鱗滝左近次

登録日:2017/06/19 Mon 01:14:00
更新日:2024/04/26 Fri 12:29:01
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この音


あの時 アイツも同じ音を立てた。風が逆巻くような音だ



―――鱗滝!!!





















炭治郎、妹が人を喰った時お前はどうする




鱗滝(うろこだき)左近次(さこんじ)とは『鬼滅の刃』の登場人物である。



◆概要

鬼殺隊隊士の育成者「育手」の一人で、竈門炭治郎に水の呼吸を教え剣士として鍛えた師匠。修業時代の竈門兄妹の身柄を預かっていたことから、彼らにとってはもう一人の父親のような存在ともいえるだろう。
かつては自身も前線で戦っており、鬼殺隊の最高位「柱(水柱)」に選ばれるほどの実力者だった。
また現水柱の冨岡義勇も彼の弟子の1人である。


◆外見と性格

作務衣を纏い、天狗の面をつけた老人。この面は結局一度も外したことはなく、素顔は作中では描かれないままだった*1
これをつけるようになったのは、「顔立ちが優し過ぎる」とに馬鹿にされたかららしく*2、剣士として前線で戦っていた現役時代からずっとそうしてきたようだ。
また炭治郎と同じく鼻が利き、人の感情などを大まかに理解することができる。口数は多いほうではなく、物言いも厳しいが、その実は相手を思いやる優しい男。炭治郎が最終選別に赴く前夜には豪勢な料理を用意しているし、彼が修行中に出会った少女・真菰が「私たち、鱗滝さんが大好きなんだ」と話すように、弟子たちには慕われていたことがうかがえる。
当初は炭治郎のことも「優しすぎて剣士としてやっていくことはできない」と判断したが、彼が根性の強さを示したことで弟子として認めた。


◆活躍



判断が遅い

お前はとにかく判断が遅い。朝になるまで鬼に止めを刺せなかった

今の質問に間髪入れず答えられなかったのは何故か?お前の覚悟が甘いからだ


が人を喰った時やることは二つ

妹を殺す、お前は腹を切って死ぬ。鬼になった妹を連れていくということはそういうことだ



冨岡からの推薦を受けて炭治郎を見定め、この問いに応えられなかった炭治郎に平手打ちを見舞ったのち彼を叱責するが、その後の試験で自分の弟子として鍛えることに決める。
だが修行から1年すると「もう教えることはない」と告げ、人の背丈よりも大きな岩を斬ることを試験に臨むための条件にして、一切の指導を放棄してしまった
それから半年間、炭治郎は一人愚直に鍛錬を続けるが大岩は斬れず、進歩を見せるのは錆兎、真菰という子供たちが彼の前に姿を見せてからのことになる。

実は、鱗滝の弟子となった少年少女はその多くが最終選抜に向かったまま帰って来ていない。
炭治郎に課した無理難題は、育てた弟子を最終選抜で死なせないため、或いは諦めさせるための方便だったのだ。それもあってか、極意の一端である全集中の呼吸も炭治郎は会得できていなかった。
だが、2人の指導を受けてから半年後、炭治郎は遂に錆兎に勝利し大岩を斬ることに成功。鱗滝は厄除の面を手渡し、弟子を最終選別に送り出した。

しかし……






十二…十三で、お前で十四だ

俺が喰った鱗滝の弟子の数だよ。アイツの弟子はみんな殺してやるって決めてるんだ





最終選別の試験場である藤襲山には、47年前(慶応の頃と明言されている)に自身を捕えた鱗滝に対し、強い恨みを抱き続けてきた異形の鬼・手鬼がいた。
脆弱だった身も50を超える人食により強大化し、鱗滝の13人の弟子たちはみなその鬼に喰われていたのだ。しかもその中には、炭治郎に稽古をつけてくれた錆兎や真菰も含まれていたことも判明。


目印なんだよその狐の面がな。鱗滝が彫った面の木目を俺は覚えてる。アイツがつけてた天狗の面と同じ彫り方

厄除の面とか言ったか?それをつけてるせいでみんな喰われた。みんな俺の腹の中だ、鱗滝が殺したようなもんだ

フフッ フフフフッこれを言った時女のガキは泣いて怒ってたなァ フフフフッ…



だが炭治郎の手により鬼は討たれ、その連鎖は遂に消え失せた。
なお鱗滝は気づいていないが、錆兎や真菰をはじめとする殺された13人の弟子たちは、魂となって狭霧山に帰っている。
彼らは魂だけになろうとも、生前交わした約束通りに鱗滝の元へ帰って来ていたのだった……。


試験終了後、最終選別から無事に生還し鬼殺隊隊士となった炭治郎を涙を流して禰豆子と共に出迎えた。
炭治郎が狭霧山を旅立つ際には彼に禰豆子を運ぶための背負い箱を贈り、彼女に人を守るための暗示を施したことを説明した。


それからしばらくして炭治郎と禰豆子が鬼殺隊柱合裁判にかけられた際は鱗滝がお館様に手紙を送っていたことが明らかになった。
手紙には「禰豆子が人を襲った場合、炭治郎だけでなく自分と冨岡も腹を切って詫びる」という内容が記されていた。
炭治郎には伝えていなかったものの、2人の男は兄妹のためにその命を懸けていたのだ。

炭治郎とはその後も水の呼吸の派生についての相談などで文通を続けている。又、扉絵で炭治郎と禰豆子を模した木像を作って2人の無事を祈る様子が窺える。

最終回では、鱗滝によく似た老人が、これまた元鳴柱・桑島によく似た老人と一緒に登場するコマがある。







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最終更新:2024年04月26日 12:29

*1 完結後に開催された原画展において公開された。

*2 アニメ版の『大正コソコソ噂話』より。