登録日:2025/04/13 Sun 22:27:48
更新日:2025/05/01 Thu 10:42:51
所要時間:やく20ぷんで よめます。
humanとは、人間を意味する一般名詞であるが、ここでは『
UNDERTALE』に登場するニンゲンを主に扱う。
なお、作品のネタバレに多く触れるので未プレイの方は注意されたし。
◆種族としてのニンゲン
種族としては我々のような現実の人間と同じような存在であると思われるが、過去のモンスターとの戦争では魔法を扱える者も存在したらしく、地上と地下世界を隔てるバリアはニンゲンの魔法使い7人の力で作られたものだという。
また、モンスターとの共通点として、タマシイを持っている。モンスターのタマシイが白い逆さハートで表されるのに対し、作中登場するニンゲンのタマシイは色付きのハートで表されており、また色ごとに二字熟語(言語版では英単語)で表される性質を持っている。
また、ニンゲンのタマシイは1つで地下のモンスター全員の合計に匹敵する強さがあるといい、死後もニンゲンのタマシイは存在し続けることができる。
◆作中登場するニンゲン
バリアができて以降、地下世界には8人のニンゲンが落下しており、本項目では主にその8人を取り扱う。
赤色のタマシイのニンゲン
最初に落ちたニンゲン
Nルート終盤、ニューホームにてその存在が語られるニンゲン。
地下世界に落下してきた後、
アズゴア王の息子であるアズリエルによって救われ、ドリーマー家の養子として育てられることとなったが、病気にかかり死んでしまったという。
8人目のニンゲン
プレイヤーが操作することになる、UNDERTALEの主人公。本編時点の地下世界では唯一のニンゲンであることもあり、モンスターからは専ら「ニンゲン」と呼ばれる。
-_- ←こんな顔をしており、肌は黄色で表現されている。
そんな顔なので無表情・無感情キャラかと思いきや、テキスト上は意外と感情豊かで画面に映らない範囲では表情豊かな様子。
この2人の特性は
決意(Determination)または
ケツイ。タマシイは赤色であり、特殊な挙動は無いが動きの制限も無い、自機のデフォルト状態となっている。
Pルートでは、
8人目の名前は
「フリスク(Frisk)」であり、
ゲーム開始時に入力した名前は最初のニンゲンの名前であることがアズリエルの口から明らかとなる。
なお、デフォルトネームは明言されていないが、命名の際に「
キャラ(Chara)」と入力すると「ほんとうのなまえ」と表示されることから、それが本名であると解釈されることが多い。(長ったらしいので以下でもこの表記を使う)
しかしここで一つ疑問が生じる。
フリスクとキャラは描写的には別人であるようだが、プレイヤーが操作していたのはフリスクであるにも関わらず、ステータス画面や戦闘UIに表示される名前はキャラの名前なのである。
そのため、フリスクとキャラが本当に全くの別人であるのかには疑問符が付く。
キャラの棺桶が空であり持ち出された死体がゲーム開始地点に埋まっているということや、Gルートの主人公のモノローグはキャラが主体となっているものが増えることなど、様々な状況証拠からフリスク=動きだしたキャラの死体説…なんて考察も存在する。
一方で人間を憎んでいたというキャラに対してPルートラストのフリスクは「帰る場所がある」という旨の選択肢があるため、やはり別人である…という意見も根強い。
とはいえ、本編から分かる情報だけでは真相は未だ明らかとなっておらず、いずれの見解も、正しいとも間違っているとも言えない状況である。
ただ一つ確かなのは、キャラとフリスクとプレイヤーの三つの要素が絡み合って「主人公」を形成しているということであろう。
詳細な考察等は
本人の項目も参照。
過去に落ちたニンゲン
主人公以前には、最初に落ちたニンゲンの後に6人が地下世界に落下。
本編時点で6人とも既に故人であり、
トリエル曰く、全員がいせきでの生活に耐えかねて出ていき最期はアズゴアに殺されたとのこと。タマシイはアズゴアの手の内にある。(トリエルの比喩の可能性もあり、全員直接アズゴアが手を下したのか他のモンスターに殺されてから献上された者もいるのかは不明。アンダインに関しては言動的に遭遇経験が無いようである。)
プレイ中に各地で拾える武器や防具は元々彼らの所有物であったと思われるほか、スノーフルの雪玉ゲームではカップインの際には彼らのこと(あるいはタマシイの色の性質)を表したと思われるポエムを読むことができる。
これらを元に、各々に個性溢れる人物像が推察されるが、本編にタマシイとして登場する際は基本的に6人セットで出てくるため個別の掘り下げはあまり無い。
以下、ルートごとの6人の動向
Nルート初回では、アズゴア戦後に
フラウィが6つのタマシイを強奪。神に近い力を持った「フォトショップフラウィ」へと変貌する。
フォトショップフラウィとの戦闘ではしばしば警告音と共にタマシイのうち一つが現れ、特殊攻撃を仕掛けてくる。その内容が各地で拾える装備品と合致していることが、装備品が過去のニンゲンの持ち物だったとされることの根拠となっている。
6人が地下世界に落ちた順番は明らかとなっていないが、フォトショップフラウィの攻撃で登場する順であると解釈されることが多く、普通に進めていれば装備品が手に入るタイミングも同じ順番となる。
特殊攻撃の間は何発被弾しても死ぬことはないため、タマシイが攻撃に利用されながらもこちらが死なないよう抵抗し弱めてくれているものと思われ、さらにたまに現れる「こうどう(ACT)」を押して助けを求めれば、攻撃が停止して弾が全て回復アイテムに変わる。
そうして全員に助けを求めることでフォトショップフラウィの防御力が0まで落ち、攻撃が通るようになる。
激闘の末倒されたフラウィは即座にセーブ&ロードで全快。勝ち誇り、主人公にトドメを刺そうとするがそこで再び6つのタマシイが離反。フォトショップフラウィが今度こそ撃破され、エンディングとなる。
6人のニンゲンに関する情報のほとんどはこのNルートで手に入るものである。
Pルートでは、アルフィーとのデートイベントまで進行させることで「しんじつのラボ」に入ることが可能。
そこでかつてアルフィーや
その前任者によって、過去に手に入ったニンゲンのタマシイを用いた実験が行われていたことが明らかとなる。
ここで読めるレポートによれば、セーブポイントなどで現れる「
ケツイ」がセーブとロードを可能にしているらしく、物理的な肉体を持つことで高濃度のケツイを保持できることがニンゲンのタマシイの強さの秘訣である模様。
なので、
赤色以外のタマシイにもケツイは含まれている。無論、赤色のケツイの強さは他6色の比ではないと思われるが。
その後の最終局面では、アズゴアと対峙した後フラウィが現れタマシイを奪う…という流れは同じなのだが、アズゴアと主人公の戦いを止めるためにモンスター達が集結していたため(これもフラウィが
パピルスを唆して集めさせた模様)、フラウィはモンスター達のタマシイまでも吸収。
フォトショップフラウィではなく、花になる前の正体である
アズリエル・ドリーマーの姿となり、ラスボスを務める。
実はこのアズリエル、ニンゲン6人と
ナプスタブルークを除く全モンスターを吸収したことでニンゲン7人分に相当する力を得ており、「すくう(SAVE)」コマンドによりアズリエルと和解した後はその力でアズリエルがバリアを破壊。地上と地下の隔たりがなくなりエンディングとなる。
エンディング中には改めて地下世界を散策できるが、この時にはニンゲン達の棺桶が全て開いている。
それ以上の描写は無いため詳細は不明であり、6人のニンゲンが蘇った説、蘇ってはいないが地上に遺体を埋葬するため持ち出された説、などなどプレイヤーによって様々な解釈が存在する。
徹底的に虐殺を行うGルートでは、しばしば赤文字のテキストが現れる、敵エンカウント時のアイコンが「!」マークから笑顔の顔文字になる、対峙したモンスターが主人公をニンゲンではない何かと認識しているらしき台詞……など様々な異常事態が主人公に発生。
ニューホームを見知った場所のように歩き回ったりと、主人公の人格が徐々に
最初のニンゲンを主体とするものに変わっていく。
Gルートを完遂し、アズゴアもフラウィも殺した「主人公」の前に、主人公と似て非なる姿をした最初のニンゲンが出現。
選択肢次第で会話は変化するが、いずれの場合も世界そのものに9999…9999ダメージを与え、文字通り世界が破壊されてゲームも強制終了する。
……これらの流れに6人のニンゲンは関わってこないため、
このルートでの彼らはほぼ空気である。
アンダインは、自分が敗れた時はアズゴアに6つのタマシイを取り込ませて主人公を討つようアルフィーに伝言を頼んでいたようだが、どういうわけかその伝言は伝わっていなかったらしく、肝心のアズゴアも主人公をニンゲンと認識できず親しげに話しかけたところを一撃で殺されて退場となるため、実質的にアンダインによる言及が唯一の出番となる。
水色のタマシイのニンゲン
いかに 「ボール」が ちいさくとも じっと チャンスを まち…
…するどい いっせんで 「ボール」を うちたおす。
「いろあせたリボン」と「おもちゃのナイフ」の持ち主と思われるニンゲン。装備品は最序盤の遺跡で拾うことができるが、トリエルの発言的に遺跡から出て行きはしたようなので、それ以前に置いてor落としていったのだと思われる。
6人の中では最初に落ちてきたと解釈されることが多く、「おもちゃのナイフ」が解説文で「さいきんはレアもの」とされているのも、昔のおもちゃであるためプレミア品になっているとするなら理屈は通る。
特性は忍耐(Patience)。ゲーム内でも水色の攻撃は停止していれば当たらないが、これも忍耐の一つの形なのだろうか?(尤もパピルスのあおこうげきでもあるのだが…)
忍耐を司る割に、いせきの生活は耐えられなかったらしい。何事も限度があるということか…
橙色のタマシイのニンゲン
いかなる しょうがいも
みずからの こぶしで うちくだき すすみつづける。
「いさましいバンダナ」と「じょうぶなてぶくろ」の持ち主と思われるニンゲン。「じょうぶなてぶくろ」はスノーフルのいじげんボックスで拾えるほか、両方ともスノーフルの街で販売されており、売り切れることもない。つまり量産されている。地下に落ちてきてから買い替えたものだったのだろうか?
特性は勇気(Bravery)。装備品通りの格闘のイメージを感じさせる。
ゲーム内での橙色の攻撃は接触時に自機が動いていれば当たっていない扱いとなる。自ら攻撃に突っ込んでいく勇気が必要ということか。止まって受けるのもそれはそれで勇気がいる気もする
この2名に関しては、自機がその色に染まる機会が無いことや、出自に謎が多い
スケルトン兄弟のパーソナルカラーと一致していることなどから、二次創作等ではしばしば特異な解釈が為されることもある。
青色のタマシイのニンゲン
ジャンプ… ターン…
かれいに まいおどり きゅうちを きりぬける。
「おふるのチュチュ」と「バレエシューズ」の持ち主と思われるニンゲン。装備品的にバレエに造詣のある人物だったと思われる。装備はウォーターフェルで拾うことができる。
バレエシューズの「キケンなきぶんになる」という解説文や、おふるのチュチュの解説文に原語版で「Dusty」という表現が登場することなどから、欧米を中心にこの人物は生前モンスターを殺めたのではないか?と考察されることもある。
特性は誠実(Integrity)。パピルス戦やサンズ戦で自機が青くなった時は戦闘に重力の概念が付与される。雪玉ゲームのポエム的に、跳躍による回避はバレリーナを意識した挙動のようだ。
紫色のタマシイのニンゲン
じゆうを うばわれても ふでを はしらせ
「ボール」に しゅうしふを うつ。
「くもったメガネ」と「やぶれたノート」の持ち主と思われるニンゲン。このことから、学生あるいは作家と思われる。
装備はウォーターフェルでガーソンが販売しており、何度でも買えるあたり地下でも量産されている代物である模様。攻撃力・防御力は先に手に入るバレエセット一式を下回るが無敵時間を少し延ばす効果があり、
Gルートの強敵達の攻撃を避けるのが苦手なプレイヤーからはしばしばお呼びがかかる。
特性は
不屈(Perseverance)。
マフェット戦では自機が紫色になり、引かれた線の上しか移動できなくなる。雪玉ゲームのポエムからすると生前も不自由さを感じていたのだろうか?
緑色のタマシイのニンゲン
「ボール」を きづかう やさしい こころが
しょうりの あじを もたらす。
「よごれたエプロン」と「こげたフライパン」の持ち主と思われるニンゲン。おそらくは料理に関連のある人物と思われる。
装備はホットランドで拾うことができる。
そのロケーションから溶岩に落ちたのでは…と、不穏な想像をされることもあるが、タマシイが回収されているあたりそんなことにはならなかったと信じたい。どのみち殺されてはいるが…
特性は親切(Kindness)。
緑色の攻撃は当たると回復することができ、装備品も回復関係の追加効果を持っているあたりは食事や「親切」のイメージと直結する。
一方でアンダイン戦では自機が緑色になり、動けなくなる代わりに攻撃を防御できるようになるという、回復とは関連の無い場面にも現れている。そんでもってアンダインの料理はあの有様である。
また地味なところでは、サンズ戦で出現する足場にも薄っすら緑色のエフェクトが付いているなど、作中通して緑色の出番は結構多い。
黄色のタマシイのニンゲン
ねらった まとは けっして はずさず
「ボール」の あくじに しゅうしふを うつ。
「カウボーイハット」と「からっぽのピストル」の持ち主と思われるニンゲン。
装備はMETAホテル裏でアリゲッティとキャッティが売っているが、ゴミ捨て場で拾ったものであるとのこと。
特性は
正義(Justice)。
メタトン戦で自機が黄色くなった時は射撃によって敵弾を迎撃することができ、装備品と併せて銃を携えた正義の保安官が連想される。
他にも「にがす」ことができるようになったモンスターの名前は黄色で表示されたり、サンズが能力を行使する際に目が黄色に発光したりと、こちらもなかなか出番の多い色である。
◆余談
8人全員が性別不明である。
水色や青色のタマシイの人間に関しては、装備品的に女性と解釈されることが多い。
消去法でいくと、赤色に対応する装備は「ふるびたダガー」「ハートのロケット」並びに、「ほんもののナイフ」「ロケット」と思われる。
◆DELTARUNEにおけるニンゲン
作中では主人公のクリスのみが登場。他のライトワールドのモンスターと同じ「ライトナー」であるが、ラルセイのような「ダークナー」のニンゲンがいるのかは不明。
Pルートのエンディングのようにモンスター達が地上で暮らしていることやクリスがいることから、ニンゲンとモンスターが共存している世界……と思われるのだが、
一方で「ニンゲンのお世話のしかた」という本をトリエルが何度も図書館から借りており、ニンゲンが家畜かペットのように扱われているような雰囲気が漂っている。
また、アズゴアの自宅のプランターに飾られている7輪の花のうち6輪は、アンテにおける6色のタマシイと同じ色であり、残り1輪はフラウィと同じ金色の花となっている。
よく見るとこのプランターもアンテでタマシイを閉じ込めていたあのカプセルに酷似している。
ゆうき せいぎ せいじつさ やさしさ こんき にんたい
あなたは それらを くしし こうもくを ついき・しゅうせいした。
- 設定的にゲーム内でも六人の人間は重要なはずなんだけど、PやGではあまり絡まない。まあだからこそ二次創作がおいしくなるんだが -- 名無しさん (2025-04-14 14:02:19)
最終更新:2025年05月01日 10:42