Xbox One とその次世代機

登録日:2024/07/07 Sun 16:59:00
更新日:2025/08/31 Sun 08:52:46
所要時間:約 32 分で読めます





Xbox Oneとは.......何かよくわからないXbox360の続編のハードか何かである。いわば、Xboxが一台存在することに対するスラングである。
















   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n でも日本のXboxの知名度はお察しください
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y    Y  *




All in One.




Xbox Oneとは、マイクロソフト(以下、MS表記)より発売された家庭用ゲーム機。通称「XBOne」「箱一」。
後継機のXbox Series X|Sについても同時に記述する。


【解説(Xbox One)】


Xbox Oneは、世界で初めてWindowsをそのままぶち込んだゲーム機である。
海外では2013年11月22日にとりまでデビューを果たしたが、PS4の最初のローンチより一週間程度遅れている。

このハードが生まれたきっかけとしては、これまでのXboxは妥協の産物であり、その出来や製品仕様にMSが満足していなかったことである。
初代Xboxの段階からもとより「Web TV」の制作陣を転用してXboxを作ること、つまり「Wiiよりも先行したメディアサーバー付きテレビ用Windowsプレイヤー」をOne時代より前から開発することが最終目的であった。
しかし現実はというと

  • Xbox……「内蔵OSがWindowsではない(Windows2000ベースのほぼ)独自OS」を使用。WindowsNT/2000系列と非常に親和性が高かったが、それを後になって知らされたビル・ゲイツ氏が怒り、あわやプロジェクト凍結の危機に。
スタッフの一人がPlayStation2の性能をアテにして「このままではソニー一強となる」と説得したことで開発は継続されたが....

  • Xbox360……ローンチ直後にUIがいかついWindows Media Centerを搭載し、メディアサーバー付きテレビ用Windowsプレイヤーとしての体裁を整えたものの、ハード開発をせかしすぎたせいでとうとうCPUまでWindowsに使うものではない「PowerPC」系列のCPU「ゼノン」とGPU「ゼノス」を搭載。
本機種用に最適化されたプログラム以外を動作させることができず、パフォーマンス上の限界が顕著に見られた。メディアサーバー兼TV用windowsとしてもYouTubeとInternet Explorerを実装したのは2012年という末期のこと。またCPU構想やディスクドライブの問題から、フレームレートも安定しないちぐはぐなゲームも多くなってしまう。加えて初期型はRRoDと呼ばれるハードウェア由来の突然死の頻発やカステラの異名をとる大型ACアダプターも不評だった。
しかし、それでもあまりに先進的過ぎるCPU/GPU構成のおかげで8年以上もった。

マイクロソフト自身、自ら箍を外してひたすら「PCではないよくわからないもの」を製造させていることを恥だと認識し、WindowsXPやVistaにおける「グラフィック進化との親和性の低さ」や「リソースの重さ」の問題がおおよそ解決される時期を見込み、完全なPC基板のゲーム機、Fire TV Stickのような、しかしそちらのBSD系列のOSよりも耐久性とバージョンアップに優れたメディアプレイヤー筐体を開発しようとしていた。

実はこの話が360の発売直後から争議になっていたようであり、後述する360の互換システムに関しても2007年からこっそり開発されていたものらしい。
そのため、ついに「PCのWindowsOSをそのままゲーム機として扱う」ことに目処を立てようと、開発人たちが「全て一から始める」という事を前提にあらゆる要素を作り出した結果、誕生したハードがこのXbox Oneなのであった。
しかも、x86(32bitプロトコル)をこっそり削除してx64のみに統一している側面や、UEFIの採用などからも、Windowsよりも専用筐体・OSのいい意味での生かし方を求めたという側面もある。

ローンチ直後の本体では、このハードを完成させた名誉で「DAY ONE」の刻印をわざわざ余計に追加させて販売された。デバッグ用本体にも「I MADE THIS LAUNCH TEAM 2013」のシールが貼られた白色のモデルが存在。

内蔵OSはWindows8ベース。(Windows8.1ではない) Windows2000の血統を受け継ぎ、かねてよりスマホ・タブレットなど組み込みOSとしての転用を見込んだ取り組みが始まっていたものである。
2015年でWindows10ベースに更新。
KINECTまで一から作り直したものを同梱、ついでにWii風のテレビ連動機能をいくつか搭載し、その中の一つがHDMI入力端子であった。*1...まあいろいろとデラックスなハードコンセプトだったのである。ただし、日本のISDB放送のテレビ連動は不可能。要するにただのHDMIキャプチャーボード機能がOneguideである。

しかし、当時の世論はそういうハードを受容するようなノリではなかった。
なんせ世は大ゲームCG時代、当時の海外はグラフィック性能に優れるPlayStation4を死ぬほど称賛しまくり(ついでにWii Uをボロクソに叩きまくって)プレステ天下はもはや揺るぎないものと思われた。結局初代Xbox Oneもグラフィック面に関してはゲーミング向けでないPCと同じくらいの画質に抑えられた妥協ハードに過ぎなかったものの、海外ではそれでもある程度の需要は獲得できたためすぐXboxブランドが滅亡することはなかった。
当時のXBOXはオンライン認証を当然のものだと考えていた。

まあSteamとかのPCゲームの大先輩やOfficeとかWindowsインストーラディスクはオンラインキーで認証しないと正しくプレイできないのであるから当然の考え方だが...これは構想が早すぎたのかもしれない。

例えば「リージョンロックはあります」、「KINECT同梱版しか発売しません」、「ディスク版中古ソフトは使いまわしを制限します」、「ディスク版挿入時の初回プレイはオンライン接続が必須です」といった考え方を発売の半年ほど前に暴露すると、当然ながら荒れ放題になり、2013 E3の直後にも荒れまくった*2
これに反応してか、SCE側もジョークビデオで「中古のPS4作品はディスクを挿入するだけでプレイできます」と見事な煽りを披露し火に油を注いだ*3

そんなこんなで逆風の中ローンチを迎えたが、意外とオリジナル作品が多く、XBOX LIVE CLOUDのオンラインサーバーを採用した為PS4版がリリースされる事が無かった「タイタンフォール」、Crysisシリーズと同じ制作陣が開発した「Ryse: Son of Rome」、カプコンがほぼXbox専売を貫いたシリーズ続編「Dead Rising 3」など、確かにマイクロソフトもローンチ作品での爆死を避けるために独占作品をいくつか売ろうとしていた事実がうかがえる。その後、なぜかSeries X/Sのローンチ直後の作品にマイクロソフトが新規作品を発売できなかった更なる爆死案件も発生したが。

約一年後には本来PS陣営であるはずのインソムニアックゲームズが開発した「Sunset OverDrive」、伝説のHALOシリーズ(FPS)の過去作を全部一気にプレイできるようにしつつ、各作のマルチプレイ含めて全てリマスターされた「Halo The Master Chief Collection」といった斬新な作品が登場している。今をときめくXbox側のレースゲームForzaシリーズにも新作が短いスパンで発売され続けた。

ローンチ直後にXboxの取締役がライオンヘッド(=Fableシリーズの開発会社)がマイクロソフト側の態度が原因で実質内部崩壊し、制作陣がリーダーシップの喪失、そしてレア社も「キネクト スポーツ」の開発で同様にモチベが萎えていたために発した「このままではゲーム事業を続ける意味が分からない」というマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏の困窮を聞き、どうせ明日にXbox事業を解散するぐらいであればと、ナデラ氏はフィル氏の説得にそれほど従順的ではなかったにもかかわらず許可を出し、フィル・スペンサー氏が代表に交代。そもそもこの時のXbox幹部は伝説の売り上げとレイオフしか考えない企業であるエレクトロニック・アーツからの引き抜きばかりだったことは内緒

その後はゲームスタジオをとにかく大きくするために、もうすでにレア社、TURN 10、AGE OF EMPIRESなどを買収していたがいくつかのゲーム企業をひたすら買収し続けてスケールを大きくする事業に出ることになる。その詳細は後述。ちなみに、PS4でできなかった前世代との後方互換は2015~2021年までに一部作品で先んじて実現してしまうなど、Xbox本体の劇的な改良は引き続き行われていった。


【日本での展開】

日本のローンチは海外に遅れて一年後(2014年9月4日)に発売された。
しかしこのころの日本のゲーム市場は、スマホゲー/ガチャゲー全盛期であり据え置き冬の時代。コンプガチャ規制を乗り越え「グラブル」や「白猫」が登場した年である。
縮小した据え置き市場はPS3の息の長さで抑えられ、2012年リリースで他を先んじていたはずの任天堂のWii Uはこの流れを変えるには至らず売上がパッとしない有様。それでもWiiUやPS4は海外で日本よりハードもソフトもよく売れていた事実
加えて2014年2月にリリースされたPS4転売屋殺し市場への大量供給を敢行し、これにもXbox Oneは遅れを取っていた。とはいえPS4も序盤はあまり勢いはなくPS3の影に隠れていた感じだったが、翌年15年あたりからヒット作が飛び出したことで、結局Nintendo Switch登場まではSCE優位のままゆっくり世代交代が終わった感じは否めない。そもそも物理ソフトのデザインが洋風すぎて違和感を覚える人ばかりだろう。しかし、PS4よりも先にジャケットUIを全世界統一にするという偉業を成し遂げているところは評価されるべき。

XBOXが当時販売された場所はヨドバシや駿河屋やビッグカメラくらいしかなかっただろう。ローンチに買う人の大半も前からMSを信頼していた在日米国人くらいしかいなかったに違いないだろう
もはや360Eの流通数から分かる通りだが、日本のマイクロソフト支部は翌2015年に主力商品であるwindows10やOffice2016のリリースを控えていたこの時期にソフトやOSの翻訳にわざわざ力を入れるどころかやる気なんて一ミリもなく、また後述のリージョン措置もあり独自移殖ソフトはほとんど登場しなかった。

改良版モデルは流通がさらに少なくなり、週10台も売れないという伝説をたたき出したレベルである。
おまけに言えば2018年からはとうとう供給メーカーもメンタルが折れ、ディスク版の流通がほぼゼロ同然になり始め、2020年代に入ると1年に3~5本タイトルが出るか出ないか程度しか流通しなくなるというとんでもない扱いを受けていた。せめてマイクロソフトの最新作、FORZAシリーズとCall Of Dutyシリーズくらいはディスクが欲しい所である。StarfieldやSea of Thievesですら日本でディスクが発売されない有様である
XboxOneのディスクケースを店で見た人はゲーマーの何割なのだろうか?となってしまうほど物理版の流通もめっきり減ってしまった。
挙句の果てにはマイクロソフト以外がディスクの製造・出版を日本で催すことができなくなり、ヨドバシカメラなどでちょっとだけこぢんまりとした販売ブースを置き、ひっそり販売するのが限界となるレベルのありさまであった。
他にも2019年から下記のXbox Play Anywhereのサービスが始まった事から、物理版で買うメリットが「初回限定特典がある」「DL版より安く買える可能性がある」の2点だけとなってしまい、DL比率が高まったという理由も挙げられる。

こうなったのは、Xbox360ではできていた「リージョンロック」ができなくなり、どの作品にもマイクロソフトが求めるかなり高純度の「検閲」を回避することが、特に日本のギャルゲーで困難となったことが挙げられる。
例えば、アイドルや美少女しか出てこないゲームの場合、海外ではそういうものを作ったところで間違いなく誰かに嫌がられたり、熱心な活動家に目をつけられて潰されたりなんかするリスクを考えなければならないが、任天堂ハードやPCならすんなりとリリースされて受け入れられる。そういう事情が(ry)

…といったことが重なり、日本のPS版やSwitch版で発売されていても、Xboxプラットフォームでは展開されない作品がしばし見られるようになった。*4その上、後方互換でもギャルゲーがほぼ全部対象外になり、タイトル自体の追加も2021年に諦めてしまった。しかし、洋ゲーの5割ほどは遊べる程度にまで範囲が広がっている。
また、カプコン最大のヒット作品となったMHWorldもXbox Oneで展開されているが、2024年5月まで6年以上海外限定だった。ただしMHWorldは当初から日本語完全対応だったので、日本でも売る気満々だったが何らかの大人の事情*5…という感じがあり、過去にカプコンがバイオハザード5などでXbox360版の互換をオミットした時とは「事情が違うのでは」という見方は無くもない*6


ディスク版が欲しい場合はむしろ海外に旅行してまで買いに行くか、eBayに関税を払ってまで買わないと手に入らないソフトも増えつつあるのが現状である。それでもebayで買った方が安く済む場合もあるため注意が必要であるが、DLキー販売サイトでもかなり安く買える。
そのくらいお金を掛けないといけないのであれば、Microsoft Store上のダウンロード版ソフトを買う場合が最も効率が良い方法となる。

このような状況を気の毒に見たうえ、PlayStation Plusよりももっと効率が良いサブスクリプションを作ろうとしたフィル氏は「Xbox GamePass」を追加し、従来のXbox Live Goldのほぼ上位互換として君臨させた。
GamePassではマイクロソフト製のほとんどの作品を常時プレイし放題で、サードパーティー製作品は有限期間しかリリースされない点を除けば十分に楽しめるうえ、クラウドプレイをXbox本体かそれ以外のデバイスで起動させることも可能である。
また、GamePassからオンラインプレイを無くし、PC版ゲームの起動だけに特化させたサブスクリプションも存在。
2020年代を過ぎるとさらに物理版の販売数は減少しつつあるが、GamePassかダウンロード版の購入である程度回避することができ、ダウンロード版が定着していたPCゲームに倣ってあまり気にする人もいなくなった。
2021年でディスクケースの形状が全世界でさらに変更され、よりPS3からPS4に近いデザインとなっている。

【性能(XboxOne)】


CPUとGPUは一体型。AMDはこのGPU一体型CPUを「APU(Accelerated Processing Unit)」と呼んでいる。この構造を採用することにより高い処理性能と省電力性を両立させている。
CPU AMD Jaguar 8コア 1.75GHz
GPU AMD Radeon Variant カスタム型GCN2 853MHz 1.3TFLOPS(ここまでPS4とほぼ同じ)
メインRAM 8GB DDR3 68.3GB/s+32MB ESRAM 100GB/s
CPU(OneX) AMD Jaguar 8コア 2.3GHz
GPU(OneX) AMD Radeon Variant カスタム型GCN4 1172MHz 6.0TFLOPS
メインRAM(OneX) 12GB GDDR5 326GB/s
ソフトメディア BD-ROMに見える何か。Windowsではライセンス上の問題で無料でBD-ROMで映像を見れないため、XBOXONEのディスクをWindowsに入れても読み取りすらできない。
HDD 500GB,1TB,2TB 本体内蔵式で交換不可。ただし、自己責任で分解すれば可能ではあるが...

1080p対応はもちろんのこと、Xboxシリーズ史上初めてブルーレイドライブが追加。ブルーレイはどう見てもソニーが作ったものであるため、ソニーのルールに沿ってドライブが作られたことになる
これにより、XboxはCD/DVD/Blu-ray/UHDBD(OneS以降のみ)にすべて対応する唯一のハードとなった。

コストの問題か低めに抑えられたGPU性能とメモリ帯域の影響でネイティブ1080pに対応したソフトはあまり多くない(360同様720pに留まっているソフトも結構多い)が、DirectX11*7に対応したことで内部グラフィックは360より確実にリッチになっているソフトが多い。そもそもWindows8はゲーミングPC向けのOSではないのでそうなるのも当然だろう。(初期ソフトではMGS5が顕著)

KINECTはプロセッサをXboxOne本体側に移植することで動作の手間が改善し、赤外線リモコンやボイスチャット用マイクの代わりとして使用できるようになった。ただし、KINECT専用作品は20作もリリースされていないので買う価値があるかどうかは怪しまれる。そのため、OneS以降は本体からKinect専用端子がなくなり、USB付きACアダプターを経由して接続するように推奨された。
ついでに、HDMI IN端子も内蔵され、別のHDMIデバイスからどんな映像でもバイパスできる「OneGuide」も登場。OneGuideはゲーム機のHDMI接続も可能であるため、ゲーム機を二重起動したいときに使用でき、録画も2019年までは可能だったレベルである。テレビに接続するHDMIケーブルを削減する目的であればある程度の需要はあったのだ。

HDMI端子は1080pが最大解像度であるが、One S以降の改良版モデルでは4KおよびHDR出力が可能となった。
可能になったからと言ってゲームの解像度が上がるわけではなかったが、One Xでは一部作品に対して世界初の4K出力という超豪華なアップコンバートがかかるようになった。
ブラウザーは2024年現在Microsoft Edgeが一部機能を制限してそのまま搭載されているが、こちらも近年のアップデートにより本来のEdgeと同じスペックに上昇している。2025年ごろからついにWebGL経由のUnityまで動作するようになった。

One S以降は電源ボタンが誤作動を頻繁に起こす静電気式からボタン式に変更された。その他、初代Oneの本体内部が異様にスカスカだったのでカステラアダプターが完全に消滅し、本体が異様に詰め込まれながらも、分解時に本体に傷をつけるリスクが最小限にとどめられた。ついでに、DVD/BDのリージョンコードの本体への記録以外は完全に国際統一仕様の本体設計となった。おまけに、本体をよく見ると「シアトルからこんにちは」といった文章や本体の分解時にしか見えないマスターチーフの刻印など、設計者がふざけて挿入したとしか思えないようなイースターエッグジョークもさらに増えた。

これだけでは普通のゲーム機と大差ないが、XboxOneはとうとうXbox360、初代Xboxの一部ソフトにまで互換性を持たせることにも成功した。360の発熱や騒音を気にせずに画質やフレームレートが改善された初代Xboxタイトルや360作品をプレイできるようになったことは特にPSシリーズとのアドバンテージに役立った。
HDRはHDR10/Dolby Visionの両方に対応し、音源はLPCM 7.1chやドルビーアトモス(と通常音源のアトモス化機能)およびDTS:Xに完全対応した数少ない媒体である。BDのビットストリーム出力ものちのアップデートで対応した。

同梱の「Xbox ワイヤレス コントローラー」は冗談抜きで業界最高レベルの快適な操作性を誇り*8、PSシリーズのDUALSHOCK系よりも耐久性に優れたもの。さらにおまけの機能がかなり削減されつつもXInputに引き続き対応しWindowsの標準ゲームコントローラーの地位をも確固たるものとした。
また、無線接続が独自規格からDirectWifiに変更されたものの、PCにDirectWiFiで接続する場合はUSBアダプターの専用品が必要。*9
コントローラーは初代Oneに付属するもの以外はBluetoothに対応している。意外と知られていないがコントローラーの拡張端子はPS4のそれと同様にボイスチャット用マイクやリモコンを追加で接続し、一世代コントローラーでもアダプターさえあればヘッドホン端子を接続できるようになっている。

【後方互換】


Xbox One系統は、追加のハードウェアカーネルを本体に最小限埋め込むことでXbox 360のBIOSを起動させることに成功した。さすがマイクロソフトの技術者である。初代Xbox互換はおそらくゲームプログラムを単体で起動させている挙動に近いため、画質がXbox360よりも上昇しているようにしか見えない。ここでも初代Xboxと360のCPUの構造に差が出ていることを証明している。

そもそも、XboxOneと360はCPUのビット数や周波数が根本的に全く異なるため、エミュレーターをそのまま搭載でもしない限り絶対にゲームを動作させることは無茶な仕様であった。
しかしマイクロソフトは、他ハードがCPUに互換性を持たせることで互換を保証する傾向を無視し、ほぼソフトウェアだけでエミュレーションを完成させたのである。XboxOneのAPUに360の音声処理プロセッサなどを少々埋め込んだことでエミュを完成させたといわれている。

対応作品は約630作であり、ゲームデータをOne向けに調整したものをそのままインターネット上からダウンロードするシステムで、その都合上オンライン回線はプレイ時に必須となる。
360はオンラインゲームをすべてLive Gold会員有料制にしていることからサービスがまだ続いている作品もかなり多く、いまだオンライン対戦を楽しむことが可能である。殆どの下方互換タイトルのオンライン人口は全く居ないものの、過去作のCODシリーズや悪魔城ドラキュラ Harmony of Despairは今も尚、マルチプレイを遊べる程の人口が存在している。

特に2023年に一部サービスで発生していたオンラインサーバーでマッチングが始まらない不具合が超唐突に修正されたことでほとんどのマイクロソフト製ファーストパーティー作品のサポートが再開されたことも近年の話である。
ディスク挿入でもプレイする権利が与えられ、初代Xboxに関しても60作品ほど互換が保障されているが、現在では初代XBOXのゲームのオンラインサービスは全て終了しているのであしからず。

だが、対応作品に日本リージョンオンリーのギャルゲーは雀の涙レベルしか存在しないことに注意が必要。なぜか開発者オタクが版権関係で凄く頑張ったのかCLANNADシュタインズ・ゲートが対応していることは内緒。どうやら米国MSが把握した作品は一応すべて検証され、MAGESだけでなくD3パブリッシャー、MOSS、スパイクチュンソフトなどの存在が把握された模様。

また下位互換といっても、ディスクのみに対応している作品もあり、この場合ディスクドライブの付いていないモデルでは遊べない。中には「下位互換されているにもかかわらず、海外版はストアからダウンロード版が配信されているのに日本語版はディスクのみ」なタイトルも存在する。

【海外ストアについて】


他のハード等などでは、海外ストアからゲームを入手する為にわざわざ海外アカウントを作り直す必要があるが、OneもしくはS|Xでは設定から地域変更をするだけで海外ストアを閲覧する事が可能となっている。

ただし、有料ゲーム等の購入の際には海外の住所の入力と輸入品などを取り扱うサイトでの海外プリペイドカード等の購入が必要となる。ここら辺はネット上で幾つか購入までの方法が様々あるので、各自で調べてみると良いだろう。

また海外ストアでのみ販売されているゲームは国内地域設定では起動しない為、一度海外地域設定に戻さないといけないひと手間かかる仕様となっている。


【主な歴代モデル(XboxOne)】


One本体は四モデルで完結したが、コントローラーもおよそ二回進化している。


(初代モデル)

  • 発売日:2014年9月4日
  • 価格:49,980円
KINECTが同梱しているから高いのであって、抜いた場合は40000円程度と思われるでかい本体。ちなみに縦置きできない。電源ボタンの誤作動やディスクドライブの劣化に注意が必要だが、案外タフなのでハードディスクさえ交換すればいまだ快適にプレイできる。HDDの交換のためには分解するしかない。覚悟を決めよう。
KINECT端子だけでなく、ほかのOneシリーズにも取り付けられたIRブラスター(3.5mm)、S/PDIF端子も併設済み。
OSをひっこ抜いてそのままWindows10やWindows11に極めて近いOSに交換されるという荒業でメモリが極限まで最適化されている。コントローラーはグリップが異様にでかいものの、360コンの操作性で問題視されるべきだった要素を全て解消したため操作性はどう考えてもDUALSHOCK以上のトップクラスの操作快適性となった。コントローラーのBluetooth対応についてはOne S以降に対策された。
リージョンロックは...あれだけ言いながらなんと全部撤回されたため、下位互換作品のディスクもリージョンがなかったことにされる。


Xbox One S

  • 発売日:2016年11月24日
  • 価格:34,980円
フィル氏が客の意見を聞いて改良するだけしまくった結果、今までのXboxから見てもありえないほどコンパクトになった上に縦置きまで可能。
さらに4K出力ができるのでPS4より先にUltra HD Blu-rayやドルビービジョンに対応した。おまけにOneGuideなどの初期の機能も据え置きである。
2019年にはディスクドライブを削除しただけの「Xbox One S : All Digital Edition」という日本からすれば価格的に誰得すぎるものも発売。

Xbox One X

  • 発売日:2017年11月7日
  • 価格:39,980円
ゲーム機サイクル的に末期に突入していたが、遂に4Kのゲームを動作できるようにしたXbox*10。テクスチャ描写の改善やアンチエイリアス処理が上質でアップコンバートしたのかすら疑われるレベルの完成度になる。
デザインがやけにPS4寄りな上、上にファンを置かずに奥に排熱される珍しいファンが搭載。静音性にもこだわっているため、性能を食いまくるゲーム以外はほとんどファンやディスクドライブの音が聞こえない。
非常に珍しいこの機種専用の起動イントロがある。


【主な周辺機器】

360時代の周辺機器とは一切の互換性もない。リモコンですら。


Kinect for Xbox One

リソースを食いすぎるため、ゲーム開発から早々に撤退したかわいそうな周辺機器。
しかし、大人が従来のキネクトを置き換えて研究用に使用するのであれば莫大な効果を発揮するため、もはや業務用の周辺機器としか思えないような扱いを受けている。
360Kinectと互換性をとれなかったのは旧Kinectに埋め込まれたプロセッサ関係の問題があったと考えられる。

Xbox Adaptive Controller

2018年ごろに発売された身体障害者向けコントローラー。3.5mm端子からいくらでもコントローラーを増やすことができる。


リモコン、コントローラー接続用ヘッドセット・ヘッドセットアダプター

あれば便利だが日本で純正品を買うには高すぎる。そのため、3.5mmヘッドホン端子が最初からついている新型コントローラーや非純正品の赤外線リモコンを購入することが推奨される。
ボイスチャットアダプターはコントローラーに直挿しできる珍しい仕様である。

Xbox Elite ワイヤレス コントローラー(シリーズ2)

2015年に登場したいわゆるエリコン、トリガーのストローク制限や背面にパドルが4枚付いていて各種ボタンをマッピング可能。
あとSeries純正コンでも採用された八角形デジタル方向キーが初登場したのもエリコン。
なお値段もかなりエリート。
シリーズ2ではパドル等が付いたフルセットに加え、本体のみのコアセットが追加になった。
内蔵充電池になって稼働時間が伸びたのは良いが、その分有線接続で電池を外して軽量化ができなくなったので一長一短。
エリコン1からの進化としてはスティックの重さが3段階で調整可能になったのと、トリガーストロークが100%、50%、10%の3段調整になったこと。
またトリガーをストローク制限すると、そのストロークで引き切った時に入力が100%になるので、いちいちデッドゾーンを調整する必要がなくなっている。
一応One用とはなっているけどPCやSeriesでも使用可能。でもSeriesで使った場合はシェアボタンがないことには注意。
シェアボタンに見えるのはコントローラープロファイルの切り替えボタン。









JUMP IN.
ちなみに、Xbox 360のローンチ直後の宣伝と同じ文章である。



Xbox Series X|S


Xbox Series SおよびXbox Series Xとは、マイクロソフト(以下、MS表記)よりOneの約7年後の2020年に発売された家庭用ゲーム機。
通称は「箱SX」「XSX」など。
全面的にXboxOneから「Xbox」というブランドネームに変わったことを明確に表記するハードであり、起動画面にも初代以来「XBOX」とだけ表示されるようになった。
Xがハイスペックモデル、Sが廉価・コンパクトモデル。
Sモデルの方も120HzやHDRに対応しているなど、機能的にはXとほぼ一緒なので純粋にスペックやサイズの違いで選ぼう。

【性能(Series X|S)】


CPU(S) AMD Zen2 3.6GHz
GPU(S) AMD カスタム型RDNA2 1565MHz 4TFLOPS
メインRAM(S) 10GB(8GB 224GB/s・2GB 56GB/s)
CPU(X) AMD Zen2 3.8GHz
GPU(X) AMD カスタム型RDNA2 1825MHz 12.15TFLOPS
メインRAM(X) 16GB(10GB 560GB/s+6GB 336GB/s)
SSD 500GB,1TB,2TB(本体内蔵。専用の拡張カードで増設可能。)
Windowsベース故に開発リソースを回しやすいうえ、PS5と同じタイプのCPU/GPUを使用していることから、開発効率がさらに高くなった。PS4とXB1の頃と違いPS5との性能差もあまりないため、僅かな解像度やフレームレートの違いを気にするユーザーでもなければどちらでも同じくらいの体験が出来るようになっているソフトが多い。*11
廉価性能でも最新作をプレイできるSeriesSが新たに開発された。
ストレージはNVMe SSDのアーキテクチャに最適化された「Xbox Velocity Architecture」を採用し、非常に高速なロード速度と下記する「クイックレジューム」機能を実現している。
WD・SeagateからVelocity Architectureに対応した拡張SSDが販売されており、容量が足りなくなった場合はこれで増設することとなる。(One以下のソフトはUSB3.0の外付けストレージでも起動出来る。)
Series Sでも年代上はPS4Proを超える程度の性能のCPUとGPUを宿しているため、4K解像度とディスクドライブだけを封印したことで「解像度のためのオーバースペック」の要素だけを削り切ったスペックになっている。経済的に購入しやすいハードとなり、数年間程度だが新品がNintendo Switchと同じレベルかそれ以下の価格帯で購入できるほど安価になった。
Series XはXbox Oneとの互換性を保証するだけでなく、OneXのアップコンバートや360以下の対応済み下位互換作品も動作できる。おまけにSeries Xのみディスクドライブを引き続き利用できる。表記がややこしいが、SeriesX用ディスクソフトも海外ではまだ販売中。
そして新たにソニックワールドアドベンチャー等の一部のソフトではフレームレートが倍増する機能に対応する。*12
さらに、2023年末にMSによるアクティビジョンの買収でプレッシャーがかかった物価高の影響でソニーが2024年9月に薄型PS5の価格をSeries Xの価格よりも高額に設定(PS5の値段が80000円近くに値上がりした一方で、SeriesXは67000円程度に抑えた)したことで、一時的にコストパフォーマンスが爆発的に上がってしまう事態となる。
ソニーが本体の本来の価格をひた隠しにしすぎた結果、薄型化してからその実態をバラすことになったと言われていた。厚型の時点で逆ザヤの価格であったことがうかがえる。
しかし2025年5月1日、遂にXboxもSeriesXが87980円、SeriesSが62480円と大幅な値上げをすることとなった。本体価格に直結するCPU・GPU・メモリのアーキテクチャはPS5とほぼ共通のため運命だったとも考えられる。

2024年以降はディスクドライブ省略版のSeries Xモデルが流通を開始。外国人はDVDやBlu-ray Discなんかのゲーム専用ディスクにもう愛着すら抱かないことが常識になっているのをさらに反映させたモデルとなった。

ちなみに、Xbox GamePassに加入してさえいれば、Oneに登場せずSeriesのみでプレイできる作品もある程度クラウドプレイで快適にプレイすることが可能。ついでにOneの一部作品についても「Auto HDR」で無理やりHDR化したゲーム本編をプレイ可能。*13
さらに、「クイックレジューム」と呼ばれるゲーム本編をOS単位でコピペして保存する機能が現行世代ゲームとして初めて実装されたため、セーブできないゲームを一時中断してもプレイスタイルに影響が出なくなったことで有名である。
ゲーム本編のディスクも「スマートデリバリー」と呼ばれる機能が追加されたことにより、一枚のディスクでOne版/SeriesX版を両方ダウンロードできる*14というワイルドカード仕様になった。ただし、一度スマートデリバリー化した作品はOne版をSeries本体でプレイできなくなる。ただし、全てのゲームがスマートデリバリーでHDRに対応する仕様ではない。

【主な歴代モデル(Series X|S)】


Xbox Series X

  • 発売日:2020年11月10日
  • 価格:54,978円(発売時)
なんといっても本体の形状がおかしい。OneXを大幅に上回るスペックを有しておきながら歴代Xbox最小クラスの立方体フォルムとなった。基板は薄いのに、ディスクドライブと電源装置を無理やり薄く詰め込んだ結果、排熱にすさまじい配慮がなされた形状となり、「冷蔵庫」と比喩されて呼ばれることも多くなった。おまけにメインのマザーボードそのものが二枚に分割された。ファンは上部にのみ設置され、SSDを増やす場合は専用品の購入が必要となった*15
ハード性能はPS5を上回るので、きっちり最適化出来ていればSeriesXの方がパフォーマンスが良くなる傾向にある。コントローラーは子供でも持てるように少し小型化された。OneXエンハンスを使えるのはSeriesXのほうだけであるが、360作品のエンハンスド処理についてはSeriesSでも一部可能。
どうしても容量拡張がしたい場合は拡張SSDカードの購入が必要となるが、PS5と異なり異様に性能要件が厳しめのスペックになっているため、純正品以外を装填できない。ただし要求条件が厳しい分、本体内蔵SSDと遜色ない高速さと安定性を持つ。

Xbox Series S

  • 発売日:2020年11月10日
  • 価格:32,978円(発売時)
ディスクドライブを省略し、基板・内部パーツもギリギリまで詰め込んだ結果、据え置きハードとしてはあり得ないレベルの小型化を果たしたXboxただし排熱量は当然ながらかなりのもの
ゲームパスやDLソフトしか買わない人や従来のマイクロソフトを知らないゲーマー層にはこれでもかというほどピッタリな本体である。
容量が500GBしかないのが弱点であったが、2023年に白から黒にカラーが変更された1TBモデルが発売された。

登場当初はNintendo Switchとほぼ同価格で次世代機に準ずるハイスペックということで非常にコストパフォーマンスに優れ、国内でも一時PS5を上回る週間販売を記録したこともあるなど、Xboxには珍しく非常に注目されたハードである。
しかしPS5/XSXのスペックですら足りないほどの超重量級ソフトが増えてきた2025年時点だとスペックが落とされているのがやや響くようになってきたのが逆風になっている。
具体的にはXSXで4K~1440p程度のゲームならXSSでもフルHDで余裕で動くのだが、XSXでもフルHDが限界というようなタイトルになるとかなり動作が厳しくなる。
RAM容量が10GBに削られた影響で『黒神話:悟空』は 「移植に時間がかかる」(出典>https://automaton-media.com/articles/newsjp/black-myth-wukong-xbox-20250106-324331/
)との声明を出され、発売がPS5・PCから1年遅れることとなった。

更に上記した大幅な値上げで現在ではスペックが非常に近いNintendo Switch 2*16よりも高価になってしまい*17、現在ではコストパフォーマンスの意味がなく、廃人向けモデルと化してしまっている。

【ソフト展開】


XboxOneのOSは非常に特殊な仕様で、単に単一のWindowsシステムからゲームを起動しているわけではなく、一度HyperV(仮想環境)を経由した「ゲーム用OS」からゲームを起動させる。
これによって機種間のハードウェア互換性に大幅な対策が打たれた史上最初のハードであり、エミュレーターについても物理的に導入不可能になったため、セキュリティの高さもトップクラスである。
Xbox Series X/Sでは仕様が変更され、Series用のゲームはコアOSから起動してスペックを稼ぐ形になったがCPUを変更しても動作が保証できる構造は健在である(ただしCPUの仕様上32bitゲームはまだ動かない)。なお、マイクロソフトがAPIを厳しく規制しているためメタルギアソリッドシリーズ並みのローレベル制御は封じられている。
また、今のWindows Updateと同じ要領で何回でもOS内容を差し替えることができるよう、内蔵ストレージは大量のパーティションで分けられている。
パーティション毎の内容もPS4/Switchの”exFAT”よりも効率が良い、今のWindowsと同じ”NTFS”が使用されている。
…とまあ、設計思想をとことんパソコン用OSに寄せた代物なのである。実際,OS交換によって強引にWindows8から10,11に移行した。しかも全モデルで。

当然ながらオリジナル作品も多少存在したが、基本的にはPS4からグラフィックを若干調整して移殖した作品が大半を占める。
それどころか、前述するある意味米国の倫理観に非常に従順したためにゲームにアニメ画風・萌え絵やエロ・ロリ表現がほとんど使用できなくなったせいで日本・アジアからの同人・インディーズなどの参入幅はかなり削られてしまい、ソフトラインナップの大半は安いインディーゲー含む洋ゲーで占められている。PS Storeに並んでいるようなアジアのアニメ画風の基本無料ゲームすら見当たらない。

One Xの登場によってグラフィックのスケールはPS4と同じレベルになり、高すぎるGPUスペックによりむしろPS4より開発しやすいことから移植作業は楽になった。
さらにSeries以降になると普通のWindowsのゲームでもできないメモリ占領が可能となり、Windows版ゲームの使いまわしがさらに簡単になった。そのうえWindowsのゲーミングPCよりも安くハードを購入できることからすさまじい利益性のハードとなっている。
後方互換機能や、無料で使い放題なクラウドセーブ機能も加わることでその感動は間違いないものとなるだろう。
日本におけるSeries X|S本体の合計出荷台数もどんどん上昇しており、少なくともOne本体の3倍以上は販売された。

またSeries X|S向けのタイトルはWindows 10/11との互換性を持つものもあり、同じWindowsアカウントを使っていた場合、XboxかWindowsで購入すれば逆側も購入したこととなる上に、
セーブデータもアカウントをキーにしたクラウドセーブとなり、片側で進めたデータをそのまま逆側で続きができるというシステムがある。
「Xbox Play Anywhere」という名称がついていて、実はXbox Oneの後期からこの機能は対応してたりする。
公式に対応してると謳われている最古のソフトは「悪質な〇〇」で有名となった格ゲー「Killer Instinct」である。

なおこれを導入するにはXbox側ではディスクメディアではなくDL版、Windows側はSteam版ではなくMicrosoft Store版で購入する必要がある。そのうちXboxそのものにかつてのGOG Connectや今のEA playなどのようなSteamライブラリ連携が実装される日もあるかもしれないが、そんなこと起きたらゲーム機戦争の構図が任天堂との日米対決に文字通り塗り替わるだろうし…。



【余談】


  • ハードの構想があくまでもほぼWindowsOSであるため、ゲームの起動中にコンセントから電源を引っこ抜いてもデータが破損するリスクが極めて低い。PlayStation3PlayStation4はOSの都合上電源を起動中に遮断するとOSが壊れるリスクがあり、Nintendo Switchに対しても(無いだろうが)起動中にバッテリーを強引に引っこ抜けば同様のリスクがあると思われる。
    • そのためハードの頑丈さは相当なものであるが、強いてXbox特有の欠点を言えば、「電源装置が壊れるリスクがPS系列よりも高い」ことが挙げられる。本体を常時スリープモードにしたり,きわめて長期間電源装置やカステラアダプターを野外に放置したりすると寿命が縮まる。結局は本体はPCと同じくらいの耐久性であると考えれば妥当であるため、リモートプレイの用事がない限りは本体をシャットダウンするように推奨する。
  • ここまで複雑なハードでありながら、CPUとGPUともにPS4/PS5のものとほぼ同じAMDのものが使用されているため、移殖が簡単である。
    どちらの世代も同じAMD製APUが使用され、PS4はJaguar / GCN2、PS5はZen2 / RDNA2を独自改造したものが使用された。
  • リージョンロックが完全に消されているため、海外で独占販売されたMicrosoft Store上の作品もしっかり購入することが可能。
    ただし、デジタルキーの販売サイトではアルゼンチン製VPNやアメリカ製VPNがないと認証できない製品も普通に販売されているため、商品詐欺に遭わないように注意深く購入する必要がある。
  • ゲームの物理媒体はスマートデリバリーに対応しているかどうかちゃんと確認する必要がある。特に2021年以降に販売された海外のディスク作品はSeries専用作品かかなり見分けづらく、左上の対応プラットフォーム表記をよく確認する必要がある。
  • フィル・スペンサー氏は本当にただのゲーマーであるため、この後Xbox Game Studios(旧:Microsoft Game Studios)はひたすらゲームの大企業を買収しまくる体制を築き上げ、2023年にはソニーを完全に潰しにかかると言われた「アクティビジョン・ブリザードの買収」を実現させた。
    • 例として、Minecraftの発売元となったMOJANGを2014年に買収した。フィル氏は買収を「企業をつぶしにかかるのではなく、引き続き同じノリでゲームを作るために資金援助をする」目的であると説いており、その後もマインクラフトをBedrock Edition化して引きつづきクロスプラットフォームで販売している。
    • その後はフィル氏がFalloutシリーズのオタクだったので2020年ごろにFalloutやThe Elder ScrollsシリーズDOOMなどの版権を持っているゼニマックス(べゼスダ、idなどの老舗持ち)を買収。
    • アクティビジョンブリザード買収は2021年ごろから判明したセクハラ疑惑による企業腐敗を避けるためにアクティビジョン側から申し込んだ模様である。
      アクティビジョンという超老舗の買収は軽いノリで行えることではなく、SIEのジム・ライアン氏(ヨーロッパ関係のソニーゲーム部門から上り詰めたCEO)が裁判ですさまじい妨害工作を企てる事態に発展していた。
      • SIEはファースト・スタジオの開発費などの経営をほとんどCall Of Dutyシリーズの独占契約で得た利益で回していたらしく、当然ながらアクティビジョン買収後はいくつかの新作オンラインゲームを開発中止にせざるを得ない事態になってしまう…というのもある。しかし、裁判は2年もたずで終了し、ジムライアンがいろいろな要因でSIEを退任することで一応の決着はついた。
      • また、SIEもXGSも経費削減の一環としてほとんど成果がないスタジオの閉鎖、およびレイオフを起こしており、ソニーのファーストパーティー開発企業がかなり不利な立場に置かれるのも無理もない話になった。特にSIE派でもバンジー(Destiny2などの開発)の扱いはひどく、2022年の買収から一年経過した際に一回目の大規模レイオフが発生し、2024年8月にも30%ほどの社員をレイオフ、およびSIEへの一部の人員の異動が行われた。そのため、SIEは今後ゲーム機本体を一台売ったときやソフト・サブスクリプションの利益率をどんどん引き上げていくことが予想される。つまり値上げ
      • 裁判自体は1年もたずでほとんどの国(日本も含む)が承認する宣言を行ったため終了した。Call Of Dutyはなんだかんだ言いつつポケットモンスターと同じレベルの市場を築き上げているため、やったことは任天堂を買収するに等しい規模であるともいえる。
  • Xbox GamePass UltimateはXboxのゲームだけでなく、Windows上のXboxアプリケーションから一部作品をダウンロードして遊べるので、事実上Windowsの一部ゲームにもサポートが行き届いている。ちなみにVALORANTなどのRIOT GAMESの一部作品にもボーナスがある。
またGamepassはEAとも連携しており有料サブスクリプションEA playの全作品も解禁される。UBIソフトに関しても全部ではないがある程度遊べる。
ただし、EAの一部作品はオンラインサービスが終了している場合が多いため注意が必要。




追記・修正はXbox GamePassのサブスクリプション期間中に願いします。

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最終更新:2025年08月31日 08:52

*1 Series X|Sでは見事テレビ連動機能が全部削除されたが、ようやくHDMI/CECに対応した。

*2 ディスクのオンライン認証は2022年9月の本体まで結局据え置きされた。2022年9月より前はディスクをオフライン下で挿入しても初回プレイが不可能であった。実際は、ディスク版でもアップデートしなければOS側でプレイをブロックする作品がかなり多いのであるが。

*3 オフラインプレイのDRM移植機能はXboxでも後に実現できたため、ネットに接続してから切断した本体ではそこまで困る話ではない。ただしこの状況の場合は後方互換作品をディスクでプレイできない。

*4 ただし、リメイク版Dead Spaceのように、グロ描写が強すぎたためにCERO規定すら満たせずに日本リリースそのものを弾かれた作品もある。こちらは海外ストアのみからの購入しか出来ないが、国内地域の設定でもら遊べる謎仕様となっている。

*5 日本のPS4ソフトにおいてここまで強力な機種独占を行ったケースは他にもあり、バットマンアーカムナイトやキングダムハーツIIIなどが契約上の都合でOne版の発売を遅らせたといわれている。

*6 カプコンの360互換を意図的にハブった作品であるほとんどのバイオハザードデビルメイクライデッドライジング作品はOne版で焼き直し版が発売された影響によるものであり、焼き直しに入らなかったバイオハザード オペレーション・ラクーンシティロストプラネットストリートファイターⅣなどは互換作品となった。

*7 360はDirectX9

*8 Xbox 360コンの弱点であった電池ケースの突起、分解難易度、PCとの接続のしにくさが緩和され、ついでにコントローラーのトリガー部分に振動モーターが追加された。しかし初期のコントローラーはLB/RBボタンが異様に硬い。

*9 後方互換性の都合でSeries化した後の本体でもBluetooth接続を採用しておらず、分解するとWiFiアンテナをわざわざ二つに分けて埋め込んでいることがわかる(初期型Oneのみ一枚)。

*10 ただし4K対応とうたわれているソフトもレンダリング解像度は1440p~1800p程度に抑えられているソフトも多い。これはPS4 Proも同様。

*11 PS4・XB1では基本PS4の方が良好なパフォーマンスを叩き出すソフトが多かったが、PS5・XSXではPS5の方が良い場合もあればXSXの方が良い場合もある。

*12 ソニックワールドアドベンチャーの360版のフレームレートは30fps。一部のゲームでは60も超えて120まで強化したり、オートHDR10/Dolby Visionまで適用できるケースも...

*13 OneS/XでHDRを付ける場合は10bitのHDR10のみしか使用できないが、SeriesX/Sでは12bit深度のドルビービジョンにアップコンバートすることが可能。

*14 そのかわりディスクにゲームデータ本編が入っていない、いわゆるキーディスク仕様であることがある。

*15 排熱端子にもこだわったため、市販品のSSDクーラーを追加する費用を省略したためである。専用SSDの端子部を覆う金属板はヒートシンクとなり、本体の金属部と噛み合って熱を逃がすと言う仕組み。

*16 CPUはXSSに軍杯が上がるが、GPUはSwitch 2がXSSの3/4程度まで迫っている上DLSSの影響で更にパフォーマンスが稼げる。RAMはSwitch 2の方が2GB多いが、Switch2はArmであるためメモリの使用システムが異なることから比較しにくい。そして携帯機としての運用も可能。欠点があるとすればDirectXコンパイルによる効率開発がしづらいこと。

*17 2025年7月時点で512GBモデルが62,480 円 (税込)、1TBモデルが67,480 円 (税込)。