Mの憂い@-3rd.Stage★The small satans' in whispers talks
Chapter1:宙の奏で
いよいよ新月の日がやってきた。
船は既に朝から停泊しいた。
『Royal princess of the Southern Cross』は涼島財閥所有の豪華客船である。
ふふん港に、たまに停泊すると「動く別館がやって来た。」と話題になるほど、島内では有名だった。
ハートやクラブのマークをした風船ボールが浮かぶボールブールやトランプタワーをモチーフにした迷路など子供向けの各種施設の他、温水プールやサウナを持つジム、カジノ、クラブやバー、そしてシアターまでも完備し、家族連れからOL、大人のカップルまでも楽しめる空間だった。その日は朝から自由に施設を使って良いという事になってたから、島民はこぞって【探検】にいった。
それは、涼島の南の島の住民へのささやかな感謝の気持ちでもあった
ひとしきり、ファミリー層が楽しんで帰っていくころ、大きく膨らんだ緋色の塊が、海の中へと静かに吸い込まれていった。
客船ははまるで満月の輝きのように海の上に浮かびあがっていた。
WELCOME TO GALA PARTY!!。今宵は思う存分お楽しみください。
テーブルには高級食材料をふんだんに使った豪華なオードブルがおかれ、ボーイが運ぶトレーには高級な酒がずらりと並んでいた。
「すてきー。映画でみるパーティーシーンみたい。」
無難に決めたフォーマルスーツで帆羽が言った。
「パーティーシーンって、田舎くさっ。それに何よ、そのカッコ、ださっ。」
そういう梨生は大きく胸の開いた透ける感じのあるシフォン素材の赤いドレスを着ていた。
「先輩・・・、肋骨が・・・いえ、む、、胸が見えそうですよ。」「え・・!?、ふ・・ふん」
慌てて隠してみたものの、隣にいた黒田は目のやり場に困っていた。
「おいしいわぁ、これ。キャッ。ロブスターテイル・シュリンプ・帆立て・オナガのロースト、ウニソース添えですって、おいちぃわ。」
「あれぇ、あれ夏生じゃねぇか、えれー、きれいな女連れてるな。」
ほんの少し寸足らずのタキシードを着た黒田が背伸びをして、遠くを覗きこむようにしながら言った。
「ところで、あれ、持ってきただろうな・・。」梨生が、一段と低い声で3人を見ながら言った。
「あ・・・あれね、ごめん。あの後あいつが、すごい形相で家に来たんだよ。狭い島だからね。Kの石はつい返してまったよ。
キーワードがSITTAKAでなく13文字である事と、呪いの噂もあるって話したら、とにかく自分の石だけは返してくれって言うから。」
「まったく・・。まぁ、いいわ。Qはそこにぶら下がってるようだし。」
これ見よがしに携帯のストラップにくっつけられていたのが、割賦のバックの端から顔を出していた。
結局、船には200人あまりの客がすでに集っていた。
只今をもちまして、乗船受付をを終了いたしました。
南の島を一周するナイトクルーズをお楽しみいただく予定となっております。
それでは、今宵のパーティーの主催者でもある涼島瞳様よりご挨拶をいただきたいと思います。
「本日は皆様Royal princess of the Southern Crossへようこそお越しくださいました。
涼島グループがこの南の島にホテルを建設してから約1年、島の皆様にはたくさんのご協力を頂き、ここまでやって来れました事を深く感謝しております。またSuzusima Meteor HOTELにお泊りのお客様には日頃のご愛顧まに心から御礼申し上げます。
今宵は日頃の皆様への感謝の気持ちを込めておもてなしをしてまいりたいと思います。
我が涼島グループが誇る一流のシェフに作らせた料理もご用意いたしました。またドリンク類も豊富に揃えておりますので、ご遠慮なくお召あがりください。
どうそ、楽しい一夜を存分にお過ごしください。」
ありがとうございました。
ご希望のドリンク類がございましたら、お近くのスタッフまでお気軽にお申しつけください。
船内の施設は、全てご自由にご利用いただける用になっておりますます。
「すげーな、おれドンペリってやつ一度でいいから飲んでみてーな。」
普段着そのままのヨレヨレスーツの蟹派がいやらしそうに笑った。
「いやらしいわね。」対照的にブランド物のスーツでカチッときめた理恵世が言った。
「私は、たまには日本酒にするわ。このお寿司おいしいわね、高級料亭なみだわ。署長もどうぞ。」
「ありがとう」「ボタンつけたんですね。でもまたはじけそう。」
隣にいた婦警も、おいしそうにアワビの姿煮を食べながら冗談交じりに言った。
「・・・もう失礼ね。あとで、サウナにでも入ってこようかしら。それともプールで泳いだ方がいいかしら。」
豪華に輝くシャンデリアの下で、事件の事なんか忘れかけていた。
「あそこにいる美しい女性のようになりたいわー。ふふ。」「・・・」
「やっぱり君が一番美しい。どんな宝石もかすんで見えるよ。」
純白のタイトなドレスに身を包んだ玲亜は、会場でひときわ目立っていた。
誰もが一度は彼らに視線を注いだ。
「まるで僕たちの結婚披露パーティーのようやな。ふっ・・。」
人志は自慢気に辺りを見回しながら言った。「あ、君、クリュックを二つたのむよ。」
「あら、そう言えば輝く石が展示してあるって招待状にかいてなかった?どこかしら。」
それは、3人の警備員に厳重に守られながら、パーティー会場の一角あった。
「まぁ、素敵ね。」「なんて神秘的な輝きなのかしら。」
誰もがうっとりとしながら見入っていた。
「なんか、今にも手に取れそうだな。」
石はまるで宙に浮かびあがってるように見えた。
だが、仮に実際に手を伸ばしてもつかむことは出来ない仕掛けになっていた。
最終更新:2005年12月21日 16:34