不吉な黒い鳥(RCU)

登録日:2025/01/11 Tue 21:10:00
更新日:2025/07/20 Sun 08:28:09NEW!
所要時間:約 5 分で読めます



姿を現すより先に、まず凄まじい鳴き声が突然空を覆い尽くした。次の瞬間、俺は夥しい数の黒真珠のような目に狙われていた。
フラッシュライトを向けると、群れは火花のように飛び散った。焦げた羽が灰となって降り注ぎ、俺の悲鳴は断末魔にかき消された。

──アラン・ウェイク著『ディパーチャー』より抜粋

不吉な黒い鳥 とは、「レメディー・コネクテッド・ユニバース(RCU)」に登場する超常現象生命体である。


🐦‍⬛【概要】

に支配された黒い鳥の群れ。
単に「鳥」とも。
種別としては英語表記が大型のカラスを指す「Raven」であることや群れを成す性質から、ワタリガラスだと思われる。

一羽一羽は脆弱で懐中電灯の光を浴びせると即死するが、群れをなすことで 一体の巨大な生物のように振る舞う。

「闇の存在」の化身であるバーバラ・ジャガー 飛び道具・対空兵器 として活用され、無尽蔵に召喚されればヘリコプターを落とすことすら可能になる。

序盤から終盤まで登場し続ける、闇に支配された者たちと並ぶ『Alan Wake』の主要な敵。


🐦‍⬛【起源?】

オーディン・アンダーソンが飼っていた二羽のカラスが起源と思われる。

1976年のブライトフォールズAWE(変貌世界事象)にて、事件の中心となったバーバラ・ジャガーを闇の世界に追い返す際に、ジャガーにより奪われたとされている。

オーディンという名前からわかる様に、元ネタは北欧神話でオーディンが飼っていたという2羽のワタリガラス(フギンとムニン)。

※「ブライトフォールズAWE(1976年)」の詳細に関してはオールドゴッズオブアースガルズ及びフランク・ブレーカー(RCU)を参照。

🐦‍⬛【ゲーム中の行動】

前述の通り群れを成し一体の巨大な生物のように振る舞い、アランに向かって突進攻撃を仕掛けてくる。
上述の様に光による攻撃が有効であり発煙筒、フレアガン、懐中電灯の光で群れを維持できなくなるまで焼き払うと倒せる。

他の群れや闇に支配された者たち、ポルターガイストと波状攻撃を仕掛けてくる。

🐦‍⬛【作中の活躍】

🐦‍⬛【The Alan Wake Files

クレイ・スチュワード(『Alan Wake』序盤にのみ登場しアランと悪夢を共有していた男)が出版した(という体の)本作では、彼が得た小型の黒い生物の目撃談として「夜に舞う不気味な黒い鳥の群れ」が挙げられた。
情報提供者はアマチュア野鳥愛好家のエメット・スナイダーで、彼が撮影した「ワタリガラスのような鳥の群れ」の写真が掲載されている。
インタビューによると、この鳥はブライトフォールズの「在来種」とのこと。

また、1970年に湖底火山の噴火により消滅してしまった島「ダイバー島」の写真にも「黒い鳥の群れ」が映り込んでいる。

写真自体も興味深いが、それ以上に好奇心をそそられるのは、左上に写っている黒い物体だ。
仮に鳥の群れだとしても、縁が雲状である点は極めて異様である。
フィルムに何らかの欠陥があったことも考えられるが、ウェイクの小説やブライトフォールズの伝説にたびたび登場する謎の黒い生物と、何らかのつながりがある可能性も捨てきれない。

──クレイ・スチュワード著『アラン・ウェイク・ファイル』より抜粋

🐦‍⬛【Alan Wake

エピソード1:悪夢〜エピソード6:ディパーチャーまでの全エピソードで皆勤賞であり、終始アランやアランの仲間たちとプレイヤーを苦しめた。

「エピソード2 しのびよる闇」の最後ではバリーが籠城するキャビンの前で、ヒッチコックの映画『鳥』のごとく空を埋め尽くすほどの大群でアランの前に立ちはだかる。
フレアガンや発煙筒を駆使して全ての群れを撃退しなければならない。
複数の群れによる波状攻撃が非常に危険であり、長期戦になりがち。

戦闘エリアの近くにフレアガンが隠された箱があるため活用できる。

エピソード4ではステージのボスである闇に支配されたバーチと同時に出現し、バーチと共に波状攻撃を仕掛けてくる。

また、エピソード3やエピソード5ではヘリコプターに群れで体当たりをして瞬く間に撃墜するという恐ろしさを見せつけた。
その内の片方はモブではなくアランやバリーサラといったメインキャラが搭乗しており、主役の乗ったヘリですら安全ではなかった

ラスボスである魔女との最終決戦にまで乱入してきて最後までアランを苦しめた。

🐦‍⬛【DLC『シグナル』】

通常の鳥の他に、インセイン・アランが召喚する亜種、「サドンストップ」が登場。

🐦‍⬛【DLC『小説家』】

「サドンストップ」は登場しなくなるが鳥は引き続き登場する。
ラスボスであるバリーの幻影ハートマンの幻影トールとオーディンの幻影との戦いにも出現し、彼らと共にラショナル・アランに襲いかかり、波状攻撃を仕掛けてくる。

🐦‍⬛【ナイトスプリングス(アメリカンコミック)

『Alan Wake』のエピソード5と同時進行する物語『ナイトスプリングス』の主人公であるリンゴ農園の主人フランク・ブレーカーが、秘密結社「トーチベアラー」の要請を受けて現場に急行した際に鳥の群れと遭遇していた。

🐦‍⬛【Alan Wake's American Nightmare

闇の使者により生み出されアリゾナ州ナイトスプリングスに召喚された亜種である後述のスペクター(原稿の日本語訳では「亡霊」)が登場。
中ボス的存在として中盤から光の闘士の前に度々立ちはだかる。

🐦‍⬛【Alan Wake Ⅱ(トレイラー)】

予告のトレイラー映像にてスペクターの亜種らしき存在が登場していたが、製品版には登場しなかった。

🐦‍⬛【類似した存在】

📖【サドンストップ】

ウェイク自身の言葉が辺りに散乱した。
ゴミの山だ。
彼の著作が彼に襲いかかった。
ハードカバー、ペーパーバッグ。
くずだ。
安っぽい紙くずの群れだった。

──インセイン・アラン

闇の世界の底に形成されたワシントン州ブライトフォールズの代替現実で闇の世界に捕らわれたアランの狂気の象徴であるインセイン・アランによって召喚された、アランの著書『サドンストップ』(つまりは本)の群れ。

インセイン・アランから「安っぽい紙くずの群れ」と称された。

白いハードカバーが特徴の本で、不吉な黒い鳥と全く同じ挙動でアランに襲い掛かる。
ラスボスのインセイン・アラン戦でも登場した。

🐦‍⬛【亡霊(スペクター)

ブライトフォールズでは、影のような鳥の大群に悩まされたが、ここではさらなる進化が見られる。
闇に支配された者の中には、鳥に姿を変えて攻撃をかわし、また人間の姿に戻って奇襲を仕掛けてくる連中がいるのだ。

──アラン・ウェイク著『リターン(没草稿)』より抜粋

闇の使者がアリゾナ州ナイトスプリングスに召喚した闇の異形の一種。

普段は鉤爪を持つ上半身裸の男性の姿をしているが、攻撃のタイミング以外は黒い鳥の群れとなって飛び回る。

闇のシールドは持たず、人型形態の時にしかダメージを与えられない。

中ボス的存在として要所で立ち塞がる。

余談


  • Alan Wake Ⅱ』の発売前トレイラーでは「亡霊」と同様に鳥の群れに変身できる「支配された者」が登場していたが、製品版ではカットされた。

追記、修正は不吉な黒い鳥を見つけてからお願いします。




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最終更新:2025年07月20日 08:28