ダブルチア(RewriteHf)

登録日:2012/11/01 Thu 23:19:27
更新日:2024/07/16 Tue 23:10:26
所要時間:約 7 分で読めます




ダブルチアとはkeyの作品「Rewrite Harvest festa!」のストーリーの一つ。
ファンディスクであるこの作品には各ヒロイン1人1人にスポットを当てたストーリーが収録されており、これはルチアがメインとなるストーリーである。


本編ルチアルートでの初デート後に静流が倒れず、幸せの絶頂のまま日常が続いた結果の話となっている。
全体的に空気が緩くギャグ要素が強めな本作において唯一シリアス成分が強めなストーリー構成となっている。








そんなことどうでもよくなるくらいにルチアともう1人とのやり取りが超絶的に甘々且つそしてエロい。
本編でのデレてからのルチアのギャップに萌え死んだ方には是非ともプレイしてもらいたい内容となっている。
その影響はCGにも色濃く表れており、舌を絡めての濃厚なディープキス、ギャルゲのビキニメイドのコスプレ衣装を着ての風呂場イベント、
KAZAMOでのデート後にルチアの体のある部分に強く吸いついて証を刻んだり
と、
このゲームがR-15指定となった原因がこれでもかと詰まっている。


あらすじ
謎の廃工場内にある研究施設へと突入したガーディアンフランスの精鋭部隊。
その内部にあった巨大水槽…それは突入した部隊員たちの誰もが絶句せざるをえない物であった。
時を同じくして、瑚太朗との初デートを終えて幸せの絶頂にいた此花ルチア。
その幸せトークを親友の静流に語る途中、彼女の口から西九条の呼び出しを伝えられる。
翌日に瑚太朗、ルチア、静流の三人が呼び出し先で見たもの…それはベッドに横たわるルチアと瓜二つの少女…
二人のルチアを中心とした甘々でエロエロ…そして物悲しいストーリーが幕を開ける。


◆主要登場人物(ネタバレを含む)
2人のルチアの積極的な攻勢に瑚太朗さんもタジタジである。とはいえあのルチアルートのifストーリーということもあり男らしさも三割増し。
が、ルチアに勧めたエロゲに関して撲殺拷問されるという情けない一面も…
「いえあの、……はい、どちらも大好物です……」

ストーリー内でのメインヒロイン
冒頭からエンジン全開で、初デートの幸せの絶頂の中わけのわからない奇声をあげながらごろごろベッドの上を転がって悶絶していた。
自分のクローンに付きっきり接する中でも瑚太朗への恋心は少しも薄れることなく、中盤で唐突に拗ねて見せたりして俺らを萌え殺してくる。
「こ、瑚太朗ぉおおおお、あうううううう…!!」

  • 此花アカリ
もう1人のメインヒロイン。新人類プロジェクトの成功体であるルチアを基にして作られたクローン。
特殊な生体基盤を内蔵しておりオリジナルであるルチアとの接触で情報が上書きされていき短時間であっという間に成長していった。
性格は比較的大人しめでツン成分が薄めのマイルドなルチアといったところ。しかし中盤から瑚太朗という存在に対して悩むようになり…
「知ってる。……瑚太朗は、ルチアの奇跡なんだ……」

ルチアの親友。唐突に友人が増えたことに驚きながらも、ルチアと共にアカリのことをサポートしていく。
「それを支えるのが、友人としての務めだ」

ガーディアンのエージェント。ルチアのクローンの存在を瑚太朗、ルチア、静流の三人に伝える。
ルチアの過去や新人類プロジェクトのことを知っているというのもあり、アカリに対しても人間らしい生活が送れるようにバックアップに努める。
「……あなたの勇気ある決断に、敬意を表するわ」

ストーリーの中心がダブルチアということもあり出番は少ない。
「何やってんだろーね、あの二人は」
「よくわかりませんけど、すっごく挙動不審です」
「あぁ、腹立たしいっ。あの芋砂、いつまであそこに陣取ってるのよっ」


以下、重大なネタバレ含む。



















「……知ってしまうんだ。……いつの間にか」

「……此花ルチアを。……ルチアの、記憶を」

アカリがルチアに成りすまして風祭学園にやってきたその帰り、夕焼け空のその下で突然彼女の口から重大な真実が告げられる。


彼女の体にある生体基盤はルチアから知性のみならず記憶さえも転写させる。それは単なるデータの上書きなんていう生易しいレベルの話ではなく、
クローンとしてつい最近生まれたばかりの筈なのにそれ以前から存在していたと自覚してしまう程の確固たる記憶として焼き付いている。
その進行は既に日常の些細な行動でさえアカリにリアルタイムでアップロードされていく程になり、
ルチアとの初デートの日、瑚太朗が彼女にどれだけの幸せと温もりを与えたのかということまでも含まれていた。


「……違う。覚えてるんじゃない。それは、私の記憶なんだ……」

「私は……、アカリなんて名前じゃない……」

「私は、……此花ルチアなんだっ! 私はルチア! アカリなんて名前じゃないっ」

「大好きな瑚太朗も、親友の静流も、頼もしい西九条さんも、みんなみんなっ、…私のことをルチアと呼ばないっ」

「私も彼女も此花ルチアなのに、……彼女にだけ瑚太朗や静流がいて、……私にだけ誰もいないっ」

「私だってあの日、瑚太朗と一緒にデートをしたんだっ。瑚太朗に愛を囁いてもらったんだっ」

「なのに……、私にだけ、……瑚太朗がいない……」


彼女の生体基盤は単なるデータのコピーではなく、完全なもう一人のルチアを作り上げるための物。
それが原因で皮肉にもルチアから貰ったアカリという名前すらも彼女を苦しめることになる。
自分はルチアであるという感情、瑚太朗という大切な人がいると言う恋心。
しかしそれは真のオリジナルたるルチアの記憶であり自分は此花アカリという別の何か。
既に記憶のみならず人格レベルでルチアとして書き換えられているアカリはその認識のズレに苦悩し涙する。


それでもアカリは苦悩を打ち明けた後、瑚太朗の唇を奪い彼をルチアから取り戻すという奇跡を起こして見せると宣言。
そこに刻まれた満面の笑みは真実を知ってしまった瑚太郎にとってはとても哀しげな物にしか見えなかった…






このままドロドロの三角関係が展開していくのかと思いきや、アカリもそこまで悪女というわけでもなく瑚太朗以外にも真実が露見した際はきちんと謝罪。
検査の結果、生体基盤は非常にデリケートであり、アップデート機能は止められてもこれまで得てきたルチアとしての記憶は消せないということがわかり、
アカリは日本を出て、ルチアから遠く離れて自分ももう一人のルチアとして生きることを選択する。
その選択はあまりに残酷なものでたった一人の家族を知らぬ間に苦しめていたことにルチアは涙し、アカリの方もルチアに迷惑をかけてしまったと謝罪する。


アカリの苦悩を知ったルチアは瑚太朗に対し、せめて旅立ちの前まではアカリのことを風祭にいるルチアとして共にいてやってほしいと懇願。
そして翌日瑚太朗は学校を休みアカリ…いやルチアと共にデパートKAZAMOへとやってくる。あの日のルチアの初デートの幸せ…それを知ってもらうために。


デートを終え、瑚太朗から最後に最高の証を受け取ったアカリは思い残すことはなく笑顔で旅立っていった。
(途中でイカれたクソババアが何かしてきたけどまあ気にすんな!)






「ありがとう。ルチア。……そして、瑚太朗」

「私が新しい自分を受け入れられたら、……その時、きっと帰ってくる」

「ルチアも、元気で」

「……瑚太朗と仲良く」


そして旅立っていたアカリを見ながら、瑚太朗とルチアは彼女の為にも二人で幸せに生きていこうと決意を新たにするのであった。





追記・修正は作中のルチアとアカリの可愛さに萌え殺された方がお願いします。

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最終更新:2024年07月16日 23:10