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Polynom

Polynom

Polynom (ポリエノム / 多項式) はModifierカテゴリーに属し、入力されたモジュレーション信号を 3次多項式 の数式に通して変換し、新たなカーブ(転送関数)として出力するデバイスです。
単なる加算や乗算を超えて、信号の「形」を数学的に再定義できる非常にユニークなツールです。


概要

1. 基本原理と数式
Polynomは、入力信号 x に対して以下の数式を適用します。
デバイス上の4つのノブは、この数式の各係数(Coefficients)に対応しています。
パラメータ 数式上の項 役割・効果
x^3 Cubic (3次) カーブに複雑な「S字」や起伏を与えます。より急激な変化や複雑な非線形性を作る際に使用します。
x^2 Quadratic (2次) カーブに「放物線」のような膨らみを与えます。信号を「加速」させたり、符号を反転させたりするのに適しています。
x Linear (1次) 信号の傾き(ゲイン)を決定します。標準的な増幅・減衰です。
constant Constant (定数) カーブ全体を上下にシフトさせます(オフセット)
2. インターフェースの特徴
XYグラフィック・ディスプレイ
入力値(横軸)に対して、どのような出力値(縦軸)が生成されるかをリアルタイムで描画します。
Inputアサイン
他のモジュレーターをこのデバイスの入力(x)としてアサインすることで、その信号をリアルタイムに加工します。
Smoothing
出力の急激な変化を緩和し、クリック音などを防ぎます。

3. 実践的な活用シーン
① 非線形なベロシティ・レスポンスの作成
ノートのVelocity(ベロシティ)をInputにアサインし、Polynomでカーブを調整します。
  • 対数カーブ風: 弱く弾いても音が立ち上がりやすく、強打しても頭打ちにする
  • 指数カーブ風: 弱打では変化を抑え、強く弾いた時だけ劇的にパラメータを変化させる
② 絶対値(Abs)のシミュレーション
Mathモジュレーターに存在しない「絶対値」に近い挙動を作れます。
  • 設定: x^2(2次項)を上げ、x(1次項)を0にします。
  • 結果: 入力がマイナス方向に振れても出力がプラスに反転する「V字」に近いカーブが描かれ、絶対値のような効果が得られます
③ 複雑なLFOの変形
単純な Classic LFO(三角波など)をInputに入れ、x^3 や x^2 を複雑に設定することで、元の波形にはない独特な揺れ方(特定のポイントで加速する、溜めを作るなど)を作り出せます。

4. Mathモジュレーターとの使い分け
  • Math (モジュレーター): 2つの異なる信号(AとB)を「混ぜる・比較する」ために使用します
  • Polynom: 1つの信号(x)を「別の形に歪ませる・変換する」ために使用します


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最終更新:2026年04月13日 22:38