麻雀
とは、【ファミリーコンピュータ】用のゲーム。
概要
【ファミリーコンピュータ】向けに発売したゲーム。
その名の通り、「麻雀」をテレビゲーム化した作品。
流石に1983年発売の作品のためにゲームの内容としては乏しく、テレビ画面を使う都合上、CPU戦のみの2人対局しか行えない。
本作が発売された経緯としては、FC本体を家族に買わせるため「親から落とす」作品として大人に人気の麻雀を題材にしたという推測がある。そのためか本作はFCのゲームソフトで始めてCMが打たれた作品でもある。
広告戦略がハマったためか214万本という大ヒットを記録してユーザー層を広げた。
1984年にはアーケード版も稼働。任天堂VSシステムを使用しているため『VS.麻雀』のタイトルとなっている。
ゲームシステム
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麻雀の簡単な基本ルール
ここでは本作に採用されている日本仕様の麻雀(リーチ麻雀)についての解説をしている。
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各プレイヤーは卓に座り、「牌」と呼ばれる四角い物体を13枚自分の前に相手に見えないように並べる。
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サイコロで東西南北を決めて東に座るプレイヤーから順番にスタート。
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各プレイヤーは自分の番が来る事に中央に裏側で並べられている牌を引き、任意の牌を1枚捨てる。この流れは
自摸
と
打牌
と呼ばれる。
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捨てた牌は自分の前に表向きにして並べる。この捨て牌が並んでいる場所は
河
と呼ばれる。
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これを繰り返して同じ色や数字、連番の牌を3枚ずつ集めて、(基本的には)3枚の牌×4と2枚の同じ牌(
雀頭
)で決められた組み合わせからなる「役」を作り、自摸した牌で役が完成するとその回に勝利(
和了
)となる。完成した役に応じてプレイヤーが持つ点数をやり取りする。
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これを繰り返してルールによって決められた回数(途中で終わることもある)の対局を続け、最終的な点数で順位を定める。
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ローカルルールが非常に多いゲームであるため地域や時代によって様々な内容が変わるのも特徴。
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その他細かなルールはWikipedia:麻雀や解説サイト(例:麻雀豆腐、麻雀王国、麻雀ルールと役の解説 初心者のための麻雀講座-黄金牌を巡る物語-)を参照。
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難易度
本作は3種類の難易度から決めて遊ぶことができる。
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初級:配牌が甘く、チョンボ防止機能がある。
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中級:配牌が若干厳しく、チョンボがある。
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上級:配牌が更に厳しく、12秒以内に行動を起こさないと自動的に進んでしまう。チョンボもある。
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仕様
本作は以下の仕様となる。★は現在一般的に行われている麻雀と異なるルール
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持ち点はお互い30,000点で開始。
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概要通りに2人打ちのCPU戦しかできない。
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プレイヤーが必ず最初の親となり、CPUは後攻。サイコロを振る演出はしない。(省略される)
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東1局・東2局・南1局・南2局の半荘で固定。 南2局流局の時点でCPUがノーテンの場合でも半荘終了となる。
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半荘終了時に点数の高い方が勝利。同点だった場合はまた半荘打つ。
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プレイヤーが+860,000以上もしくはCPUが-800,000以下になった時点でコールド勝ちとなる。
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役が無い状態で和了(アガリ)をすると役無しでチョンボになる。(初級以外)
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赤ドラなし。
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★ドラは現物牌を採用。槓裏ドラは無し。(一般的にはドラは次の牌で、槓裏ドラも採用する。)
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★
明槓
であっても槓が成立した時点で
王牌
のドラをめくる。(一般的には
明槓
の場合は捨て牌が成立したら
王牌
のドラをめくる。よって、
明槓
で
嶺上開花
の場合や捨て牌で
栄和
が発生したらドラは増えない。)
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持ち点が1000点未満でもリーチ可能。
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ノーテン罰符は1500点。
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チョンボは親12000点、子で8000点。(初級以外)
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役満の複合があっても1つ分の計算で打ち止め。門前役が優先して表示される。
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★4本場からは2飜縛りルールとなる。(現在では一般的に2飜縛りは行わない)
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以下の途中流局は無し
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九種么九牌倒牌
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四風子連打
(そもそも2人しかいないから成立しない)
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四家立直
(そもそも2人しかいないから成立しない)
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三家和
(そもそも2人しかいないから成立しない)
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説明書には明記されていないが、
四開槓
による流局は有り。コンピューター側が気まぐれで
槓
をした場合のみ発生させるチャンスがある。
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★
四開槓
による流局でもノーテン罰符のやり取りを行う(一般的には途中流局でのノーテン罰符のやり取りは行わない)
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フリテン
立置
は無し。(初級ではフリテンの状態で
立置
の実行は不可能。初級以外ではフリテンの状態で
立置
の実行自体は可能だがその後必ず
冲和
の流れになる。)
立置
後の見逃しも無しで、見逃そうとすると「できません」と表示される。(初級・中級・上級いずれも同じ。)
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Aボタンは「手牌を捨てる・
自摸牌
を取る」で、Bボタンは「アガリ」「リーチ」「ポン」「チー」「カン」のコマンドを実行する。
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「ポン」「チー」「カン」に関してはできない時はBボタンを押しても無視される。(初級・中級・上級いずれも同じ。)
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「アガリ」に関しては初級と初級以外で異なり、初級ではできない時はBボタンを押しても「できません」と表示される。初級以外ではできない時はBボタンを押すと即座に
冲和
となる。本作では
自摸和
・
栄和
のコマンドとしての区別はなく、どちらであっても「アガリ」コマンドとなる。
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「リーチ」に関しては初級と初級以外で異なり、初級ではできない時は
立置
棒を置いた後に手牌を捨てようとしても「できません」と表示される。(もう1度「リーチ」でBボタンを押すと
立置
棒をしまうので、
立置
棒をしまってから続行すれば問題ない。)初級以外ではできない時でも
立置
棒を置いた後に手牌を捨てる事ができ、その後は「アガリ」コマンド実施時か
荒牌
になった時に
冲和
となる。
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「リーチ」コマンドは「
立置
棒を置くだけの行為」で、コマンド実行後改めて手牌を捨てる必要がある。この操作方法は次作の【4人打ち麻雀】?でも踏襲されたが、その後の【役満】では「
立置
棒を置き選択中の牌を捨てる」という動作に変わった。現代の麻雀ゲームの
立置
コマンドは「
立置
棒を置き選択中の牌を捨てる」動作が一般的である。
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立置
後の捨て牌は横にせず、赤色の下線で示す。(使用できる絵柄のパターン等の制約で横にする事ができなかったと考えられる。)赤色の下線で示すのは次作の【4人打ち麻雀】?でも踏襲されたが、その後の【役満】では捨て牌を横にするようになった。
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荒牌
の判定はどちらかの河が捨て牌で一杯になった時となっている。そのため、親の河が鳴かれて減れば親は1回分多く
自摸牌
を取る事ができ、さらにその後子の河が鳴かれて減れば子は1回分多く
自摸牌
を取る事ができる。
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役の判定等について
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食いタンあり。
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自摸平和
は無し。
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説明書では一気通貫に「門前のみ」と書かれているが誤り。(副露1飜が併記されているので明らかな記述ミスである)
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立直
・一発は「リーチ ソク」と表示され、1つの役として2飜扱い。(ダブル
立直
の時は「ダブルリーチ」「ソク」と別々に表示され、「ソク」は1飜扱い。)
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★
七対子
は30符2飜で計算する。(一般的には25符2飜で計算する)
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人和
は役満扱い。
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四喜和
は大と小の区別が無い。
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★
四槓子
は4回目の
槓
が成立した時点で
和了
とする。(一般的には裸単騎の雀頭が揃うまで続行するが、そもそもまず発生しない役なのであまり意識しないという話もある。)
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流し満貫、
十三不塔
、
三連刻
、
四連刻
、
搶槓
は無し。(
搶槓
はそもそも
振聴
になるので不可能)
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★
九連宝燈
は
萬子
の場合のみ成立する。(一般的には
筒子
・
索子
の場合も成立する)
+
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解析情報
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自摸牌
は乱数(時間経過で常に変化するタイプ)によって何が来るかランダムになっており、
自摸
順という考え方は無い。
槓
した後の
嶺上牌
やめくったドラについても同様のランダムである。
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コンピューター側は配牌時点で手牌のパターンが決まっており、何の役で和了する(予定)か決まっている。「
自摸牌
によって手配の状態を考えて役を作る」というアルゴリズムは無い。
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役の判定等について
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九連宝燈
は文字数が入りきらないため役名が「チュウレンポウト」と表示される。
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清一色
の
筒子
の
七対子
は大車輪と扱われる。(一般的な「数字が連続する
七対子
」という条件ではない。また、
筒子
以外の「大竹林」「大数隣」等は無い。)
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★
人和
の対象範囲は「鳴きが発生していない状態で、親が最初の捨て牌をしてから次の
自摸牌
を取るまでの間で誰かしらが
栄和
した場合」。(一般的なローカルルールでは「鳴きが発生していない状態で、最初の
自摸牌
を取る前に子が
栄和
した場合」を採用している場合が多い。このルールの場合親は
人和
で
栄和
はできない。)
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関連作品
移植・リメイク
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VS.麻雀(アーケード版)
1984年から稼働。CPU戦だけでなく対人戦の対局可能となった。
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【どうぶつの森+】
かつて任天堂公式ホームページのあいことばで配布されていたファミコン家具を手に入れると遊べる。
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最終更新:2024年07月21日 11:59