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SS8 - (2010/12/01 (水) 20:07:53) のソース
//>>716 投稿日:2009/11/23(月) 16:45:24 律「澪、ゲーセン行こうぜ!」 澪「―こんな寒いのに行くのか…?」 律が声をかけてきた。こんな季節に、よくそんな元気でいられるな。 ああ、早く家に帰ってこたつへ潜り込もうと思っていたのに… 律「いいじゃんどうせ暇なんだろ~?」 律は不満そうな顔を近づけてくる。 微妙に背伸びしているのが可愛い。 澪「…仕方ないな」 何だかんだで私は律に甘い。 気がつくと、いつものゲームセンターに入っていた。 この騒がしさが、微妙にテンションを上げる。 律「さあって、何やろっかな~」 澪「転ぶなよ…」 嬉しそうにクレーンゲームのコーナーに駆けて行く律。 私も急いで追いかける。 律「あ!!」 澪「な、何?」 律「見ろよコレ!私たちのぬいぐるみだ!」 そこには確かに、小さくなった私たちが居た。 いや、冷静になってつっこむと… 澪「人形だろ」 律「どうでもいいじゃん!それより、これ狙おうぜ!」 澪「金は貸さないからな」 律「うるちゃい!」 ―そして 律「自分ゲット~…」 澪「1600円も使ってこれか…」 律「くそ~、全員取るつもりだったのにな…これじゃあ金足りねえよ」 澪「…」 私は後悔した。 今になって、律の人形が欲しくなって来たのだ。 好きな人の人形を持っているって、その…こ、恋人っぽいし。 そんでもって律が私の人形を… なーんて妄想を繰り広げていると、頭にふぁっとした感覚。 …律の人形だ。 律「何だよー、欲しいなら欲しいって言えよなー」 にひひっと笑う愛しい人。 思わず「好き」の言葉が出た。 律はそれを聞くと、満足そうな笑みを浮かべた。 ―そして私達はお互いの手の温もりを感じながら、ゆっくりと、歩きはじめるのだった。 #comment