登録日:2026/06/30 Tue 18:39:04
更新日:2026/07/13 Mon 21:21:43
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【概要】
サヴァ国の王・
アサムの三男。顔立ちはなかなかの男前で、アサムの面影を残す美丈夫。
父と同じく大乗南拳を扱うらしいが、彼は武器による戦闘を好んでいる。
兄に白ヒゲのカイと黒ヒゲのブコウがいるがいずれとも仲は悪く、対抗心を隠そうともせずに「父亡き後は自らが王になる」と信じている。
幼い頃は兄を立てる優しい性格だったのだが、「弟だからと遠慮する必要はない」とアサムが無理矢理三兄弟を平等に育ててしまったため、三人とも譲ることを知らない性格になってしまった。
彼が王位にこだわる理由は、隣国ブランカに住まう許嫁の「ルセリ王女」を愛しているが故であり、彼女に釣り合う立場になるためである。
当のルセリに拒絶されてもその理由を理解しようとせず、ただ王になると吠えるだけの男であったが……。
【サヴァ編のサトラ】
ラオウとの決戦を制し、さらに北斗宗家の因縁も片づけた
ケンシロウは、ラオウの遺児・リュウを伴って旅を続けていた。
そんな折、荒野で闘う一人の男と出会う。アサムだ。
彼が治めるサヴァ国は、常に蛮族の脅威にさらされていた。しかしアサムを悩ませていたのは外敵だけではない。三人のバカ息子の仲が悪く、王位を巡る対立は国の将来にも影を落としていた。
末弟サトラも蛮族討伐へ出撃するが、兄たち以上の武功を焦るあまり敵の罠にかかり、多くの部下を失いそうになる。
ケンシロウの助けもあり、かろうじて全滅は免れたが、兄弟喧嘩だけならまだしも、国民である兵まで無為に犠牲にしかねない息子の姿を目の当たりにし、余命いくばくもないアサムは決断する。
「ケンシロウに王になってもらいたい」と。
やがて三兄弟は王の間へ呼び出される。しかしそこにいたのは、すげぇ偉そうなポーズで王座に座るケンシロウだった。
部外者でありながら王座に居座り、「アサムの意志を伝える者」などと名乗る男に三兄弟は激怒する。
その中でサトラは、「コイツを倒した者が新国王になるってのはどうだ」と提案し、自ら先陣を切った。
しかし、すでに数々の強敵を打ち倒してきたケンシロウ相手では完全に無力で、サトラは座ったまま一蹴される。
続いて挑んだブコウも片腕だけで退けられ、カイは
判断の遅さをケンシロウに責められて打ち倒され、三兄弟は圧倒的な力の差を感じた。
だが、ここで三兄弟は疑問を抱く。「なぜケンシロウは、これほどの力がありながらアサムを倒さないのか?」
アサムは病に侵され、余命は長くない。ゆえに最後の力を振り絞り、蛮族の長を討つための「死出の旅」に赴いていたのだ。
ケンシロウは、三兄弟にアサムが自ら作ったオルゴールの音色を聞かせる。挽歌の代わりに。
そして言い放つ。
「父の愛に溺れ、父の愛を忘れたクズどもに生きる資格はない」
最後通告を受け、再び最初に飛び出したのはサトラだった。
だが今度は違う。ケンシロウを倒すためでも、兄たちを出し抜くためでもない。ケンシロウの体を掴み、自分ごと貫かせることで兄たちを救おうとしたのだ。
彼はようやく、兄たちへの愛を思い出していた。
ブコウも続く。しかしケンシロウは止められない。
そしてカイがケンシロウに提案した。「俺たちが井の中の蛙だったことはよく分かった」「愚かな自らの命と引き換えに、弟たちを救ってほしい」と。
これは今まで喧嘩ばかりで譲ることを知らなかった兄弟たちが、ようやく心を通わせた瞬間であり、これこそが、アサムの望み続けた光景であった……。
それを見たケンシロウはサトラとブコウを解放する。初めから自分が憎まれ役となって三兄弟の絆を取り戻させるつもりだったのである。あまりに演技が堂に入り過ぎてて読者目線だと違和感無いけど。
三兄弟はそのままアサムを助けに向かう。
蛮族の長を討ったものの、すでに満身創痍の父に成長した姿を見せる三人。
途中、カイが何者かに暗殺されるという悲劇も起きたが、その最後の意地によって、父は「新王カイと、それを支える二人の賢弟」の姿を見ることができた。
安心したアサムは、静かに眠るように息を引き取る。その最期は王ではなく、一人のサヴァの民として、ただの父として。
こうしてサヴァ国に平和は訪れた。
しかしカイはすでに故人。新たな王を立てなければならないが、サトラは自分に王の器がないことを悟っていたし、自分がいれば再び国が割れるとも理解していた。
そして、それは兄ブコウも同じだった。
二人は同時に、最も信頼するきょうだいへ国を譲ろうとしていたのである!
同じ思いだったことを知り、サトラは笑う。
そして突如、ブコウを攻撃した。
驚く妹サラに向かって、彼は言う。
「オレは不意打ちが得意な卑劣な男なんだ! こんな男が国王などになったら国はつぶれる」
「兄のおさがりを弟は着ることができる だが弟の服は兄では着れぬ…」
「国を継ぐのは兄が本筋!!」
井の中の蛙だった男は、自ら悪役を演じることで兄を王に仕立て上げた。
そして意識を失っていなかったブコウもまた誓う。サトラが再び帰るその日まで、この命を懸けて国を預かると……
【ブランカ編のサトラ】
ここまでのサトラは、せいぜい「三兄弟の末弟」という立ち位置に過ぎなかった。
だが実は、前述の通り彼には許嫁・ルセリがいた。
兄弟同士で争うことの愚かさ──かつて彼女に説かれた言葉の意味をようやく理解したサトラは、ルセリを迎えに向かう。
その途中、ケンシロウと再会するがブランカ兵の遺体を見て「なぜ殺したのか」と食って掛かる。
一連の黒幕がブランカだったと聞かされても到底信じ切れず、真実を確かめるべくブランカへと急ぐサトラ。
ケンシロウや
リュウに対して嬉しそうに観光案内をするサトラだったが、しかしブランカ国の誇れる聖像は
顔が削がれていた。
信仰深きブランカは、神ではないなにかを信じる「狂信者の国」と化していた。その証拠にサトラは襲いかかってきた兵士を難なく倒すが、兵士たちはルセリの名を口にしながら死しても立ち向かい、そして果てていく。
一方、ケンシロウもカイの遺言に従い、サトラと行動を共にする。
というわけで彼はなんと、レイ、シャチ、ヒョウに続く「ケンシロウの相棒役」となったのである。
やがてサトラは知る。
現在のブランカを実質的に支配しているのは、“光帝”バランなる男であり、ルセリはその寵愛を頑なに拒み続けているのだと。
そしてサトラはルセリを救うため走り出すが、バランの不意打ちによって一瞬でダウン。
「こんな奴、いつでも殺せる」と言い放ってサトラを捨て置いたバランは、そのままケンシロウとの闘いに臨む。
サトラは
余りにも弱すぎると言われたようなものだが、それでも彼は挫けなかった。
激闘の中で、バランの悲しい過去が明かされるが、ゆえに力ですべてを従えようとする彼を、ルセリは「暴走」と断じる。
その言葉に奮い立ったサトラもまた、「ルセリはこの俺が守ってみせる!!」と叫び、再び立ち上がる。
怒りに任せた北斗剛掌波を叩き込まれてもなお倒れず、サトラはバランに立ち向かった。
死闘の末、バランはケンシロウの強さ、そしてリュウの言葉と“哀しみ”に敗れる。
彼はブランカを王族へ返還し、自らは罪を償うかのように「処刑」を受け入れた。
今際の際、バランはサトラへ語りかける。
「愛は最強 その愛でルセリを守るがいい」
それに対しサトラも、「や…約束しよう」と応えるのだった。
以降、サトラの出番はない。
しかし、自らの立場を知り、アサム、カイ、そしてバランという三人の偉大な
漢の生き様を見届けた彼ならば、きっと良き王、良き父となるだろう。
あるいは、ブコウのためにあえて表舞台から退き、影に徹する道を選ぶのかもしれない。
……そしてもし再び命の危機に陥る時、あるいは国が悪へ染まる時が来れば──
「遺言」に従い、あの男が助けに来るのだろう。きっと。
【戦闘能力】
大乗南拳を習っているが、戦う際は剣や槍などの武器を使う。
ケンシロウ相手には両側に刃のついた「大乗南拳 双同異太刀」を振り回していた。
蛮族の一般兵程度なら軽く屠れ、ブランカ兵の攻撃に対しては残像を発生させるほどのスピードで受け止め返しの刃で切り裂いたりそれなりに戦える描写もあるが、前述の通りケンシロウには座ったまま蹴散らされた。
……どころか、一度足で蹴っ飛ばされた後「どうした もう一度だ」と落とした双同異太刀を返され、それで襲いかかったらその武器が砕けるという、作中でも究極級の舐めプをされてしまった。
ケンシロウって変にドSなところあるよね。
もちろんバランにも文字通り片手で軽くあしらわれた。
相棒枠とは言ったが、それまでに登場した拳士たちと比べるとその強さには天と地ほどの差がある。
しかしそんな彼だからこそ、「いつでも殺せる」と見逃されながらも、愛する女のため立ち向かうという意地を見せた。
カイの遺言もあったが、基本的に死亡フラグマシマシの「ケンの相棒」として初めて生きながられたのだ。
また王族ゆえのカリスマ性は備わっており、兵士や国民には信頼されている。
途中兵を犠牲にしかけたり(ケンシロウの助けがなければ焼け死んでいた)、ケンシロウにボコボコにされる姿を見られたりもしているが、彼に対する信頼は変わらなかった。
ある意味では「新しい世紀末」を証明する存在と言えるだろうか。
【余談】
2篇にわたって登場している関係上、出番自体は割と多いのだが、リュウ編(終章とも)自体がなかなか映像化されないために
彼もその煽りで外伝への出番が少ないどころか皆無。
ボルゲ編まで再現したゲーム『
真・北斗無双』でもリュウ編ごとオミットされた。
その為に2026年に至るまで担当声優がいない。
『
イチゴ味』でも
初登場補正で耐久力を異様に盛られまくったブランカ兵の方が三兄弟より圧倒的に目立つ始末だった。
まぁ出てきても正直地味なキャラクターなのだが、『北斗の拳』全体のテーマである「愛」に生き、迷走しながらもそれを貫いた彼も、立派な漢なのは間違いないだろう。
ちょうどいい機会だ! 俺の項目で追記・修正をするというのはどうだ!
- 決して悪いキャラじゃない、というかメンタル含めた成長度合いは大したものなのに、いかんせん出番がね… -- 名無しさん (2026-06-30 20:22:30)
- いきなりスピンオフが生えてきてもおかしくない -- 名無しさん (2026-06-30 21:49:08)
- サヴァ編のケンシロウの悪役ムーブは堂に入り過ぎて怖いくらいだよね -- 名無しさん (2026-07-01 01:31:22)
- ↑リュウ編からのケンシロウはもう強すぎてどう扱ったらよいのか的な感があるのだけど強い男がどう世紀末に己の生き様を遺すのか?って感じで独特の味が出てよいんだ -- 名無しさん (2026-07-01 06:46:07)
- ↑2 悪の君主ケン王好き -- 名無しさん (2026-07-01 10:04:40)
- この頃の放浪編も割と好きなんだけどなあ。 -- 名無しさん (2026-07-01 14:16:52)
- ↑俺も好きだがやっぱり明確なライバルがいないなど盛り上がり難いのもある -- 名無しさん (2026-07-01 15:34:02)
- ルセリはルセリで問題あり過ぎるのがな…バランが助けてくれたのにお礼も言わずに神が救ってくれたとかそりゃないだろうと -- 名無しさん (2026-07-01 17:07:04)
- ↑だがそれが逆に妹の兄のトラウマに触れた! -- 名無しさん (2026-07-01 17:17:25)
- ↑本人じゃねえかw -- 名無しさん (2026-07-01 20:40:46)
- 恐らくは母国は兄に任せて、ブランカ王国に婿入りするんじゃないかな。向こうも元々許嫁なんだから反対する理由もないし。 -- 名無しさん (2026-07-01 21:43:05)
- 花の慶次になりかけているケンシロウ -- 名無しさん (2026-07-01 21:54:00)
- 辺境編好きなんだけど少年漫画的人気は出ないよなぁって感じ。リュウよりコウケツのほうが語られてるくらいには… -- 名無しさん (2026-07-02 13:03:04)
- ↑↑最終章ではもう元ネタであるブルース・リーの面影は全く無いよね。だがそれがいい! -- 名無しさん (2026-07-03 00:23:17)
- 演技なのは分かるけど、兄弟子たちと望まぬ戦いの運命にあったケンだからこそ、身勝手な理由で争い合う実の兄弟たちにはモヒカン相手する級のマジギレモード入ってる感もあると思う -- 名無しさん (2026-07-03 07:45:27)
- 三兄弟はお互いが絡むと意地になるだけで基本的には善良なんだろうね。多少見苦しいところはあっても御家騒動にありがちな陰謀とかまるで無かったし。そういえば腹心同士の争いみたいなのも無かったな -- 名無しさん (2026-07-03 19:50:39)
- ケンシロウの相棒枠にしては実力が……と書かれてるけど、彼は初めからバット枠だったんじゃねーかなと -- 名無しさん (2026-07-04 13:18:43)
- ケンが苦戦するような大敵・巨悪との戦いがないからこそ、剣客商売みたいな形でケンシロウの新しい生き方を描けたと思う。ボルゲ戦以降のケンシロウは多分こういう形で世の中を渡り歩くんだろうなって。そういう意味でこの辺境編はかなり好きだったりする。 -- 名無しさん (2026-07-10 21:30:27)
- あの三兄弟は親父のアサムの教育方針に従ってただけで…競い合う事で高めていると本気で考えていたのは間違いない。というかケンシロウに頼まなくても、アサムが男泣きしながら余命幾許もないとかで三兄弟を諭せば分かってくれたんじゃないかと思うのだが…まあ、外敵が多い故に、死病にやられても弱みを見せられない生き様が骨の髄まで染み付いてただろうから仕方ないんだろうけど -- 名無しさん (2026-07-10 21:47:24)
- 終盤はぶっちゃけ地味ではあるんだけど、第1部みたいに力による暴政じゃなくてちゃんとした「国」が成り立って文明再興しつつあることが分かる話でもあったり(それが間違った方向へ行くと帝都になるわけだけど) -- 名無しさん (2026-07-11 15:35:57)
最終更新:2026年07月13日 21:21