ミニラル達は日本で修理・改修を施した『ラ・カサミ』を受け取るために広島の呉を訪れ、試験航海と訓練の後、生まれ変わった『
ラ・カサミ改』と共にムーに帰還した。
『ラ・カサミ改』がムーの海軍本部で補給を受けている最中に、グラ・バルカス帝国の艦隊がムーの首都
オタハイトに接近しているという報告を受けたミニラルは2度にわたって出撃許可を打診するも、『ラ・カサミ改』をプロパガンダに利用したかった海軍本部に却下されてしまう。業を煮やしたミニラルが海軍本部に乗り込み、本部長に直談判したことで『ラ・カサミ改』に出撃許可が下りた。
『ラ・カサミ改』が戦闘海域に到着した時には、グラ・バルカス帝国本国艦隊・第52地方艦隊
イシュタムの分遣隊によって、首都防衛隊は戦艦『ラ・ゲージ』を除いた全艦が撃沈されていた。戦力的に不利と判断したミニラルは欺瞞作戦を行うべく、敵艦隊に入電。応答した
オリオン級戦艦『メイサ』艦長の
オスニエルに挑発を交えつつブラフをかけ、時間稼ぎを図った。
しかしながら、兵器の優位性に絶対の自信を持つ敵艦隊が攻撃を躊躇することはなかった。オスニエルはミニラルを絶望させるべく、オタハイト沖に展開した艦隊は陽動であり、本隊は商業都市マイカルを襲撃することを告げる。
ミニラルはオスニエルから得た情報を本国に伝え、自分たちはオタハイト目前に迫っている敵を撃破することを決意し、艦内放送で乗員を鼓舞した。
激戦の末に、『ラ・カサミ改』は大破、戦闘不能となるも、日本からもたらされた新兵器と『ラ・ゲージ』の犠牲によってオタハイトを襲撃せんとする敵艦隊を撃沈及び無力化しオタハイト防衛を成し遂げた。しかしマイカルに向かったイシュタム本隊をムーが迎え撃つ事は不可能であったため、この戦いの勝利に喜ぶことはできなかった。
そこへ、友軍の航空隊が現れると同時に本部から入電があり、日本国海上
自衛隊第4護衛隊群が
マイカル防衛に参加する事を知った『ラ・カサミ改』乗員は歓喜に沸く。ミニラルも、心の中で神に感謝した。