登録日 :2026/03/03 Tue 15:31:31
更新日 :2026/05/28 Thu 08:24:27
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「VOGUE」 (ヴォーグ)とは、
アメリカ の歌手
マドンナ が1990年にリリースした楽曲である。
映画『ディック・トレイシー』のサントラを兼ねたアルバム『アイム・ブレスレス』の1stシングルとしてリリースされた。
世界中にヴォーギングを流行らせた曲で、今でも様々なメディアで流れるマドンナの代表曲である。
【制作過程と反響】
VOGUEが発売される半年ほど前(1989年冬)。
それまでマドンナは出す曲出す曲がヒットして、アメリカのビルボードHot100では16曲連続でシングルがトップ5に入るという前人未踏の記録を作っていた。
だが「オー・ファーザー」という父親との確執を歌った曲が悲壮すぎた為か、トップ20にも届かなかった為記録が途絶える。
ちなみにアメリカでは1stシングルとアルバムをまず出した後にそのアルバムから次々にシングルを切っていくやり方が主流であり、「オー・ファーザー」はアルバムから4枚目に発売されたシングルカットだったので大きなヒットに届かなかった事自体はしょうがない事だった。
だがこのままではいけないと考えたレコード会社の重役は次に出すシングルカットのB面に新曲を入れる事で売り上げを伸ばそうと考えた。
レコード会社からの用命を受けたマドンナはそれまでは主にマドンナの曲ではリミックスを担当していたシェップ・ペティボーンと組んで新曲を作り始め、更に同じ頃ニューヨークのゲイカルチャーで盛り上がりを見せていたヴォーギングを新曲に取り入れる事を決める。
曲のジャンルとしては当時徐々に浸透してきていたハウスを大々的に取り入れ、マドンナが新曲を提出するとその出来栄えに感動したレコード会社側が「B面じゃもったいないからA面で出そう」と決めA面としてシングル・リリース。
リリース間もなく瞬く間にチャートを駆け上り、世界中で大ヒット。1位になった国だけでアメリカ、イギリス、イタリア、オーストラリア、カナダ、スペイン、ギリシャ…。ここ日本でもオリコンの洋楽チャートで1位になっている。結果的には当時世界で600万枚以上売れたシングルになった。
またこの曲のヒットでハウスという音楽ジャンルが一気に浸透、これ以降の世界の音楽シーンでハウス系のヒット曲がいくつも続く事になる。
曲中ではラップも取り入れられ、その中でマドンナはグレタ・ガルボ、マリリン・モンロー、マレーネ・ディートリヒ、ジョー・ディマジオ、マーロン・ブランド、ジミー・ディーン、グレース・ケリー、ジーン・ハーロウ、ジーン・ケリー、フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャースという往年のスターの名前を挙げている。
【ヴォーギング】
そもそもヴォーギングとは何かというと1960年代にボールルームで生まれた踊りの1種。
「VOGUE」という言葉から日本でも発刊されている同名のファッション雑誌を連想する人も多いが、まさにそこから来ており、VOGUEの表紙でモデルがとるポーズをイメージした振り付けからそう呼ばれるようになった。
時代を経るにつれてヴォーギングは己の技を競うものへと変化、様々なコンテストも開かれるようになっていった。
80年代のゲイカルチャーではヴォーギングが盛り上がっており、そこにマドンナが着目、曲に取り入れた事で一躍ヴォーギングは一般的に有名になり、今ではダンスジャンルの一つとして普通に語られるようになった。
ちなみに60年代から80年代にかけてヴォーギングは都度変化を重ねて進化しており、そんな進化しゆくヴォーギングの中で当時第一人者だったホセというダンサーにマドンナは師事。このダンサーはヴォーグのビデオにも出演し同年のマドンナのワールドツアーにも同行している。
【ビデオ】
この曲の大ヒットの後押しになった要因の一つにビデオが挙げられる。
監督を務めたのは後に『
セブン 』や『
ファイト・クラブ 』『
ゴーン・ガール 』などの映画を手掛ける天才デヴィッド・フィンチャー監督。
マドンナやダンサー達のヴォーギングをモノクロでファッショナブルに映し出した華麗なビデオはまさに映像監督としてのフィンチャーの才能を感じさせる。
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動画出典:マドンナ公式YouTubeチャンネル
ギャルゲー『
センチメンタルグラフティ 』には
暗黒太極拳 と称されるOPがあるのだが、それの元ネタがこのVOGUEのビデオと言われている。ラップ部分終わりのダンサー達のシーンがそれ。
そしてわかっても何故それをチョイスしたのかは謎だが。
【パフォーマンス】
1990年のMTVビデオ・ミュージック・アワードの授賞式に出席した際、当時新曲だったVOGUEをお披露目したのだが、この時のマドンナはマリー・アントワネットに扮して中世の世界観に染まったヴォーグを披露した。だがそこはやはりマドンナ、ダンサーがマドンナのスカートの中に頭を突っ込んだり胸を揉みしごくという場面がある、このパフォーマンスもかっこいいので一度見てみる事をおすすめする。
その後もマドンナがコンサートツアーをやる度にセットリストに入る定番の1曲になっているが、2004年のRe-Invention World Tourではブリッジするわ、逆立ちしながらポーズを決めるわ、ヨガで鍛えた身体能力を存分に披露(ちなみに当時46歳)。2023年のCelebration Tourではヴォーギングの原点ボールカルチャーに敬意を払った演出をしたが尻の穴を丸出しにした男性ダンサーやおっぱい丸出しの女性ダンサーを公演ごとのゲストと一緒になって採点するというやはりマドンナらしい演出だった。
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動画出典:マドンナ公式YouTubeチャンネル
VOGUEといえば2006年の大ヒット映画『プラダを着た悪魔』。
劇中アン・ハサウェイ演じるアンディがオシャレに目覚めていくシーンで印象的にかかり、映画のテーマソング的扱いを受けている。サウンドトラックでも1曲目に収録。
2026年に続編『プラダを着た悪魔2』が公開されるがその予告編でも全面的に使われている。
【Glee】
2009年から放送開始されて日本でも大人気だったアメリカのテレビドラマ『Glee』。
マッキンリー高校の合唱部を舞台にしたこのドラマはミュージカル・コメディというジャンルであり、劇中で登場人物が歴代のヒット曲を歌うのが人気の理由の一つだが、このVOGUEもマドンナを題材にしたエピソードで当然取り上げられた。
鬼教師として知られているスー・シルヴェスター(演:ジェーン・リンチ)はマドンナ大好きという設定で、校内放送でマドンナを流せと命令するほどなのだが、ある事で傷ついたスーをグリーのメンバーがちょうど制作していたビデオの主役に誘う。
そのビデオというのが「VOGUE」ビデオの再現。
グリーといえば本家再現への熱の入れ方に定評があるが、今回も例に漏れず。鬼のスー先生もノリノリでマドンナになりきっている。
ラップの部分ではスーの宿敵ウィルの名前を挙げて「大嫌い」というなどアレンジも加えている。
【音楽界への影響】
今でも他の人気アーティストによってカバーされたり参考にされる事が多い。
例としてはリアーナや
カイリー・ミノーグ がカバーしたり、ビヨンセがサンプリングに使ったり、アリアナ・グランデが「イエス・アンド?」というハウス系のヒット曲を出した時に「VOGUEを参考にした」と答えている。
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最終更新:2026年05月28日 08:24