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人生逆転~浮気され、えん罪を着せられた俺が、学園一の美少女に懐かれる~

登録日:2026/05/04 Mon 16:46:00
更新日:2026/08/21 Fri 11:27:57
所要時間約 25 分の所要時間は人生ハードモード!?






なぜか元カノと浮気相手は人生ハードモード!?



人生逆転 浮気され、えん罪を着せられた俺が、学園一の美少女に懐かれる
は角川スニーカー文庫より刊行されているDによる小説。イラストはひげ猫。
2025年6月時点で既刊4巻。
略称は『人逆』。


あらすじ

夏の終わり、青野英治は幼馴染で恋人の天田美雪がサッカー部のエース・近藤と浮気しているところを目撃してしまう。
彼女に裏切られ、憔悴しきった英治が休み明けの学校に登校すると聞こえよがしに心無い悪口が飛んできた。
「サイテー」
「暴力男」
近藤によって英治の方が美雪に暴力を振るっていたDV男だという噂を学校中に流されていたのだ。
それを皮切りに始まった英治へのいじめは日に日に酷くなっていき、ある日ふらふら上った屋上で英治は学園一の美少女・一条愛と出会う。
同じく人生に絶望していた彼女の手を取って、2人は共に学校を抜け出して――

どん底人生からやり直す、大逆転純愛ラブコメ!
(第1巻あらすじより)

概要


あらすじやタイトルからも分かるように、浮気による裏切りで失意にあった男がヒロインと出会い、浮気カップルを見返すという「ざまぁ」の系譜に連なる作品。

「人生逆転」とは主人公カップルだけでなく、浮気カップルやその他の人物についても当てはまるものとなっている。
根底にあるテーマは「いじめは悪」というもので、発端のいじめが「私刑」であるため主人公が動いて報復=私刑をするのではなく、頼りになる大人たちの働きによって正当な罰が与えられていく。
基本的に善い行いをしてきた者には善い結果が、悪い行いをした者には悪い結果が訪れるという善悪双方の意味で因果応報の展開がなされる寓話的構造の物語となっている。
群像劇スタイルとなっており、場面ごとに主観となる人物が変わっていくことでカップルが同じ場面で互いに何を想い合っていたか、被害者と加害者間あるいは加害者同士の致命的な認識のズレなどを読者は各々の視点で追っていくこととなる。

第9回カクヨムWeb小説コンテスト カクヨムプロ作家部門&ComicWalker漫画賞 をダブル受賞した作者のデビュー作。
カクヨム投稿時の改題前のタイトルは『人生逆転~浮気された上に、えん罪まで押し付けられた俺が、なぜか学園一の美少女後輩を助けて懐かれる
カクヨムで投稿された後、角川スニーカー文庫より書籍版が刊行。
書籍版は主に英治と愛の恋愛描写などに加筆修正が加えられた作者曰く完全版。
ちなみにカクヨム版タイトルは項目名のように副題が「〜〜」で挟まれ、書籍版はこれがない。
カクヨムへの投稿以外に時折XへのSS投稿もあるが、カクヨムの近況ノートからも読めるので後追いする読者は要チェック。読者返信では意外な裏設定も読める。

書籍版第1、4巻には電子限定SSが存在する。

いかぐちえいによるコミカライズ版がコミックNewtypeにて連載中。
レディコミ張りの浮気シーンに絶望顔、気合の入った膝描写と、ある意味ヒロインの愛以上に美雪が輝いている……。
単行本既刊2巻(26年6月時点)。

※以下ネタバレ注意。また、書籍版でまだ描かれてない部分についてはカクヨム版準拠であることに留意されたし。

登場人物紹介

主要人物

  • 青野英治
真ヒロイン主人公。
恋人に裏切られた上にDV野郎の冤罪を着せられる。
文芸部所属の心優しく誠実な青年。
その優しさは彼自身が気づかぬところで多くの人を救ってきた。
好きな映画は『フォレスト・ガンプ』や『ショーシャンクの空に』のようなヒューマンドラマだが、洋画好きの母の影響でインド映画までマークしている。

幼馴染の美雪に去年のクリスマスに告白し、それが受け入れられて恋人になるも、なかなか次の段階に進められないでいる中、恋人同士になって初めての誕生日をドタキャンされたと思ったら、美雪と近藤の浮気場面に遭遇し、近藤から殴られた上に恋人に裏切られるという、最悪の誕生日プレゼントを贈られる。
更にDVの冤罪をかけられたことでいじめが始まり孤立。実家の店にまで被害が及びそうになった為に屋上から飛び降りて全てを終わらせようとした際に愛と出会い、命を救う為に“逃避行”を持ちかけた事を切っ掛けに彼女に懐かれることになる。

愛や担任である高柳ら教師の助けを受けていじめと対決することを決意。
その中で愛に惹かれていき、長年の想い人であった美雪は彼の中で見たくもない存在へと追いやられる。
文才は並外れて高く、ネットにアップした小説が高評価を受けたことで、彼の人生は本格的に逆転を始める。

主人公ながら、本作は多人数の視点で描かれる作風で、これまでに彼が救ってきた人達が彼の窮地を救うために動くという構造上、彼自身は意外と影が薄い。
出てきた時の役割はもっぱら愛とイチャイチャすることである。
それは愛に癒されることであると同時に彼が愛を癒すことでもある。
しかしながら、10年来の信頼を裏切った美雪への決別と黒幕との決着は必見。

美雪は「魅力がわかるのは私だけ」と思い上がっていたが、邪悪な形でも想いをよせる者、覚悟ガンギマリで恩義を返そうとする者たちなど魅力がわかる人は多く、何人もの人間の脳を焼き払い、
出会って2時間で愛を恋に落としてる隠れ高スペック男子。
美雪との仲は気後れして先に進めないと言っていたが、愛との進展を見るに女性への対応もヘタレなのではなく誠実。

なお、物語は彼の誕生日から始まるが、カクヨム版と書籍版では変わっている。*1

  • 一条愛
姫を守る騎士ヒロイン。
屋上から自殺を図ろうとした所を英治と出会い、彼に救われたことで懐いた学園アイドルの少女。
紅茶党で好物はカキフライ。
大好き『けいおん!』という意味ではない。

1年生の後輩。だけど去年の入試は首席の才女で、誰にでも優しくモデル顔負けの美少女。書籍版のイラストでは髪の色は薄いが、カクヨム版においては黒髪と書かれている。
運動も得意で特定の部活に入ってはいないが、応援を頼まれてはエース級の活躍をしている。
その美しさから入学してから一ヶ月で学園のアイドルとなり、多くの男性から告白されているが、それらはよく知りもしない相手という理由で断り続けている。ある過去から「君を守る」という言葉は最大のトラウマ。

自分が学園のアイドルと称される事には自覚的で、その自分と一緒に登下校することで英治の悪評を熱愛的な噂で消し飛ばそうとする。
逃避行の2時間で英治に恋に落ち、幼馴染の元カノは10年かけてもキスできなかったのに、出会って4日のデートで頬にキスかます、可愛い見た目に反して超速攻型肉食ガール。最近はついにお風呂で全裸英治に抱きついた。やはりこの作品のヒロインは英治。
英治の心のキズを癒すと同時に彼女自身も英治とその家族と触れ合う中で癒されていく。

英治の前では等身大の恋する乙女なのだが、敵とみなした相手に対しては一切の容赦がない。
2度に渡る愛と美雪との女の、そして人間としての戦いは必見。
冤罪騒動の関係者についてもコネを尽くしあらゆる手段で背後関係を暴き出し、シッポを出さない相手に対しては挑発して罠に陥れる事も辞さない。その立ち居振る舞いは大人ですら震え上がるほど。
そういった暗黒面に自分の“血”を感じて自己嫌悪に陥ることもある。

  • 天田美雪
裏主人公。
最愛の男を最悪の形で裏切りながらも、その男を失った後悔で自己憐憫に浸る鬼のような女。
出てきてはやたら崩れ落ちるので読者からのあだ名は
コミカライズ版では絶望顔の連発で、ニコニコ笑顔が見られるのは幼少期を除くと浮気場面くらいである。

黒い長髪の美しい少女という正統派ヒロインの見た目からお出しされる浮気女というこの世の悪。
でもざまぁ食らう前から英治に会えないだけで絶望してる。

英治は10年来の幼馴染で初恋の相手。
念願叶って去年のクリスマスに英治の告白を受けて結ばれ幸福の日々を送るが、関係が進まない事を相談したのを切っ掛けに近藤と浮気するようになる。
女慣れした近藤にあれよあれよとキスから処女まで奪われるも、浮気の動機は「このままエイジと結婚して、エイジしかオトコを知らなくていいの?」と女が囁いたからで、近藤の卒業と同時に関係が終わる火遊びのつもりではあった。
※エイジのオトコは知りません。

恋人同士になって初めての英治の誕生日にその事が発覚すると、駆け寄った英治に対する近藤の暴行からかばうこともなく、「捨てられたくない」として言われるがままに「幼馴染だから仕方なくつきあっただけ」と告げてしまう。

こんな仕打ちしながらも幼少期から共に育った英治との人生は分かち難く、自分で夢見た未来をゴミ箱にダンクシュート決めておいて誕生日の別れからはろくに眠れなくなってしまう。
彼の優しさを自分しか知らないと思い上がり、過剰評価してるフシがあり、これだけ酷い裏切りをしても謝れば許してもらえると思っていた。それでいながら謝りに行ったのは愛との逃避行を見てからだが、この時点で英治は自殺未遂を図っていたので色々遅い。
しかも行動に移した理由は泥棒猫に盗られると思ったからである。
流されやすく、「捨てられる」事を恐れて近藤にすがり、周囲からの優等生という評価を守る事に固執したあまり、心変わりしていないのに英治を裏切り、一連の騒動も傍観する選択をした結果、最も守るべき「人生」そのものだった英治との未来もその家族との絆も実の親からの信頼も失い、夢見た未来から逆転してしまう。
「一生をかけてエイジに償う」と言いながら、直後に自殺未遂という“逃避”を選択する身勝手さは実の母から「本当の意味で他人を愛したことがない」と半ば見放されている*2
作者からは「与えられることに慣れきって返す(手放す)事ができない」と評され、実際英治との思い出でも彼にしてもらったことばかりで、してあげた事として出てくるのはバレンタインのチョコのプレゼントだけである。
先に進みたいという願望はあれど、「バレンタインのチョコをあげたら、それを切っ掛けにエイジからキスしてくれないかな」という待ちの姿勢になってたあたりからも、英治と男女の関係で進展がなかった事についてヘタレなのは先述したように英治よりもむしろ美雪なのがうかがえる。
でも近藤に処女はあげているし、ミサンガは編んでいる。
英治のいじめ騒動においては、発端の更なる発端となった「近藤との浮気」以外に直接的な行動は一切取っていない、というか騒動発生中の美雪の行動と言えるのが「真実を語らなかった事」だけで虚偽の発信もしておらず*3、主犯格の中では法律に照らし合わせた場合は最も罪が軽い、何なら事件の中心にいながら主犯と呼べるか悩ましいくらい事態に関わっていないが、裏を返せば法的な罰を与えられて罪を償う機会……それ以前の裁かれる機会すら与えられない事でもある*4。一方で、英治の母から裏切り行為が浮気だけだと思われていた時点でその行為は「犯罪ではないがそれよりも重い罪」と言われている。


浮気している場面から登場するので読者からも誤解されることがあるが、徹頭徹尾本命として好きなのは英治である一方で、当の英治からの認識は「最初から自分の事を好きじゃなかった」であり、現状で英治と近しい人物で「英治のことを好きではあった」と認識してるのは愛と高柳くらいのものである。しかし、誤解が解けたところで英治にしてみれば「本命はずっとエイジで、先輩とは火遊びのつもりだったの!」と、よりおぞましい真実が出てくるだけなので、誤解のままのほうが遥かにマシである。

元から精神面で「エイジなしでは生きられない」レベルに依存しきっているようでその未練は捨て難く、彼との思い出の詰まった自室で度々涙にくれるが、その部屋では浮気バレした足で近藤とヤル事ヤッてるため可哀想に思えても同情してはダメである。
ついでに幼少期からの習慣だからと、浮気しながら彼氏の家の洋食店で食事を続ける凄まじい図々しさも発揮していた模様。

幼い頃から母子家庭で育ったため、片親を理由にいじめられて学校に行けなくなっていたところへ手を差し伸べてくれた英治は元より、浮気にしても年上の近藤にエレクトラコンプレックス(ファザコン)のような形で「父親」を求めていただけだが、皮肉にも父親は近藤と同様の浮気男で、それを理由に母子を捨てている。
近藤の思惑を照らし合わせると悪い男に騙された形だが、作者直々に今回の件がなくてもその内浮気しただろうと言われている。

コミックNewtype10周年企画では原作者とコミカライズ担当者の悪ノリと一部読者の需要からメインヒロインの英治愛を差し置いて彼女の学生証風カードが頒布された。
それによると誕生日は2月17日。貴重な真っ当な笑顔と在りし日の姿を見ることができる。
コミカライズ担当者のXでは閲覧注意のトラウマバージョンも公開された。

余談ながら作者曰く名前の由来は

天→空
田→農家さんが大事に稲を育てる様子を連想
美雪→美しい雪。儚くてすぐに汚れてしまう、白くて美しい雪は汚れやすい

「大事に育てられた空から降ってきたばかりの雪は、もろくて簡単に汚れてしまう」

とのこと。

  • 近藤誠二
サッカー部のエースの3年生。
美雪の浮気相手で、駆け寄った英治を殴り倒しておきながらDV冤罪をかけた邪悪。
市議会議員の父を持ち、「俺は世界の中心の男! 自分は上級国民だから人生楽勝! 俺のサッカーの実力なら日本人初の世界最優秀選手も夢じゃないし、美女を侍らせてやるぜ!」という、最初の彼視点での野望からも分かるように、基本的に彼視点の自分語りに中身はない
浮気した美雪当人からして「見た目やステータスの高さだけに目を奪われた」と言っているレベルで中身がないなら最初から浮気するなと小一時間。

他人の女を寝取って、寝取られた男の絶望顔と寝取った女を捨ててあらゆる人間関係を崩壊させ、両者の破滅を見るのが好きという、18禁凌辱調教系NTR漫画の竿役よりもろくでもない性癖を持つ。
小学生の頃から女が途切れたことはないとのことで、この性癖は中学2年で初めて幼馴染カップルから女を寝取った時の男の絶望顔で征服欲が満たされたことにちなむ。この際女の方も「今までの人間関係を全て敵に回すことも分からない馬鹿な女」と見下している。
それはすなわち「馬鹿な女しか引っかからない」というだけの話なので、コミカライズ版で近藤が侍らす女の表情は見るからにバカ女である。実際、愛を誘った際も軽くあしらわれている。
女はアイテム扱いで特段思い入れがあるわけでもないためか、美雪との浮気シーンでもニッコニコ顔の美雪に対して近藤は終始無表情である。
代わりに浮気を知った男の絶望顔の方に活き活きとした表情を見せる倒錯した男。
他人を見下し、何かあるとすぐ調子に乗り、都合のいいようにしか物事を考えない自己中心的な性格のため、周りの人間とも上っ面だけの付き合いでしかなく、本当の意味で理解し合える者は誰一人いない。
何をしても市議の父親の力で揉み消せると思っているが、それ以外に寄る辺はなく不意の反撃や逆境には非常に打たれ弱い。
父親の権力こそ当てにすれど、冷めきった夫婦関係の両親の家庭、特に家を空けがちな母親に対して鬱屈とした感情を抱いている。

生徒からの受けは良く、サッカーの能力から期待の星と思われているが、実際のところは恋愛方面のトラブルの多さから教師陣からの心象は最悪の一言で、本人は優等生を装っているつもりでも本性はバレバレ。
「自由恋愛」を口実に問題の追求は逃れていたが、英治とのトラブルは暴行事件でもあるため、逃げ道を塞ぐべく外堀を埋めるように調査が進められていく。
英治との一件で義憤に駆られた近藤を憎む者に、ラブホの使用とその事で補導された写真を教師とサッカー部内にリークされたことを皮切りに、順風満帆と思いこんでいた人生が劇的に逆転していくこととなる。
そして、上級国民であるという自分中心の思考が仇となって、美雪やエリからも見捨てられ、最終的には少年院送致の末路を迎える。
ただし、反省の意思さえ見せていたら、少年院行きは回避できていたらしい。
判決後、平松から事件を起こした理由については、親に構ってほしかったことや人間関係に恵まれていた英治に対する嫉妬心からで、略奪愛を繰り返していたのも両親から愛されなかったから、愛を否定せずにいられなかったと分析され、それを聴かされて憤怒するのも自分で認めてる証拠と返される。また女のこともトロフィー程度にしか思ってなかったが、実は女からも同じようにしか思われてなかっただろうと言われ、さらに屈辱的な思いをすることになった。

サッカーの才能を自負し、国内の下部組織からのスカウトもあるが、遊ぶ時間もなくなるし基本的な練習をしたら平凡な選手になるだけと断っている。
また、弱小校に所属しているのも、自分が頂点でいるためである。
このように自惚れるあまりろくに練習してないためフィジカルは弱く、大学生チームの二軍には通用しても一軍には全く歯が立たず、推薦を考えていた大学側もそれを知ると「入れたところで性格からして成長する見込みもなく不和を招くだけで必要な人材ではない」とみなしている。なんなら、格下のはずのチームに研究対策されただけで勝てなくなるレベルで、これだけのことがあっても平気で練習をサボり続ける有様。
というか普段の様子からして「守備を免除されている」と言ってのけるあたり、まともに試合時間を通してサッカーをプレイできているのか怪しく、作中でも裸の王様と言われてる。
一応、才能があるのは確かなようだが、作者からはプレイスタイルが00年代前期くらいのものなので、プロとしてやっていくのは厳しい。生まれてくるのが遅過ぎたと言われている。
つまり、今回の一件がなくても(彼の力でスポーツ推薦を狙ってたサッカー部部員も含め)夢見た未来は訪れなかったと言える。

なお、名前に「二」とつくが、現状兄姉の存在についての言及は無い。

生徒達

様々な形でいじめに関与している。
当然、実際には何もしなかった生徒もいるが処分対象は何十人にも登るらしいので、名前が作中出ていない加害者も多いということになる。光の教師陣に対して進学校だというのに生徒の治安は悪い。
妙に◯田が多い。
前述の学生証風カードから学校名は知波原高校。作者によると舞台は千葉県がイメージとのこと。

  • 今井智司
英治のもう一人の幼馴染。
将棋部の主将にして弓道部のエースである文武両道の眼鏡が似合う知的な少年。作中ではもっぱらサトシ表記。
英治とは文系と理系で別のクラスなのに加え、部の遠征という本人にはどうしようもない理由であっても、親友の窮地を知るのが遅れたことを申し訳なく思う友情に厚い男。
学校が隠蔽に走るようであれば暴力も辞さない構えだったが、積極的に動くと知ると大人に任せ、密かに動く。
小学校の頃に突出した能力から孤立しかけたところを英治が自然と皆の輪に入れるように働きかけてくれたことで救われたという馴れ初めから、彼のことは誰よりも信頼し、評価している。

  • 遠藤一樹
英治の友人。
1年前は同じクラスだったが、今年から文系と理系とでクラスが離れている。
実は浪人しており、周囲と距離を取っていたが、積極的に話しかけてくれた英治を無二の親友とみなしている。
浪人の原因はかつて恋人だった幼馴染を近藤に寝取られ、最悪の形で裏切られたことで、親しい人間の言葉すら拒絶して引きこもっていたため。
再び近藤によって自らの大切にしていたものが壊されようとしてると知った時、復讐者となってその手を汚すことも辞さない決意をする。
といっても、その手段は近藤のラブホ使用を通報し、補導される姿を写真に納めて教師とサッカー部内にリークするというものである。
そのため、事情を知った高柳も彼のことを処分はせず、言い訳のつもりだった部室の前で写真を落としたと言うことで済ませている。近藤に脅迫電話をかけた?知らんな。

  • 池延エリ
遠藤の元カノの幼馴染。
英治と美雪同様、将来の結婚を遠藤と誓い合う仲だったが、近藤の誘惑から「アイツとつきあってた時期は人生の汚点」とまで言うようになり、事後のその発言を録音して本人に聞かせるという最悪の形で遠藤をフると、全ての人間関係を敵に回してでも近藤と恋人になろうとする。しかし、当の近藤からはあっさり捨てられ、現在では友人全員から絶縁され、親からも半ば勘当状態で一人暮らしをしている。*5
それでもすがりついた結果、今では近藤の都合の良い奴隷扱い。しかし、平時は一人暮らし先のアパートで屍のような生活を送っている。
一度見下して蔑んだはずの遠藤に対し、1年遅れて同じ高校に入学したのを都合良く解釈して救いを求める目を向けた事があったものの、当の遠藤からはまるで汚物を見るかのような冷たい視線を向けられて絶望の淵に叩き込まれていたが、完全なる自業自得である。
元は優等生で心優しいクラスのアイドルだったが、近藤の「調教」でケバケバしくなり近藤を最優先に考えるようになっている。
美雪の存在を知ると「自分はあなたの未来の姿だ」と彼女の元へ現れ、更に近藤との出会いが仕組まれたものと知ると捨身の方法で黒幕に一矢報いようとする。また、美雪に対して「あなたほど酷いことはしていない」と言っている。近藤と恋人になる為に恋人から友人関係から家族関係から全部投げ捨てたエリからしたら捨てる気はおろか捨てられる可能性すら考えておらず元カレに対して組織的ないじめをしている美雪は自分より酷いと考えてもなんら不思議ではなく当然とも言える。
少なくとも全部投げ捨てた=周囲はみんなエリを非難しているような状態の為エリ個人がやった遠藤に対する仕打ちよりそのタイミングで周囲にいた人間のほぼ全てを巻き込んだ英治に対する仕打ちの方が規模感と言う意味では上であろう。
が、
先述のように遠藤は2年以上引きこもる程に精神的に追いつめられた結果、浪人したうえに誰も信用できなくなってエリ以外との人間関係までズタズタになっているので、自分が遠藤にした仕打ちを過小評価したうえでの発言で実態は目糞鼻糞五十歩百歩である。

ちなみに『池延』という馴染みの薄い苗字は作者の出身地の茨城県にルーツを持つ、全国で300人ほどという珍しい苗字。

  • 堂本ゆみ
他校の生徒。
遠藤のもう1人の幼馴染で、エリとは親友でもあったがその仕打ちで仲は完全に決裂している。
親友の恋人ということで気持ちを抑えていたが、エリとつきあっていた当時から遠藤に対して好意を抱いていて、引きこもりになった彼の元へ最後まで通い続けていた。
サトシの仲介で再会し和解。晴れて2人は恋仲となり、英治と愛のカップルとダブルデートまで果たす。

  • 村田律
美雪の親友。
DV騒動を受け、“加害者”とされる英治への私刑に走る。
スクールカーストを気にする性分から、元々英治への印象が特になかったようで、日常的に「幼馴染でもなければ相手にされないのにね」と、美雪本人に言ってたため、のろけ話も聴く気がなかった模様。コミカライズ版では美雪がのろけ話をするシーンでどうでも良さげなジト目を向けている(少しは親友の恋人に関心を持て)他、近藤の元へ美雪を連れていったのは彼女になっている。
なお、独白では私刑に及んだ主要因は仲の良いサッカー部がやっていたから。そこは美雪の為じゃないんかい。
それにも関わらず、美雪に騙されたと知ると被害者面をしており、日頃から他人を見下し、好き勝手した挙句、都合が悪くなると人のせいにするのは主犯2人と同じである。
英治へのいじめがバレた後は、なんとか処分を軽くするため謝罪しようとするも拒絶され、それでもなお英治と近しい関係の愛やサトシにとりなしてもらおうとするが、いじめに加担したのも謝罪しようとしてるのも自分のためだけと吐き捨てられる。
他の生徒にも言えることだが、騙されていたことに関しては不憫であっても、そのことに気づいた時点で謝罪しようとせず、身勝手な動機でいじめを行い、美雪を逆恨みするのみで反省してないことを考えれば完全な自業自得である。

書籍版では美雪を連れて副担任・綾瀬の元に相談に向かうという友達の為の行動が追加されているが、英治の言い分を聴く様子はやはりない。

サッカー部

近藤の存在で弱小チームだったのが県大会上位にまで押し上げられた。
故にスポーツ推薦を狙う者を筆頭として、誰一人として近藤に逆らえない。
そのため部員同士の結束は弱く、近藤の写真が出回ったことで、一気に部内は疑心暗鬼となり、格下相手にも勝てなくなる。*6
組織立っての英治へのいじめが公になると『サッカー部の大粛清』『血の月曜日事件』と称される大量処罰の後に廃部となる。
その後、一部の部員がエリ襲撃計画に加担したため、さらに重い処罰が下されることになる。

  • 渡辺
エースの近藤にはキャプテンながら頭が上がらない。影も薄い。*7
本来であればその立場上他の部員、特に後輩達を指導しなければいけないところを近藤と共に英治のいじめを指示。
学校側にそれが発覚すると英治に対する謝罪の意を見せることもなく、学校に迷惑をかけたので今後は今まで以上にサッカーを頑張る事を宣言するズレた対応を見せたため、教頭から叱責された。
それでいてなお、頭にあるのはスポーツ推薦が得られなくなった絶望と近藤への憎悪という他責思考のみである。

  • 満田
近藤の腰巾着。彼とは中学からのつき合い。
近藤の補導写真を見た時は真っ先に部内の人間がやったのではないかと言うが、遠藤によってそれをばら撒いた冤罪を着せられる。
後にこの事件の黒幕が計画したエリ襲撃計画の主犯格として仕立て上げられそうになるが……

  • 相田
  • 下川*8
英治のクラスメイト。共謀して英治の机に心ない落書きをする。
相田は特に近藤を崇め敬っていて母親はPTA幹部。
加害者の1人とは言え、処分自体は主犯格を除く他の生徒とそこまで変わらない内容のはずだったのだが、母親がフレンドリーファイアーどころかボンバーをかましたせいで家庭ごと悲惨な末路にあってしまう。

  • 1年生達
当初は近藤のことを心酔していたが、写真の一件で彼の本性を知って不信感を抱き、疑心暗鬼となって互いを罵り合う上級生たちを「こんなものは俺たちのやりたかったサッカーではない」と軽蔑の目で見る。
阿呆な先輩達のせいでサッカーができなくなった本作の隠れた被害者。
前平は愛のクラスメイト。チャラチャラしてるようで話せばちゃんと分かる良い子。
実際1年生たちは騒動にほぼ関わってないとのこと。


文芸部

英治が所属していた部活。
女子が多いようでDV加害の噂が出回ってからは英治を排斥し、あろうことか彼の原稿に留まらず私物までをも廃棄している。
黒幕の逮捕後、取り調べを受け、殆どの部員がいじめに加担してたことを自白し、窃盗や器物破損で社会的にも制裁を受けることになる。

  • 立花
文芸部の部長。
ポニーテールの眼鏡っ娘。
これまで数々の作文コンクールで多くの賞をもらった才女。
英治とは姉弟のような師弟とも言える仲で、彼女の教えで英治はその文才を伸ばしていった。
英治のDV騒動後は他の部員が恐れるという理由で部に来てほしくないと伝え、裏では「才能もないのに必死で痛い」と部員と話し合いながら原稿を捨てている。

  • 松田美月
立花と最も親しくしている部員の1人で英治の同級生。
「才能もないのに痛々しい」と英治を嘲笑う会話を立花と共にしていた。
一応英治からは好きな本を教え合う友達と思われていた模様。
近藤と美雪の出会いをセッティングしたのは彼女。
近藤と『遊んで』もらうのが目的で、それだけでもスクールカーストでは上位になれるそうな。
部内の英治いじめでは主導的な立場だったこと及びエリ襲撃計画では、サッカー部との仲介役をしてたため、黒幕に次ぐ重罪者と断罪される。

文芸部の後輩。
眼鏡と2本の三つ編みおさげ、物静かといういかにもな特徴を全て揃えた文芸部らしい少女。
ワードソフトの使い方を英治から教えられており、英治のDV騒動に対して優しい彼がそんな事をするとは信じられず、他の文芸部全員が英治の敵に回る中、1人だけ「何もしない」事を選択し、SNSでも英治をブロックしていなかった。
クラスメイトの愛の依頼を受け、英治の原稿回収の手助けをし、他の文芸部員を恐れながらも「味方」となる決意をする。
彼女にとって「何もできなかった」事は後悔に苛まれるものだが、英治にとっては文芸部の繋がりだけで「信じてくれた」というその一点が何よりもの救いである。

  • その他の部員
みなが立花の指示のもと英治を排斥している。
いじめ問題が発覚しても林以外誰も名乗り出ず、「部長に従っていれば大丈夫」と他人任せで、取り調べでも身勝手な言い訳ばかりして反省の態度を示さなかったため、全員が厳しい処分を受けることになる。


大人達

教師陣

誰もがいじめ問題に対して真っ向から立ち向かう。
現代日本を舞台にしたこの作品で
浮気する恋人
味方してくれる家族
類まれな文才を持つ高校生
無責任な噂に踊らされた人間
人の苦しみを喜んで見ている悪魔
信じて寄り添ってくれるかわいい後輩
それら全てよりも最もファンタジーな(現実からかけ離れた)存在である。

  • 高柳
英治らのクラスの担任。メガネ男子。
科目は世界史で、今回のいじめ問題の発端の恋愛は麻薬のようなものだと、歴史的事例*11が頭によぎる歴史オタク故に結婚できないと自嘲している。
一見するとダウナー系でやる気がない教師だが、実際は生徒が気安く接しやすいように振る舞ってのこと。
顧問の部活の遠征で新学期から数日学校にいなかったため、英治の異変には一目で気づいたものの対処が遅れたことを申しなく思っている。
いじめの被害者である英治に寄りそい、事態の解決に積極的に乗り出し、東奔西走して加害者側の証拠を集めて追い詰めていくのはさながら探偵。
被害者の未来を守るのは当然ながら、加害者もまた未来ある生徒である事は変わらないため、過ちを認め正しい道を進むことを望んでおり、加害者の筆頭とも言える美雪にも親身になって接している。
実は自死遺族であり、遺される方の気持ちから自殺しようとした美雪に寄りそい、その行為が招くものについて教え諭している。
ある意味では大人側の主人公とも言え、さえないオジサンなのに単体での挿絵までもらってる。なんなら個人での挿絵なら美雪より先にもらってる。
将棋部顧問で設定上は、ほぼプロ級のアマチュア強豪。詰将棋なら頑張れば100手先くらい読んじゃうレベル。
この能力は加害者との尋問でも発揮され、相手の論理の穴を見つけ出し、墓穴を掘らせ、徹底的に追い詰める。

  • 校長
いじめというネガティブな話題を、生徒の為に早期に解決すべき問題と考えて真摯に取り組む。
元ラガーマンでその肉体は今なお健在。
スキャンダルをもみ消そうとする加害者の親にも敢然と立ち向かう。
クラスに戻れない英治の為に英語を教える。その内容は海外ドラマを交えた砕けたもので、作者の趣味でウィスキーの綴りの地域による違いという、一般的な授業の枠に留まらない英治の興味を引くものも。

  • 三井
養護教諭。
元は企業に務めていたがその環境に馴染めず身体を壊した際、離れて暮らしていたのだから気づけるはずもないのに親から異変に気づけなかったことを謝罪された体験を話したことが、英治に自分の窮地を親に相談する決意をさせた。

  • 綾瀬
英治らのクラスの新卒の副担任。
村田からの相談に対して、美雪の言い分を信じると断言した事を英治が聞いてしまったため、無自覚で彼を追い詰めてしまう結果になる。
その後、いじめが発覚した後に異変に気づけなかった事に責任を感じて落ち込んでしまい、体調不良になって休んでしまう事になる。
生徒を信じ、その悩みに向き合うという姿勢は何も間違っていないだけに美雪の母に並んで気の毒な人。
美雪が正しく『悩み』を相談してればこんな事にはならなかっただろうという意味でも

その他の大人達

その役割を果たす者、或いは果たさぬ「大人」達。

  • 英治の母
キッチン青野の経理とホール担当。看板娘を自称するが、お約束として実際に二十代に見えるほど若々しい。
紅茶派の愛とは話がよく合い、実の娘のように可愛がり2人の仲を優しく見守るが、英治のいじめ問題に対しては全面対決の姿勢を見せる。*12
美雪の浮気には英治よりも先に気づいており*13「浮気するような女は自分の息子には相応しくない」と直接言い放ち「筋だけは通すように」と最後の忠告をする。
しかし最後の『母心』は通じることなく、美雪は近藤との関係に現実逃避し堕落していく……。


  • 英治の兄
キッチン青野コック。
父亡きあと、英治の父親代わりを務めるべく20代の若き青春全てを店を切り盛りする事に捧げた青年。

  • 英治の父
故人。名は。キッチン青野先代コック。
生前はボランティアに精を出し、その奉仕精神は英治にも引き継がれている。
当時の活動を通して得た人脈が図らずも英治を助けることとなる。
ちなみに修行先のホテルで英治の母がフロントで働いていたことが2人の馴れ初め。
彼の味と遺した店は英治の兄が守り続けている。

  • 美雪の母
夫との離婚後、子育て支援に手厚い舞台となる町に移り住み、以来女手一つで美雪を育ててきた。
青野家とも家族ぐるみのつき合いをしてきたのだが、美雪の犯した過ちでそれら全てを失い、心労のあまり倒れてしまう。
その後も美雪の発言や奇行に振り回される形となり、何よりも大切な存在であった彼女に対して憎悪感と失望感を抱いてしまっているが、常日頃から英治や青野家への感謝の気持ちを忘れないように伝えていた事が美雪に対しプレッシャーを与えていたのではないかという事や、自分と同じ失敗をしないようにという願望を察して好きでもない英治と無理に恋人として付き合っていたのではないかと自己嫌悪に陥っている。*14
今作最大の被害者。

  • 美雪の父
回想のみ登場。
浮気をして妻子を捨てた挙げ句、娘である美雪とも何一つ向き合わず、美雪の母に全てを丸投げして姿を消した誠実さの欠片もない下種野郎。
ほとんど美雪を育ててないはずが似なくていいところが似てしまっている。

  • 近藤の母
近藤市議の妻。
夫との夫婦仲は完全に冷め切っている仮面夫婦で、他所に男を作り、家にほとんど帰らない。
息子に対しても夫同様感心を持たず、世間体を気にして最低限のことはするも、逮捕後は一度も面会に来ず、裁判でも何もしてないため、近藤からは完全に見捨てられたと判断される。
ただし、作者によると近藤から見た母親像は実態とはズレがあるとされ、描写についても近藤以外の人物の視点や評価はほぼない。

  • 黒井
愛の付き人。
元警察関係(裏設定では公安畑)のコネで時に愛の“目”となり“耳”となる。
ちなみに偽名は青山。

  • 郷田
近藤をスポーツ推薦枠に入れようと考えてた大学のサッカーチームの一軍に所属する守備的ミッドフィルダー。
身長は近藤より少し低いが、フィジカルは非常に強く、洞察力もあり、近藤は手も足も出ず格の違いを見せつけた。
練習後、近藤のことを所詮は高校生レベル、王様気取りの勘違いエースと酷評し、チームに入れるのを反対する。
これを裏で近藤が聞いていたため、極めて間接的だが彼が破滅するキッカケを作っている。

  • 平松
父親の失脚で逃亡した前任の沢辺に代わり、母親の依頼で近藤の担当に就いた老弁護士。
飄々として、近藤を小馬鹿にしたような態度だが、言ってることは大半が客観的事実であり、それが却って一々近藤の神経を逆撫でしていく。
弁護士として多くの犯罪者を見てるため、心理分析に長けており、近藤の心情を分析しつつ、少年院について本気で忠告している。

  • 南前市長
キッチン青野の常連客の老紳士。
ボランティア活動を通して英治の父と親交を深め、父亡き後の英治らを優しく見守る。
舞台となる町の福祉や子育て支援が充実してるのは彼の時代の政策によるところが大きい。

  • 宇垣幹事長
政権与党No.2。史上最年少の45歳でその地位に登り詰め、『現代の今太閤』『影の総理』とも称されている。
敵を叩き潰す時は徹底的に行う冷徹な男。眼鏡のイケオジ。
しかし不器用ながら愛情は持った人間で、行動原理は亡き妻の敵討ちにある。
クセなのかしきりに上着の胸ポケットのペンを抑える事が多い。

  • 堂本
ゆみの父。警察官。
昔から付き合いのある遠藤曰くバリバリの体育会系であるが、中学時代に遠藤が巻き込まれた騒動に関して大人として守ることが出来なかった事を改めて謝罪した上、浪人というハンデを抱えながらも挫折や困難を乗り越えて偏差値の高い進学校へと進路を進めた彼に対して一人の人間として尊敬していると称えた人格者である。

後に美雪の取り調べを行い、今回の事件の中心に居ながらも首謀者や実行犯達と何処か距離を置いていた美雪の振る舞いを疑問に思いつつも、自らが不利になるであろう証言を行う彼女に対して浅はかな保身によって周りの人間の人生を狂わせた事による呆れと、いち早く証言することが出来ていれば
美雪にこの先待つであろう苦難は訪れることは無かったという憐れみの気持ちを感じていた。

  • 古田
堂本の部下である警察官。
黒幕の取り調べにあたり、言葉巧みに証言の論理的矛盾を暴き立てて追い詰めた。
切れ者で宇垣の“秘密”を看破して彼との接触を図ろうとするが……?


  • 近藤市議
近藤の父。ゼネコン会社社長。
金と権力に物を言わせて相手を黙らせる上級国民気取りで、政治家や経営者にはおおよそ相応しくない人間。
普段は息子に関心を持たないが、問題が発生した時だけは、すぐに揉み消す。これは息子のためでなく自分の保身のためだけであり、父親としても問題しかない毒親である。*15
学校やキッチン青野にもこれまでと同様の姿勢で臨むが、英治の母が真っ向から立ち向かうのみならず、英治の父と旧知の仲である南前市長の登場、更には常連客から聞かされた恐るべき“怪物”の名を前に権力を笠に生きているが故に膝を屈する以外の選択肢は存在しなかった。
その後、学校やキッチン青野に対する脅迫や裏金問題が露呈し逮捕される。
逮捕後、過去の脅迫や裏金を作るための脱税や手抜き工事による事故も明らかになり、市議会議員を除籍処分となり、会社も倒産し財産を差し押さえられた上、周りの人間全員にも見限られ、汚名と破産の対象にならない多額の負債だけが残ることになり、親子揃って破滅する結果となった。

なんで、なんで、こうも大物があの家の後ろには控えているんだ!! ただの洋食屋だろ
一瞬にしてこの場の権力構造が入れ替わった!!従う他ない…!!悲しいけどこれが権力…!!
宇垣の仇敵その1。

  • 総理大臣
あ…ありのまま、今、起こった事を話すぜ!

『幼馴染カップルが浮気で破局したと思ったらいつのまにか一国の首相が失脚していた…』 

な…何を言ってるのか、わからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…

風が吹けば桶屋が儲かるだとか超展開だとかそんなチャチなもんじゃあ、断じてねえ…

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


この作品を紹介する上で取り上げると間違いなく驚かれるが、
語る上で避けられないかと言えばそんな事もないような存在。
宇垣の仇敵その2。





最後にアドバイスだけさせてもらうわ。記事作成は自由よ。でも、立て逃げをしたり、相手の記事を荒らす権利は誰にもない。
犯罪ではないのかもしれない。でも、それよりも重い罪だと私は思うわ。今後は、追記・修正の筋だけは通しなさい。

この項目が面白かったなら……\投票の筋だけは通しなさい/

最終更新:2026年08月21日 11:27

*1 カクヨム版:8月27日、書籍版:8月30日。

*2 カクヨム版では「自分しか愛してない」と唾棄されている。

*3 高柳の「青野から暴行を受けたのか?」という問いにも「わかりません」と返して肯定はせず、虚偽は浮気を隠す内容=イジメそのものとは無関係のもののみである。

*4 誹謗中傷について請求された慰謝料に関して、民事裁判を起こせば責任は軽くなる見込みがあったが、青野家の負担にならないよう母親が満額支払う選択をした。この事が逆説的に美雪が事態の首謀者ではない証明にもなっている。

*5 高校卒業までは面倒を見るが、その後は自分でどうにかしろと言われてる。

*6 遠藤も写真をリークすれば勝手に空中分解すると予想してた。

*7 実は初期設定では近藤がキャプテンだったのが変更されている。

*8 カクヨム版では「上田」。あいうえだ。

*9 過去を描いたSSではそれまで創作をしたことのなかった英治が部誌の穴埋めとして急遽書くことになった初小説の初原稿で衝撃を受けている。

*10 裁判前には、精神障害で無罪にしろと言い、弁護士から本当に症状に苦しんでる人に対する冒涜と激昂されてる。心神喪失の無罪が決まったら後は自由放免という認識を聞かされた弁護士さんの心中、お察しします。

*11 挙げられたのは日本史:薬子の変や道鏡。中国史:玄宗皇帝と楊貴妃。イギリス史:ヘンリ8世の離婚問題や王冠をかけた恋。

*12 新学期から数日経つにも関わらず英治へのいじめに気付かなかった副担任の綾瀬に対しても怒りを隠さなかったが、高柳のフォローによって矛を収める形となった。

*13 ただし英治の誕生日までは互いに納得の上で別れたと思っていた。

*14 実際は美雪の中の「女」が囁いた結果であり、それを美雪の母が知ってしまえば下手をすれば精神崩壊しかねないとも言える。

*15 このやり方が息子を調子に乗らせ、問題を起こし続ける一因であり、完全に悪循環となってる。