Saturator

Saturator

Saturatorは、Bitwig Studioに標準搭載されているサチュレーション系Distortionデバイスです。
アナログ機材やテープ、回路の“飽和”現象をエミュレートし、サウンドに温かみや太さ、倍音を加えることができます。ディストーションよりも自然で音楽的な歪みを付加するのが特徴です。

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概要

主な特徴

ログシェーピング（対数的な波形整形）

• サウンドを自然に歪ませ、耳に心地よい倍音や厚みを付加します

トップレベルのパネルコントロール

• Drive：歪み（サチュレーション）の強さを調整
• Normalize：音量の自動調整
• Low-pass filter：カットオフ周波数とスロープ（モデル）を選択可能なローパスフィルター
• Makeup Gain：サチュレーションによる音量変化を補正

カーブエディター

• 「Threshold」「Amount」「Knee」など、静かな部分と大きな部分それぞれに対して詳細なカーブ調整が可能
• 「Skew」コントロールで、正負の波形それぞれに異なる歪み特性を与えることもできる

モジュレーション対応

• BitwigのLFOやエンベロープなど、あらゆるモジュレーターでパラメータを動的にコントロール可能

Gridモジュール版も搭載

• The Grid環境内でも同じ「Saturator」モジュールが利用でき、ポリフォニックなサウンドデザインも可能

サウンドキャラクターと用途

• 軽いDrive設定では、テープやアナログ回路的な温かみや太さ、存在感を付加
• 強めにかければ、ソフトクリッピング的な歪みや倍音強調によるパンチのあるサウンドが得られる
• ボーカル、ドラム、シンセ、ベースなど、あらゆる素材の「前に出る感じ」や「ミックスのまとまり感」を強化できる

機能説明

Normalize

Markup Gain

カーブディスプレイ

Drive

Low-pass Cutoff

ポストローパスロープとフレーバー

補足

ソフトクリッピングについて

Saturatorにおけるソフトクリッピングは「自然で音楽的な歪み」を生み出すための重要な機能です。

ソフトクリッピングとは？

• ソフトクリッピングは、入力信号が一定のしきい値（スレッショルド）を超えたときに、急激にバツンと切り落とす（ハードクリッピング）のではなく、なだらかに丸めて歪ませる処理です
• これにより、倍音が自然かつ耳障りになりにくく、アナログ機材やテープ、真空管の「飽和感」に近いサウンドが得られます

BitwigのSaturatorの特徴

• ログドメイン（対数領域）で動作するユニークなシグナルシェイパーであり、ソフトクリッピング的な歪みを生み出します
• Driveパラメータで歪みの強さを調整でき、入力が大きくなるほどなだらかにクリップ（＝ソフトクリップ）されます
• カーブエディターでは、「Threshold（スレッショルド）」や「Knee（膝）」などを細かく設定でき、どのくらい滑らかにクリッピングするかを調整可能です
• Quiet/Loud Amountで、静かな部分と大きな部分それぞれの歪み具合を個別にコントロールできます
• Low-pass filterで、サチュレーションによって生じた高域の「ジャリつき」や「フィズ感」を抑え、より滑らかで音楽的な仕上がりにできます

使いどころ・効果

• 軽いDrive設定では、サブtleな倍音付加や温かみを与え、ミックスのまとまりや存在感をアップできます
• 強めのDriveやKnee設定で、ソフトクリッピング特有の丸みを帯びた歪みが得られ、アグレッシブなサウンドにも対応
• ボーカルやドラム、シンセ、バスなど、あらゆる素材に「太さ」「温かみ」「前に出る感じ」を加えたいときに有効です

BitwigのSaturatorは、ソフトクリッピングを基本としたサチュレーションエフェクトです。
Distortionのハードクリッピングのような耳障りな歪みではなく、滑らかで音楽的な歪み・倍音付加を実現し、細かなカーブ調整でサウンドキャラクターを自在にコントロールできます。

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