登録日:2010/08/12(木) 17:02:41
更新日:2025/05/02 Fri 19:42:30
所要時間:約 4 分で読めます
異能生存体
装甲騎兵ボトムズシリーズにて定義づけられている概念。又は存在である。
初出は本編終了後に発売されたOVA「装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ」より。
【概要】
装甲騎兵ボトムズの舞台である広い広いアストラギウス銀河の中でたった1人しか持ち得ない体質、それが異能生存体である。
この言葉を提唱したのは
レッドショルダー創始者のヨラン・ペールゼンであり、その研究文章は「ペールゼン・ファイル」と呼ばれている。
アストラギウス銀河最強の部隊であるレッドショルダーの存在でさえ、異能生存体の前では色褪せてしまう。
その能力はただ1つ。
ただそれだけである。
ぶっ潰されても、焼かれても生き残る。たとえ超高高度から落とされようが、大爆発に巻き込まれようが大丈夫。
全身火傷、脊椎損傷、頭蓋陥没、大腿骨の複雑骨折などの大怪我を数十箇所負っても完全に治る。
限りなく生存率の低い戦場に何度も出撃しても、その度に一人だけ生き残る。
具体的な例としては、1億2000万人中、1億1999万9999人が死んでもキリコだけは生き残った、しかも無傷。
他にも
- 拷問で心臓停止
- ATの火炎放射器で全身を焼かれる
- 核爆発並みの爆発の中心に
- −200℃の寒波の直撃
- 頭に向かって至近距離から銃を発射
- 心臓に向かって銃弾を叩き込まれる
- 自分がいる星が爆発
…等といった事が起こっても、何故か回復したり、脱出成功したり、銃が故障したり、弾がギリギリ逸れたりして最終的になんとかなる。
ぶっちゃけた話、どんな手を尽くそうが殺せないし、何をしようとも死なない人間の事。ここまでくると
ギャグ漫画補正レベルである。
「野望のルーツ」にて、ペールゼンが語ったところによると、とても低い遺伝確率(250億分の1)で生まれる個体であり、生存率が異常な程高い。
そしてそれに加えて非常に高い運を持っている。
なので異能生存体はどんなに生存確率が低い戦場でも生き残ってしまう。
現に異能生存体を殺す事が出来る手段は存在しないし、もし死んだらそれは異能生存体ではない。
元々は純学問的な生命研究所で、どんな損傷を与えても復元する異能生存体の菌類が発見された。
菌類に限らず動物や人間にも同じように異能生存体が存在し得ることが予見され、研究者たちは軍事利用を恐れて情報を秘匿しながら研究を続けていたが、
ペールゼンがその情報にたどり着き、サンサの研究所を襲撃、研究所で育てられていた子供たちを研究施設ごと焼き尽くした。
そして生き残ったキリコ(当時6歳)が見いだされた。
OVA「
ペールゼン・ファイルズ」ではフェドク・ウォッカムがその特異性に着目し、異能生存体と思われる5人の男による分隊・
バーコフ分隊をバララント軍最重要拠点「モナド」へ突っ込ませる。
しかしその分隊はキリコ以外全員死んだ。
死んだ4人は異常な程の運の高さがあったし確かに「他の小隊に属すれば、最強クラスの兵士」になれる程強かったが、彼らは結局異能生存体の「近似値」にしか過ぎなかった。
異能生存体と断定できる人間は今のところ
キリコ・キュービィーただ1人。
もっとも、彼も近似値である可能性は理論的に否定出来ないが…
異能生存体の存在はある種の奇跡とでも言うべき物であり、場合によっては自身に訪れる環境や人間の心理までねじ曲げてまで生き残る。
監督によれば
因果律さえもねじ曲げるらしい。
因果律操作系や宇宙創造破壊系の能力なら殺すことは可能では?という意見もあるが、
おそらくそういった存在とは出会わないし、出会っても敵対することは無い。
そうやって生存し続けるのが異能生存体なのだ。
とはいえ異能生存体も生身の人間である以上、撃たれれば痛いし仲間が死ねば悲しい。
あくまで死なないだけで、倒されたり拷問を受けたりといった
不幸は回避できないし、
「敵に勝てる能力」でもないのでそこは自力でどうにかする必要がある。
さらにその生存の為に因果律が曲がった結果、近しい人が犠牲になることも…
愛する人々との死別を幾度となく味わう羽目になるこの能力は、彼にとっては呪いのようなものでもある。
このためか、TV本編終盤で異能者であることを自覚して以降のキリコは、あえて自分ひとりで戦いに臨むようになった。
この「
主人公補正」を意図的に組み込んだかのような異能生存体と言う設定は、ある種の呪いとも言えるが、「緊張感が生まれなくなった」などと、最低野郎の間でも
是非が分かれている。
まあぶっちゃけた話、TVアニメ本編にて
キリコがあまりにも不死身すぎたため、整合性を取るために後付けで加えられた設定である。
ネットではそんな状態を皮肉ってか、他作品であんまりにもしぶとく死なないキャラを異能生存体呼ばわりする事もある。
敢えて問うなら答えもしよう。望むことはささやかなりし。
この腕にかき抱けるだけの追記でいい。
この胸に収まるだけの修正でいい。
たとえて言うなら、その名はアニヲタWiki。
アニヲタWikiこそ我が命、アニヲタWikiこそ我が宿命。
最終回「触れ得ざる項目」
ああ、まさにその名の如くに。
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2016-08-07 16:20:22)
- 軒並みネタの中で舩坂さんだけはマジで何なんだ。回復力と言い運と言い戦闘能力と言い、実在していたとは思えないほど凄まじい。 -- 名無しさん (2016-10-11 20:38:57)
- ヒュンケルは入ってないのか -- 名無しさん (2016-10-11 20:47:09)
- モモカやタスクは…難しいかなぁ -- 名無しさん (2017-05-10 11:04:28)
- あぶない刑事のタカ&ユージも凄まじい。至近距離で爆弾爆発、ミサイル直撃、負傷&弾切れ寸前で多数の敵に囲まれても、最後には楽しくゴルフをしていたし。 -- 名無しさん (2017-12-12 13:51:09)
- 「超人ロック」は作品そのものが異能生存体に該当しないか?掲載誌が次々と休刊、最悪出版社が倒産しながらも40年以上続いている作品だし……。 -- 名無しさん (2018-01-17 15:38:04)
- ペールゼンが異能者であるキリコを自分なりに解釈したのがこれなのかなぁと思う -- 名無しさん (2018-05-28 22:37:04)
- SCP財団のジェラルド博士もだな。 -- 名無しさん (2018-07-27 10:23:52)
- 両津は何回か死亡したことがあるから除外だろ、あいつが異能生存体なら悟空や鬼太郎も異能生存体になってしまう -- 名無しさん (2018-09-04 20:22:02)
- 鉄道車両ならC57型1号機。戦争や幾多の災害、故障を経てもなお、一度も廃車にならずに現役を続けている。 -- 名無しさん (2019-01-17 16:06:46)
- ティム・ランカスター機長 -- 名無しさん (2019-01-17 16:27:07)
- 不死性だけなら無限煉姦の主人公とかも当てはまりそう、呪いに近いけど -- 名無しさん (2019-01-18 06:22:37)
- ↑異能生存体はそういう「不死性」というのとは大きく異なるもんだから当てはまらんよ -- 名無しさん (2019-03-21 13:58:16)
- そう言う意味じゃスーパースターマンも違うんだよな。あいつが死ななかったのは無敵の再生能力があったから、と言う理由だから。その再生能力を無効化出来る敵と出会えば死ぬだろうし。その再生能力も異能生存体としての能力の一部に過ぎず、実際には何やっても死なないと言う可能性もあるが -- 名無しさん (2019-06-27 01:14:36)
- ↑aa -- 名無しさん (2019-09-22 10:53:13)
- ↑ ああ言う輩はDBのセルやブウみたいに細胞のひとかけらも残さず消し飛ばしたら普通に倒せるからね。キリコの場合は何らかの原因でそう言うことがおこらないんでしょうけど -- 名無しさん (2019-09-22 10:55:18)
- 村雨健二とコ・エンシャクが死ねない、死なないのは特殊能力だろ -- 名無しさん (2019-09-22 15:32:44)
- ぶっちゃけ創作としては禁じ手に近いよな。絶対死なない能力なんて緊張感が一気に薄れるし -- 名無しさん (2020-03-07 11:21:52)
- ↑そうでもないよ。別に主人公の死だけが敗北条件じゃないもの。 -- 名無しさん (2020-03-21 00:05:21)
- ジョン・マクレーンという生身で戦闘機に勝つハゲ。 -- 名無しさん (2020-05-12 00:33:24)
- 理論上死ぬ可能性はあるが、理論上は絶対に死なない。キリコは死んだことがないからどちらも証明のしようがないシュレディンガーの猫。 -- 名無しさん (2021-04-07 20:05:09)
- 岩手いる?数か月どうとか以前に定義として当てはまるかどうか怪しいのだが -- 名無しさん (2021-04-20 09:32:38)
- ↑↑極端な解釈すると異能生存体唯一の実例として有名なキリコですら幻影編とその先の神の子編まで生き延びただけでペールゼンたちが唱える異能生存体論に限りなーく近いだけの近似値とも見れるんだよね、キリコが本当に人外染みた異能者だったかもシュレディンガー状態という -- 名無しさん (2021-04-20 10:09:34)
- ナイルワニのギュスターヴもだな。 -- 名無しさん (2021-06-01 00:01:53)
- ライナー・ブラウンとかいう殺すことは設定的に殺すことは可能なはずなのに『原作者の寵愛』という最強の加護のせいで死ぬに死ねない男。 -- 名無しさん (2021-06-01 00:39:05)
- 両津とかは半分ギャグ時空の住人だしな― -- 名無しさん (2021-07-25 10:20:11)
- 結局キリコ以外は近似値でしかないけど、実際死ぬまでは近似値だという証明もできない -- 名無しさん (2021-07-25 10:40:10)
- スパロボのキョウスケ・ナンブも異能生存体扱いされているけど「あちら側の世界」である平行世界の彼のベーオウルフが「こちら側の世界」にやってきた時にキョウスケ自身によってとはいえ倒されているからキョウスケも並行世界を合わせたら実質近似値になりそう。というかベーオウルフはキョウスケが重傷を負った状態でアインストと融合したわけだから仮にOGIN以降も生きていても凄い再生能力のおかげとなって異能生存体にはあたらなくなりそう -- 名無しさん (2021-08-05 17:40:34)
- ファフナーの溝口さんだけど、そんな死にそうになる場面に出くわしたことあったっけ……? -- 名無しさん (2021-08-05 17:57:56)
- 岩手のくだりは除外だな。ここにある内容として相応しくない -- 名無しさん (2021-11-17 08:00:28)
- 「不死身の能力者や死亡しても蘇生するないしさせられた者はここでは含まない。」 一覧に黄金バットが入ってるけど、バットさんは運と無関係に不死身側の人では -- 名無しさん (2022-01-02 11:17:19)
- 野原一家。家がガス爆発して爆心地に居ながら煤けただけで平然と生きていた。 -- 名無しさん (2022-05-18 22:24:41)
- 「絶対死なない能力なんて緊張感が一気に薄れるし 」 二年前のコメントだけれどこういうヤジめいた認識を持たれるまさしく呪い -- 名無しさん (2022-07-14 22:02:46)
- 「じゃあ精神面を徹底的に曇らせようぜ!」という神の悪戯 -- 名無しさん (2022-12-13 09:50:56)
- ボトムズ公式外伝の機甲猟兵メロウリンクの主人公メロウリンク・アリティーも十分異能生存体の素質あるんじゃないか?ATライフルで戦って復讐果たしてるし、最後の戦いでバララントの襲撃を喰らっても生き延びてるし -- 名無しさん (2023-01-13 01:22:35)
- 異能生命体にキラ・ヤマトも入れていいと思う。ストライクで大気圏突入、イージスでゼロ距離自爆(コックピットむき出しだがセーフティシャッターあり)、プロヴィデンス戦でコックピットからの放出、インパルスのフリーダム大破、映画にてライフリ大破及び核爆発。ある意味実績はある -- 名無しさん (2024-06-07 18:23:54)
- ずっと疑問なんだが老衰なら死ぬのか? -- 名無しさん (2024-06-07 18:49:47)
- 「無敵、不死身」って理由だけでボトムズと無関係な他作品や現実の項目が追加されまくってキリがないので、ボトムズ以外の記述を削除していいですか? -- 名無しさん (2024-09-12 22:53:53)
- ↑2 おそらくは。逆に言えば「老衰以外」で死ぬ方法はないはず。 -- 名無しさん (2024-09-19 22:20:04)
- コールドスリープのせいでその老衰すら先延ばしにされてる -- 名無しさん (2024-12-06 16:50:20)
- 細胞の癌化による無限再生(神経細胞含む)で老衰すら克服しそうな気がするけどね -- 名無しさん (2024-12-08 01:45:44)
- ようやく老衰で往生できる…と思ったら軍に捕まって、サイボーグ化されて半永久的に生きざるを得なくなるとかね -- 名無しさん (2025-05-02 19:42:30)
最終更新:2025年05月02日 19:42