Series Xの次世代機は2026年時点で構想上はほぼ完成したということである。



追記・修正はXbox GamePassのサブスクリプション期間中に願いします。

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最終更新:2026年02月25日 09:29

*1 PS4・XB1では基本PS4の方が良好なパフォーマンスを叩き出すソフトが多かったが、PS5・XSXではPS5の方が良い場合もあればXSXの方が良い場合もある。

*2 ソニックワールドアドベンチャーの360版のフレームレートは30fps。一部のゲームでは60も超えて120まで強化したり、オートHDR10/Dolby Visionまで適用できるケースも...

*3 OneS/XでHDRを付ける場合は10bitのHDR10のみしか使用できないが、SeriesX/Sでは12bit深度のドルビービジョンにアップコンバートすることが可能。

*4 そのかわりディスクにゲームデータ本編が入っていない、いわゆるキーディスク仕様であることがある。

*5 排熱端子にもこだわったため、市販品のSSDクーラーを追加する費用を省略したためである。専用SSDの端子部を覆う金属板はヒートシンクとなり、本体の金属部と噛み合って熱を逃がすと言う仕組み。

*6 CPUはXSSに軍杯が上がるが、GPUはSwitch 2がXSSの3/4程度まで迫っている上DLSSの影響で更にパフォーマンスが稼げる。RAMはSwitch 2の方が2GB多いが、Switch2はArmであるためメモリの使用システムが異なることから比較しにくい。そして携帯機としての運用も可能。欠点があるとすればDirectXコンパイルによる効率開発がしづらいこと。