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Mの憂い@-2nd.Stage★Perplexed hide-and-seek
Chapter5:嘲笑う迷い子達

Temptation of Tears of Queen Ann who calls Success
成功を呼ぶ女王アンの涙の誘惑
【T】【T】【Q】【A】【S】
◆この5つの石を持ち歩く貴方の人生には、
このうえない幸せが訪れることは間違いないでしょう。◆

(なんだこれ・・・。限りなくうそくせ~。)
意味不明な小さなメモを見ながら星人は苛立っていた。
ココのバックに入っていたものだった。
目当ての宝石箱が入って無かったので暗がりの中でとにかく何か手がかりをと、持ってきたものだった。

×××××××××××××××××××××××××××××××××
大学を卒業した星人は、就職もせず適当に過ごす都会での毎日に少し飽きていた。
そんな時いつも通ってるコインランドリーで、乾燥機の中に置きっぱなしなってる洗濯物に目が留まった。
最初はチラッと覗き見る程度だったが、少しずつ興味を持つようになっていた。
その行動はどんどんエスカレートしていった。とうとう、手が動いていた。
だが、遂にある日その現場を見られてしまった。目撃者は平川紅緒だった。
暗黙のうちに、星人は紅緒に服従せざるをえなくなっていった。
ただ、紅緒は星人が望めば多少の金銭援助などの面倒を見ていたので星人にとっても意外と都合のいい関係でもあった。

代田ココと紅緒は都内の同じ結婚相談所に通っていた。
相談所主催の『ディスティニーパーティー』という、いわゆる集団お見合いに出席した二人は、バーカウンターの端で、いつもの事ながら仲良くあぶれていた。すると、
「みてみ。この前さ、質流れ品の販売会にいったんだ。そこでみつけたんだい。すげーきれいだろ!もうすぐあたしにも幸せがくるんだ!女王様の涙の誘惑だって。ロマンチックじゃん!!」
もったいぶりながら、宝石箱のようなものをバックから取り出した。
ココは、最近若いアイドルのマネージャーをしてるという話しをしていた。
マネージャとは名ばかりで要はわがまま娘のお守りのような仕事だと紅緒にぼやいていた。
(「成功を呼ぶ女王アンの涙の誘惑」・・・って。こんな胡散臭いメッセージ信じるなんて、よほど疲れているんだな・・・)付属の小さなメッセージカードを見ながら、紅緒は内心あきれていた。
紅緒にだけ見せると言って、ココは自慢気に箱を開けてみせた。5つの石が魅惑的に光っていた。
「ぁ・」紅緒の顔が一瞬強ばった。そこには平川家に代々伝わる石が入っていた。
去年空き巣に入られた時、現金などの貴重品と一緒に盗まれたものだった。
しかも、盗まれた1つだけではなく、同じようなのが他にも4つ。
「な・・・」(なんで、ここにあるの?)慌てて言葉を飲み込んだ。

そう、実はその『成功を呼ぶ5つの石』は、金品目的にはいった空き巣が価値を見出せずに質入れしたものや、代々の言い伝えがもはや途絶えていたどこかの家の誰かが小遣い欲しさに質屋に預けて流れてた物だったりだった。それが偶然集まり、誰かの手で、成功を呼ぶ石として仕立て上げられたものだった。
いや、もしかしたら石自身が持つといわれる呪いの力が、そうさせたのかもしれない・・。

まさかその場で、それがシッタカ文明の秘密に迫るものである事は口が裂けても言えなかった。だが、何とかして取り戻さなくてはいけないと思った。
さっきの話し振りから今は簡単に手放すはずが無い。
事情を話せない以上安易に買い取るとも言い出せない。
できるなら、5つ全部ほしいという欲も出てた。
そこで、適当な理由をつけて星人に宝石箱をココのバックからとってくるように命じたのだった。

紅緒から話しを聞いた星人は、ココの担当してる若いアイドルがテンテンだということを調べていた。
合コンで、梨生と意気投合して南の島に誘われたのは偶然の幸運だった。
甘え上手の星人はちゃっかり梨生に旅費を出してもらって、表向きは梨生に誘われ連れていってもらうということにしていた。
南の島には星人の産みの母親がいた。何度か遊びに行っているので少しは、土地鑑があったつもりだった。だから、南の島でテンテンのコンサートが開かれる時、ココのバックから宝石箱を取り戻そうと計画していた。
が、しばらく訪れてないうちに、豪華なホテルが建ち公園が整備され、静かな島はすっかりリゾートになっていた。星人の大好きな若くてきれいなお姉ちゃんもいっぱいいた。遊びたいという気持ちがいっきに溢れ出した。
もう、手っ取り早くバックごと奪う事を考えていた。コンサート中止後に一人バーに入ったココを待ち伏せし、出てきたところを狙って、車からバックごと引っ手繰るつもりでいた。

バーのドアが開いた。明かりの中にココの姿を確認し、アクセルを踏んだ。
だがその時丁度対向してきたタクシーのライトがまぶしく一瞬目を伏せてしまった。
と、同時にアクセルにも力が入った。顔を上げた次の瞬間、ココは宙に舞っていた。
慌てた星人は、その場は走り去る事しか出来なかった。

後日、ココののバックが警察に届けられた事を知り、警察署の保管室に忍び込み宝石箱を探しに行ったのだが、メッセージカードだけが残っていたのだった。
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怒られるのを覚悟しながら紅緒に電話でそれが無かった事を告げると、案の定とりつくしまもなく切られてしまっていたのだった。

最終更新:2005年12月02日 09:51