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エルジア(エースコンバット)

登録日:2026/11/08 Sun 11:15:28
更新日:2026/11/09 Mon 01:13:56NEW!
所要時間:約 20 分で読めます




エルジアとは、ACE COMBATシリーズに登場する架空の国家。
ユージア大陸西部に位置する軍事大国で、首都はファーバンティ。

『ACE COMBAT 04 shattered skies』ではエルジア共和国、『ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN』ではエルジア王国として、主人公の所属する軍と戦う。
『04』では巨大隕石迎撃砲ストーンヘンジを接収し、大陸のほぼ全域を制圧した。

+ 目次

概要

大陸西端に広い領土を持ち、東部の中央ユージア連合(FCU)やその周辺諸国とは長年対立してきた。
共和国時代の英語表記には「Erusea Republic」「Erusean Republic」「Federal Republic of Erusea」があり、王国時代は「Kingdom of Erusea」。国旗に描かれた薔薇は旧王政時代からの意匠で、共和政に移ってからも使われている。

本格的に登場したのは『04』。主人公メビウス1が所属する独立国家連合軍・ISAFの敵国であり、本編で戦う相手のほとんどがエルジア軍である。
一方、幕間の物語はエルジア軍に占領された街を舞台とし、戦争で両親を失った少年と、敵エース「黄色の13」の交流を描く。戦闘中は墜とすべき敵だった黄色中隊が、地上では酒を飲み、音楽を楽しみ、少年の相手をしている姿も見せる。

『5』ではアーケードモードの敵として残党勢力「自由エルジア」が登場。『7』では王政復古を経て再び戦争を始め、今度はオーシアと衝突する。
『04』ではストーンヘンジと黄色中隊、『7』ではアーセナルバードと無人機群を擁して開戦直後から優勢に立つが、どちらも最終的には主人公たちに首都まで攻め込まれてしまう。

国情

政治と国内の地域

王政、共和政、暫定自治政府、そして王政復古と、たびたび政体が変わっている国。
かつての王国は周辺国を併合して領土を広げたものの、敗戦と革命によって王政が倒れ、『04』の時代には共和国となっている。
その共和国も大陸戦争で敗れ、戦後は暫定自治政府が成立。2012年には再び王国となった。

王政復古にあたって王家に迎えられた一家は、それまで平民に近い暮らしをしていた。
『7』のコゼット王女もこの家の娘であり、王族となってからも出自を理由に侮る者がいた。

領内には、シラージやボスルージなど、元は独立国だった地域が含まれる。
併合後も故国の復興を求める運動が続いており、『7』でミハイを護衛するソル隊員たちも、エルジア軍に所属しながらこの運動に参加している。
灯台戦争末期、首都陥落と通信網の崩壊で中央からの統制が及ばなくなると、各地で独立宣言が相次いだ。

外交と復興

大陸戦争以前は、FCUを中心とする東部諸国と軍事力を背景に睨み合う「武装平和」が続いていた。
ユリシーズの接近によって各国は隕石迎撃に取り組むことになったが、落下後には難民の受け入れを巡って関係が悪化。やがてエルジアのサンサルバシオン侵攻へと至る。

敗戦後のエルジアは領土と軍備を大きく失い、国際的な管理・支援の下で再建を進めることになった。
その間、旧領セラタプラは独立し、外国資本を受け入れて急速に発展。沖合ではオーシア主導の国際軌道エレベーター建設が始まる。
大陸の復興と電力供給を目的に進められた事業だが、エルジア側はオーシアによる干渉と利権の独占を非難した。かつて自国の領土だった場所の近くに、他の大国が巨大施設と防衛兵器を置くことにもなる。灯台戦争では王家と軍がこの問題を開戦の理由に掲げている。

兵器開発や調達では、国外の企業・技術との関係も深い。
航空分野ではオーシアのノースオーシア・グランダーI.G.社と共同開発を行い、海軍にはユークトバニア製の潜水航空巡洋艦アリコーンを導入していた。

航空技術と産業

エルジア航空宇宙局(EASA)は、共和国時代に海軍・空軍向けの新型戦闘機X-02を開発した。
王国時代にはグランダー社と共同で、発展型のX-02Sや先進無人機を開発している。

『7』に登場する実験基地は、首都から離れた塩湖に置かれている。
ここではミハイを実戦に送り、その飛行・戦闘データを収集していた。熟練パイロットの操縦を無人機に学習させ、量産機でも再現するためである。
この研究で得られたデータは、戦争末期に登場するADF-11Fにも使われている。完成した機体は、エルジア兵も参加する有志連合に襲いかかった。

また、沿岸には大規模な港湾・造船施設があり、アンカーヘッドなどが艦艇の建造や補給を支えている。

歴史

旧王国時代と領土拡張

ユリシーズ落下より前の20世紀、エルジアは王政国家として周辺国への侵攻・併合を繰り返していた。
ミハイの故郷シラージも、この時代に独立を失った国の一つである。

シラージでは共和政を求める革命によって王政が倒れたが、その後に成立した国もエルジア王国に併合された。
エルジア王家はシラージの旧王族の身分を認めたものの、ミハイは一般市民と同じく徴兵に応じる道を選択。国王の命令で空軍士官学校へ入り、戦闘機パイロットとなった。
『7』に登場する老エースの軍歴は、この旧王国時代から始まっている。

王政の崩壊と共和国への移行

領土を広げていたエルジア王国も、ある戦争で敗北を喫する。
国内では王政の廃止を求める声が上がり、外国からの圧力も加わって王政は崩壊。国号はエルジア共和国へと改められた。

政体が変わってもシラージなどの被併合地域はエルジア領のままで、ミハイも共和国軍で軍務を続けた。国旗の薔薇の紋章も廃止されず、その後の共和国時代を通じて使用されている。

ボスルージ共和国もエルジアに併合された国であり、『7』の時代までに現地では言語の継承も途絶えつつあった。
同地出身のヴィトは故郷の言葉を話せず、祖父母の言うことが分からないと語っている。旧国の復興を求める運動は続き、エルジア軍内にもその参加者がいた。

大陸東部との対立とユージア大陸紛争

共和国時代には、FCUや大陸東部諸国との「武装平和」が続く。
1990年代初頭、エルジア軍はアンバー共和国南部とユージラス自治州の国境地帯で、FCU軍・IUN国際部隊と対峙していた。

1995年のベルカ戦争後には、接近するオーシアとユークトバニアの二大国に対抗するため、ユージア諸国がユージア同盟軍を結成。エルジアもこれに加わる。
翌1996年4月20日、FCUがユリシーズの地球衝突予測を公表し、海外駐留部隊に一時帰還を命じたことで、国境での睨み合いもひとまず棚上げとなった。

ところが1997年、大陸南部の資源国家群がオーシアとの軍事同盟「スプリング海条約」の締結を進める。
南部の資源に依存するエルジアなど北部諸国はこれに反発。軍内部の対立も深まり、条約調印を巡って大陸規模のクーデターが発生した。『2』とそのリメイク『3D』で描かれるユージア大陸紛争である。

『3D』では、エルジア空軍から同盟軍に編入されたアルビレオ隊がクーデター側に参加している。
エドガー・グリント率いる同隊は、クーデター軍の最終防衛線でスカーフェイス隊と交戦した。

エルジアも国土をクーデター軍に制圧され、同盟軍によって解放されたが、紛争後には同盟軍自体が解体。
大陸諸国の協調体制が崩れたところへ、1999年のユリシーズ災害が襲いかかる。

ユリシーズ災害と難民問題

1999年、小惑星ユリシーズの破片が地上へ落下した。
エルジアも被災し、首都ファーバンティでは市街地の一部が水没。大陸各地で住居や生活基盤を失った難民も流入してくる。

2000年4月、エルジア政府はビザ発給条件を厳格化し、事実上の難民受け入れ拒否に踏み切った。
政府の説明では、既に20万人を受け入れており、それ以上の受け入れは困難だという。
それでも再開を期待する人々は国境に集まり続け、難民キャンプの環境は悪化していった。

当時の情勢を扱った作中誌『GAZE』では、自国も被災しているエルジアへ受け入れ能力を顧みず難民を送り込む行為に対し、エルジア側が強く抗議していたことも伝えられている。
難民問題を巡る非難の応酬で周辺諸国との関係は悪化し、エルジアは武力侵攻へと踏み切った。

大陸戦争――『04』

2003年夏、エルジア軍は中立国サンサルバシオンに侵攻し、隕石迎撃砲ストーンヘンジを接収する。
FCUを中心とする諸国はISAFを結成して対抗したが、エルジア軍はストーンヘンジを巨大な対空砲として転用。広大な射程内から敵機を排除し、その傘の下で進軍した。

ISAFも砲台への空襲を試みたものの、今度は防空を担う黄色中隊に阻まれて失敗する。
エルジア軍は大陸のほぼ全域を制圧し、ISAFは東方の島国ノースポイントにまで撤退。『04』本編は、この追い詰められたISAF側から始まる。

エルジア軍はノースポイントにも攻撃を仕掛けるが、爆撃隊は迎撃され、続く上陸作戦の準備も妨害される。
輸送路や燃料供給を叩かれた末、コンベース港に集結していたエイギル艦隊が空襲で壊滅。ノースポイント侵攻は延期となり、逆にISAFが大陸へ上陸することになった。

この反攻作戦で戦果を重ねたのが、メビウス1である。
2005年4月2日にはストーンヘンジが破壊され、エルジア軍は制空権を支えていた切り札を失う。その後は各地で撤退が続き、サンサルバシオンも解放。最終防衛線のウイスキー回廊を突破されると、首都ファーバンティが戦場となった。

9月19日、ファーバンティ陥落。
首都防空に出撃した黄色中隊も敗れ、エルジア政府は降伏勧告を受諾する。
しかし、降伏を拒む若手将校らはトゥインクル諸島の巨大要塞メガリスで抵抗を継続。9月26日、メビウス隊と地上部隊によって同要塞が破壊され、戦闘は終息した。

占領下のサンサルバシオン

『04』の幕間では、戦況の説明とは別に、占領された街で暮らす少年の物語が進む。
少年は空戦で墜落した飛行機に両親を奪われ、その飛行機を撃墜した黄色の13を憎んでいた。だが、やがて酒場に集まる黄色中隊と知り合い、音楽を通じて13とも親しくなっていく。

同じ酒場の娘はレジスタンスに加わっており、少年にとって居心地のよい場所でもある酒場で、占領軍と抵抗する側が顔を合わせていた。
戦況が悪化すると、レジスタンスの破壊工作は黄色中隊にも損害を与える。13は身近な少年たちが抵抗運動に関わっていたことを知り、衝撃を受けることになった。

占領下では、病院の屋上に高射砲陣地が設けられ、これには13も怒りを示している。
ストーンヘンジの技術者とその家族も「保護」を名目に拘束されており、戦争末期にはISAF側への亡命を図った。

敗戦後と自由エルジア――『5』アーケードモード

戦後はISAF主導で暫定自治政府が発足し、軍も再編された。
軍備は国土防衛や難民支援を行う程度に制限され、領土は周辺国への割譲や独立によって縮小。後年の設定資料によれば、失った領土は約4割に及ぶ。
セラタプラも、この戦後処理を経てエルジアから独立した都市国家である。

だが、敗戦を受け入れない旧軍の残党は各地に残っていた。
2006年には「自由エルジア」が武装蜂起し、ISAFの施設や兵器を奪取。再び出撃したメビウス1がこれを鎮圧するのが、『ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR』のアーケードモード「オペレーション・カティーナ」である。

自由エルジアは暫定自治政府や後の王国政府とは別の残党勢力で、2014年にも活動を再開している。
こちらを扱う『7』のVRモードでも、鎮圧に向かうのはメビウス1。復活するたびにリボン付きが飛んでくる。

王政復古と灯台戦争――『7』

2012年、エルジアは王政を復活させる。
その後、軍内では無人機の導入を推進する若手将校たちが台頭し、オーシアに対して強硬路線を取った。一方、ラバルト中将ら保守派は無人機への依存に懐疑的だった。

2019年、エルジアはオーシアに宣戦布告。
オーシア本土の港湾を無人機で奇襲すると同時に、ユージアでは国際軌道エレベーターを占拠する。防衛用に配備されていたアーセナルバードまで掌握し、再び大陸の空を押さえた。

開戦当初は戦場でも宣伝でもエルジアが優位に立つ。
無人機が軍事目標を精密に攻撃する一方、反撃するオーシア軍は市街地への誤爆を起こした。コゼット王女は放送でオーシアを批判し、国外からもエルジアへの同情が集まる。

しかし、オーシアはトリガーを含む長距離戦略打撃群を投入し、防空網を避けて重要拠点を攻撃する作戦に出る。
ニヨルド艦隊や補給施設が叩かれ、さらにアーセナルバード「リバティ」まで撃墜された。
撃墜に使われたのは、オーシア軍が修復したストーンヘンジ。かつて大陸を制圧するために使った砲台に、今度は自軍の切り札を撃ち落とされてしまった。

9月19日にはファーバンティも陥落する。しかし戦闘は続き、エルジア軍内部でも争いが始まった。
双方が行った衛星攻撃から宇宙ゴミの連鎖的な衝突が起こり、通信網が崩壊。各部隊は指揮系統との連絡を絶たれ、敵味方の識別にも支障を来した。

エルジア軍では保守派と急進派が交戦し、旧被併合地域も独立を宣言。国土は内戦に陥り、侵攻していたオーシア軍も補給や命令を受けられず孤立する。
和平を求めたラバルト中将の脱出も失敗に終わり、部隊ごとに異なる情報を信じて戦い続ける混乱が広がった。

その後、戦争を終わらせようとするオーシア・エルジア双方の兵士らが有志連合を結成。
軌道エレベーターに残る急進派を攻撃し、アーセナルバード「ジャスティス」を撃墜する。さらに新型無人機による戦闘継続も阻止され、12月1日、エキスポシティの会談で両国の停戦協定が結ばれた。

戦後の対外関係と『8』の時代

2020年6月、エルジアはオーシアのレッドミル空軍基地で開かれたベルカ戦争終結25周年記念式典に参加した。
ユークトバニアやFCUなどとともに、前年まで敵国だったオーシアへ機体を派遣している。
式典を扱う公式コラムでは、機密文書の公開によって「灰色の男たち」の灯台戦争への関与も明らかになった。

『ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE???』では再びエルジア共和国となっている。
かつての王女コゼットはロージー・ファルシネリを名乗り、アースポートの自治市民の代表として登場。シラージの義勇兵もソトア・ユージア戦争に参加している。

主要都市・地域・施設

ファーバンティ

エルジアの首都で、軍の総司令部も置かれる海沿いの大都市。
ユリシーズ災害で水没した市街地が残り、ビルの間を艦艇が進むという光景が見られる。シルバーブリッジやジョンソン記念橋などの大きな橋も特徴。

『04』ではISAFによる「ファーバンティ包囲戦」、『7』ではオーシア軍による「ファーバンティ攻略戦」の舞台となる。
両作とも地上部隊や艦艇が市内に展開し、攻略戦の終盤には『04』では黄色中隊、『7』ではソル隊が飛来する。
しかも攻略日はどちらも9月19日。14年かけて復興を進めた街が、同じ日付に再び戦場となってしまった。

アンカーヘッド

アンカー湾とダキアーク湾に港湾施設が広がる港町。造船や艦艇への補給でも重要な拠点となっている。

『7』の追加ミッションではアリコーンへの補給を断つため、港に集まる艦艇や物資が大規模な空襲を受ける。
本編終盤には内戦でエルジア軍同士が撃ち合う街となり、トリガーたちは脱出するラバルト中将を上空から護衛する。

シラージ

かつて独立した王国だった地域で、ミハイの故郷。
併合後も独立運動が続き、灯台戦争末期にはボスルージ側と協力して独立を宣言した。

シラージ城には物資が備蓄され、難民やエルジア軍を離脱した者も集まっていた。
そこへ補給の途絶えたロングレンジ部隊が物資を奪うために来襲。城を守るソル隊との戦闘になり、ミハイがX-02Sで出撃する。

ボスルージ

元は共和国だった小国。エルジアに併合され、ヴィトらソル隊員の出身地となっている。
シラージとは別の国だが、故国復興を目指す者たちは協力して活動している。
『7』の最終局面でヴィトとシーモアが名乗る所属も、エルジア軍からボスルージ空軍へ変わっている。

セラタプラ

赤道付近にある旧エルジア領の港湾都市で、2006年に独立した。
外国資本や多国籍企業の進出で発展し、沖合の人工島アースポートには国際軌道エレベーターが建設される。

灯台戦争ではエルジア軍に占領されるが、この時点で既に独立国である。軌道エレベーターも国際共同事業によって建設・運営されていた。
エルジアは旧領の近くで進むこの事業に反発し、オーシアによる干渉だと非難した。

サヴィア

エルジアが2度目の共和国制になった際に独立した国。
なのだが土地が生産に全く向いておらず万事休すとなったが、そこで彼らが選んだのはまさかの傭兵国家となることであった。
一見するとならず者国家のように思えるが、良くも悪くも契約には従順であり、契約外であれば人情を垣間見せる。

国際軌道エレベーター/アースポート

セラタプラ沖の人工島アースポートに建つ、地上と宇宙を結ぶ巨大施設。通称「灯台」。
ユリシーズ災害からの復興を目的とする国際共同事業で、オーシアが技術と初期投資を提供し、国際軌道エレベーター公社(ISEV)が事業を担う。元オーシア大統領ハーリングも、公社の顧問として建設を支援していた。

宇宙への輸送に加え、静止軌道上の太陽光発電施設からマイクロ波で電力を供給する役割を持つ。石油やガスに頼らず、大陸各国へ安定して電力を届ける計画だった。
一方、エルジアはこれをオーシアによる干渉と利権独占だとして非難。灯台戦争の開戦と同時に施設を占拠し、防衛用のアーセナルバード2機も奪取した。以後、塔からの給電がアーセナルバードの長時間飛行を支えることになる。

戦争末期には急進派の拠点となり、無人機工場への送電も続けていたため、有志連合の攻撃目標となった。
地上ではコゼットらが送電を止め、上空では有志連合がアーセナルバードを撃墜。その後も新型無人機が塔の通信設備を使ってデータを送ろうとしたため、トリガーは海底トンネルから施設内へ突入する。

戦闘後も塔は残り、アースポートには難民が集まった。『8』ではロージー・ファルシネリを名乗るコゼットが、ここに暮らす自治市民の代表となっている。

軍事

陸海空軍を持ち、大陸戦争ではユージアのほぼ全域に侵攻・駐留できる兵力を動員した。
戦車や艦艇、戦闘機といった通常兵器も大量に保有しているが、序盤の戦況を決定づけたのはストーンヘンジによる対空砲撃だった。『7』でもアーセナルバードと多数の無人機によってオーシア軍の行動を制限している。

なお、ストーンヘンジもアーセナルバードも、元は他国が建設・開発したもの。
前者はFCU主導の国際共同計画、後者はオーシア製であり、エルジア軍は施設を接収して運用した。

航空部隊

黄色中隊

エルジア空軍第156戦術戦闘航空団アクィラ。主翼端などを黄色く塗ったSu-37を使用する精鋭部隊。
ストーンヘンジの防空を担い、砲台を攻撃しようとしたISAFの航空部隊を撃退した。
『04』の序盤では、出現すると戦闘を避けて退避するよう指示される。

戦争末期には補給不足や人員の入れ替わりに苦しみ、ファーバンティ防衛戦で壊滅。
メガリス上空にも同じ塗装のSu-37部隊が現れるが、搭乗しているのはジャン・ルイら別の隊員たちである。

ソル隊

『7』に登場する実験部隊。隊長機はSu-30SM、護衛機はSu-30M2を使用する。
無人機開発のために実戦で戦闘データを収集しており、オーシア軍の作戦中にたびたび現れる。

内戦が始まるとシラージ側に移り、城を攻撃するロングレンジ部隊と交戦。その後、生き残った2機は有志連合に参加し、無人機と戦うことになる。

海軍

エイギル艦隊

「無敵艦隊」と呼ばれた大艦隊。
戦艦タナガーを旗艦とし、空母ジオフォン、イージス艦レイヴンなど多数の艦艇を擁する。

ノースポイント攻略のためコンベース港に集結したが、輸送機や石油供給施設を攻撃されて出撃準備が滞り、港ごと空襲を受けて壊滅した。
『04』のミッション「無敵艦隊封殺」では、港に停泊している艦や出港を試みる艦を次々と攻撃する。

ニヨルド艦隊

灯台戦争に登場する艦隊。
空母、巡洋艦、駆逐艦などをスナイダーズトップに集め、洋上プラットフォームで補給・整備を行っていた。
大陸東部への攻撃を準備していたところをロングレンジ部隊に襲われ、艦隊とプラットフォームの双方に甚大な被害を受ける。

潜水航空巡洋艦アリコーン

エルジア王国海軍即応予備艦隊、通称ラーン艦隊に所属していた大型原子力潜水艦。
ユークトバニアで建造された艦を改修・導入しており、艦載機を運用できるほか、レールガンによる長距離攻撃も可能。

灯台戦争への投入に際して艦長が乗員ごと軍から離脱し、独自にオーシアへの核攻撃を企てる事件を起こした。
『7』の追加ミッションでは、トリガーたちがこの艦を追撃する。艦の詳細と事件の経緯はマティアス・トーレスの項目を参照。

陸軍と防衛拠点

大陸戦争では戦車や自走砲を配備し、要塞・防衛線を使ってISAFの反攻を阻んだ。
イスタス要塞を含むタンゴ線、首都への接近路となるウイスキー回廊などが代表的な戦場。敵地を占領していた部隊が各地で押し戻され、最後は首都での市街戦に至る。

灯台戦争でも基地や都市の守備を担っている。
ストーンヘンジの再稼働を阻止する際には地上から戦車を進め、爆撃機やヘリによる攻撃も加えたが、オーシア側の防衛を突破できなかった。
内戦後は地上でも保守派と急進派が交戦し、アンカーヘッドなどではエルジア軍の車両同士が戦っている。

主な航空兵器・戦略兵器

X-02 ワイバーン/X-02S ストライクワイバーン

EASAが開発したステルス戦闘機と、その発展型。
主翼や尾翼を飛行状態に合わせて動かす可変機構が特徴で、X-02は『04』の隠し機体として初登場した。『5』のアーケードモードでは敵機としても出現する。

X-02Sはグランダー社と共同開発した改修機で、電磁投射砲EMLを搭載可能。『7』ではシラージ防衛戦に投入された。
詳しい設定や各作品での性能はACE COMBATシリーズの架空機を参照。

MQ-99と先進無人機

MQ-99はコンテナに収納・運搬でき、そのまま射出することも可能な小型無人戦闘機。
灯台戦争ではこの仕組みを使い、通常の航空基地からではなく、港湾などに運び込んだコンテナから奇襲を行った。

さらに開発が進むと、熟練パイロットの戦闘データを学習したADF-11Fが登場する。
「フギン」「ムニン」と名付けられた2機は有志連合を攻撃し、最後には自分たちのデータを外部へ送信しようとした。これを止めるため、トリガーは機体の撃墜に加えて通信設備も破壊することになる。

ストーンヘンジ

サンサルバシオンに建設された巨大隕石迎撃砲。
エルジア軍はこれを接収して対空攻撃に転用し、大陸戦争でISAFの航空作戦を封じた。

メビウス1の攻撃で稼働砲台は破壊されるが、当時故障していた1基は残存。後にオーシア軍が修復し、灯台戦争ではエルジア側のアーセナルバードを撃ち落としている。

メガリス

トゥインクル諸島の巨大要塞。
特殊ロケットで軌道上のユリシーズの破片を地上へ落下させる機能を持ち、エルジア政府の降伏後も抵抗を続ける若手将校らが使用した。

外部からの攻撃に強いため、ISAFは地上部隊の突入と航空機による内部攻撃を組み合わせて破壊した。

アーセナルバード

オーシアが軌道エレベーター防衛用に開発した巨大無人航空機。
エルジアは施設とともに「リバティ」「ジャスティス」の2機を掌握し、大陸の防空に利用した。

多数の艦載無人機MQ-101に加え、攻撃を防ぐAPSも備える。詳しい機構や攻略については個別項目を参照。

主な人物

黄色の13

黄色中隊の隊長で、『04』の幕間における中心人物。
自分の撃墜数だけでなく、出撃した僚機を全員連れ帰ることを誇りにしている。地上では酒場でギターを弾き、そこに出入りする少年とも親しくなった。

メビウス1の技量には早くから注目し、戦果を重ねる彼を自分と対等に戦える相手として認めるようになる。
戦争末期の物資不足や僚機の喪失にも直面しながら出撃を続け、最後はファーバンティの空でメビウス1と対決する。

黄色の4

黄色中隊の女性パイロット。13が教官時代に教えた操縦士で、2番機として護衛を務め、厚い信頼を寄せられている。
地上でも13のそばを離れず、復讐を考えて武器を用意した少年も、彼女がいるため近づけなかった。

レジスタンスの破壊工作や整備状況の悪化により不調の機体で出撃し、ストーンヘンジ上空で撃墜された。
それまで僚機を失わずに戦ってきた13は悲しみを表に出さなかったが、一人で彼女の遺したハンカチを見つめていた。

黄色中隊の副官・整備長

幕間に登場する黄色中隊の副官と整備長。どちらも本名は明かされない。
副官は准尉の中年男。酒場では隊員たちの戦果を発表しており、彼が隊長の名を呼んだことで、少年は目の前のギターを弾く男が黄色の13だと知った。
整備長は補給不足に悩まされ、少年にもその苦労をこぼしている。破壊工作で予備機材まで失われ、4の機体も部品を交換できないまま出撃することになった。

ジャン・ルイ

最終ミッション「メガリス」で、要塞を守るSu-37部隊を率いるエルジア軍パイロット。
黄色中隊と同じ塗装の機体で出撃するが、相手もメビウス1だけでなく、リボンのエンブレムを掲げたメビウス中隊である。

僚機からの≪大変だ、ジャン・ルイ!敵は全部リボン付きだ!≫という通信で登場し、撃墜されると今度はその名を叫ぶ通信が流れる。
なお、本人の顔も台詞も出てこない。登場も撃墜も、慌てる僚機の声で知らされる。詳しくは個別項目を参照。

ジーン

メガリス上空でジャン・ルイとともに戦うパイロット。
ジャン・ルイが撃墜されると、僚機から落ち着くよう促され、指揮を引き継ぐよう求められる。ほかにも深追いを戒める無線で名前が呼ばれている。

少年

『04』の幕間を語る人物。エルジア軍に占領されたサンサルバシオンの住民で、本名は不明。
黄色の13が撃墜した飛行機によって家と家族を失い、叔父の家に身を寄せた。酒場でハーモニカを吹いて生活費を稼ぐうちに、仇として探していた13本人と知り合う。

当初は復讐を考えていたが、黄色中隊と過ごす日々に家族のような居心地を覚えるようになる。
街の解放後も撤退する中隊を追い、13の最期を見届けた。
戦後、成長した彼はメビウス1に宛てて手紙を書いている。幕間で語られていたのは、この手紙に綴られた戦争の記憶だった。

酒場の娘

サンサルバシオンで、父の酒場を手伝う少女。少年より少し年上。
黄色の13に想いを寄せ、彼のそばを離れない4に嫉妬する一方、父とともにレジスタンスに参加している。

情報収集だけでなく破壊工作も担い、黄色中隊の滑走路を爆破したのも彼女だった。
後に別の工作中に13と鉢合わせし、正体を知られるが、少年ともども見逃される。街が解放されてからは少年と一緒に中隊の後を追い、最後には13が持っていた4のハンカチを二人で埋葬した。

酒場の主人

黄色中隊が通う酒場の経営者で、上記の少女の父親。
敵兵を相手に商売するため周囲から軽蔑されていたが、実際には一家で抵抗運動に加わり、客として訪れるエルジア兵から情報を集めていた。

ミハイ・ア・シラージ

ソル1。元エルジア軍トップエースで、EASAのテストパイロット。本名ミハイ・ドゥミトル・マルガレータ・コルネリウ・レオポルド・ブランカ・カロル・イオン・イグナチウス・ラファエル・マリア・ニケタス・ア・シラージ
エルジアに併合されたシラージの世継ぎだった人物でもある。オーシア側では、その正体が分からないうちから「ミスターX」と呼ばれていた。

高齢ながら強化スーツを着用して実戦に出撃し、得られた戦闘データを無人機開発に提供していた。
シラージ城ではX-02Sに乗り、トリガーと最後の対決に臨む。敗れた際には、自分が飛び続けるために無人機開発へ協力したことを悔い、その生産を絶つようトリガーに託した。

ヴィト

ソル2。ボスルージ出身の故国復興運動家で、ミハイを尊敬する護衛役。
シラージでの戦闘後は有志連合に加わり、かつて敵だったトリガーたちと協力して無人機に立ち向かう。

シーモア

ソル3。ヴィトの親友で、普段から彼と行動をともにしている。
シラージでの戦いを生き延び、ヴィトとともに有志連合へ参加した。

ヘルマン/ロアルド

ソル4とソル5。
ヘルマンはボスルージ出身で、故国復興運動にも参加している。ロアルドは彼の誘いでパイロットとなり、ミハイに心酔している。

マティアス・トーレス

アリコーン艦長。階級は大佐。
大陸戦争ではエイギル艦隊旗艦タナガーの艦長を務め、「コンベースの英雄」と呼ばれる。

アリコーンの試験航行中に海底で遭難し、698日後に生還。しかし灯台戦争では艦と乗員を連れてエルジア軍から離脱し、独自の核攻撃計画を実行に移す。
艦長の離反によって、エルジア海軍も艦と乗員を一度に失った。事件の詳しい経緯は個別項目を参照。

ローザ・コゼット・ド・エルーゼ

『7』に登場するエルジア王女。通称コゼット王女。
開戦時には放送でエルジアの正当性を訴え、オーシアを非難していたが、戦争中に父を失い、自身もタイラー島の戦闘に巻き込まれる。

そこでエイブリルたちと出会い、自分に伝えられていた話と実際の戦争との食い違いを知る。
軌道エレベーターでは自ら送電を止める作業に加わり、アーセナルバードを攻撃する有志連合を支援した。
戦後は塔に集まった難民たちと暮らし、『8』ではロージー・ファルシネリとしてアースポートの自治市民を率いている。

ラバルト中将

エルジア軍保守派の中心人物。
無人機の導入を推進する若手将校たちに懐疑的で、内戦後はオーシアとの和平に向けて動いた。

アンカーヘッドから脱出する際には、無人機開発に携わるベルカ系技術者や、開戦を進めた軍内部の事情を明かす。
トリガーたちの援護で迎えのヘリまで辿り着いたが、その後、別のオーシア軍部隊に撃墜されて死亡。攻撃した部隊には、同行するオーシア兵を偽物とする偽の命令が伝わっていた。

シュローデル博士

グランダー社からEASAへ派遣されたベルカ出身のロリコン科学者。
ミハイの操縦を観察し、収集した戦闘データを無人機に学習させている。ミハイの孫娘たちとも実験基地で暮らしており、『7』の幕間では彼の語りによって実験や戦争の経過が描かれる。

研究の成果を取り入れた無人機は、戦争末期にはエルジア兵も加わった有志連合を攻撃している。



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最終更新:2026年11月09日 01:13