アーヴァイン・キニアス

登録日:2009/11/08(日) 21:09:15
更新日:2025/06/12 Thu 16:45:27
所要時間:約 6 分で読めます




FINAL FANTASY Ⅷ』の登場人物。

年齢:17歳
身長:185cm
誕生日:11月24日
血液型:A
武器:銃
CV:平川大輔

ガルバディアガーデン所属で、魔女暗殺作戦の際、暗殺を実際に行う狙撃手としてメンバーに加わる。

加入当初は女の子を見ると片っ端からくどくなど、ふざけた言動が目立ちキザな印象を与えるイヤな奴。
ガルバディアガーデンを出立する際の彼によるメンバー分けにより、リノアとセルフィを連れて行こうとした事もある(後からスコールが組み直すことも可能)。

特にゼルは出会ったとたんに彼が嫌いになったらしく、列車での移動の時
「アーヴァインの野郎に客席使わせたくねぇ。カギあけなくていいからな」
とスコールに言うほど。


そんな彼だが、実は極度のあがり症でノミの心臓の持ち主。
魔女暗殺の時に、せり上がるギミックに隠れて待機していた時スコールがアーヴァインが震えている事に気づき、言及した結果それが土壇場になって露呈。
「だ、ダメだ、すまない、撃てない。僕、本番に弱いんだ。ふざけたり、カッコつけたりしてなんとかしようとしたけどダメだった」
暗殺任務の現場責任者であるスコールはかなり失望したであろう(実際に頭を抱えている)。

それでも緊張が限界突破して腕がブルブル震え、更に鉄柵の隙間をそれなりの高低差でそれなりの長距離から狙い撃ってしっかり命中させるあたりFFシリーズ中トップクラスのスナイパー。
結局防御されて魔女は暗殺できないのだが、張られたバリアの着弾位置から察するに、もし防御されていなければ間違いなくヘッドショットしていた。

収容所では多数の軍人を瞬く間に銃撃しており、狙撃だけでなく通常の銃撃戦もきっちり行える模様。
二手に分かれてスコール達を上階へ先行させた後それなりの時間を1人で稼いでいるので、正規の軍人にも引けを取らない腕前といえる。
なお、この時のみ仲間を見捨てようとしたことがある。

因みに、FF7ダージュオブケルベロスの別案で、アーヴァインを主人公とする案もあったらしい。


■特殊技:ショット
弾薬の種類を選び、一定時間その弾をR1ボタンを連打して撃ち続ける。ピンチ度が上がると射撃時間が長くなる。
対象のHPが0になるとダメージ表示も0になるので、対象変更するか中断しよう。
弾薬は店でも買えるが、主にイフリートの弾薬精製で調達する。あまり車を使わないと余りがちな燃料も弾薬精製で炎属性の火炎弾が精製出来る。通常弾から速射弾が精製出来るので、魔女暗殺作戦までに覚えておくといい。
効果の高い弾ほど射つ間隔が広くなるので、攻撃力が高くなる傾向の後半になると間隔が狭い速射弾、もしくは防御無視の徹甲弾ばかり使われる。
メルトンを併用すると速射弾が徹甲弾の代わりにもなる。
最大火力こそスコールやゼルには及ばないが、エンドオブハート、デュエルのループ、ウィッシュスターにはクセがあり、かつヴァリーメテオと違い序盤から使えるので実戦の使用頻度はかなり高め。






以下ネタバレ



















実はリノアを除いたスコール一同(あとサイファー)は戦争で身寄りを失った戦災孤児であり、セントラの孤児院で一緒に幼少期を過ごしていた、幼馴染ともいえる関係である。
それを忘れていたのは、G.F.使用の副作用……単なる悪質な噂だと思われている「記憶の欠落」が原因。
そして、ガルバディアガーデンで育ったため*1孤児院メンバーの中で唯一G.F.を(スコールたちと再会するまで)使っていなかったアーヴァインは、その頃のことを一人だけ覚えていた。

それは同時に、自分たちが暗殺を試みた大敵「魔女イデア」とは、孤児院の主「まませんせい」ことイデア・クレイマーであるという、誰からも指摘され得ない事実を一人だけ認識していたということでもあった。

イデア率いるガルバディアガーデンから放たれたミサイルで崩壊したトラビアガーデンで話し合っている最中、アーヴァインは唐突に過去を語り始め、
それが呼び水となってスコール達も過去の記憶を思い出していくことに。
その流れで「まませんせい」のことも思い出した一同は、その姿が魔女イデアと似ていることを訝しむが、アーヴァインがそれを遮って告げる。
「似ている? ちがうよ まませんせいの名前はイデア・クレイマー まませんせいは魔女イデアなんだ」

自分はたとえ限られた道でも選んだことを後悔したくないからイデアと戦う覚悟を決めた、だから皆も同じように思い出してちゃんと選んでほしい――
その意思から真実を明かしたアーヴァインの言葉に一同は共感し、リノアも交えて本当の意味で一致団結するのだった。


……と、この場面では今後の話が主眼になっているため、それまでのことには特にツッコまれないのだが。
再会した幼馴染がことごとく昔のことを忘れている様は、軽薄な様子を貫いていたがかなりショッキングだったはずで、道中の台詞からも彼の苦悩が少し見え隠れする。

狙撃の際に極度に緊張していたことも、これを知れば意味合いは全く違ってくる。ヘタレなせいでもあったのかもしれないが。
暗殺対象が「まませんせい」だと知りつつ、スコール達には事実を打ち明けずに1人で背負い込もうとしていた。
悪に染まっているという大義があるとはいえ、育ての親を殺すことをそう簡単に割り切れるはずもない。

しかもこの時、スコールには気遣われて「はずしてもいいから撃て。先のことは俺たちにまかせればいい」と言われるが、
アーヴァインからしてみれば「自分が恩人を殺すか」「幼馴染がそうと知らずに恩人を殺すか」という最悪な2択を突きつけられてるだけなので実は全然フォローになっていなかった。
そして逃げ道を作られてもヘッドショットを狙ったということは前者を取ったということである。
まあそれでもこの言葉は純粋に励ましとして感謝していたようで、後にF.H.で操作キャラになっている時に言及している。

何も知らない時はここらの「もうしゃべるな!撃て!」「撃てないんだッ!」の会話もヘタレにしか見えないが、
上述のイベントの後に思い返すと、とても困難な選択(というか道が一つしかない)を迫られ苦渋に満ちた発言だったということが分かる。
この過去が明かされるまでは「(ビビって)撃てない」ようにしか見えないが、真相は「(誰かの命運が掛かっていても自分達の育ての親を)撃てない」という最大級の躊躇にまみれていたのである。
仕損じた後の「すまない」というセリフも「(仕損じて)すまない」という意味合いではなく、「(結局幼馴染の手を汚させる事になって)すまない」という意味だったのかもしれない…。

ガーデン1のスナイパーであるが故に暗殺実行者としてガーデンから声が掛かったことも不幸だったと言える(スコール達と再会できたのは良かったが)。


……そんな真の男アーヴァインであるが、スコール曰く「アーヴァイン?悪いな、おぼえてない」と幼少期の印象は薄かった模様。
しかもこの後も時々スコールから忘れられる。いいこと言ってたのは覚えてるのに誰の台詞だったか忘れられてるなど。
それはさておき以降ヘタレな面はあまり見られなくなり、立派なムードメーカーとなる。

幼少の頃よりセルフィに好意を抱いており、トラビアガーデンでの回想イベント以降は口調が似てくる(収容所辺りからその予兆はあった)。
しかし、エンディングでは別の女性キャラクターに言い寄っているあたり、ダメかもしんないコイツ。

因みに、彼曰く「狙撃手はひとりぼっち」との事だが、Gガーデンが接収され生徒や教職員の大部分が追放されたと知っても特段リアクションがなかった事から、
狙撃手としてだけでなく、「ガルバディアガーデンの生徒としても本当にひとりぼっちだったのでは?」という説もある。
(それまで友達想いな面を見せてきた彼なら、友達がいるならばそれなりに心配する素振りを見せる筈というのが根拠とされる)
まあガルバディアガーデンは他ガーデンと違って軍隊色が非常に強いので、彼の性に合っていない気もするが。


F.Hで担当楽器を決める際には彼を操作でき、楽器決めをほったらかしてバラムガーデンとF.Hを散策することが出来る。
その際民間放送で「銃を持った怪しいコートの男」として危険人物認定されていたり(本人は「そりゃ、あやしい」と気づいていない)、他校生である彼から見たバラムガーデンの様子を知る事ができる。
その時スコールはというと自室でふて寝している。
アーヴァインを操作している時でないと起きないイベントもあるので、歩きまわると結構面白い。この時にも名言を連発している。
学習用パネル操作時のセリフもスコールと異なる。



『オペラオムニア』で漸く声がつき、エドガーとセラと共に第9章で加入する。
アビリティはキャニスターショットとグレープショット。グレープショットは原作の曲射モーションも再現されている。
グレープショットは遠距離物理攻撃耐性ダウンのデバフがついており、キングやサッズ等の遠距離物理攻撃属性のキャラと相性がいい。

軽薄な様子は相変わらずで、他ナンバリングタイトルのガンマンや同作出身のラグナとよく絡んでおり、
シド参戦イベントでは宇宙に行ったと語り無駄に話を広げてしまったせいでシドが話に食いついてしまい、
アルティミシアを知っていたこと、スコールとゼルを幼馴染と紹介したことや口調等から、召喚された時系列は少なくともスコールと同一かつアーヴァイン同行の宇宙ルート前提でクリア前後と推察される。
宇宙ルートに関しては、実装済みのキャラの中では断章未実装のキスティス、強制的にエスタに居残るゼル、時代が噛み合わないラグナ、そもそも敵の風紀委員トリオ、と宇宙に同行可能なキャラがアーヴァインしかいないという事情も絡んでいるが。

9章での登場直後はイミテーションへの警戒心から遠目にモーグリ一行の人影を捕捉するや否や狙撃開始、ゼル達の必死の呼びかけで漸く止め、周囲が驚くほどのマイペースぶりを披露しながら加入した。エドガーやライトニングについて全く言及していないため、恐らくリターナーとは無関係。
サイファーとの因縁に決着がつく10章に於いては、スコールが気絶している最中に教科書で習う範囲ではあるが魔女に関して全員に説明しており、ラグナとゼルの記憶が自分達のものと食い違っている事を確認しており、
この時点で、遠回しに記憶障害の発生或いは何者かに記憶を改竄されている可能性がある事をこっそりスコールに伝えていた。



【IMPRESSIVE WORDS】

「だ、ダメだ、すまない、撃てない。僕、本番に弱いんだ。ふざけたりカッコつけたりしてなんとかしようとしたけどダメだった」

(スコールを『あんなの』『バトル野郎』と呼んでなぜつるんでいるんだ?と聞く相手に対して)
アーヴァイン「狙撃手は一人ぼっちなんだ*2…その瞬間のプレッシャー。その瞬間の緊張感…それに耐えなくちゃならない。『あんなの』は、そこから助けてくれる。それって仲間って呼ばない?」
見た事ある男3「あんたもバトル野郎か…」
アーヴァイン「そうかもね~でも…あんたは何野郎なんだい?」

(がんばれ、僕)

(こりゃ~、いけるかも)

「ほら、よく言うだろ~? 人生には無限の可能性があるってさ~。僕はそんなの信じてないんだ」

「いつだって選べる道は少なかった。時には道は1本しかなかった。その、少なかった可能性の中から自分で選んだ結果が、僕をここまで連れてきた。だからこそ僕はその選んだ道を…、選ばなくちゃならなかった道を大事にしたい」




「いや、それは…ああ!!もう、わるかったって。だからこうして追記、修正しに来たじゃないか」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年06月12日 16:45

*1 バラムガーデン以外のガーデンはG.F.のジャンクションを容認していないため。セルフィもトラビアガーデン所属だが成り行きで使ったことがあった。

*2 作中二度目の台詞。一度目は暗殺作戦の前に言っていたもの。