シークレット・レベル アーマード・コア アセットマネジメント

登録日:2025/05/21 (水曜日) 13:38:27
更新日:2025/05/23 Fri 00:42:45NEW!
所要時間:約 ? 分で読めます




シークレット・レベル アーマードコア アセットマネジメント(Armored Core: Asset Management)とは
2024年にAmazonPrimeで公開された映像作品のひとつである。

●概要

本作「シークレット・レベル」は、世界中で愛されるゲームの世界を舞台としたアンソロジーアニメシリーズである。
ゲーマーであれば誰でも一度は耳にした事があるであろう作品が名を連ねているが、
その中でこのエピソード8・アセットマネジメントは、フロム・ソフトウェアのロボットゲーム
ARMORED CORE」(以下AC)シリーズを原作とした特撮作品なのだ。

同作は「AC」と呼ばれる人型のロボットを自分の手で組み上げて戦うアクション&シミュレーションゲームで、
5作目であるVシリーズ以降、約10年もの間、新作の発売が途絶えていた。
ネット上では「アーマードコアの新作が出る」という文言が一種の
ジョークやミームとして定着しているほどであったが、
前年の2023年8月にその長きに渡る沈黙を破って「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」が発売。

その複雑なゲーム性から一部のコアなゲーマーだけに受けていたマニアックなゲームという立ち位置を脱し、
これまで「フロムゲー」と呼ばれるジャンルに触れていなかった層も取り込み大ヒットを記録。
発売から1年以上が経過した今なおグッズ販売などのメディア展開がされるほどの人気を博している。
そんな中で、世界中に配信されるドラマシリーズのひとつとして本作がピックアップされた事は
誰もが予想していなかった事であろう。

というのも、ACシリーズは登場人物達の容姿が一切描写されず、基本は搭乗する機体のエンブレムが顔の変わり、
もしくは声のみでの登場というのがお決まりであり、小説化などはまだしも、映像化には極めて向いていない性質を持っているのである。
しかし、本作は実写ドラマという事で明確にACのパイロットとして1人の人物にスポットが当てられている。

それを演じるのは、なんとあの世界的な名優・キアヌ・リーブス
あのキアヌがロボットに乗って戦うの!?」と、シリーズのファンのみならず
多くの人々を驚愕させたのは言うまでもない。

●ストーリー

…と言っても、多くのフロムゲーの例に漏れず断片的な設定と状況が語られるだけで、明確にストーリーと呼べる物が無く、
本編も10分弱という短い尺なのでネタバレを避けての言語化がしづらく、ここでは多くを書く事が出来ないのである。

大筋としては、ある1人のACパイロット…強化人間が、何者かの依頼によって何処かの山中の施設をACで襲撃するというもの。

…要するに、シリーズファンにとっては「いつもの傭兵稼業の一幕」が描かれているという認識で概ね間違っていない。

●登場人物

  • パイロット(演:キアヌ・リーブス 吹替:森川智之)


Let's make some money!(さあ、稼ぐぜ!)

本作の主人公。
ACに乗るために作り出された強化人間だが、判明しているのは「パイロット」という肩書だけで、
本名やその素性、過去の経歴などは一切不明。なので視聴者からは専らキアヌと呼ばれる。
また、彼以外の強化人間は既に死に絶えており、製造もされていないとの事。
絡んできた酔っ払いをいきなり突き飛ばしたり、人の吸っている煙草を奪い取ったりと非常に粗暴な性格。
一般人には「ジャンキー」と蔑まれており、本作の強化人間は薬物投与によって作り出されていると推測される。
左足に装具をつけており、引きずるように歩くことから足に若干の障害がある様子。原語版では更に鼻声気味。

パイロットスーツ等の耐圧装備すらロクに身に付けず、ほぼ生身で並外れた機動力のACを操縦する超人。
内臓がお亡くなりになりそうだがこれも強化手術によるものなのだろう…多分
演じるのは言わずとしれたハリウッドの大スター キアヌ・リーブスに、吹替は森川智之という日本のファンにはお馴染みのコンビ。

ちなみにキアヌが採用されたのはほとんど偶然に近く、またその役がACのパイロットだったのも、他のキャラは殆ど配役が決定している中で偶々決まっていなかったから、と奇跡のような巡り合わせだったそうな。
更に撮影当日にキアヌは膝小僧を骨折していた上に風邪を引くという最悪のコンディションだったが、13時間ぶっ続けで撮影をこなしたとの事。リアル強化人間なのかもしれない

  • ザ・ボイス(CV:エリン・イヴェット 吹替:近藤唯)


I'm what everybody shaking their heads behind your back says I am.(私は皆に陰口をたたかれる時代遅れのテクノロジー)

こちらもシリーズお馴染みのいわゆる「オペ子」
パイロットのオペレーターを務める女性…の声をしている何か。
機体に乗っている時以外にも彼と会話をしているが姿を現す事は一切無く、その正体はやはり不明。
暴れるパイロットを諌めたり、戦況を分析して率直に意見を述べるなど、色っぽい声も合わさって冷静な性格を伺わせるが、時折不穏な発言もする。

パイロット曰く「俺の脳幹に埋め込まれた数グラムの放射性同位体」とのことだが、実体の無いAIか、はたまたエアのような一般人には知覚できない存在なのか…?
この辺りはフロム脳で補完しよう。

ちなみに日本語音声と日本語字幕で喋る内容は同じだが言い方がだいぶ異なる。
例えば音声版の「パイロット、起きて!貴方が必要!」というセリフは字幕版だと「起きるんだパイロット お前が必要だ」と訳されている。

●登場AC

  • シュリーカー
パイロットが駆るAC。
機体名は「悲鳴を上げる者」の意味を持つ。
外観は前傾姿勢に構えた胴体に逆脚気味なシルエットの軽〜中量の二脚型。
ACVIに登場したシュナイダー製のナハトライアーのフレームによく似ている。

アセンブルは軽ショットガンと左肩部に連装ミサイル、腕部に搭載して展開するタイプのエネルギーシールド、
右腕部にレーザーブレードを装備した白兵戦向けの構成。
その機動力を生かした近接戦闘では無類の強さを誇る。

特に右腕に装備するタイプのレーザーブレードと、常時展開出来るエネルギーシールドは
シリーズでもなかなかお目にかかれない代物のため、ファンからは「この装備本編にも実装してくれよ!」という
声があがった。
搭乗時にパイロットの網膜認証、神経接続と薬物投与と思われる動作を自動で行う。
ザ・ボイスは「シュリーカーが私のパーツ」とも称しており、やはり謎の多い機体。

  • 中量二脚型&重量二脚型
最初に登場する中量二脚型と重量二脚型の2機編成のチーム。
どちらもAC3のクレスト製のような直線的なフォルムの機体で、実弾兵器を主体としている。
重量二脚型は両腕にガトリングガンを搭載した重火力の支援機で、前衛の中量二脚型をサポートする。

当初は自動操縦と思われたが生体反応があるらしく、パイロットも「悪くない」と評するコンビネーションを
見せたが、中量二脚型は終始、シュリーカーに圧倒されてロクに攻撃も出来ないままレーザーブレードで両断され、
重量二脚型は片腕を斬り落とされた後、反撃に転じようとしたものの、シュリーカーのスピードの前に
成す術なく懐に潜り込まれ、レーザーブレードの斬撃から至近距離でショットガンを浴びてトドメを刺された。

  • 重量四脚型&逆脚型
敵のリーダー格と思われる重量四脚型と逆脚型2機の3機編成のチーム。
重量四脚型は両肩に大型垂直ミサイルを、逆脚型は連装ミサイルとマシンガンを装備しており、
弾幕の嵐を形成してシュリーカーを蛇行させる事でそのスピードを封じようとした。
戦闘の流れを読み切る高度な戦術を展開し、ザ・ボイスも「あなた(パイロット)より強い」と警告したほど。
四脚型はベイラムのメランダーのような頭部に、肩には「有澤」の二文字が確認出来る。

●余談


本作にはシリーズファンであれば、原作をオマージュしたと思われる既視感のある小ネタ、シーンが多く、
思わずニヤリとしてしまう物が幾つもある。

  • 画面手前でピントを合わせて大写しにされるG
虫嫌いには発狂しそうなシーンだが、この構図はN系と呼ばれるシリーズのひとつ「LAST RAVEN」のオープニングで
映し出される地面を這うラストカナブンによく似ている。
元の方では走っていく兵士に危うく踏まれそうになっていたが、こちらはそうなる前に画面外へと退避している。

  • カタパルトを使って出撃するシュリーカー
こちらも4シリーズのホワイト・グリントの出撃シーンや、VIの冒頭ミッション「密航」の一幕でも描かれている、一種の定番化しつつある描写。
ついでに出撃時はVOBのような大型ブースターを追加装備している。

  • 青いレーザーブレード
シュリーカーの使うレーザーブレードだが、非常に威力の高い幅広の青い刀身を形成するほか、発振器部分が一部金色に塗装されているなど、フロム作品伝統のムーンライトソードの特徴を持っている。

  • 四脚ACの「有澤」の文字
何か分からない人には「日系の企業が生産してるの?」としか思われないだろうが、
こちらも4系シリーズに登場する企業のひとつで、その漢らしすぎる製品ラインナップで多くの狂信者ファンを
生み出した「有澤重工」が存在している。

  • ザ・ボイスの声優
日本語吹き替え版は近藤唯氏が担当している謎多き「声」。
原語版で彼女を演じている声優はエリン・イヴェット氏である。
……いや、だから誰?と思った人もいるだろう。
実はエリン氏はAC6の英語吹き替え版にてエアを演じていた人で、向こうのACプレイヤーからすれば文字通り確信犯なキャストなのだ。


「さぁて、追記・修正するか!」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • アーマードコア
  • 実写化
  • ARMORED CORE
  • キアヌ・リーブス
  • シークレットレベル
  • AmazonPrime
  • AC
最終更新:2025年05月23日 00:42